「右や左もわからない」というい言い方があるように、右と左というのは人間の認知や思考のもっとも基本的なこととされているが、この区別が存在しない言語があるという。
本書はこういった、素朴な驚きから始まり、あまり我々にはなじみのない言語などから、多くの事例を取り上げ、言葉が違えばものの見方や考え方も違ってくる、という「サピア・ウォーフの仮説」を検証していく。そこには驚くべき人間の言葉や認知の多様性が広がっている。
ともすれば海外紀行テレビ番組の面白おかしい雑学と終わりそうだが、意味論や言語人類学の方法論で定式化を目指している。これは必ずしも十分とは言えないところもあり、ピンカーが
思考する言語〈上〉―「ことばの意味」から人間性に迫る (NHKブックス)
などで生成文法・言語普遍性の立場から批判的検討を加えている。しかし、本書の示す「サピア・ウォーフの仮説」と生成文法・言語普遍性の立場は相いれないというものではなく、一定の緊張関係を保ちつつも突き合わせてより深い言語研究を可能にするものであるべきだ。
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もし「右」や「左」がなかったら: 言語人類学への招待 (ドルフィン・ブックス) 単行本 – 1998/5/1
井上 京子
(著)
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- 本の長さ198ページ
- 言語日本語
- 出版社大修館書店
- 発売日1998/5/1
- ISBN-104469212229
- ISBN-13978-4469212228
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
山岳地帯に住むマヤ族のテネパパ村の人達には、「右」や「左」といった概念も、それを表すことばもない。左右の区別、方角の認識など静的空間の把握と表現の事例を多数紹介し、言語と文化との深い関係を探る。
登録情報
- 出版社 : 大修館書店 (1998/5/1)
- 発売日 : 1998/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 198ページ
- ISBN-10 : 4469212229
- ISBN-13 : 978-4469212228
- Amazon 売れ筋ランキング: - 101,534位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 25位言語研究・記号学
- - 8,401位語学・辞事典・年鑑 (本)
- カスタマーレビュー:
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2009年12月19日に日本でレビュー済み
2015年7月12日に日本でレビュー済み
斜め読みですが、どっかの原住民の言語に左右の概念はなく、代わりに東西とか、あるいはもっと大事なのは南北や山側か低い側かという生活レベルに応じた言語についての紹介であり、つまり、生活レベルがその程度なら高度な形而上的な言語の必要性がないという、ただそれだけの内容だった・・・
私は、左右の概念の代わりにもっと次元の高い考えから、言語に進化なり、思考の進化があると期待して読んでみましたが(図書館でパラパラと・・・)、すぐに違うなと思い、借りるのを辞めました。学者のフィールドワークの結果を報告して、具体的な例は多いですが、う~~ん、何にも参考にならなさそう・・・
私は、左右の概念の代わりにもっと次元の高い考えから、言語に進化なり、思考の進化があると期待して読んでみましたが(図書館でパラパラと・・・)、すぐに違うなと思い、借りるのを辞めました。学者のフィールドワークの結果を報告して、具体的な例は多いですが、う~~ん、何にも参考にならなさそう・・・
2003年11月22日に日本でレビュー済み
あなたが今見つめているものは、おそらく、パソコンのディスプレイ。
「そんなの当たり前。誰にだって同じように見えているでしょう。」
そんなあなたに「そうでもなさそうですよ。」と語りかけてくるのが本書であろうと私は思います。
「右」や「左」とは、私たちが捉えた視覚情報(映像)を誰かに伝えたり、何かに書き記したりするためだけにある、ただの「道具」なのでしょうか?本書での答えは「No.」。「左右」というような表現は、私たちの視覚情報の受け取り方、そしてその記憶の内容を、ある程度規定しているのではないか、と解釈しうる実験の結果が、本書には登場しています。つまり、「左右」という言語表現があるから、私たちは「左右」という基準で物事を捉えているのではないか、という仮説が打ち立てられているのです。
本書では、他にも「言葉が私たちの思考を規定している」という考えを裏付けるような実験が多数載せられています。ページ数、字数は比較的少なく、実験の説明には図も用いられており、<言語人類学>の門外漢にも、とっつきやすい作りになっています。
「そんなの当たり前。誰にだって同じように見えているでしょう。」
そんなあなたに「そうでもなさそうですよ。」と語りかけてくるのが本書であろうと私は思います。
「右」や「左」とは、私たちが捉えた視覚情報(映像)を誰かに伝えたり、何かに書き記したりするためだけにある、ただの「道具」なのでしょうか?本書での答えは「No.」。「左右」というような表現は、私たちの視覚情報の受け取り方、そしてその記憶の内容を、ある程度規定しているのではないか、と解釈しうる実験の結果が、本書には登場しています。つまり、「左右」という言語表現があるから、私たちは「左右」という基準で物事を捉えているのではないか、という仮説が打ち立てられているのです。
本書では、他にも「言葉が私たちの思考を規定している」という考えを裏付けるような実験が多数載せられています。ページ数、字数は比較的少なく、実験の説明には図も用いられており、<言語人類学>の門外漢にも、とっつきやすい作りになっています。
2003年4月14日に日本でレビュー済み
言葉が現実を切る道具である、という考え方に接したのは養老孟司の著作だった。「こたばが空間を切る」という章タイトルに「できるな」という予感がわく。少数民族への実験と考察を書いている。グウグ・イミディール族の絶対的指示枠による言語表現に驚く。カルチャーショックといってもいい。もし椎名誠のようなちょっとずれた非日常SFを得意とする作家が、絶対的指示枠日本語で小説をごしごしごんごん書いたら相当おもしろくなるのだろうなあ、とわくわくする。またテレビタレント化している風水師が絶対的指示枠で話し始めたらファンになってあげてもいいなあ、と思う。専門的な単語や表現もあるので気軽に読めるとは言い切れないが、「ことば」に興味がある人や職業にしている人は一読の価値あり。