前作よりも実践的な内容。
「私たちはいまどういう状況にあるのか」
「では、企業はなにを目指すべきか」
「そのために、事業部はなにをすべきか」
この3つに応えていて、事例の話だけになりがちな前作より、同僚にすすめやすい。
…もちろん、例示されている手法が自社に合うかは、各社で考えるべきことですが。
特に、事業会社のデジマケ担当者が読むといいのでは。
エンタメ的な面白さよりも、実務寄りって感じ。
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【前作との差分】
前作『アフターデジタル』には批判も多かった。
主に「中国礼賛だ」「監視社会への危機感がない」「事例だけならネットで知れる」などが散見されたように思う。
続編の本作は、それらの批判への応答にくわえて、思想と手法との体系化まで深掘りしている。
なので、批判者だけでなく、前作を無邪気に称賛していた人たちにもオススメ。
また、共著ではなく単著となり、全体を通してストーリーとしても読みやすくなった。
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【特に良かった点】
「 UI(デジタルに閉じない、もともとの広義の意味での "顧客が相対するもの" )を、アーキテクチャ(ヒトの行動を規定する環境)として、企業が自覚的に捉えるべき。 」
このメッセージが個人的に響いた。
正直なところ、私がたびたび仕事で直面するのは、このメッセージが目指している社会とは反対の現実だ。
すなわち、” 顧客との「情報の非対称性」を利用する不誠実さ ” が企業利益の源泉になりがち、という現実。
「〇〇で社会に貢献する」と謳っている企業はいくらでもあるが、社訓に共感して入社しても内実はちがう、そんな経験をした人も多いのではないか。
私も「社会の厳しさ」という名目でホンネとタテマエの使い分けを叩き込まれた一人だ。
後ろめたさは年々うすれ、「三方よし」も結局はお飾りでしかない、なんて感じる場面もよくある。
先述のメッセージも、このメッセージ単体では "世間知らずの性善説" として流されるようなものだろう。
ちょうどいま、企業の利己的なUI(ダークパターン)が量産され、問題視されてもいる。
だが、前作でも述べられている構造変化が進めば、これらのタテマエがそのまま "現実的な企業戦略" にもなりうる。
本書の内容が世の経営陣にも広まって「三方よし」が利益の源泉になるといいね、そう素朴に思った。
私だって、「お客のため」と思えることをして、それでお金をもらいたいのだ。できるなら。
…あの震災からもう約10年経つ。
直後、国内ではいろんな論が出て、変化が来ると誰もが騒いでいた。
でも結局、社会も企業も私たちも、根本は変わらなかった。
コロナでは、どうだろう?
構造変化は、実際どれくらい進むのだろうか。
そして、企業の姿勢が変わるだけの潮流を私たちは作れるのだろうか。
今後も注視していきたいですね。
------------
※追記
動画やパワポなど、関連コンテンツのURLが書籍に記載してありましたが、
紙本からは飛びにくいし、レビューにはURLメモれないし、ちょっと残念。
セミナーもやってるとのこと。
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アフターデジタル2 UXと自由 Kindle版
デジタルが隅々まで浸透した「アフターデジタル」社会。日本はその社会に向けてゆっくりと進んでいましたが、コロナ禍で状況は一変し、速度を上げてアフターデジタル社会に突き進んでいます。
多くの日本企業は「DX戦略」で活路を見いだそうとしていますが、実はその立脚点が危ういケースは少なくありません。すべてがオンラインになるという前提に立っていないのです。
本書ではアフターデジタル先進国に注目し、特に中国のアリババやテンセントといった巨大デジタル企業の「戦略」、表面的な取り組みの奥にある「本質」に迫ります。事実として、アフターデジタル社会では産業構造がひっくり返ってしまいます。これは予測ではなく、実際の中国市場がそうなっており、こうした世界が広がれば、日本のお家芸ともいえる製造業は最下層に位置づけられてしまうのです。
いわゆるデジタル企業だけでなく、デジタルビジネスとは直接関係ないと思っているビジネスパーソンにも、本書を読んでほしい。なぜなら、アフターデジタルでは、リアルがなくなるのではなく、リアルの役割が大きく変わると言われているからです。
アフターデジタル社会になると、市場のルールが変わると考えたほうがいい。キーワードは「UX」。そして、アフターデジタル社会において成功企業が共通で持っている思考法を「OMO」(Online Merges with Offline)と呼びます。社会の変革は避けようがないなら、こうした新たなルールをいち早く学び、自社の立ち位置を決めて戦略を練らねば負けてしまいます。既に新たな成果を出し始めている日本企業もあります。デジタルを強みにするには必読の書です。
多くの日本企業は「DX戦略」で活路を見いだそうとしていますが、実はその立脚点が危ういケースは少なくありません。すべてがオンラインになるという前提に立っていないのです。
本書ではアフターデジタル先進国に注目し、特に中国のアリババやテンセントといった巨大デジタル企業の「戦略」、表面的な取り組みの奥にある「本質」に迫ります。事実として、アフターデジタル社会では産業構造がひっくり返ってしまいます。これは予測ではなく、実際の中国市場がそうなっており、こうした世界が広がれば、日本のお家芸ともいえる製造業は最下層に位置づけられてしまうのです。
いわゆるデジタル企業だけでなく、デジタルビジネスとは直接関係ないと思っているビジネスパーソンにも、本書を読んでほしい。なぜなら、アフターデジタルでは、リアルがなくなるのではなく、リアルの役割が大きく変わると言われているからです。
アフターデジタル社会になると、市場のルールが変わると考えたほうがいい。キーワードは「UX」。そして、アフターデジタル社会において成功企業が共通で持っている思考法を「OMO」(Online Merges with Offline)と呼びます。社会の変革は避けようがないなら、こうした新たなルールをいち早く学び、自社の立ち位置を決めて戦略を練らねば負けてしまいます。既に新たな成果を出し始めている日本企業もあります。デジタルを強みにするには必読の書です。
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2020/7/23
- ファイルサイズ10006 KB
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出版社より
アフターデジタル - オフラインのない時代に生き残る | アフターデジタル2 UXと自由 | UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論 | アフターデジタルセッションズ 最先端の33人が語る、世界標準のコンセンサス | ジャーニーシフト デジタル社会を生き抜く前提条件 | |
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カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.3
2,305
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1,078
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価格 | ¥1,271¥1,271 | ¥2,420¥2,420 | ¥3,520¥3,520 | ¥2,024¥2,024 | ¥2,200¥2,200 |
発売日 | 2019/3/23 | 2020/7/22 | 2021/9/16 | 2021/9/16 | 2022/12/15 |
内容 | 「オフラインがデジタル世界に包含された世界」=「アフターデジタル」。 その先進国の成功事例を中心に紹介し、デジタルの世界潮流と、DX実現に必要な視点を提示する。 | 急激に進んだデジタル化と世界情勢をアップデートしながら「なぜ今UXが重要なのか」を理解するための1冊。 日本企業のDXのあるべき姿や、とるべきアクションを示している。 | アフターデジタル時代に不可欠な「UX業務」を組織に浸透させるための実践書。 あらゆるビジネスパーソンが「UX設計の教科書」として使える1冊。 | 33人のグローバルリーダーが最新トレンドを語り、そのポイントを著者が解説する。 アフターデジタルの先の世界を体感し、世界標準の視点を獲得できる1冊。 | 東南アジアのOMO、地方創生、Web3など最新事例を紐解き、アフターデジタル以降の「提供価値」の変質 =【ジャーニーシフト】を解説する。デジタル後進国から脱却を試みる、変化の羅針盤。 |
商品の説明
著者について
藤井 保文【ふじい・やすふみ】
株式会社ビービット 東アジア営業責任者
1984年生まれ。東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 修士課程修了。
2011年ビービットにコンサルタントとして入社。
2014年に台北支社、2017年から上海支社に勤務し、現在は現地の日系クライアントに対し、UX志向のデジタルトランスフォーメーションを支援する「エクスペリエンス・デザイン・コンサルティング」を行っている。
2018年8月には『平安保険グループの衝撃―顧客志向NPS経営のベストプラクティス』を監修・出版。
2018年9月からはニューズピックスにおいて、中国ビジネスに関するプロピッカーを務める。
2019年3月に「アフターデジタル-オフラインのない時代に生き残る」(日経BP)を出版し、世耕元経済産業大臣をはじめ各界著名人からの推薦を頂いている。また、政府の有識者会議参画、FIN / SUM、G1経営者会議など「アフターデジタル」におけるアドバイザリや講演活動も多数行っている。
株式会社ビービット 東アジア営業責任者
1984年生まれ。東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 修士課程修了。
2011年ビービットにコンサルタントとして入社。
2014年に台北支社、2017年から上海支社に勤務し、現在は現地の日系クライアントに対し、UX志向のデジタルトランスフォーメーションを支援する「エクスペリエンス・デザイン・コンサルティング」を行っている。
2018年8月には『平安保険グループの衝撃―顧客志向NPS経営のベストプラクティス』を監修・出版。
2018年9月からはニューズピックスにおいて、中国ビジネスに関するプロピッカーを務める。
2019年3月に「アフターデジタル-オフラインのない時代に生き残る」(日経BP)を出版し、世耕元経済産業大臣をはじめ各界著名人からの推薦を頂いている。また、政府の有識者会議参画、FIN / SUM、G1経営者会議など「アフターデジタル」におけるアドバイザリや講演活動も多数行っている。
登録情報
- ASIN : B08D6B4MJB
- 出版社 : 日経BP (2020/7/23)
- 発売日 : 2020/7/23
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 10006 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 236ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 82,094位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 10,439位ビジネス・経済 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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株式会社ビービット 執行役員CCO(Chief Communication Officer) / 東アジア営業責任者
東京大学大学院修了。上海・台北・東京を拠点に活動。国内外のUX思想を探究し、実践者として企業・政府へのアドバイザリーに取り組む。AIやスマートシティ、メディアや文化の専門家とも意見を交わし、人と社会の新しい在り方を模索し続けている。
著作『アフターデジタル』シリーズ(日経BP)は累計21万部を突破。シリーズ最新作の『UXグロースモデル』では実践的な方法論を提示し、『アフターデジタルセッションズ』では世界のトップリーダーの議論を解説している。
ニュースレター「After Digital Inspiration Letter」では、UXやビジネス、マーケティング、カルチャーの最新情報を発信中。
https://afterdigital.bebit.co.jp/basic/article/newsletter
イメージ付きのレビュー
4 星
カタカナ語の多用がマイナスポイント
中国での事例を交えつつ、日本風に如何にアレンジ出来るか?その部分を詳しく説いていると思います。前作は未読でしたが、特に問題はありません。但し、ややカタカナ語が多いです。ケイパビリティ、ジャーニー、ベネフィット、インテリジェンスなどなど。可能な限り日本語(漢字)に言い換えて欲しかったです。そうすると、より定義が明確になり、理解が早く進んだ気がします。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月29日に日本でレビュー済み
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2023年12月16日に日本でレビュー済み
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中国、米国、北欧、東南アジアなどの国々では、日常の多くの生活行動がオンラインで完結できるようになっている。キャッシュレス決済、食事のデリバリーサービス、配車サービスなどがその一例で、これらのオンラインデータは個人のIDに紐づけられている。日本も徐々にこの傾向にある。
アフターデジタル社会では、行動データが重要な役割を担う。このデータを利活用できる企業が勝ち残るとされている。オンラインとオフラインの境界があいまいになる中で、リアルの存在感は小さくなりつつある。これまでの日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)は、リアルを中心にデジタルを付加価値と捉えていたが、アフターデジタルではこの主従関係が反転し、デジタルが主導となる。
リアル接点は今後も重要であり、感動的な体験や信頼の獲得にはリアルが有効である。重要なのは、オンラインでの顧客行動をリアル接点に活かすことで、接客品質の向上が図られることだ。
アフターデジタル社会の大きな変化は、属性データから行動データへのシフトにある。このシフトにより、顧客を「状況」単位で捉えることが可能になり、最適なコミュニケーションを提供できるようになる。これを「状況ターゲティング」と呼び、体験提供型ビジネスに優位性が移行するとされる。
OMO(Online Merges with Offline)の思考法が重要とされ、オンラインとオフラインを一体の「ジャーニー」として捉えることが強調されている。ユーザーはもはやオンラインかオフラインかの区別を意識しておらず、便利な方法を選んでいるだけである。
バリュージャーニー型のビジネスモデルがアフターデジタルの新たな標準となる。製品の販売ではなく、顧客の成功がゴールとされ、体験提供型ビジネスが中心となる。
デジタル先進国の中国は、ユーザーデータを包括的に取得する「決済プラットフォーマー」と、各業界で行動データを握る「サービサー」が重要な役割を果たしている。日本も、メーカーがサービサーとなるか提携する動きが見られる。
アフターデジタル社会では、企業が社会のアーキテクチャー設計を担うことができるようになる。企業はデータとAIを善用し、UXとテクノロジーを活用して社会を構築する役割を担う。
データ管理社会の未来は、データをどのように使うかにかかっている。データとAIをユーザーとの信頼関係構築に利用することが重要であり、自社の利益だけを追求するのではなく、提供価値を増幅させることが求められる。
本書では、アフターデジタル社会におけるビジネスモデルの転換、そして社会がどのように変化するかについて詳細に論じられている。デジタルとリアルの統合、行動データの活用、そして企業の社会的役割に焦点を当てた内容となっている。
アフターデジタル社会では、行動データが重要な役割を担う。このデータを利活用できる企業が勝ち残るとされている。オンラインとオフラインの境界があいまいになる中で、リアルの存在感は小さくなりつつある。これまでの日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)は、リアルを中心にデジタルを付加価値と捉えていたが、アフターデジタルではこの主従関係が反転し、デジタルが主導となる。
リアル接点は今後も重要であり、感動的な体験や信頼の獲得にはリアルが有効である。重要なのは、オンラインでの顧客行動をリアル接点に活かすことで、接客品質の向上が図られることだ。
アフターデジタル社会の大きな変化は、属性データから行動データへのシフトにある。このシフトにより、顧客を「状況」単位で捉えることが可能になり、最適なコミュニケーションを提供できるようになる。これを「状況ターゲティング」と呼び、体験提供型ビジネスに優位性が移行するとされる。
OMO(Online Merges with Offline)の思考法が重要とされ、オンラインとオフラインを一体の「ジャーニー」として捉えることが強調されている。ユーザーはもはやオンラインかオフラインかの区別を意識しておらず、便利な方法を選んでいるだけである。
バリュージャーニー型のビジネスモデルがアフターデジタルの新たな標準となる。製品の販売ではなく、顧客の成功がゴールとされ、体験提供型ビジネスが中心となる。
デジタル先進国の中国は、ユーザーデータを包括的に取得する「決済プラットフォーマー」と、各業界で行動データを握る「サービサー」が重要な役割を果たしている。日本も、メーカーがサービサーとなるか提携する動きが見られる。
アフターデジタル社会では、企業が社会のアーキテクチャー設計を担うことができるようになる。企業はデータとAIを善用し、UXとテクノロジーを活用して社会を構築する役割を担う。
データ管理社会の未来は、データをどのように使うかにかかっている。データとAIをユーザーとの信頼関係構築に利用することが重要であり、自社の利益だけを追求するのではなく、提供価値を増幅させることが求められる。
本書では、アフターデジタル社会におけるビジネスモデルの転換、そして社会がどのように変化するかについて詳細に論じられている。デジタルとリアルの統合、行動データの活用、そして企業の社会的役割に焦点を当てた内容となっている。
2021年6月27日に日本でレビュー済み
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本書は、アフターデジタルという変化に対して、持つべき「精神」と「ケイパビリティ(能力と方法論)」を提示する。
タイトルに2とあるが、前作を読んでなくても、第1章で最新情報にアップデートしつつ、コンパクトにエッセンスがまとまっているので、本書から読んでも理解できると思う。
本書の主題は「顧客視点で価値を再定義した新たなUXを作ることがあるべきDX」となっている。
もう少し流れで記載すると以下。
①DXやOMOの実践にあたり、システム導入やビジネスモデル変更から取り組んでいる傾向が見られる
↓
②そうではなく、まず自社の顧客視点で提供価値を再定義し、新たなUXを作ることがあるべきDX
↓
③UXとは「ユーザー、ビジネス、テクノロジーの3つがそれぞれ関わり合うときに生まれる体験・経験」である
↓
④新たなUXを作る方法のひとつは、ユーザーの行動データ活用→体験提供型サービスの拡大→行動データ入手のループを回すことであり、それは自社単独のデータでも十分に可能
↓
⑤しかし、ユーザーのデータを何に使うのか、という「精神」を持たずに利己的な活用をしては、社会からは受け入れられない。
↓
⑥従って、データは常にユーザーへの還元を考え、データ⇔UX⇔利益というUXを中心としたダブルループを描くことで、ユーザーとの信頼関係を構築する。
↓
⑦その実現のためには、ユーザーの置かれた状況を理解し、ビジネス構築に繋げるUXを企画し、バリュージャーニーを作り運用する力である「ケイパビリティ」が必要。
↓
⑧バリュージャーニーを作る具体的な流れは、
・コンセプトフェーズ(世界観を構築、コンセプトの仮説づくり)
・ジャーニーボード設計フェーズ(コア体験と高頻度接点の検討、自動化する体験の設計)
・運用フェーズ(テクノロジーを活用したユーザー状況の可視化)
↓
⑨こうした正しい「精神」と「ケイパビリティ」をもって、UXを実現して競うことで多様な「自由」が調和するアフターデジタル社会を目指すべき。
前作に続いて読んだが、改めて学びに繋がる内容が多かった。
何度も強調されている通り、「顧客視点のUX」の考え方を忘れないように、業務やチーム作りに取り組みたいと感じた。
タイトルに2とあるが、前作を読んでなくても、第1章で最新情報にアップデートしつつ、コンパクトにエッセンスがまとまっているので、本書から読んでも理解できると思う。
本書の主題は「顧客視点で価値を再定義した新たなUXを作ることがあるべきDX」となっている。
もう少し流れで記載すると以下。
①DXやOMOの実践にあたり、システム導入やビジネスモデル変更から取り組んでいる傾向が見られる
↓
②そうではなく、まず自社の顧客視点で提供価値を再定義し、新たなUXを作ることがあるべきDX
↓
③UXとは「ユーザー、ビジネス、テクノロジーの3つがそれぞれ関わり合うときに生まれる体験・経験」である
↓
④新たなUXを作る方法のひとつは、ユーザーの行動データ活用→体験提供型サービスの拡大→行動データ入手のループを回すことであり、それは自社単独のデータでも十分に可能
↓
⑤しかし、ユーザーのデータを何に使うのか、という「精神」を持たずに利己的な活用をしては、社会からは受け入れられない。
↓
⑥従って、データは常にユーザーへの還元を考え、データ⇔UX⇔利益というUXを中心としたダブルループを描くことで、ユーザーとの信頼関係を構築する。
↓
⑦その実現のためには、ユーザーの置かれた状況を理解し、ビジネス構築に繋げるUXを企画し、バリュージャーニーを作り運用する力である「ケイパビリティ」が必要。
↓
⑧バリュージャーニーを作る具体的な流れは、
・コンセプトフェーズ(世界観を構築、コンセプトの仮説づくり)
・ジャーニーボード設計フェーズ(コア体験と高頻度接点の検討、自動化する体験の設計)
・運用フェーズ(テクノロジーを活用したユーザー状況の可視化)
↓
⑨こうした正しい「精神」と「ケイパビリティ」をもって、UXを実現して競うことで多様な「自由」が調和するアフターデジタル社会を目指すべき。
前作に続いて読んだが、改めて学びに繋がる内容が多かった。
何度も強調されている通り、「顧客視点のUX」の考え方を忘れないように、業務やチーム作りに取り組みたいと感じた。
2021年12月12日に日本でレビュー済み
前半は星5つで、後半(4章以降)は星2つでした。
前半は、コンサルタントとして現場の情報を鋭い視点から解説しており、期待通りでした。ただ、徐々に他の論者たちの借り物のコンセプトと無理に紐づけようとする「借り物の議論」が多くなり、らしくない内容になっていったと感じます。とくにアーキテクチャの議論は、独自色が強くて腹落ちしにくかったです。
ただ、前半だけでも買ってよかったと思える書籍であることは間違いありません。
前半は、コンサルタントとして現場の情報を鋭い視点から解説しており、期待通りでした。ただ、徐々に他の論者たちの借り物のコンセプトと無理に紐づけようとする「借り物の議論」が多くなり、らしくない内容になっていったと感じます。とくにアーキテクチャの議論は、独自色が強くて腹落ちしにくかったです。
ただ、前半だけでも買ってよかったと思える書籍であることは間違いありません。
2022年8月31日に日本でレビュー済み
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アフターデジタルとセットで読むべき本である。ただ読むだけでなく、自分の行動をいかに変化させていくかを考えたい。
2020年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書はコロナ騒動も踏まえて書かれているが、基本DX、UXの
テーマが普遍のため、コロナによる変化面などはさほど関係が
無い。
UXを強めに謳っており、事例も中国のものを紹介している。
ここは他書ではアメリカ事例が多いので、非常に参考になった。
人を集めないことを前提にしたサービス=今後の企業運営という
のはまさしくその通りだと思う。
スーパーアプリはLINEのカンファレンスでも大々的に扱っていたから
関心を持って読んだ。最近あれよあれよの間にPayPayが似たような
ものを開発して身内同士どうなってる?的な感じだが(笑)、実は
使用用途が限られる、という中国事例にも納得だ。
どちらかというとデジタル中級向けの1冊だと思う。星は4つです。
テーマが普遍のため、コロナによる変化面などはさほど関係が
無い。
UXを強めに謳っており、事例も中国のものを紹介している。
ここは他書ではアメリカ事例が多いので、非常に参考になった。
人を集めないことを前提にしたサービス=今後の企業運営という
のはまさしくその通りだと思う。
スーパーアプリはLINEのカンファレンスでも大々的に扱っていたから
関心を持って読んだ。最近あれよあれよの間にPayPayが似たような
ものを開発して身内同士どうなってる?的な感じだが(笑)、実は
使用用途が限られる、という中国事例にも納得だ。
どちらかというとデジタル中級向けの1冊だと思う。星は4つです。
2021年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
UXに主眼をおいた、アフターコロナ、ウィズコロナでのビジネスについて
考えさせられた。自分の金融という凝り固まった世界に人間にとっては、
以下に既存のビジネスが、顧客のまぁしょうがないか。。。という消極的な
選択肢として選ばれているのかということを思い知る。
大半の社員が、現在の業務になんの疑問も持たず、ただ降ってきた仕事を
さばいて評価される、「思考停止状態」に陥っていることをに危機感を持った。
海外の企業や、スタートアップがこの金融という業界にメスを入れ始めることは
待ったなしだろう。日本というデジタル化、DX化が遅れている国だからこそ
自分たちの業界は現在の業務、ステータスにあぐらをかいていられるのだ。
現場社員が経営層と顧客の接点、顧客の成功体験(カスタマーサクセス)CX
について同じ方向性を持ち、顧客とリアルな関係を持つ現場が顧客の成功、接点
をいかに作り込めるか(デジタル、リアル・アナログ関わらず)が、今後
顧客に選ばれ続ける企業となりえるのか。
考えさせられた。自分の金融という凝り固まった世界に人間にとっては、
以下に既存のビジネスが、顧客のまぁしょうがないか。。。という消極的な
選択肢として選ばれているのかということを思い知る。
大半の社員が、現在の業務になんの疑問も持たず、ただ降ってきた仕事を
さばいて評価される、「思考停止状態」に陥っていることをに危機感を持った。
海外の企業や、スタートアップがこの金融という業界にメスを入れ始めることは
待ったなしだろう。日本というデジタル化、DX化が遅れている国だからこそ
自分たちの業界は現在の業務、ステータスにあぐらをかいていられるのだ。
現場社員が経営層と顧客の接点、顧客の成功体験(カスタマーサクセス)CX
について同じ方向性を持ち、顧客とリアルな関係を持つ現場が顧客の成功、接点
をいかに作り込めるか(デジタル、リアル・アナログ関わらず)が、今後
顧客に選ばれ続ける企業となりえるのか。