買って読むかどうか迷っていた。
(近年の著者の書籍は3冊買って既に読んだことがある。)
2014年刊行で現在2022年、世界情勢や社会状況を論じている著作としては、一ヶ月前一年前ののニュース番組を見ているような圧倒的なズレを感じるのではないかと思っていた。
何しろ、ここ数週間で彼の地で戦闘行為が現在進行形で起きているのである。
その他にもここ1、2年でのアメリカの大統領選挙、ブレグジット、各国の首相交代、コロナ騒動、ワクチン騒動、各国政府の強権化など世界的インパクトのある出来事が目白押しだった。
そのような出来事が抜けている著作よりも更新され上書きされた最近作が良いはずと。
しかし、違っていた。
ここ数週間のウクライナとロシアの動向を注視してきた。相当積極的に情報収集を行なってきたつもりだった。大手メディアだけでなくそれ以外の情報も貪るように。
しかし、全然足りいていなかった。自分自身でいかに知っているつもりになってこれらのことに意見していたかを一瞬恥ずかしく思った。
テレビやネットでウクライナを持ち上げ、ロシアを叩きをしている解説者を見ることにも恥ずかしさを覚えるようになった。
著者の溢れんばかりの想いが伝わってくる。
同胞へ、この国の後輩へ、少しでもこの世界を「作られた見方」ではなくしっかり見てほしい。
映画「もののけ姫」の中で、アシタカはエボシに対して「濁りのない眼で見定め、決める」と言った。
正にそれである。濁りのない眼で、見てほしい。そうでなければ私たちが受け継いできたもの、家族、隣人、同胞、文化、人と人の繋がり、何よりも自分自身を守れない。それは日本人に向けての強い想いであると同時に
「自己中心的な世界観のみを強要するグローバリスト」ではなく、本当の隣人を思いやれ共にお互いの違いを受け入れ地球の全ての故郷に育まれた人類という同胞への熱い想い。それが根底に流れている。
特に日本の同胞と後世をを生きるために今伝えなければならないと。
あるときは、合理的、科学的に理路整然と語られているように見える言説でも実際は「見せられている」薄っぺらいうわずみだけの世界観なり価値観であったことも近年自覚しやすくなってきている。
今、自身が考えていることがどうやって私たちの頭の中で形成されたのかを疑い、また自覚することでその濁りを少しでも取り去ることができる。
その必要性を、具体的な世界情勢、社会情勢を通してその解題方法をやさしく穏やかな文体で伝えてくれる。
「公開情報だけでこれだけのことを掘り下げられる、だから皆さんでも世界情勢を読み解くことができるのです。」と著者はことあるごとに語っている。
現在進行中の世界情勢をどう読み解けるのかを、読者に寄り添うように順序立てて極めて具体的で一般的な言葉を用い目の前でやって見せてくれている。
読み進めれば進めるほど 「すごい」。
現在、起こっていることが正にここに文章になってすでに皆綴られていた。2014年に。
こんなにも見るべき要所、行間の読み方、ランダムに起きたように見える出来事の相似性、包含性、露わにならない繋がりを的確に平易な言い回しで伝えられるのか。
著者は、ある対談内で「若者にとっても現状起こっていることを読み解くことがこの上ない良い教材になる」と語っていた。本当にその通りだと思った。いや、むしろ全ての大人へこそだ。
具体的な歴史的事件の細部を用いながら、描き出す全体像を読者に極めて易しく想像させる。
そして、この本の効果は現状(社会や世界情勢)をさまざまな情報環境の中で積極的に知ろうとした人ほど高いだろう。
決して完全には識り得ない「現実」とその影である「情報構造」、それを通して「知ろう」とする自己、それに基づいて判断、反応し行動する、それらの関係を俯瞰し、それぞれのレベルにどういった外的な力が作用しているかに想いを至らせることで知覚認識をより曇りのない状態にする。
そう言えば著者は、このような暗澹とした世界を変えるにはどうしたらいいかと言う質問に対して「ひとりひとりの浄化作戦が大切」と語っていた。「身近なこと、小さなことでいいんです」と。この辺りにも「濁りの無い眼で見る」ことができるようになる核心があるのかも知れない。
表現は誰もが分かり易い平易な語り口と具体的な世界情勢が恰好の生きた題材であり、近年の情勢を追っていた人であればあるほど知的興奮を感じるレベルで世界を感じることができるだろう。
現在メディアに登場する多くの言論人、専門家として紹介される者たちが、極めて隷従者的な生き方を選択し、自己保身に勤しみスポンサーや雇用者、管理者への忖度やどう見られるかばかりを気にして発言し言説が作られる。或いは、心無く、形骸的な所作でその場を上手くまとめ過ごすことに長けた者ばかりが表面に出てくる。それはもう絶望的な最終段階にあるようである。
風前の灯のような「徳」の伴う言論はいづこへと憂いていたところへ一筋の光。
論理や合理性の奥に多くの地球同胞(people)への温かい心を伴った心意気と本当の熱量を伴った知性をひしひしと感じ取れる著作がここにある。
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世界を操る支配者の正体 単行本(ソフトカバー) – 2014/10/17
馬渕 睦夫
(著)
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道徳と民族を破壊する4人の洗脳者は誰だ? ウクライナ危機で世界最終戦争を開始した勢力の裏シナリオ。元ウクライナ大使、待望の衝撃作! マスコミは真実を伝えない。政治家は「その人々」にアクセスできない。残酷な時代をサバイバルするカギは本書に!
道徳と民族を破壊する4人の洗脳者は誰だ?
ウクライナ危機で世界最終戦争を開始した勢力の裏シナリオ。
元ウクライナ大使、待望の衝撃作!
マスコミは真実を伝えない。
政治家は「その人々」にアクセスできない。
残酷な時代をサバイバルするカギは本書に!
まえがき 最後の希望の旅
第1章 ウクライナ危機は世界最終戦争の序曲
第2章 プーチン抹殺のシナリオ
第3章 ロシアを支配する者が世界を支配する
第4章 国際金融勢力対ロシアの200年戦争
第5章 道徳と民族を破壊する4人の洗脳者
第6章 ディアスポラ化する人類
終 章 歴史認識大戦争に備えよ
道徳と民族を破壊する4人の洗脳者は誰だ?
ウクライナ危機で世界最終戦争を開始した勢力の裏シナリオ。
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まえがき 最後の希望の旅
第1章 ウクライナ危機は世界最終戦争の序曲
第2章 プーチン抹殺のシナリオ
第3章 ロシアを支配する者が世界を支配する
第4章 国際金融勢力対ロシアの200年戦争
第5章 道徳と民族を破壊する4人の洗脳者
第6章 ディアスポラ化する人類
終 章 歴史認識大戦争に備えよ
- 本の長さ226ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2014/10/17
- 寸法13.2 x 1.6 x 18.9 cm
- ISBN-10406219175X
- ISBN-13978-4062191753
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商品の説明
著者について
馬渕 睦夫
1946年、京都府に生まれる。京都大学法学部3年次在学中に外務公務員採用上級試験に合格し、同大中退、1968年に外務省入省。1971年、研修先のイギリス・ケンブリッジ大学経済学部卒業。外務本省では、国際連合局社会協力課長、文化交流部文化第一課長等を歴任後、東京外務長、(財)国際開発高等教育機構専務理事を務めた。在外では、イギリス、インド、ソ連(当時)、イスラエル、タイ各大使館、ニューヨーク総領事館、EC日本政府代表部に勤務。2000年駐キューバ大使、2005年駐ウクライナ兼モルドバ大使を経て、2008年11月、外務省退官。同月防衛大学校教授に就任し、2011年3月定年退職。著書に『国難の正体』(総和社)、『日本の敵』(渡部昇一氏との共著、飛鳥新社)などがある。
1946年、京都府に生まれる。京都大学法学部3年次在学中に外務公務員採用上級試験に合格し、同大中退、1968年に外務省入省。1971年、研修先のイギリス・ケンブリッジ大学経済学部卒業。外務本省では、国際連合局社会協力課長、文化交流部文化第一課長等を歴任後、東京外務長、(財)国際開発高等教育機構専務理事を務めた。在外では、イギリス、インド、ソ連(当時)、イスラエル、タイ各大使館、ニューヨーク総領事館、EC日本政府代表部に勤務。2000年駐キューバ大使、2005年駐ウクライナ兼モルドバ大使を経て、2008年11月、外務省退官。同月防衛大学校教授に就任し、2011年3月定年退職。著書に『国難の正体』(総和社)、『日本の敵』(渡部昇一氏との共著、飛鳥新社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2014/10/17)
- 発売日 : 2014/10/17
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 226ページ
- ISBN-10 : 406219175X
- ISBN-13 : 978-4062191753
- 寸法 : 13.2 x 1.6 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 72,652位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年4月16日に日本でレビュー済み
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2018年6月26日に日本でレビュー済み
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グローバル化がユダヤ思想と繋がっている。
考えて見るとなるほと思います。
国際情勢と歴史に興味のある方は読んで見ては?
考えて見るとなるほと思います。
国際情勢と歴史に興味のある方は読んで見ては?
2023年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
基本的に馬渕さんの考え方は間違っていないと思います。ウクライナ問題に関しては元のウクライナ大使をやっていた方なので信用できます。ネオコンのことも事実と思っています。他にもネオコン、世界共産化についての記述もあり、その背景の思想、アインランド、ジャックアタリ等に書かれていて、興味があれば自分でそこから広げていくこともできます。近現代史を思想の流れとともに知ることができると思います。
2022年5月7日に日本でレビュー済み
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馬淵さんの本やYouTubeでの説明はどれも素晴らしく2022年現在のウクライナ問題も先生の8年の指摘通りに
なっています
この慧眼には敬服のいたりです
それにしても我が国為政者達の無知無策は絶望的です
多くの人に読んでほしい
なっています
この慧眼には敬服のいたりです
それにしても我が国為政者達の無知無策は絶望的です
多くの人に読んでほしい
2023年5月21日に日本でレビュー済み
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本自体問題なし
2022年5月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
メディアも金融も同じグループに牛耳られています。私たちは一刻も早くそれらの洗脳に気づき、操る者達の意図を知る必要があります。昨今の感染症やウクライナ問題でも、メディアを通じて一方的な誘導や言論統制がなされています。周到に準備された洗脳の先には、寡頭勢力による富の独占と隷属しかありません。今、世界は私たちの気づかないうちにグローバリズムという共産主義に変えられています。共産主義は決して圧政に苦しむ人々の解放を目指すものではない。一部のエリート、官僚たちだけが豊かになる仕組みに他なりません。中央銀行はただの民間銀行にすぎず、これが通貨発行権を持つ状態は異常であること、また、水道などのライフラインは決して民営化させてはならないと、改めて危機感をもちました。分かりやすく説明されていて、歴史的背景についても理解の進む本です。
2015年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
無数の人間が紡ぎあげてきた世界史の中で、ユダヤ人がいかに巧みに世界をコントロールしてきたか、日本人は知らなすぎると思う。
根無し草のように世界に散らばりながら、しかし幾つかの国家中枢を掌握し続けてきた民族の姿を、本書は極めてわかりやすく解説してくれている。
1980年代からグローバリズムという言葉がやたらと聞かれるようになり、当然の世の流れであるかのように思わされてきたが、その背後にはユダヤ人がいる。アメリカを中心とするグローバリズムの潮流は、まさにユダヤ人存続のため策略であることを見抜かなければならない、と著者は指摘する。
驚きを感じるとともに、流行りのグローバリズムに不自然さを感じていた私には蒙が開かれた思いである。
ではそのような中で日本が取るべき道は?
この部分に関するツッコミが本書ではあまりに浅いように感じた。
ユダヤ人によるグローバリズム政策の根底にあるのは「恐れ」であると思う。「人類は兄弟」という旧約聖書の教えと形は似ているものの出発点が歪んでいる。そんなグローバリズムに飲み込まれてはいけない。
ロシアのナショナリズムがまさにグローバリズムとの最終戦争に入っているという。日本がロシアと手を組むのは面白い発想であると思うが、どのようにグローバリズムに対処するのか?
著者は明治維新の日本の経験、日本人の精神性を活かせると踏んでいるようである。そんなにうまくいくのだろうかと考えさせられた。
何にしても、たくさんある世界の謎の幾つかを解き明かしてくれる素晴らしい本である。
戦後の教育にどっぷり浸かった頭に刺激を与えてくれた。知っておくべき内容である。
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驚きを感じるとともに、流行りのグローバリズムに不自然さを感じていた私には蒙が開かれた思いである。
ではそのような中で日本が取るべき道は?
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ユダヤ人によるグローバリズム政策の根底にあるのは「恐れ」であると思う。「人類は兄弟」という旧約聖書の教えと形は似ているものの出発点が歪んでいる。そんなグローバリズムに飲み込まれてはいけない。
ロシアのナショナリズムがまさにグローバリズムとの最終戦争に入っているという。日本がロシアと手を組むのは面白い発想であると思うが、どのようにグローバリズムに対処するのか?
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戦後の教育にどっぷり浸かった頭に刺激を与えてくれた。知っておくべき内容である。
2022年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Kndle本では文字化けがひどく読み難い
内容は素晴らしいだけに残念
内容は素晴らしいだけに残念