カルト権力による謀略によって社会の表舞台から引きずり降ろされた4人の有能な政治家・官僚・学者による対談をまとめた本。現下の日本社会の問題点を挙げ、世直しの方策を提言する。
扱う主題は、感染症対策や外交問題、脱酸素と脱原発、経済政策、教育など多岐にわたる。各分野の第一線にいた4人だから、裏事情まで知り尽くしていて説得力がある。
財政問題を論じた第4章「日本の財政と経済政策」と教育政策を論じた第5章「変わりゆく教育」には、共感する部分が特に多かった。経済論では植草氏の本領が発揮され、「財政規律そのものは軽視しない方がいい」との立場を取りながらも、今回のコロナのように国民生活が打撃を受けるような局面では「必要に応じて財政政策発動も選択すべし」との主張が展開されている。
教育論で前川氏は、多様性ある教育制度を提案する。小学校と中学校の不登校は第2次安倍政権から増え続けており、2020年では20万人を超える勢い。「学校で普通教育を受けることが適切でないと自ら判断する子供に対しては、別の場で普通教育を受ける機会の確保を保障することが必要」と主張する。
第1章「新型コロナ対策は機能したのか」でも、注目すべき部分がある。植草氏は菅政権のコロナ対策を「後手後手」「小出し」「右往左往」と不徹底ぶりを批判しながらも、一方でジョンズ・ホプキンス大学などが2019年10月に開催した「イベント201」やビル・ゲイツの「新ワクチンや保健医療、生殖関連で十分な成果を収めれば、(世界人口の増加を)10~15%に抑えることができるかもしれない」発言を紹介する。
コロナ騒動について「その大きな目的がワクチンによって巨大な売上を確保するということがあっても、おかしくない」と述べ、計画的なものである可能性を否定していない。
「おわりに」で植草氏は、「私は人物破壊工作によって社会的生命に甚大な攻撃を受けたが、全ての事案が正真正銘の冤罪(えんざい)事件である。真実は必ず明るみにしなければならないと考えている」と記す。私は2006年9月の「京急事件」から同事件の取材を始め、裁判を全て傍聴した立場から、植草氏が無実であることを知っている。
優秀すぎて日本社会の表舞台から葬られた4人の思いに耳を傾け、混沌とする今の日本政治を考察する一助として、ご一読を進める。
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出る杭の世直し白書 単行本(ソフトカバー) – 2021/10/5
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「なんでも官邸団」に成り下がった政財官を斬る!
日本人よ! 打たれても出る杭になれ!
感染症対策、外交問題、脱炭素と脱原発、経済政策、教育、そして政治。
衰退途上国に堕ちたこの国の未来を取り戻す!
この国の未来を憂うがゆえに、メディアに人格攻撃までされた
「出る杭」の4人が徹底闘論!
第1章 新型コロナ対策は機能したのか
第2章 米中対立に拍車をかける日本の外交
第3章 脱炭素と原発政策
第4章 日本の財政と経済政策
第5章 変わりゆく教育
第6章 政治と行政の再建
絶望的な状況ではあるが、絶望は敗北である!
日本人よ! 打たれても出る杭になれ!
感染症対策、外交問題、脱炭素と脱原発、経済政策、教育、そして政治。
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絶望的な状況ではあるが、絶望は敗北である!
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社ビジネス社
- 発売日2021/10/5
- ISBN-10482842332X
- ISBN-13978-4828423326
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登録情報
- 出版社 : ビジネス社 (2021/10/5)
- 発売日 : 2021/10/5
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 240ページ
- ISBN-10 : 482842332X
- ISBN-13 : 978-4828423326
- Amazon 売れ筋ランキング: - 407,890位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年7月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
同企画の前作『対米従属と言う宿痾』に続く対談書である。鳩山、孫崎、植草氏に加え、元文科省事務次官を担い、前事務次官の時に行われた天下りの責任を取って野に下った前川喜平氏を加えての対談であり、「なんでも官邸団」(官邸の言いなりになっている政財官)に成り下がり、異論を吐く人材を排除し、国民のための政治・行政でなく、遂には私物化し、それに従順に従っていく小粒の小心な人物たちが残り、結果、日本の劣化をいろんなところで露呈させるようになり、斬新な政策が出てこず、官邸の思い付き策がはびこり、一貫した国民の生命・健康・生活・財産をまもるということがおろそかにされ、衰退に一途をたどってきた事実を、各氏が論じ合っている。
コロナ対応の棄民に等しい扱いという体たらく、福島第一の原発は「石棺」方式しかないと言う鳩山氏、また、他のレビューアーが書くように、第4章の日本財政と経済政策と、第5章の「変わりゆく教育、思い切った発言が見られ、今一度、勉強する必要がある内容を提起しており、最後に、いまの私物化された政治と行政を、国民のためのものに取り戻していく強い危機意識をもって、再建していかないと、今の「衰退途上国」に成り下がった日本の状態を再建できないことを強く打ち出している。
そのためには、自由な発想、新しい発想、想像力を持つ人材を潰すのではなく、多様な意見を言える政治や行政の現場にして行かなければ、ただ、排除と自主辞職、萎縮した人材だけが残るという悪循環に陥っている今の状態は、脱出できないとする。「打たれても出る杭になれ」、そういう人材が活躍でき、現れてくる日本にして行かないと、この閉塞、衰退して行く日本は「泥船であること」を隠し、騙していく政治と行政が行われ続けることになる、警世の書となっている。
コロナ対応の棄民に等しい扱いという体たらく、福島第一の原発は「石棺」方式しかないと言う鳩山氏、また、他のレビューアーが書くように、第4章の日本財政と経済政策と、第5章の「変わりゆく教育、思い切った発言が見られ、今一度、勉強する必要がある内容を提起しており、最後に、いまの私物化された政治と行政を、国民のためのものに取り戻していく強い危機意識をもって、再建していかないと、今の「衰退途上国」に成り下がった日本の状態を再建できないことを強く打ち出している。
そのためには、自由な発想、新しい発想、想像力を持つ人材を潰すのではなく、多様な意見を言える政治や行政の現場にして行かなければ、ただ、排除と自主辞職、萎縮した人材だけが残るという悪循環に陥っている今の状態は、脱出できないとする。「打たれても出る杭になれ」、そういう人材が活躍でき、現れてくる日本にして行かないと、この閉塞、衰退して行く日本は「泥船であること」を隠し、騙していく政治と行政が行われ続けることになる、警世の書となっている。
2022年1月28日に日本でレビュー済み
日本の良識とも言うべき四人による現状分析と批判である。座談の記録なので読みやすい口語体だ。前川氏による挿話から、前総理の菅氏が性格的に執念深い陰険悪辣な人物であり、現官房長官の松野氏が常識人であることがうかがわれるなど、得られる知見が多い。