・きっかけは、日経新聞夕刊コラム「あすへの話題」での丸谷/セコマ会長による紹介。
・ミッドウェー海戦や南方に戦線拡大していった話は歴史の教科書でも登場するので知っていたが、北の果てのアリューシャン諸島にあるアッツ島・キスカ島での話は全く知らなかった。玉砕が当たり前の考えの中で、これに抗い、敗戦色が濃くなりつつある中、米艦隊を横目にキスカ島に残る日本兵5200人を救う話、そして一人の米通訳官によって、敗戦後の対日方針が大きく変わったことには、とても驚かされた。少々エンターテイメント性が入っているかもしれないが、まんまと米艦隊を出し抜き全員が脱出した話は、とても痛快でもある。
・丸谷氏の解説だと、樋口中将にスポットが当たっているが、現地での指揮を木村長官に託した人選は確かに中尉の想いがあってこそだろう。むしろそれ以上に、引用に記したリーン(ドナルド・キーン)も称賛に値する。映画化望む。
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八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Kindle版
多忙の外務省担当官に上司から渡された太平洋戦争時のアメリカの公文書。そこには、命を軽視し玉砕に向かうという野蛮な日本人観を変え、戦後の占領政策を変える鍵となった報告の存在が示されていた。1943年、北の最果て・キスカ島に残された軍人五千人の救出劇を知力・軍力を結集して決行した日本軍将兵と、日本人の英知を身で知った米軍諜報員。不可能と思われた大規模撤退作戦を圧倒的筆致で描く。
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/8/10
- ファイルサイズ4149 KB
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商品の説明
著者について
松岡 圭祐
まつおか・けいすけ
1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーになる。代表作の『千里眼』シリーズ(大藪春彦賞候補作)と『万能鑑定士Q』シリーズを合わせ累計1000万部を超える人気作家。『万能鑑定士Q』シリーズは2014年に綾瀬はるか主演で映画化され、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞したほか、2017年には第2回吉川英治文庫賞候補作となる。『探偵の探偵』シリーズも北川景子主演によりテレビドラマ化され、累計100万部を数える。著書には他に『水鏡推理』シリーズ『黄砂の籠城(上・下)』『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』『生きている理由』『ミッキーマウスの憂鬱』などがある。
まつおか・けいすけ
1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーになる。代表作の『千里眼』シリーズ(大藪春彦賞候補作)と『万能鑑定士Q』シリーズを合わせ累計1000万部を超える人気作家。『万能鑑定士Q』シリーズは2014年に綾瀬はるか主演で映画化され、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞したほか、2017年には第2回吉川英治文庫賞候補作となる。『探偵の探偵』シリーズも北川景子主演によりテレビドラマ化され、累計100万部を数える。著書には他に『水鏡推理』シリーズ『黄砂の籠城(上・下)』『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』『生きている理由』『ミッキーマウスの憂鬱』などがある。
登録情報
- ASIN : B074J5753D
- 出版社 : 講談社 (2017/8/10)
- 発売日 : 2017/8/10
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 4149 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 337ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 199,700位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作『千里眼』シリーズは累計628万部を超える人気作となった(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 万能鑑定士Qの事件簿IV (ISBN-13: 978-4043836451 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
キスカ島撤退作戦を指揮した木村長官の書籍は以前に読んだことがあって、予備知識を持って読みましたが良かったと思いますが、撤収作戦に数回、挑戦しますが、霧が思うような状態には発生せず、参謀や参加した艦船の艦長など多くの幹部から決行するようにと批判され苦悩しながらも、信念をもってあえて作戦を断念し、最後のチャンスに賭けるまでの経過がイマイチ簡単な描写で残念に感じられました。
2018年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「一発必勝」しか許されない壮絶な物語
いわゆる「玉砕」ではなく、キスカ島に残る5,000を超える守備隊を撤退させることだけを考えて人々が奔走する。
話は、日本軍とアメリカ軍の双方の視点で同時進行していくので読みやすい。
戦争は自分を何かで納得させなければ「人命よりも国を護る」ことは漠然とした使命になる。
だから、本当に「国を護る」とはなんだろうと思った。
でも、この本を読んで当時の人たちが守りたいと思った国とはいわゆる「国家」というよりも、家族や仲間達の事ではないのかと感じた。
「家族」というものを組織として表現すると「国」という言葉になる。それなら「国の為に戦う」という言葉に説得力がでるし納得もできるかもしれない。
でなければ、アメリカ軍に包囲されているのがわかっている孤島に、あり得る全滅の撤退作戦なんて考えることはできない。
人命を重んじた人々の気高く真っすぐな感情に、改めて戦争とは何かを考えさせられた。
いわゆる「玉砕」ではなく、キスカ島に残る5,000を超える守備隊を撤退させることだけを考えて人々が奔走する。
話は、日本軍とアメリカ軍の双方の視点で同時進行していくので読みやすい。
戦争は自分を何かで納得させなければ「人命よりも国を護る」ことは漠然とした使命になる。
だから、本当に「国を護る」とはなんだろうと思った。
でも、この本を読んで当時の人たちが守りたいと思った国とはいわゆる「国家」というよりも、家族や仲間達の事ではないのかと感じた。
「家族」というものを組織として表現すると「国」という言葉になる。それなら「国の為に戦う」という言葉に説得力がでるし納得もできるかもしれない。
でなければ、アメリカ軍に包囲されているのがわかっている孤島に、あり得る全滅の撤退作戦なんて考えることはできない。
人命を重んじた人々の気高く真っすぐな感情に、改めて戦争とは何かを考えさせられた。
2017年9月9日に日本でレビュー済み
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全ての日本人が読むべき。自分の子供たちにも読ませたいです。
「米国が初めて失った領土のひとつ」から日本人5200人を救出するMission Impossible。
現地への電報、救出に使う軍艦の偽装、タイミング、のすべてを計算にいれて作戦を練る。すべての場面が手に汗握る展開。
なぜこういった歴史が日本人の間で語られないのか?が極めて不思議。
これも米国による「日本人の美化を回避したい」という思惑か。
米国側が「婦女子までが自殺願望をもつ日本人が5000名を救出するわけがない」と否定したぐらいなので、
米国にとっても「認めたくない史実」なのだろう。
(残念な点)
別のreviewにもありますが、最後の解説の最終頁に「亡国の驕った総理が憲法改正を唱えている。憲法9条を世界遺産に申請しておくべきだった」という偏った意見があり、なんとも後味が悪い。これが残念。意地悪に考えると「そもそもそういったことを婉曲に伝えたいための本か」と余計なことを考えてしまい、さらに後味が悪い。
「米国が初めて失った領土のひとつ」から日本人5200人を救出するMission Impossible。
現地への電報、救出に使う軍艦の偽装、タイミング、のすべてを計算にいれて作戦を練る。すべての場面が手に汗握る展開。
なぜこういった歴史が日本人の間で語られないのか?が極めて不思議。
これも米国による「日本人の美化を回避したい」という思惑か。
米国側が「婦女子までが自殺願望をもつ日本人が5000名を救出するわけがない」と否定したぐらいなので、
米国にとっても「認めたくない史実」なのだろう。
(残念な点)
別のreviewにもありますが、最後の解説の最終頁に「亡国の驕った総理が憲法改正を唱えている。憲法9条を世界遺産に申請しておくべきだった」という偏った意見があり、なんとも後味が悪い。これが残念。意地悪に考えると「そもそもそういったことを婉曲に伝えたいための本か」と余計なことを考えてしまい、さらに後味が悪い。
2020年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私も含め戦争を知らない世代ですが、戦時下の方々も今と同じようにこの地上で生き、悩み戦ってくださったのですから、小説にしてくださりとても身近に歴史をしることができました。
2017年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み進めていくにつれて心が強く揺さぶられ,言い表しようのない熱い思いがこみ上げて来ました。そして読み終えた時は,感動のあまり呆然としていました。
不条理にして残酷,悲惨,狂気,絶望,阿鼻叫喚・・・あまりにも過酷な戦地に置かれても,人間性を失うことなく,誰もが不可能と言う中で,人命第一を貫き,誰一人,命を落とすことなく,5,183名もの救出作戦を成功させた人々がいた。一方,アメリカでもこの作戦を目の当たりにした諜報部通訳官の勇気ある進言により,日本占領計画も大きく方針を転換していく―――これは1943年のキスカ島撤退作戦を描いた史実に基づく小説です。
映画のようなフィクションならいざ知らず,これが事実であるということ自体が何よりも驚きであり,それだけでも感動するわけですが,それ以上に心が強く揺さぶられるのは,登場人物の体験や心の葛藤が丹念に描かれているからです。
一般的に,第二次世界大戦の日本軍は,不条理な精神論と幹部のプライドから無謀な作戦に走り,「玉砕」という形で膨大な人命を失わせた理不尽な組織としか思われていないでしょうが,本書では,日本軍の中にも,特に幹部クラスの軍人の中にも,人道や人命を重んじ,非現実的な戦闘への疑義を持つ者も少なからずいたことがわかります。
作戦を実行した海軍の木村 昌福少将は,敵の輸送船(民間船)を撃沈する際に乗員を退去させてから沈めるという人道的配慮を行ったり,沈没した艦の生存者を救うため自ら危険海域で救出活動を行った,という経歴の持ち主。戦後,アメリカ軍関係者からも高い評価を受けたと言われています。また,撤退作戦を計画した陸軍 樋口 季一郎中将は,ナチス・ドイツの反ユダヤ政策を激しく批判し,ユダヤ難民に満州国内への入植や上海租界への移動の手配等を行い,「ヒグチ・ルート」と呼ばれる亡命経路があった等,「日本のシンドラー」杉原 千畝とともに世界ユダヤ教会から高く称賛されているそうです。
自分の命を守ることだけに奔走したとしても責められないような絶望と狂気の状況の中でも,多くの人命を守ろうとした彼らの心の葛藤と勇気ある行動には圧倒されます。そして,彼らの行動をもってしても救えなかった人々の無念にも。戦争を二度と繰り返してはならないことを改めて痛感させます。
歴史の教科書には載っていない,しかし,後世に伝えていかなければならない史実がここにあります。
なお,多くの登場人物が実名で描かれていますが,仮名で描かれている人物のうち,ロナルド・リーン通訳官は,日本文化研究の第一人者にして文化勲章を受章されたドナルド・キーン氏。また,橋本気象士官として描かれているのは竹永 一雄少尉です。
不条理にして残酷,悲惨,狂気,絶望,阿鼻叫喚・・・あまりにも過酷な戦地に置かれても,人間性を失うことなく,誰もが不可能と言う中で,人命第一を貫き,誰一人,命を落とすことなく,5,183名もの救出作戦を成功させた人々がいた。一方,アメリカでもこの作戦を目の当たりにした諜報部通訳官の勇気ある進言により,日本占領計画も大きく方針を転換していく―――これは1943年のキスカ島撤退作戦を描いた史実に基づく小説です。
映画のようなフィクションならいざ知らず,これが事実であるということ自体が何よりも驚きであり,それだけでも感動するわけですが,それ以上に心が強く揺さぶられるのは,登場人物の体験や心の葛藤が丹念に描かれているからです。
一般的に,第二次世界大戦の日本軍は,不条理な精神論と幹部のプライドから無謀な作戦に走り,「玉砕」という形で膨大な人命を失わせた理不尽な組織としか思われていないでしょうが,本書では,日本軍の中にも,特に幹部クラスの軍人の中にも,人道や人命を重んじ,非現実的な戦闘への疑義を持つ者も少なからずいたことがわかります。
作戦を実行した海軍の木村 昌福少将は,敵の輸送船(民間船)を撃沈する際に乗員を退去させてから沈めるという人道的配慮を行ったり,沈没した艦の生存者を救うため自ら危険海域で救出活動を行った,という経歴の持ち主。戦後,アメリカ軍関係者からも高い評価を受けたと言われています。また,撤退作戦を計画した陸軍 樋口 季一郎中将は,ナチス・ドイツの反ユダヤ政策を激しく批判し,ユダヤ難民に満州国内への入植や上海租界への移動の手配等を行い,「ヒグチ・ルート」と呼ばれる亡命経路があった等,「日本のシンドラー」杉原 千畝とともに世界ユダヤ教会から高く称賛されているそうです。
自分の命を守ることだけに奔走したとしても責められないような絶望と狂気の状況の中でも,多くの人命を守ろうとした彼らの心の葛藤と勇気ある行動には圧倒されます。そして,彼らの行動をもってしても救えなかった人々の無念にも。戦争を二度と繰り返してはならないことを改めて痛感させます。
歴史の教科書には載っていない,しかし,後世に伝えていかなければならない史実がここにあります。
なお,多くの登場人物が実名で描かれていますが,仮名で描かれている人物のうち,ロナルド・リーン通訳官は,日本文化研究の第一人者にして文化勲章を受章されたドナルド・キーン氏。また,橋本気象士官として描かれているのは竹永 一雄少尉です。
2023年9月14日に日本でレビュー済み
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これが史実だとしても、小説というスタイルにしてしまうと、描かれたドラマが真実に近ければ近いほど、逆にリアルに感じられず、どうしてものめり込むことができなかった。いわゆる歴史小説に属するのだろうが、脚色の余地の限られる近現代史を題材に選ぶのは、初めからハンディキャップを負うことになるのだろう。普段は、まずノンフィクション以外は手に取らない私の書棚に、本書が積ん読状態で並んでいたことが、不思議でならない。
2019年10月21日に日本でレビュー済み
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実際にあった内容の小説であり、久しぶりに感動しながら一気に読みました。最高です。