カスタマーレビュー

2021年3月28日に日本でレビュー済み
本書は日本国憲法の問題点を8つの欠陥にまとめているが、過不足のない指摘と誰でもわかる実例を挙げることによって理解しやすく解説している。とくに法律用語が入り、諸説を列挙すると、結局何を押さえたらいいのかわからなくなってしまうが、本書はそのことを感じさせることなく、ストーリーのように頭に入って来るところが決定的に異なる。
緊急事態条項を持つことは他の国々では当たり前であるにもかかわらず、我が国の場合には平時と緊急時のルールへの切り替えを持つ法的根拠がないことが最大の問題点であること、感染症拡大の収束の展望が不透明な時にこそ多いに議論する必要があることを認識した。
また自衛隊を憲法へ明記することが、自衛隊が国と国民を守ることになり、自衛隊の地位向上につながっていくという展望を示していることの意義は大きい。
そしてこれまで著書が「国家」がない憲法と主張してきた思想的背景が詳細に展開され、あるべき憲法とは国民と距離感のあるものではなく、国民とともにあるものであることを改めて感得できた。
その意味で、本書は日本国憲法の問題点を国民の目線から論じた初めての解説書であると断じることができる。
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