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ベリングキャット ――デジタルハンター、国家の嘘を暴く (単行本) 単行本(ソフトカバー) – 2022/3/30
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その虚偽を真っ先に暴いたのは大手メディアではなく、
オンラインに集う無名の調査報道集団だった。
世界中が注目する彼らの活動を初公開する。
大手メディアも驚くほどの速さと正確さで次々にスクープを飛ばし、いまや世界中から注目される調査報道ユニット〈ベリングキャット〉。シリア政府の戦争犯罪をあばき、ロシアの暗殺者の身元を特定し、ウクライナで民間機を撃墜した黒幕をも突き止める。いったいかれらは何者なのか? なぜそんなことが可能なのか?
始まりは、キッチンテーブルで見た〈アラブの春〉の現地動画だった。ここはどこだ、映っているのは本物なのか。オンラインゲームにはまっていた著者は、ネット上に集った仲間とともに、独学でまったく新しい調査手法を作り上げてゆく。
かれらが使うのは、SNSの投稿や流出した名簿など公開された情報のみ。フェイクもプロパガンダも混在するウェブ情報のなかから、権力者たちが望まない真実へたどりつくのだ。
権力者は平然と、見えすいたウソをつく。その虚偽を覆すことは私たちにも可能だ──。
ポスト真実の時代に生まれたデジタルハンターたちの活躍を描く。
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2022/3/30
- 寸法13.1 x 2.3 x 18.8 cm
- ISBN-104480837221
- ISBN-13978-4480837226
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出版社より
始まりは、自宅のキッチンテーブルで見た〈アラブの春〉の現地動画だった。
ここはどこだ、映っているのは本物なのか。
オンラインゲームにはまっていた著者は、ネット上に集った仲間とともに、独学でまったく新しい調査手法を作り上げてゆく。
「ぼくたちはこれまで、シリアの独裁者アサドが自国民に化学兵器を使用したという証拠を発見した。〈マレーシア航空17便〉撃墜の黒幕をあばいた。ヨーロッパに潜む〈ISIS〉シンパの居所を突き止めた。ヴァージニア州のネオナチ集団の身元を明らかにした。新型コロナウイルスとともに広がった偽情報の洪水を食い止めるのに手を貸した。クレムリンの「暗殺班」の正体も暴露した。(……)偽情報で社会を歪めようとする勢力と闘い、あくまで証拠にこだわり、ふつうの市民がどうやって悪事を暴露し、権力者に説明責任を果たさせるにはどうしたらいいか、身をもって実例を示している。(……)社会を守り、真実を擁護するのは、もう体制側の専売特許ではない。ぼくたちみんなにその責任がある。つまり、「極秘」情報の取り扱い許可とか、秘密会員のみ閲覧可能な情報とか、そういう話ではない。〈ベリングキャット〉はこれまでになかったもの──ふつうの人のための情報機関なのだ。」
──「introduction」より
【目次】ベリングキャット──デジタルハンター、国家の嘘を暴く
introduction
1 ラップトップ上の革命──ネット調査の可能性に気づく
マスコミ瀕死、ニュース万歳/シリア──取材のできない戦争/情報戦争と樽爆弾/『ニューヨーク・タイムズ』の第一面/化学兵器の露見/どこまで行けるか
2 〈べリングキャット〉の誕生──探偵チームの形が整う
知らぬどうしの集まり/欺瞞と証拠/モスクワを指弾した学生/凶器の「指紋」/世界じゅうの探偵
3 事実のファイアウォール──デジタル・ディストピアへの反撃
反・事実コミュニティ/防火壁(ファイアウォール)を築く/ネットの憎悪(ヘイト)が実社会へ/罠を無効化する/一般の人々を巻き込む
4 ネズミが猫をつかまえる──スパイ事件が時代を画する事例に
オープンソースの範囲を越える/仮面を吹き飛ばす/第三の男/29155部隊と「研究所」/リスク
5 次なるステップ──正義の未来とAIのパワー
未来の戦争のための青写真/AIの危険と可能性/ここからどこへ
補遺 暗殺者と対決──〈べリングキャット〉、暗殺団に電話する
「チーム」が真のチームに/ベルリンのオートバイ殺人
謝辞/あとがき──日本の読者のみなさんへ/訳者あとがき/原註
エリオット・ヒギンズ
1979年生まれ。英国市民ジャーナリスト。民間の調査報道機関「ベリングキャット」の創設者。ウクライナで起きたマレーシア航空17便撃墜事件へのロシア軍の関与を暴いたことで一躍世界から注目される。カリフォルニア大学バークレー校の〈ヒューマン・ライツ・センター〉の研究員で、国際刑事裁判所の技術顧問委員会のメンバーでもある。2019年、『プロスペクト』誌によって世界最高の思想家50人のひとりに選ばれた。
Author photograph by (C) SKUP
商品の説明
出版社からのコメント
◎日本テレビ「世界一受けたい授業」(2022.7.23)
◎「朝日新聞」書評 (宮地ゆうさん評 2022.5.21付)
◎「産経新聞」(ビジネスパーソンの必読書 2022.5.15付)
◎「東京新聞」書評 (武田徹さん評 2022.5.14付)
◎「日経新聞」書評 (2022.5.14付)
◎「HONZ」書評 (首藤淳哉さん評 2022.4.14)
◎TBS「サンデージャポン」(2022.4.10)
いったいかれらは何者なのか?
メンバーは世界中に散らばり、オンライン上で連絡をとり協力して調査にあたるという。すでにかれらには、2014年にウクライナで起きた民間機撃墜事件にロシア軍が関与した証拠を突きとめた実績がある。使われたミサイル、ロシアからの搬送ルート、担当部隊とその指揮官の名前にいたるまで明らかにしたのだ。そのせいでロシア政府からは「敵性メディア」と名指しされ、クレムリンから執拗なサイバー攻撃を受けている。
どんな調査をしているのか?
かれらが使うのは、インターネット上に公開されたオープンソースだけだ。独自に開発した検証スキルを駆使し、錯綜する情報の渦のなかから権力者たちの不都合な真実をあぶり出す。注目のベリングキャット、その活動の実態を、創設者みずから初めて明らかにする。
【べリングキャットの実績】
◎マレーシア航空17便撃墜の黒幕を特定
◎ロシアの反政府活動家 ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件を起こした工作員に肉薄
◎シリア・アサド政権のサリン使用の証拠を発見
◎ISISシンパの居場所特定
◎海外で暗躍するロシアの暗殺班の身元特定
◎Qアノンらの米議会襲撃を予言
◎クレムリンの「暗殺班」の正体を暴露
……他多数
著者について
1979年生まれ。英国市民ジャーナリスト。民間の調査報道機関「ベリングキャット」の創設者。ウクライナで起きたマレーシア航空17便撃墜事件へのロシア軍の関与を暴いたことで一躍世界から注目される。カリフォルニア大学バークレー校の〈ヒューマン・ライツ・センター〉の研究員で、国際刑事裁判所の技術顧問委員会のメンバーでもある。2019年、『プロスペクト』誌によって世界最高の思想家50人のひとりに選ばれた。
安原和見(やすはら・かずみ)
翻訳家。鹿児島県生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業。訳書にマティザック『古代ローマ帝国軍 非公式マニュアル』、グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』(以上、ちくま学芸文庫)、『フレドリック・ブラウンSF短編全集』(全4巻、東京創元社)、カプラン『人間さまお断り』(三省堂)、アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド』(河出文庫)他多数。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2022/3/30)
- 発売日 : 2022/3/30
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 368ページ
- ISBN-10 : 4480837221
- ISBN-13 : 978-4480837226
- 寸法 : 13.1 x 2.3 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 169,886位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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但し、「読書マン」さんも指摘しているが、いくつかの懸念がある。
・今後このツールを悪用する者が出てくるのではないか。例えば、ゲオロケーション法を用いて、画像から特定の個人の住宅の住所を割り出したりは、簡単にできる。これを悪用することは十分考えられる。
・この方式を使用する場合、フェーク画像、フェーク・ニューズ等をどう排除して、真実のデータだけをもとに解析していくことが出来るようになるのか。
・ヨーロッパのGDPR(個人情報保護法等)のようなものが厳しくなってくれば、この方式で国を跨いで電話番号、住所、個人の履歴等個人情報に接するのが難しくなるのではないか。また、現在でも、個人情報保護法を逸脱しているのではないか。
・サーバー等が除去されたもののデータを、如何に事前にダウンロードしておいても、存在しなくなったももののデータの有効性をどう証明するのか。裁判で勝てるか。
素晴らしい発明があれば、悪意のある方策がすぐ生み出される。
We human being, developing amazing technologies which make us many things possible, but still wondering how idiot we are…
ベリングキャット・チームはそのような取り組みを実行するとともに、チームが組織的に適切に運営されていくよう種々の配慮をし、方針を決めていっています。それが素晴らしいです。
ITは人類にいろいろな不都合も発生させるけど、大きな貢献もするということを本書は分からせてくれ、期待を抱かせてくれました。有難うございます。ベリングキャットの取り組みや手法が、今後も悪用されず、戦争だけでなく災害対策や環境問題その他で有効に機能していくことを願っています。
なお、本の内容は素晴らしいのですが、ITに詳しくなく、世界情勢のニュースをよく見ておらず、各国の情報機関やメディアについてあまり知っていない私には、各国の登場人物名とこれらのカタカナ用語がすぐには判別できず、内容理解がなかなか難しい本でした。その意味で★4つとしました。
ただ全てがOSINTだと思っていたので、そのコツやテクニックなどヒントになれば面白いと思っていたが、
TVに出演したとき情報の一部はダークサイトなどで買ったりしていると本人が言っていたので、少し残念な感じがした。
でも基本の調査方法などはメンバーの工夫や発想から完全なうみだされたOSINTであり集中力や協力体制や役割など信頼しあえる仲間がいることにうらやましさと敬意さえ感じる。
やはり個人で行うにはかなり大変だ。
「べリングキャット」の創設の直接の契機になり、かつ最大の成果をあげたのが2014年にウクライナで起きた民間機撃墜事件である。この事件へのロシア軍の関与の証拠を、オンライン上の情報(オープンソース)およびオンライン上で募った世界中の協力により突き止めた。その経緯が第2章で詳しく紹介されている。著者らの一連の調査は見事で、さながら良質なミステリー小説を読んでいるかのよう。その文章に、ぐいぐいと引き込まれる。
2014年の事件での成果の前には前史もあり、2012年に著者はシリアのアサド大統領が自国民に化学兵器を使用した証拠を発見している。このことを契機に、著者(のブログ)は注目を集めることになる。その経緯は第1章で詳しく説明されている。
もちろん、「べリングキャット」を疎ましく思う存在もある。その動きを中心的に書いたのが第3章。その存在のひとつを「反・事実コミュニティ」と著者は称している。あわせて、この章以外でも取り上げられる多くの事件で当事者となるロシア政府。それらの存在による隠蔽なり反撃なりに、いかに「べリングキャット」が対抗しているのかも書いている。これは「べリングキャット」の手の内を明かすような内容となるのだが、公開情報とオンライン上での協力関係をもって成り立つ活動であることが最大の対抗手段となっているというところが興味深い。
第4章では、2018年にロンドンで起きた元ロシア将校の暗殺事件の犯人を「べリングキャット」が身元特定した経緯が描かれている。この事件でも「べリングキャット」が使うのは基本的に公開情報であるのだが、ロシアで流通している政府などからの流出情報も活用していることが面白い。その種の流出情報を「べリングキャット」はデータベースに蓄積しているそうだ。さらに、この段階になると、世界中のメディアと「べリングキャット」が協力関係を築いていく。オンライン上で得た情報を使いつつ、例えば現地への取材は各種メディアが行うといった協力行動で事件の核心に迫っていくのである。さらには、既存のメディアが「べリングキャット」の手法を採用するということまで起きている。これは本書では当然言及されていないが、今般のロシアによるウクライナ侵攻をめぐる報道にかかわり、その手法の普及を見て取れ、また「べリングキャット」による調査報道も目にする機会が増えたように思う。
本書の最後となる第5章では、今後の展望が論じられている。「べリングキャット」がよって立つ手法については、「オープンソース調査の過去と現在と未来は、すべて協力にある。」(本書294ページ)とされている。この協力が進むように、「べリングキャット」は世界各地でオープンソース調査を普及するための取り組みも行っていることも紹介されている。さらに、フェイクニュースへの対抗方法なども論じられる。
第5章の後には補遺があり、ここでは、ロシアの反体制派のリーダーであるナワリヌイの暗殺未遂事件の犯人の身元特定を「べリングキャット」が行った一連の調査について紹介されている。これもロシア政府が関わっていた事件となるが、まさにそのような巨悪に対して、オンライン上での情報収集と協力によって対抗していくところが痛快ですらある。
補遺の最後は、次のように結ばれている。「ネット上の証拠を掘り出す方法を学ぶ市民が増えるにつれて、ニュースソースや議員や検察官に対する社会の要求はより厳しくなっていくだろう。いっぽう独裁者とその手下たちも、動画や投稿やジオロケーションによって、みずからの犯罪が暴露されることを考慮しなくてはならない。そう多くない将来、かれらは法廷の内側で、そんな証拠を突きつけられることになるのだ。」(本書337ページ)
本書で何度となく登場する独裁者たちに、ネットの力がどこまで迫っていくことが出来るのか、大変な期待感を抱かせる内容の一冊である。原著は2021年に刊行されたものであるが、こうして直ぐに邦訳されことで大変時宜を得た刊行になったのではないだろうか。
好奇心、集中力、情熱、想像力が素晴らしい。ウソをあばくための過程が、リアルでダイナミック。
この団体の創立者エリオット・ヒギンズは、リーダーらしからぬ経歴の持ち主のようだ。彼はイギリス人で、ジャーナリストになりたいと大学に入ったがうまくゆかず中退し、様々な事務職を転々としながらオンラインゲームにのめり込み、国際的なプレイヤーの集団を組織運営するまでになった。そこへ9.11事件が起こり、彼の関心はゲームを離れ、今度は事件・事故情報に関するSNS上の細かな情報を集め分析し、ニュース・情報の真偽や真相を明らかにし、調査結果をSNS上に投稿するようになった。これには、オンラインゲームで培ったデジタル技術が役に立っているという。彼は、この活動の過程で映像・動画上の情報(地形、周りの景観、道路パターン等)を基にグーグルアースを参照してその撮影場所、写っている樹木の影の方向や長さをもとに年月日時を特定するジオロケーション法を発見した。そして、必要に迫られて武器を特定する知識も獲得したようだ。彼の凄いところは、マニアックな人にありがちな独断単独行動をとらず、広範な同好の士と共に調査集団べリングキャットを立ち上げて調査範囲や内容の充実を図り、更に既存のマスメディアとも協調して活動していることであろう。
べリングキャットのこれまでの調査実績は本のキャッチコピーに紹介されているので省略したい。本全体の構成や文章について一言。概してマニアック的である。つまり、読者に分かり易く説明するために物事を安易に抽象化することなく、時系列で事実や実務テクニックのディテールにこだわって延々と説明している部分が多い。このため、初めてべリングキャットワールドと遭遇する読者には分かり難いかも知れない。しかし、これも二度読みという努力(一度目で俯瞰し、二度目で詳細理解)をすれば、彼らが行っていることの凄さや斬新さを十分に理解できるだろう。