みんな取り換え可能の「俺俺」です。
「俺俺」になりたくなければ勉強するしかありません。
「俺俺」になったと気づいてからでは遅いのです。
p134
「食事というより、シュレッダーに紙を呑み込ませているみたいで、その食べ方に俺は嫌悪感を抱いた。」
などの比喩が秀逸です。
そして装画がいいですね。
石田徹也氏の「燃料補給のような食事」です。
前半は「世にも奇妙な物語」のような展開です。
雨宮処凛氏は、この本をどう読まれるのであろうか?
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俺俺(新潮文庫) Kindle版
なりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった俺は、気付いたら別の俺になっていた。上司も俺だし母親も俺、俺ではない俺、俺たち俺俺。俺でありすぎて、もう何が何だかわからない。増殖していく俺に耐えきれず右往左往する俺同士はやがて――。他人との違いが消えた100%の単一世界から、同調圧力が充満するストレスフルな現代社会を笑う、戦慄の「俺」小説! 大江健三郎賞受賞作。
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2013/4/1
- ファイルサイズ431 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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登録情報
- ASIN : B00C186HBK
- 出版社 : 新潮社 (2013/4/1)
- 発売日 : 2013/4/1
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 431 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 263ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 328,363位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 8,518位新潮文庫
- - 8,683位日本文学研究
- - 9,264位評論・文学研究 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1965年、 アメリカ・ロサンゼルス市生まれ。88年、 早稲田大学卒業。2年半の新聞社勤務後、 メキシコに留学。97年『最後の吐息』で文藝賞を受賞しデビュー。2000年『目覚めよと人魚は歌う』で三島由紀夫賞、 03年 『ファンタジスタ』 で野間文芸新人賞、11年 『俺俺』 で大江健三郎賞、15年 『夜は終わらない』 で読売文学賞を受賞。『焔』『呪文』 『未来の記憶は蘭のなかで作られる』 など著書多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
若い世代の平均値か?全く知らなかった世界。娘に回しました。
2016年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ユニークな作品だ。
カバー表紙に使われた「燃料補給のような食事(石田徹也)」もなんだか気になる。
いつのまにか俺が他人になっている。
いや、他人が俺になっている。
相手も俺なら、当然お互いが分かり合える存在となり、他者との関係性に悩む必要がなくなる・・・。
誰かを自分のことのようにわかる。
本書の主人公も途中まではそう思い、大きな開放感を味わう。
しかし本書はそこに留まらない。
まさに俺が無限に増殖していく俺俺地獄。
その過程で俺は気づく。
俺は生きるために茶番だけを続けてきた。いつも形ばかりで、互いの切実さにはふれあわない、無意味な会話。親、兄弟、友達、職場の同僚や、ありとあらゆる人間と、俺は茶番の関係しか築いてこなかった。
すべてが俺になることを突き抜けることで、逆に他者の存在を認識する。
なかなかどうして逆説的でユニークな作品だ。
カバー表紙に使われた「燃料補給のような食事(石田徹也)」もなんだか気になる。
いつのまにか俺が他人になっている。
いや、他人が俺になっている。
相手も俺なら、当然お互いが分かり合える存在となり、他者との関係性に悩む必要がなくなる・・・。
誰かを自分のことのようにわかる。
本書の主人公も途中まではそう思い、大きな開放感を味わう。
しかし本書はそこに留まらない。
まさに俺が無限に増殖していく俺俺地獄。
その過程で俺は気づく。
俺は生きるために茶番だけを続けてきた。いつも形ばかりで、互いの切実さにはふれあわない、無意味な会話。親、兄弟、友達、職場の同僚や、ありとあらゆる人間と、俺は茶番の関係しか築いてこなかった。
すべてが俺になることを突き抜けることで、逆に他者の存在を認識する。
なかなかどうして逆説的でユニークな作品だ。
2021年3月23日に日本でレビュー済み
〇 男女を描く小説も悪くはないが、世の中それがすべてではないだろうと思っていたところ、社会と真正面から格闘しようという小説があった。とても共感を覚えた。ただ残念ながら少々龍頭蛇尾だ。
〇 前半は文句なく面白い。風刺もピリピリ効いている。しかしそのうちに俺が異様に増殖し始めると、お互いに見分けがつかない俺だったはずなのに、見分けのつく俺(つまり単なる他人)になってしまう。どこかで「俺」が変質してしまうのだ。そうすることで物語を社会全体に拡大できるのではあるが、最初の異様さは薄れ、風刺の毒も薄まってしまう。
〇 最後で物語全体を歴史の回想としてしめくくるところは、作者の照れではなかろうか。安易に締めくくったなあと思う、残念! もっと覚悟を固めて向かい合うに値する題材ではないか。この作者にはがんばってもらいたい。
〇 前半は文句なく面白い。風刺もピリピリ効いている。しかしそのうちに俺が異様に増殖し始めると、お互いに見分けがつかない俺だったはずなのに、見分けのつく俺(つまり単なる他人)になってしまう。どこかで「俺」が変質してしまうのだ。そうすることで物語を社会全体に拡大できるのではあるが、最初の異様さは薄れ、風刺の毒も薄まってしまう。
〇 最後で物語全体を歴史の回想としてしめくくるところは、作者の照れではなかろうか。安易に締めくくったなあと思う、残念! もっと覚悟を固めて向かい合うに値する題材ではないか。この作者にはがんばってもらいたい。
2013年7月17日に日本でレビュー済み
題名は社会問題のオレオレ詐欺にヤソり、映画ではジャニーズにヤソる。正直、そのヤソりがなければ、手を出さなかった本。(とりあえず、読まないとヤソるって意味は分からないと思われます。気になったら読んでみて下さい)
ドッペルゲンガー現象ではなく、コアな部分での自分が増殖して、世界は自分だらけになって、最後破滅する。って、1文でこの本は表せてしまう。
ドッペルゲンガー現象ではなく、コアな部分での自分が増殖して、世界は自分だらけになって、最後破滅する。って、1文でこの本は表せてしまう。
2013年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作品の視点はとてもおもしろい。
だからこそ映画化もされたのだと納得している。
ただ、最終のころには想像はしていたが
「このような展開になるのか」と残念な思いもありました。
人それぞれの評価はあると思いますが
自分の評価のポイントは下がりました。
映画の前に読んで・・・・失敗したかもって思っています。
映画は映画で見に行った方がよかったなと
だからこそ映画化もされたのだと納得している。
ただ、最終のころには想像はしていたが
「このような展開になるのか」と残念な思いもありました。
人それぞれの評価はあると思いますが
自分の評価のポイントは下がりました。
映画の前に読んで・・・・失敗したかもって思っています。
映画は映画で見に行った方がよかったなと
2017年2月6日に日本でレビュー済み
俺がどんどん増殖していく話。携帯電話を拾ったことから、ついついオレオレ詐欺をしてしまうが、いつのまにかそこの息子になってしまっている。とても不気味な話である。俺なんていうのはいくらでもいて、取替えのきく人間だという現代をとらえている。読んでいてアイディアには感心したが少しも楽しくない。『リアル鬼ごっこ』山田悠介著のときと似た、後味の悪さが残る。星新一だったら数ページでショートショートにしていたような話。
2016年2月1日に日本でレビュー済み
一言では内容を説明出来ない作品です。読むと何となく居心地が悪くてもやもやする。でも、なんだかすごく続きが気になって、先の読めなさにハラハライライラして、そして読み終わったあとに残る余韻が何とも言えません。
自分が「その他大勢」であるということへのの恐怖、焦り。でも「その他大勢」でいることだって楽じゃない。
わたし自身は主人公より年代は上ですが、胸に刺さる箇所が多分にありました。
個性を伸ばせ!と言われながら育ったのに、いつの間にかただの大人になっていた、という人なら誰でも思い当たるんじゃないかなぁ。
私の中では久々のヒットでした。
ほぼ場面の展開だけで物語がどんどん進んでいきますが、そのスピード感がたまらなくいい。
実際、主人公の行動について説明がないので何となくもやもやとしながらも気がつけば読み進めてしまったという人は(私もですが)、間違いなく「俺」のひとりです。おめでとう「俺」!
私の場合、あくまで受け身の立場の読者であるにもかかわらず、読んでいる自分の方に主導権があるような錯覚さえ抱きました。まさしく主人公の変遷を実体験しているようで、最高の読書体験が出きたので☆5つです。
自分が「その他大勢」であるということへのの恐怖、焦り。でも「その他大勢」でいることだって楽じゃない。
わたし自身は主人公より年代は上ですが、胸に刺さる箇所が多分にありました。
個性を伸ばせ!と言われながら育ったのに、いつの間にかただの大人になっていた、という人なら誰でも思い当たるんじゃないかなぁ。
私の中では久々のヒットでした。
ほぼ場面の展開だけで物語がどんどん進んでいきますが、そのスピード感がたまらなくいい。
実際、主人公の行動について説明がないので何となくもやもやとしながらも気がつけば読み進めてしまったという人は(私もですが)、間違いなく「俺」のひとりです。おめでとう「俺」!
私の場合、あくまで受け身の立場の読者であるにもかかわらず、読んでいる自分の方に主導権があるような錯覚さえ抱きました。まさしく主人公の変遷を実体験しているようで、最高の読書体験が出きたので☆5つです。