鈴木涼美さんの2作目小説。ポルノ業界の化粧師として生きる女性の物語。特殊な世界に身を置きながら、そこに余計な価値判断をせず淡々と仕事をこなし、都市から少し離れた町で穏やかに祖母と暮らす。あまり心の内奥を見せない主人公だが、いつくかの変化をきっかけに鮮やかに動き始めたところで物語は終わる。
ポルノという世界を扱うため、社会的な目線で評することもできる小説だと思いますが、個人的には、鎌倉と思われる土地の情景と、登場人物の控えめながらも癖のある個性と、日常の延長線上に物語が展開するところに、小津映画から受ける印象と似ているなと思い、面白く読み進めました。
読み手によって様々に異なる印象を持つ作品だと思います。
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グレイスレス ハードカバー – 2023/1/14
鈴木 涼美
(著)
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デビュー小説『ギフテッド』に続き、芥川賞候補に選ばれた鈴木涼美の第二作。主人公は、アダルトビデオ業界で化粧師(メイク)として働く聖月(みづき)。彼女が祖母と共に暮らすのは、森の中に佇む、意匠を凝らした西洋建築の家である。まさに「聖と俗」と言える対極の世界を舞台に、「性と生」のあわいを繊細に描いた新境地。
- 本の長さ122ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2023/1/14
- 寸法13.2 x 1.6 x 19.5 cm
- ISBN-104163916547
- ISBN-13978-4163916545
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2023/1/14)
- 発売日 : 2023/1/14
- 言語 : 日本語
- ハードカバー : 122ページ
- ISBN-10 : 4163916547
- ISBN-13 : 978-4163916545
- 寸法 : 13.2 x 1.6 x 19.5 cm
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上位レビュー、対象国: 日本
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2023年1月21日に日本でレビュー済み
場所は鎌倉の邸宅と東京の撮影現場。時代は2018年頃。主人公は1990年頃の生まれで、30歳手前の独身女性。
部分的な倒逆法が多用されているのは先を読み進めさせる工夫でしょう。細部の描写にこだわっているのは雰囲気を出すためでしょう。どちらも違和感なく読めましたが、さて、技法のほかに語られている内容は何なのだろうか、と考え込んでしまいました。
「聖と俗」という評もあるようですが、十字架を取り外した洋館は聖ではあり得ません。むしろゴシックホラーの舞台の空気感すら漂っています。撮影現場の描写にもそれらしき表現は見当たりません。ちょっと無理筋な解釈でしょう。「化粧」がなにかの象徴かとも思ってみましたが、結局、最後まで化粧は化粧のままでした。
前半は時系列に則して世間的事実と重ねていくので、社会学的視点から特殊な業界模様を描くのかとおもいきや、主人公の視野は極めて狭く、どちらかといえば私小説のようです。
後半になると、元気なフェミニストを彷彿させる母と、「おんな」の生き方を楽しむ祖母が登場してきたので、ひょっとすると、その狭間で主人公が成長する物語かとも思ったのですが、とりたてて葛藤も成長もなく、主人公は最後まで空虚なままでした。
となると、本書には、業界あるある以外になにがあるのだろうかという疑問を感じざるを得ません。
人によっては不快に感じる表現もあります。某有名フェミニストが、若い頃、四文字ワードを連呼してお堅い読者を驚かせる愉快な論文を書いておられますが、ひょっとして同じような意図もあるのでしょうか?
どうにも測りかねます。
十字架、処刑された貴族の塚、虫、不気味な人形。作品舞台に意味ありげな素材をたくさん投げ込んでおきながら、それは思わせぶりだけで、何も回収されずに終わってしまい、印象に残るのは技法だけ。
技法だけが流れていくという点で小津映画に例える評もあるようです。作者がジャポニズムを意識していることなど、確かにそうなのかもしれません。
まだ若い作者がいつか小津のような名人芸、芸術性に達するかどうか、今後に期待しましょう。
部分的な倒逆法が多用されているのは先を読み進めさせる工夫でしょう。細部の描写にこだわっているのは雰囲気を出すためでしょう。どちらも違和感なく読めましたが、さて、技法のほかに語られている内容は何なのだろうか、と考え込んでしまいました。
「聖と俗」という評もあるようですが、十字架を取り外した洋館は聖ではあり得ません。むしろゴシックホラーの舞台の空気感すら漂っています。撮影現場の描写にもそれらしき表現は見当たりません。ちょっと無理筋な解釈でしょう。「化粧」がなにかの象徴かとも思ってみましたが、結局、最後まで化粧は化粧のままでした。
前半は時系列に則して世間的事実と重ねていくので、社会学的視点から特殊な業界模様を描くのかとおもいきや、主人公の視野は極めて狭く、どちらかといえば私小説のようです。
後半になると、元気なフェミニストを彷彿させる母と、「おんな」の生き方を楽しむ祖母が登場してきたので、ひょっとすると、その狭間で主人公が成長する物語かとも思ったのですが、とりたてて葛藤も成長もなく、主人公は最後まで空虚なままでした。
となると、本書には、業界あるある以外になにがあるのだろうかという疑問を感じざるを得ません。
人によっては不快に感じる表現もあります。某有名フェミニストが、若い頃、四文字ワードを連呼してお堅い読者を驚かせる愉快な論文を書いておられますが、ひょっとして同じような意図もあるのでしょうか?
どうにも測りかねます。
十字架、処刑された貴族の塚、虫、不気味な人形。作品舞台に意味ありげな素材をたくさん投げ込んでおきながら、それは思わせぶりだけで、何も回収されずに終わってしまい、印象に残るのは技法だけ。
技法だけが流れていくという点で小津映画に例える評もあるようです。作者がジャポニズムを意識していることなど、確かにそうなのかもしれません。
まだ若い作者がいつか小津のような名人芸、芸術性に達するかどうか、今後に期待しましょう。
2023年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
個人的には前作のギフテッドの方が好きですが、相変わらず描写が秀逸でした。祖母との会話はいろいろと考えさせられる内容で、好きな場面でした。
2023年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
設定は面白いし懸命に言葉を飾ってるのはわかるけど、肝心の中身はどこに…。捻った雰囲気を出すために、無理がある心象描写を繰り返すので、個がふらふらして深みが出ない。その上物語性もないから、拗らせた人がノートに書いてるポエムを読まされている気になった。ただただ雰囲気に浸りたい人は楽しめるかもしれないけど、文学を読みたい人には向かないと思う。
2023年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本とはつまらなくても、難解でも良い。読む時間に値する「心に残るもの」が一行でもあれば。この本には有りませんでした。
私には時間とお金の無駄でした。これが芥川賞候補作????
作者の異色の経歴に私が期待しすぎてたのかも知れません。
私が書いた方がまだマシ。
私には時間とお金の無駄でした。これが芥川賞候補作????
作者の異色の経歴に私が期待しすぎてたのかも知れません。
私が書いた方がまだマシ。
2023年5月4日に日本でレビュー済み
純文学として読むべきなのかエンタメ(大衆)文学として読むべきなのか迷った作品だった。私の読解力不足もあるのだが、純文学作品として読んだ場合に、私は何を受け取れば良かったのだろうと考えたが分からなかったい。一方でエンタメとして読んだ場合には、スカッとする要素が不足しているように感じる。もちろん芥川賞候補作なのだから純文学として読むべきだろう。でも私にはお仕事小説としてしか読めなかった。
2023年4月25日に日本でレビュー済み
30分で読めます。
これは厳しい…。
AV女優の社会学しか読んでませんが、ユニークなご経歴に期待して手に取りました。
若い頃に出演したビデオが時空を超えてネット上で彷徨っていて、自ら刻んだデジタルタトゥーで困っているという人が沢山いると知り、その問題を考察する上でヒントを得られるかと勝手に期待して勝手に裏切られました。
まず中の上家庭の描写(というより説明)が延々と続き鼻につく。マウントとってんのとは言わないけど。
AV業界の外縁部にいながら冷徹な観察者気取りの主人公。おまえも加担してんだよと言いたい。
そしてまた延々と続く「説明」
ネタバレになるから詳しくは書かないが、新橋の宿泊施設の描写でおそらく言いたかったこと、それとっくに他の作家に発見されてます。
ところどころフェミ系のツイートにヒントを得たかのような短文を折り込んで出す鋭く書いてる感。
しかも書いてる時代を推測すると、少し前の自分語りになってる。
現代の問題が全く見えてこないので現代文学として???な感じ。
といったところでしょうか。
このままでは志麻子、南Q太、飯島愛さんなどの業の深い女系に新メンバーが加わっただけ。
これで1600円…キツイな。
これは厳しい…。
AV女優の社会学しか読んでませんが、ユニークなご経歴に期待して手に取りました。
若い頃に出演したビデオが時空を超えてネット上で彷徨っていて、自ら刻んだデジタルタトゥーで困っているという人が沢山いると知り、その問題を考察する上でヒントを得られるかと勝手に期待して勝手に裏切られました。
まず中の上家庭の描写(というより説明)が延々と続き鼻につく。マウントとってんのとは言わないけど。
AV業界の外縁部にいながら冷徹な観察者気取りの主人公。おまえも加担してんだよと言いたい。
そしてまた延々と続く「説明」
ネタバレになるから詳しくは書かないが、新橋の宿泊施設の描写でおそらく言いたかったこと、それとっくに他の作家に発見されてます。
ところどころフェミ系のツイートにヒントを得たかのような短文を折り込んで出す鋭く書いてる感。
しかも書いてる時代を推測すると、少し前の自分語りになってる。
現代の問題が全く見えてこないので現代文学として???な感じ。
といったところでしょうか。
このままでは志麻子、南Q太、飯島愛さんなどの業の深い女系に新メンバーが加わっただけ。
これで1600円…キツイな。