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イスラム飲酒紀行 (講談社文庫 た 116-4) 文庫 – 2014/7/15
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※本書は2011年6月、扶桑社より単行本として刊行されました。
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2014/7/15
- 寸法10.8 x 1.3 x 14.8 cm
- ISBN-104062778769
- ISBN-13978-4062778763
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2014/7/15)
- 発売日 : 2014/7/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 352ページ
- ISBN-10 : 4062778769
- ISBN-13 : 978-4062778763
- 寸法 : 10.8 x 1.3 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 88,404位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。
早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。
「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションや旅行記のほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。
1992-93年にはタイ国立チェンマイ大学日本語科で、2008-09年には上智大学外国語学部で、それぞれ講師を務める。
主な著書に『アヘン王国潜入記』『巨流アマゾンを遡れ』『ミャンマーの柳生一族』『異国トーキョー漂流記』『アジア新聞屋台村』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『西南シルクロードは密林に消える』『怪獣記』(講談社文庫)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)、『未来国家ブータン』(集英社)など。
『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で第一回酒飲み書店員大賞を受賞。
『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社)で第35回講談社ノンフィクション賞を受賞。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
でもためになる鋭い観察と分析もあります。
先生は隙あらば酒を飲もうとするのにあくまでアル中ではないのです!
休肝日はまだない!(笑)
イスラムってこんなんなんだねえ。
そのスタンスは誰も行かない処に行き、誰もやらない事をやり、それを面白おかしく書くことだと記されている。
極めてユニークで自由人、そして紛れもなくチャレンジャー。
そのポリシーや天晴れ、普段この国でチマチマと生きている者には到底真似できない。
そして、さらに楽しいのは、高野氏、無類の酒好きなのだ。
それも半端な酒豪ではない。本書で繰り返し述べられているように、休肝日は数年に1、2回のみ。
そして、各章の冒頭で何度も強調されているように決してアル中ではないらしい(笑)。
本書は厳しい戒律の下、酒類が一切禁じられているイスラム諸国を旅する過程で、何とか酒にありつこうと日夜奮闘する決死のドキュメンタリー。
レビュアーBo-he-mianさんの強力なお薦めがあって読み始めたが、実に面白くて一気に読了した。
第一章からふるっている。
サッカーファンには未だ忌まわしいドーハーでの極私的悲喜劇。ドーハー経由でセーシェルに飛ぼうとしたものの、うっかり片道航空券しか購入していなかった為、入国審査に引っ掛かり、入国できぬまま高額な自費で強制送還をされるのでは不安におののく道中記。
ドーハーでの12時間ものトランジット、気を紛らす為に周りの目を気にしながら酒を食らう。まるで、トルコ出国時に麻薬を持ち出そうとした「ミッドナイト・エクスプレス」の主人公の如く心臓の鼓動がばっこんばっこんと鳴り続けるのが、ページをめくりながら聴こえてくるようだ(笑)。
以下、アフガニスタン、イラン、シリア、トルコ、パキスタンら紛争地、物騒な地域でもひたすらその地でしか味わえない酒とムードを追い求める著者、因果な性分だが、同じ酒好きとしてその気持ち、よく分かる(笑)。
しかも、前述した通り、著者がこれらの国々を訪れているのは酒が主目的ではない。飽くまで、探検のルポをやりながら、なのだ。
ここで登場するイスラム諸国は、近年、一般的に政情不安、社会不安を抱かせる国々。
でも、本書で登場する人びとは胡散臭かったり、クセがあったりしても、明るく良い人びとが多い。
イスラムから遠く離れた日本、宗教や文化慣習が異なる欧米からはネガティヴなイメージを持たれることもあるだろうが、みな同じ人間である。
偏見こそが垣根を作り、不安、動揺を生み、排除、差別に繋がっていく、楽しく読みながら、そんな事がふと頭をよぎる。
酒を飲んで陽気になるのは万国共通、知らぬ者同士が打ち解け解放的になる。
ましてや、建前的には禁酒が決められている土地ではなおさらだ。
ある程度のリスクを感じながらも、その魅力には抗れない。
正に、"甘く危険な媚薬"、という訳で、本書は魅惑の冒険ルポルタージュでもあるのだ。
と同時に、これを片手間に行われている本業の冒険の顛末についても、是非読んでみたいと思った。
酒飲みにしか分からない表現や記述ばかりなので一般的には理解しがたいものだと思いますが、そこが突き抜けていて酒飲みにとっては心底楽しくなります。
他の著書でミャンマーでの麻薬体験やソマリアでのカート体験もかなり楽しかったのですが、やはり高野さんは酒が一番似合うと思います。
この著書の後にも色々な体験をしているでしょうから、そろそろ続編を期待しています。