物語の主体は2人の女性で、語りは客観的。30代のいまと高校大学時とを往復しながら展開していきます。
どちらが主人公で対岸の彼女は誰かと考えながら読み進めました。女子高生時代の話もいまの彼女たちの状況も自分とは重ならないが、彼女たちそれぞれの心情に共感したり想像したりして没入しました。
今と回想とが終盤でつながり、物語は着地点を得て終わりますが、彼女たちの毎日がこれからも続いていくことを想起させ、困難はあっても前向きに生きていこうとしている彼女たちを思い明るい気持ちになります。
主人公や対岸の彼女が誰なのか、最後になんとなく示されますが、読者により違うかもしれない。読み終わった方と感想を言い合いたいと思いました。
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対岸の彼女 (文春文庫) 文庫 – 2007/10/10
角田 光代
(著)
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購入オプションとあわせ買い
結婚する女、しない女。子供を持つ女、持たない女。それだけのことで、どうして女どうし、わかりあえなくなるんだろう。ベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めた専業主婦の小夜子。二人の出会いと友情は、些細なことから亀裂を生じていくが……。多様化した現代を生きる女性の姿を描く感動の傑作長篇。第132回直木賞受賞作。 夏川結衣、財前直見が主演、堺雅人、根岸季衣、木村多江、香川照之、国分佐智子、多部未華子の豪華スタッフが共演したWOWOWのドラマは、平成18年度芸術祭テレビ部門(ドラマの部)優秀賞を受賞した。
- 本の長さ334ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2007/10/10
- ISBN-104167672057
- ISBN-13978-4167672058
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2007/10/10)
- 発売日 : 2007/10/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 334ページ
- ISBN-10 : 4167672057
- ISBN-13 : 978-4167672058
- Amazon 売れ筋ランキング: - 23,887位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空間庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞。著者に『三月の招待状』『森に眠る魚』『くまちゃん』など多数。2010年7月には、毎日新聞の連載『ひそやかな花園』も単行本化された。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月22日に日本でレビュー済み
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女性社会での生きづらさ、グループでの居心地のわるさや、それでも楽しかった日々。女性なら一度は経験のある「あの感じ」が丁寧に描かれています。自分にせよ他人にせよ、真実を知っているのは本人しかいないのだから、憶測で見えない敵を作って暮らして行くことがいかにくだらないことであるか、もっとさわやかに生きたいなと感じた。
2023年6月26日に日本でレビュー済み
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僕は50代男性で、葵とも小夜子ともまったく共通点がないけど、だからこそ女子同士の付き合いの面倒臭さとか、ちょっとした反応に「こういう感じ方をする人もいるのか」と勉強になりました。ナナコのその後が気になるけど、幸せになっているといいですね。
2022年3月26日に日本でレビュー済み
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小説を読むことはリラックス効果があると他の本で読み、書店で目に付いたこの本を購入
久しぶりだし通勤電車の中で読もうと思っていましたが、読み始めると寝るギリギリまで読んでいたり、、、
2人の登場人物をそれぞれの視点で(時代は違いますが)描かれており、物語を深く読んだ気がしました。
独身と既婚子持ちのそれぞれの主人公が困難に会いながらも勇敢に立ち向かう姿に勇気をもらいました。
久しぶりだし通勤電車の中で読もうと思っていましたが、読み始めると寝るギリギリまで読んでいたり、、、
2人の登場人物をそれぞれの視点で(時代は違いますが)描かれており、物語を深く読んだ気がしました。
独身と既婚子持ちのそれぞれの主人公が困難に会いながらも勇敢に立ち向かう姿に勇気をもらいました。
2023年1月17日に日本でレビュー済み
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内容も作家さんのことも知らず、なんとなく読んでみたが初っぱなから小夜子の公園でのママ友のできなさとか、私は独身だがおそらく子供がいたらそうなるであろうと共感しかなく、葵とナナコのとこに至ってはもう胸がえぐられて終始というか、読み終わってからもしばらく涙が止まらなかった。
人と仲良くなることを恐れて常に壁をつくってしまう自分、傷つかないようつい気づかないふりしてしまう自分、人間関係が煩わしいからどこにも属さない、群れない自分と所々重なり合う部分が多く、心をえぐられた。
人はなぜ歳を重ねるのか。
もう少し、人を信じて出会いを大切にしたいと思った。
ナナコが今幸せであることを祈ります。
人と仲良くなることを恐れて常に壁をつくってしまう自分、傷つかないようつい気づかないふりしてしまう自分、人間関係が煩わしいからどこにも属さない、群れない自分と所々重なり合う部分が多く、心をえぐられた。
人はなぜ歳を重ねるのか。
もう少し、人を信じて出会いを大切にしたいと思った。
ナナコが今幸せであることを祈ります。
2021年11月24日に日本でレビュー済み
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女の子なら誰もが通る、学校でのグループ行動や仲間づくり、別れ、外し、などなど、みんなそう思って過ごしてきたよね~とうなずく内容。読むのは退屈ではなかったが、この本から得られる気付きや学びはまだ見つけられていない。
2020年4月21日に日本でレビュー済み
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友達との距離感がわからない、なぜだか友達を怒らせてしまう、私もそんな子供でした。
大人になったからと言って人間関係が上手になったわけでもなく、くよくよと葛藤する日々です。
大人になって自分の好きな生活をして、楽になった部分もあるはずだけれど、また違ったさみしさを感じることが増えてきました。
角田光代さんの本はそういったさみしさに何となくマッチします。
大人になったからと言って人間関係が上手になったわけでもなく、くよくよと葛藤する日々です。
大人になって自分の好きな生活をして、楽になった部分もあるはずだけれど、また違ったさみしさを感じることが増えてきました。
角田光代さんの本はそういったさみしさに何となくマッチします。