なぜか、レビューで勝頼や、信康事件、長篠の戦いについて書いてらっしゃる方がいらっしゃいますが、そちらは、同じ著者さんの『徳川家康と武田勝頼』の方の話かと思います。本書は勝頼のお父さん、信玄と家康のかかわりを時代に沿って読みといた本になります。
信玄のお父さん、信虎から滅亡した勝頼までの武田家の盛衰を読み解いた大著『武田三代』も読みごたえ十分でしたが、信玄の怒りを原動とした大戦略、信長と家康を窮地に追い込んでおきながらの急死と、劇的すぎる後半生をみずみずしく描かれています。
（これらの、ほかの著作を読んでいても、本書は十分に楽しめました）
北条を翻弄した駿河の再占領、信長・家康への奇襲の大戦略は見事ですねー。対する家康の、若いながらも一筋縄ではいかないしたたかさは、著者さんもあとがきで書かれていますが、読んでいて意外でした。
著者は学者さんですから、あくまでも、一次資料を参考にしながらも、信玄、家康の人となり気配まで感じさせられるのが面白いですね。
続編ともいうべき『徳川家康と武田勝頼』も楽しみです。
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というレビューを『徳川家康と武田信玄』(角川選書)に書いたのですが、なぜか『 徳川家康と武田勝頼』(幻冬舎新書) にも、同じレビューが表示されました 。勝頼について書かれている方がいるのは、そのバグのためだとわかりました。
似ている名前の本ではありますが、このバグは早く是正していただきたいものです。
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