本書は「問題は何ですか?人々は意識ということを特別扱いし、他の化学的、哲学的問題と違うものとしてあつがいたがりますが、どう思われますか?」というテーマで世界中の様々な学者、ノーベル受賞者と一貫性のある形で次々にインタビューをしていった内容をまとめた、他にちょっと例のない本です。
まだ定説のない分野だけに議論は百花斉放となっているが、この分野の全体像や様々な見解の相違点を浮き彫りにすることに著者は成功していると思う。著者は本書を書いた動機について「意識の原因とは何かをただ単に知りたい」と語っている。異色の本であることは確かであるが、「知とは何か」「人間の意識とは何か」ということに興味のある方には実に興味深い1冊であることは間違いありません。
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「意識」を語る 単行本 – 2009/2/23
世界中の「意識」の大物研究者を集めて、一貫性のある形で次々にインタビューをしていった、他にちょっと例のない本。まだ定説のない分野だけに議論は百花斉放だが、分野の全体像や見解の相違点を浮き彫りにすることに成功しているだけでなく、一部の識者からは驚くようなコメントを引き出している。この僕ですら知らなかった議論が山ほど出てくる、実に興味深い一冊。(山形浩生)
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社NTT出版
- 発売日2009/2/23
- ISBN-104757160178
- ISBN-13978-4757160170
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商品の説明
著者について
【著者紹介】
スーザン・ブラックモア(Susan Blackmore)
フリーランスライター、講師、キャスター、イングランド西部大学客員講師。研究の関心はミーム学、進化理論、ドラッグ、意識、瞑想。議論を呼んだベストセラー『ミーム・マシンとしての私』(草思社)は13カ国語に翻訳された。他の著書に『生と死の境界』(読売新聞社)、『意識――とても短い入門』など。
【訳者紹介】
山形浩生(やまがた・ひろお)
1964年生まれ。東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務するかたわら、科学、文化、経済からコンピュータまで広範な分野での翻訳、執筆活動をおこなう。著書に『新教養としてのパソコン入門』(アスキー新書)、『新教養主義宣言』(河出文庫)、『山形道場』(イーストプレス)、『その数学が戦略を決める』(文藝春秋)、『戦争の経済学』(バジリコ)、『服従の心理』(河出書房新社)、『自由は進化する』『誘惑される意志』 (ともにNTT出版)など多数。
守岡桜(もりおか・さくら)
京都生まれ。大学在学中に米国ワシントン州に留学。大学教授秘書、学長秘書を経て現在翻訳家。共訳書に『リトル★ハッカー』『FREE CULTURE』『オープンソースの成功』『ダメなものは、タメになる』 (以上、翔泳社)、『数学で犯罪を解決する』(ダイヤモンド社)、『地球温暖化は止まらない』(東洋経済新報社)など多数。
スーザン・ブラックモア(Susan Blackmore)
フリーランスライター、講師、キャスター、イングランド西部大学客員講師。研究の関心はミーム学、進化理論、ドラッグ、意識、瞑想。議論を呼んだベストセラー『ミーム・マシンとしての私』(草思社)は13カ国語に翻訳された。他の著書に『生と死の境界』(読売新聞社)、『意識――とても短い入門』など。
【訳者紹介】
山形浩生(やまがた・ひろお)
1964年生まれ。東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務するかたわら、科学、文化、経済からコンピュータまで広範な分野での翻訳、執筆活動をおこなう。著書に『新教養としてのパソコン入門』(アスキー新書)、『新教養主義宣言』(河出文庫)、『山形道場』(イーストプレス)、『その数学が戦略を決める』(文藝春秋)、『戦争の経済学』(バジリコ)、『服従の心理』(河出書房新社)、『自由は進化する』『誘惑される意志』 (ともにNTT出版)など多数。
守岡桜(もりおか・さくら)
京都生まれ。大学在学中に米国ワシントン州に留学。大学教授秘書、学長秘書を経て現在翻訳家。共訳書に『リトル★ハッカー』『FREE CULTURE』『オープンソースの成功』『ダメなものは、タメになる』 (以上、翔泳社)、『数学で犯罪を解決する』(ダイヤモンド社)、『地球温暖化は止まらない』(東洋経済新報社)など多数。
登録情報
- 出版社 : NTT出版 (2009/2/23)
- 発売日 : 2009/2/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 344ページ
- ISBN-10 : 4757160178
- ISBN-13 : 978-4757160170
- Amazon 売れ筋ランキング: - 259,178位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2009年3月8日に日本でレビュー済み
2019年11月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
雑多かつ未整理な対象ゆえに著者が持て余している 寧ろそれを好感だと捉えるべきかも知れないが
2009年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
山形浩生がとっても頭が良くて、すご〜く英語のできる人だってことは、たぶん間違いない。海外で出版された面白そうな本を探し出してくる嗅覚も大したものだし、それを変に勿体つけないで軽快に翻訳していくところも、風通しが良くて嫌いではない。でも山形流の翻訳文体には時々「?」と感じるし、やっぱりちょっと仕事のし過ぎじゃないかとも思う。
本書は山形と守岡桜の共訳だが、二人で「適当に手分けして翻訳をおこない、最後に山形が全体を通して統一その他をおこなっている」(p328)そうで、09年に入ってからに限っても、このコンビで既に3冊(含本書)の翻訳書が出ている。
しかし例えばペンローズの章で、“And philosophical questions were very much his concern”の「そして哲学的な質問も大いに心配していました」(p224)なんて訳は、日本語としてどうなのか? 出来の悪い中高生が直訳したみたいな文章じゃない? ま、ここまで酷いのは稀かもしれない。しかし私の印象では、本書は全体に対話の流れがすっきり呑み込みにくく、飽くまで原書を確認しないままの推測だけれど、この呑み込みにくさは多分に翻訳の質に起因するのではないか?
一方、リチャード・グレゴリーの章なんかで顕著なのだが、「どうも確信が持てませんや」とか「そりゃいろいろありますわな」とか、まあ文学作品ならアリかなと思うけど、こういう本ではちょっと翻訳者の遊び感覚が前面に出過ぎて煩わしい。
きっと原書もそう大した本ではなく、いろいろ話が聞けて面白いね、みたいな楽しみ方をすればいい内容なのだろうとは思う。翻訳者自身が「デネット以外は面白くない」(p324)なんて公言してるのに対しても、「だったら何で訳したんだ?」とは言うまい。しかし、その「ツマンナ〜イ」感のせいで訳者が本書の内容とちゃんと向き合わないまま訳し飛ばしたんだとしたら、読者を嘗め過ぎじゃないか?
本書は山形と守岡桜の共訳だが、二人で「適当に手分けして翻訳をおこない、最後に山形が全体を通して統一その他をおこなっている」(p328)そうで、09年に入ってからに限っても、このコンビで既に3冊(含本書)の翻訳書が出ている。
しかし例えばペンローズの章で、“And philosophical questions were very much his concern”の「そして哲学的な質問も大いに心配していました」(p224)なんて訳は、日本語としてどうなのか? 出来の悪い中高生が直訳したみたいな文章じゃない? ま、ここまで酷いのは稀かもしれない。しかし私の印象では、本書は全体に対話の流れがすっきり呑み込みにくく、飽くまで原書を確認しないままの推測だけれど、この呑み込みにくさは多分に翻訳の質に起因するのではないか?
一方、リチャード・グレゴリーの章なんかで顕著なのだが、「どうも確信が持てませんや」とか「そりゃいろいろありますわな」とか、まあ文学作品ならアリかなと思うけど、こういう本ではちょっと翻訳者の遊び感覚が前面に出過ぎて煩わしい。
きっと原書もそう大した本ではなく、いろいろ話が聞けて面白いね、みたいな楽しみ方をすればいい内容なのだろうとは思う。翻訳者自身が「デネット以外は面白くない」(p324)なんて公言してるのに対しても、「だったら何で訳したんだ?」とは言うまい。しかし、その「ツマンナ〜イ」感のせいで訳者が本書の内容とちゃんと向き合わないまま訳し飛ばしたんだとしたら、読者を嘗め過ぎじゃないか?
2010年3月20日に日本でレビュー済み
本書を要約すれば「気楽に読める欧米の意識研究, 権威たちとの対話集」。著者が対話相手に同じ質問を投げ掛け話を引き出してゆく。全体を通して、そうした形が取られているので分かりやすい。本書には星★★★★です。「わかりやすい」と書いておきながらレビューに最低点をつけたのは【訳者解説】に非常に問題を感じてしまったから。
訳者解説は口語体で書かれ, その点に違和感は感じなかったが。文面の〈何だか偏った嗜好〉に「なんでしょこの人?」と感じてしまって「英語ができる人みたいだけど, 訳者解説要らない…書店で読んだら買わなかった」とふと思った。最後に台なしにしている。簡単に言えば独善的な訳者主張「ぼくは世界をこう見ているけど, こう見ない人っておかしくない? 普通に考えればわかるよね」的な発言があったり押し付けがましい。
「(そんなもの[超心理学]で博士号が取れるのか!)」(p313)
と超心理学を揶揄したり…『揶揄するのは簡単だけどさ研究している人がいるわけじゃない。えっと…超心理学の何を知ってるの?』と門外漢ながら思ったり。
「一人変なことを言っているのがヴァレラだ。」(p318)
「ヴァレラの発言は, ぼくにはただの妄言としか思えない。」(p319)
と言ってみたり……『あのぉ…山形さん, あなたの持論はいいから, 機械的に解説だけしなさいな。読者は持論なんて望んでいないってばさ…』と。それで一番頂けないのは訳者解説に20頁も割いている点。
この独善的解説に20頁を割く価値がある様に思えない…
購入していないかたは知らないだろうが邦訳本に不掲載インタビューもある(PDFでWEBで読めるが)。チャーマーズが20頁といえば、どれだけ紙数を無駄にしているのか理解できる。第二版から真面目に削除を考えた方がいい気がします。訳者の事だから売れそうだと思い趣味の延長で訳したようで立ち位置があからさまに不遜なのは仕方ない事なのか。
訳者解説は口語体で書かれ, その点に違和感は感じなかったが。文面の〈何だか偏った嗜好〉に「なんでしょこの人?」と感じてしまって「英語ができる人みたいだけど, 訳者解説要らない…書店で読んだら買わなかった」とふと思った。最後に台なしにしている。簡単に言えば独善的な訳者主張「ぼくは世界をこう見ているけど, こう見ない人っておかしくない? 普通に考えればわかるよね」的な発言があったり押し付けがましい。
「(そんなもの[超心理学]で博士号が取れるのか!)」(p313)
と超心理学を揶揄したり…『揶揄するのは簡単だけどさ研究している人がいるわけじゃない。えっと…超心理学の何を知ってるの?』と門外漢ながら思ったり。
「一人変なことを言っているのがヴァレラだ。」(p318)
「ヴァレラの発言は, ぼくにはただの妄言としか思えない。」(p319)
と言ってみたり……『あのぉ…山形さん, あなたの持論はいいから, 機械的に解説だけしなさいな。読者は持論なんて望んでいないってばさ…』と。それで一番頂けないのは訳者解説に20頁も割いている点。
この独善的解説に20頁を割く価値がある様に思えない…
購入していないかたは知らないだろうが邦訳本に不掲載インタビューもある(PDFでWEBで読めるが)。チャーマーズが20頁といえば、どれだけ紙数を無駄にしているのか理解できる。第二版から真面目に削除を考えた方がいい気がします。訳者の事だから売れそうだと思い趣味の延長で訳したようで立ち位置があからさまに不遜なのは仕方ない事なのか。
2013年3月16日に日本でレビュー済み
本書は意識という不可思議なものについて、それに関わる当代一流の科学者達にその考えをインタビューしたものです。
ユニークなのは全ての科学者に厳密にほぼ同じ質問をしていること。
それによって科学者達の論の違いを浮き彫りにしようというものです。
意識というまだ科学で扱うにはあまりに不可思議な存在について科学の分野ではどのように捉えているのか?
非常に面白いテーマだと思ったし、読めば現状のパターンみたいなものが凡そつかめるかと思ったのですが・・・とんでもない間違いでした。
同じ質問をしているのにも拘らず、あまりにも各人の意見が違うのに正直驚きます。
しかもどれもあまり科学的で無い話を縦横無人に展開しており、読むと逆に意識についてよく分からなくなりました。
まだまだ意識を科学で扱うのは早いということなのかもしれません・・・。
ただ、意識について語るということはある種その人の思想や哲学を語ることであり、そこについては面白かったです。
特に印象に残ったのは認知学者であるダニエル・デネットの一言。
「哲学はどんな質問をするか分からないときにやるものだ」・・・色々と考えさせられる深い言葉だと思います。
ユニークなのは全ての科学者に厳密にほぼ同じ質問をしていること。
それによって科学者達の論の違いを浮き彫りにしようというものです。
意識というまだ科学で扱うにはあまりに不可思議な存在について科学の分野ではどのように捉えているのか?
非常に面白いテーマだと思ったし、読めば現状のパターンみたいなものが凡そつかめるかと思ったのですが・・・とんでもない間違いでした。
同じ質問をしているのにも拘らず、あまりにも各人の意見が違うのに正直驚きます。
しかもどれもあまり科学的で無い話を縦横無人に展開しており、読むと逆に意識についてよく分からなくなりました。
まだまだ意識を科学で扱うのは早いということなのかもしれません・・・。
ただ、意識について語るということはある種その人の思想や哲学を語ることであり、そこについては面白かったです。
特に印象に残ったのは認知学者であるダニエル・デネットの一言。
「哲学はどんな質問をするか分からないときにやるものだ」・・・色々と考えさせられる深い言葉だと思います。
2009年3月16日に日本でレビュー済み
以前、池谷裕二氏の『進化しすぎた脳』を読んで、
あまりのおもしろさと刺激的な内容に、これ以上の本はない!と思った。
しかし、この本は、それに匹敵するくらいおもしろい。
なにがおもしろいのか。最先端の科学者(&哲学者)たちが
「意識」について、どう考えているのかが一冊でコンパクトに
理解できる、というのも、もちろんある。
しかし、なによりもおもしろいのは、世界を代表するリーダーたちの
意見が、まったくバラバラなことである。
つまり、この分野が、いかに未知な世界なのかが、よくわかる。
「意識とは何か」に対する共通した答えは(当然)ないが、読み進めて
いくと、知識がどんどん蓄積され、さらに理解度が増し、
世界のトップ研究者たちが、現時点で何を考えているのかが
よくわかるようになる。
「意識」について興味のある人は、ぜったいにおさえておくべき一冊だと思う。
あまりのおもしろさと刺激的な内容に、これ以上の本はない!と思った。
しかし、この本は、それに匹敵するくらいおもしろい。
なにがおもしろいのか。最先端の科学者(&哲学者)たちが
「意識」について、どう考えているのかが一冊でコンパクトに
理解できる、というのも、もちろんある。
しかし、なによりもおもしろいのは、世界を代表するリーダーたちの
意見が、まったくバラバラなことである。
つまり、この分野が、いかに未知な世界なのかが、よくわかる。
「意識とは何か」に対する共通した答えは(当然)ないが、読み進めて
いくと、知識がどんどん蓄積され、さらに理解度が増し、
世界のトップ研究者たちが、現時点で何を考えているのかが
よくわかるようになる。
「意識」について興味のある人は、ぜったいにおさえておくべき一冊だと思う。