他のレビューでも触れている通り、私はゲイであり、発達障がい者である。
学生時代に私は新左翼だった。ゲイであることは周りにカミングアウトしていたものの、
20年前のあの頃、発達障がい者という概念はまだ存在して無かったそんな時代、私は新左翼の連中から、やれ金持ちだの、保守的ゲイだの、勉強しないアホだの、組織されないプロレタリアートだの散々馬鹿にされた。だから今でも新左翼は大嫌いで滅びて仕舞えばいいのにと思っている。
確かに当時、発達障がい者の概念を現す言葉は無かったが、概念がないからと言ってその痛みが消えるわけでは当然ない。しつけが体罰になり問題化したように。ただ被害の実態を現す的確な言葉を当事者が獲得していなかっただけの話である。踏まれたら痛いのは当たり前なのだから。
その後就職した私は、そこで強烈な性暴力に出会う。
手首の傷をリストカットと疑われていつ死ぬの?と何回も言われる。手首の傷は小さいころの事故。
聞こえるように大きな声でゲイの匂いがするぞーとかゲイのセックスってアナルSEX使うのー気持ち悪いと言われる。確かに気持ち悪いなお前の顔と品性が。島崎藤村の破戒か!
一番悔しかったのはいわゆるエリートと呼ばれる人達が本音を聞いた時。ゲイだとか言われているけどあんな奴らを見返してやりなさい。ゲイなんかじゃないって!だとさ。建前と本音を差別に使う汚い大人代表選手権優勝!
ちなみにここで言うゲイは明らかな差別語として別の言葉が使われていたことを追記しておく。
ちなみに、学生時代から働いていた時代まで、自然に右翼になった時期が長く続くのだけれども、あの当時私は何の価値もない存在だった自分を右翼になることで取り戻そうとしていたと今は思う。地に落ちた自尊心の代わりに、他者の自尊心を奪うことで回復させようとしていたのだ。新左翼が私をのけ者にするなら、右翼になった方がましだと考えていたのである。右翼になれば、差別や性暴力に鈍くなり楽になるかもと無意識に思っていたのだろう。しかし私には人をヘイトで傷つけることはどうしても出来なかった。
しかし、この本に出会い性暴力が被害者の意志や感情を無視する暴力であることを知り、
地に落ちた自尊心が回復することを経験して、私はやっと自分に起きた被害を被害者として認識することが出来たのである。それに20年かかったのだから、性暴力は恐ろしい。
そして今だにあの時会社を訴えていたらとか、何か出来ることがあったんじゃないかとか考えてしまい自分を責めるのだ。無力だった弱かった自分が許せなくて罪悪感に襲われるのだ。自分は何一つ悪いことしてないのに。性暴力がお前は汚れてしまった存在だと思わせるのだ。正に魂の殺人である。
この本は他のレビューの通り、様々な立場や性別、ジェンダーを超えた人にぜひおすすめしたい。特に性暴力を受けた当事者から、相談を受ける立場の人には必読書だろう。個人的にはL G B TQの人や精神科の医者やカウンセラーに読んで欲しい。
長文失礼しました。
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性暴力被害の実際 Kindle版
相手の意思や感情をないがしろにする性交(不同意性交)は性暴力である。
今の社会で最も一般的な性暴力のイメージは,「突然」「見知らぬ人に」「脅されて」被害に遭うという極めて狭いイメージである。しかし,性暴力の多くは「日常生活の中で」「身近な人から」「暴行も脅しもなく」起こる。また,夫婦や恋人,親子間でも性暴力は起こり,しばしば繰り返されて継続する。
本書は,「望まない性交」を経験した当事者にその経験を語っていただき,その「語り」を,同意のない性交が起こるプロセス,同意のない性交が被害当事者の人生に及ぼす影響,回復への道のりといった観点から分析した,一連の調査の結果をまとめたものである。
「語り」から分かった性暴力の加害プロセスには,大きく「奇襲型」「飲酒・薬物使用を伴う型」「性虐待型」「エントラップ(罠にはめる)型」の4つの型がある。それら四つのプロセスを詳述し,「被害当事者にとって,なぜ被害を認識したり相談したりすることが難しいのか」を解説する。
さらに,性暴力被害を受けた当事者が被害を受けた時およびその後にさまざまな体験を経て,どのように回復の過程を辿り,いまどのように生きているのか,当事者たちの語りを紹介すると共に,彼女たちを回復に導くもの,逆に回復を阻むものについて浮きぼりにし,支援のあり方についても提言する。
※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
今の社会で最も一般的な性暴力のイメージは,「突然」「見知らぬ人に」「脅されて」被害に遭うという極めて狭いイメージである。しかし,性暴力の多くは「日常生活の中で」「身近な人から」「暴行も脅しもなく」起こる。また,夫婦や恋人,親子間でも性暴力は起こり,しばしば繰り返されて継続する。
本書は,「望まない性交」を経験した当事者にその経験を語っていただき,その「語り」を,同意のない性交が起こるプロセス,同意のない性交が被害当事者の人生に及ぼす影響,回復への道のりといった観点から分析した,一連の調査の結果をまとめたものである。
「語り」から分かった性暴力の加害プロセスには,大きく「奇襲型」「飲酒・薬物使用を伴う型」「性虐待型」「エントラップ(罠にはめる)型」の4つの型がある。それら四つのプロセスを詳述し,「被害当事者にとって,なぜ被害を認識したり相談したりすることが難しいのか」を解説する。
さらに,性暴力被害を受けた当事者が被害を受けた時およびその後にさまざまな体験を経て,どのように回復の過程を辿り,いまどのように生きているのか,当事者たちの語りを紹介すると共に,彼女たちを回復に導くもの,逆に回復を阻むものについて浮きぼりにし,支援のあり方についても提言する。
※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
- 言語日本語
- 出版社金剛出版
- 発売日2020/6/22
- ファイルサイズ87485 KB
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登録情報
- ASIN : B0B4VD51N9
- 出版社 : 金剛出版 (2020/6/22)
- 発売日 : 2020/6/22
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 87485 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効になっていません。
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トップレビュー
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2022年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
興味のある内容でしたので、読んでいてたくさん勉強させていただいております。
どうしても表に出にくいことなので、いろんな人に読んで、まずは知ってほしいと思います。
どうしても表に出にくいことなので、いろんな人に読んで、まずは知ってほしいと思います。
2022年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
救いがなんなのかわからない人、これわりかしすごい本
この本が救いそのものというわけではないけど、分析してくれてるから救いへのヒントが見えると思う
この本が救いそのものというわけではないけど、分析してくれてるから救いへのヒントが見えると思う
2021年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
性暴力に至る関係性の要因から性暴力の後遺症にいたるまで、被害者の語りをベースに分かりやすく教えてくれます。
私見ですが、性暴力を含めた性の問題に支援者として向き合うためには、支援者自身が、性的な自分(パーツセラピーで言うところの性欲パーツ“lusty parts”)、他者支配欲を持つ自分(加害パーツ“perpetrator parts”)、差別意識を持つ自分、を抑圧(否認)せずにそれらとしっかりと向き合っておく必要があるでしょう。なぜなら、そういったパーツを意識化していないと、無意識のうちに被害者に対して深刻な二次被害(→被害者にも落ち度があったとする言動による二次的トラウマ)を与えてしまうからもしれないからです。
ちなみに、浅井先生の最新刊『いごこち神経系アプローチ』では加害パーツが取り上げられています。あと、性犯罪者における加害パーツの問題については、シャピロ先生の著者『過去をきちんと過去にする』の中で取り上げられています(←レビュー有り)。加害者治療(支援)の必要性がよく理解できるでしょう。
※トラウマ関連の書籍について他にもレビューを書いて紹介していますので、よかったら参考にしてください。
私見ですが、性暴力を含めた性の問題に支援者として向き合うためには、支援者自身が、性的な自分(パーツセラピーで言うところの性欲パーツ“lusty parts”)、他者支配欲を持つ自分(加害パーツ“perpetrator parts”)、差別意識を持つ自分、を抑圧(否認)せずにそれらとしっかりと向き合っておく必要があるでしょう。なぜなら、そういったパーツを意識化していないと、無意識のうちに被害者に対して深刻な二次被害(→被害者にも落ち度があったとする言動による二次的トラウマ)を与えてしまうからもしれないからです。
ちなみに、浅井先生の最新刊『いごこち神経系アプローチ』では加害パーツが取り上げられています。あと、性犯罪者における加害パーツの問題については、シャピロ先生の著者『過去をきちんと過去にする』の中で取り上げられています(←レビュー有り)。加害者治療(支援)の必要性がよく理解できるでしょう。
※トラウマ関連の書籍について他にもレビューを書いて紹介していますので、よかったら参考にしてください。
2021年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数十人の性暴力被害者のインタビューを質的研究の形でまとめたものです。
被害者の生の言葉を交えて書かれており、非常に読みやすい本です。
性暴力の実態を世間に広めるため、是非様々な立場の方に読んでいただきたいです。
被害者の生の言葉を交えて書かれており、非常に読みやすい本です。
性暴力の実態を世間に広めるため、是非様々な立場の方に読んでいただきたいです。
2020年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
司法や警察の研修に使ってほしい本です。
2022年8月8日に日本でレビュー済み
性暴力とはどんなものか。
分かっているようで、実はよく分かってないということに、まだ多くの人が気付いてないと思う。
私自身、そんな一人だ。
性暴力被害について、おそらく最も詳説された書籍。調査人数では、国の調査報告が勝るが、国の調査報告ではすっぽりと抜け落ちている「こころ」の部分まですくい取られている点で、非常に重要な研究報告だと感じた。
被害者の声をできるだけ拾い上げるだけでなく、そこから性暴力の構造についても分析されており、そこから私たちが学び得ることは多い。
性暴力被害者支援や研究に直接的に関わる人たちだけでなく、企業のハラスメント研修や子育てをする親たち、教員や指導的立場にいる人たちにも触れてほしい文献。
分かっているようで、実はよく分かってないということに、まだ多くの人が気付いてないと思う。
私自身、そんな一人だ。
性暴力被害について、おそらく最も詳説された書籍。調査人数では、国の調査報告が勝るが、国の調査報告ではすっぽりと抜け落ちている「こころ」の部分まですくい取られている点で、非常に重要な研究報告だと感じた。
被害者の声をできるだけ拾い上げるだけでなく、そこから性暴力の構造についても分析されており、そこから私たちが学び得ることは多い。
性暴力被害者支援や研究に直接的に関わる人たちだけでなく、企業のハラスメント研修や子育てをする親たち、教員や指導的立場にいる人たちにも触れてほしい文献。
2020年7月15日に日本でレビュー済み
この本のおかげで、性暴力被害をいうものが、どのような状況で起こるのかが、
はっきりわかりました。冤罪を防ぐためということもあるのでしょうが、「暴行脅迫」
「抗拒不能」の壁の高さと厚さ...実際の被害現場で起こっていることとの乖離も理解
できました。
被害者が、まず、自分が受けた仕打ちが"性暴力"だったことを理解することが、防ぐ
ことにも、起こってしまった時の回復につながること...これは、いままでもモヤモヤと
ひっかかっていたものが取れた思いです。
何度も手を休めながらでないと読み通せませんでした。支援する側にとっても、
重いテーマです。支援に行き詰まったら、この本に戻って考えてみようと思います。
はっきりわかりました。冤罪を防ぐためということもあるのでしょうが、「暴行脅迫」
「抗拒不能」の壁の高さと厚さ...実際の被害現場で起こっていることとの乖離も理解
できました。
被害者が、まず、自分が受けた仕打ちが"性暴力"だったことを理解することが、防ぐ
ことにも、起こってしまった時の回復につながること...これは、いままでもモヤモヤと
ひっかかっていたものが取れた思いです。
何度も手を休めながらでないと読み通せませんでした。支援する側にとっても、
重いテーマです。支援に行き詰まったら、この本に戻って考えてみようと思います。