量は質に転化する。上達の法則でよく言われることですが、コピーライターの世界でも100案出すというのは常識らしいです。
発想法に関しては、正直類書と被る内容も多いのですが、アイデア100案を本当に出す、実践レベルまで落とし込んでいるところが類書とは違います。
本書は、最初にやるべきことは商品につい徹底的に調べることが重要だと書かれています。
「最初にやるべきなのは、新しいスニーカーのアイデア出しではありません。まずはスニーカーについて、徹底的に調べることが必要です。 自分がはいているスニーカーやお店で人気の商品など、その程度で満足してはいけません。」
「過去の名作からスニーカーの歴史、高値で取引きされているお宝スニーカーのこと、スニーカーのブランドの変遷と特徴、そして「そもそもスニーカーとはか」まで調べるのです。」
→
① 徹底的に商品やサービスを調べ、アイデアを100案出す。
② 100案からコピーを選ぶときに読む人たちのことを考えコピーを選ぶ
私はこの順番が良いと思います。
「いいコピーには〝共感〟か〝発見〟が、あるもの」
「想像力と数百円」（新潮文庫）→発見
「四十才は二度目のハタチ。」（伊勢丹）→ 発見
「母の好きな歌は、テレビで覚えた」→ 共感
「この映画を劇場で見たときは、まだ恋人だった」→発見
→共感は類書でもよく言うことですが、発見のコピーは確かにインパクトがあります。その商品のセールスポイントを新しい視点で見つけられないか、読者に商品の良さを「発見」してもらえないかという視点もってコピーを書きたいと思いました。
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出版社より
「100案思考」には、むずかしいメソッドや面倒なツールがいりません。
社会人１年生から組織のリーダーまで、
アイデアをどんどん増やせる「魔法のスキル」です。
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「いいアイデアを考えねばならない」という プレッシャーを手放そう。 |
「今まで誰も見たことがない、すごいアイデアを考えよう」としなくていい。 |
ウンウンうなって「降りてくる」のを待たなくていい。 |
「なぜ、このアイデアが評価され、あのアイデアはされないのか？」 そこには明確な基準がある！ |
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専用ノートはいりません。 |
アイデアをどんどん増やせるスキルを紹介！ |
とにかく100案。答えは必ず見つかります。 |
著者について
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イメージ付きのレビュー
「退屈な仕事は創造性を高める」に、アイデアを生み出すことの難しさが込められています。
『１００案思考 「書けない」「思いつかない」「通らない」がなくなる』は、量が質を担保することを示すビジネス書です。「いいアイデアを出す人の共通点：とにかくたくさん数を出すこと」「当たり前を疑う言葉：〇〇なのかな？」「役立つ、立たないなどとチンケなことを考えず、純粋な好奇心でインプットする」など、とにかくアイデアを出しまくる方法が学べます。特に「“調べる：アイデアを出す”を“８：２”くらいの時間配分で取り組む」は、調べることの重要性を教えてくれます。「調べる」といっても、調べるには一定の形があります。スニーカーの場合、「スニーカーの歴史」「高値で取引されているお宝スニーカー」「スニーカーのブランドの変遷と特徴」「そもそもスニーカーとは何か」まで徹底的に調べるのです。アイデアを生み出したかったら、まずは調べ方の形から学ぶ必要があるでしょう。「役に立つ、という言葉が社会をダメにしている」「アイデア出し：文字にして書くこと／画像や動画と違って、文章はごまかせないから」「主人公をつくり、その人の視点で考えると、どんどんアイデアが出てきます」などを通して、アイデアを有用化できる仕組みを教えてくれます。特に「アイデアを文章ではなく単語で発想する」は、アイデアを大量に生産するためのコツです。まずは「思いつくままに単語をとにかく書き出す」、次に「類語辞典を使い、単語の中か引いてみる」、そして「似たような意味の単語を書き出す」、さらに「これをくり返す」ことで、質を確保するための量を得ることができるのです。前山のように「１００本アイデア出し」に苦戦したサラリーマンにオススメです。
