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巨象も踊る 単行本 – 2002/12/1
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1990年代初頭、ダウンサイジングの大波に呑まれた巨象IBMは、ルイス・ガースナー氏の大胆な改革、戦略の大転換によって、数年にして復活をはたし、再び業界のリーダーに返り咲きました。本書は、会長兼CEOとして陣頭指揮したガースナー氏が、みずからの改革を余すところなく描いた「生きた経営書」です。
舞台はIBMですが、本書に描かれていることは、コンピューター業界に特有のものではありません。また、10年前の昔話でもありません。まさに苦境から抜け出せない今日の日本企業が耳を傾けるべきものです。IBMは復活にあたって具体的に何をしたのか。それが本書の中身です。奇をてらったカタカナの新語も、美文で固めたビジョンや戦略も登場しません。ガースナー氏の主張は、至ってシンプルかつ明快です。
「実行こそが、成功に導く戦略のなかで決定的な部分なのだ。やりとげること、正しくやりとげること、競争相手よりもうまくやりとげることが、将来の新しいビジョンを夢想するより、はるかに重要である」(第24章「実行」)。
そして、この実行にあたって重要な指導力(リーダーシップ)について、繰り返し述べています。その背景には、経営幹部やリーダーの指導力、実行力こそが、企業の浮沈を左右する最大の要因であるというガースナー氏の経験に裏打ちされた強い信念が読みとれます。
■日本再生のヒントは、本書に学べ
IBM再生の物語を読み進めていくと、おのずと日本経済の再生に思いを致さざるを得ません。バブルが崩壊した日本と軌を一にするように急落したIBMは、93年4月のガースナー氏のCEO就任後、瞬く間に変貌を遂げ、90年代半ばには再建に成功。日本経済とまったく別の道を歩んでいます。IBMは何を実行し、日本企業と日本経済は何を実行できなかったのか――。一企業と一国経済を同列には語れないにせよ、指導力の欠如、あるいは着実に実行する幹部、リーダーの不在など、かつてのIBMとの共通点は少なくありません。
日本経済と日本企業が大きな決断を迫られている今日、IBM再建の経験をまとめた本書は、まさに時宜にかなった一冊と言えましょう。
- ISBN-104532310237
- ISBN-13978-4532310233
- 版New
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2002/12/1
- 言語日本語
- 本の長さ462ページ
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
経済記者という商売柄、あまり大きな声では言えないが、いわゆる「エライ人が書いた自伝」なるものはどうも好きになれない。大体が、最初からしまいまで自慢話のオンパレード。普通の人なら誰にでもあるつまずきや挫折を経験することなく、我々とは次元の違う人生を歩んできた方々の“逸話”など、若い頃ならともかく、あがいても仕方ない年齢に達した分別ある大人が読むものではない、と信じているからだ。
と思ったら、この本は良い意味で期待を裏切った。何よりもエンターテインメントとして上出来、もちろん閉塞状況に陥っている日本企業が活路を求めるための参考書としてまじめに読んでも良し。どちらにしても、代金分は軽く取り返せる中身の濃さである。
IBMを再建した立役者が「ゴーストライターを使わず、自ら筆を執った」だけあって、文章が生きている。ガースナー氏が自ら作り出した表現ではないようだが、「競争相手が溺れていたら、消火ホースをつかんで、それを相手の口につっこむべきだ」とのコメントが登場する。その後の章のタイトルが「消火栓から水を飲む」。溺れかけた巨象にあえて乗り込んで、見事に再生した当事者だからこそ、読む者をにやりとさせるくだりだろう。
IBMの復活を評し、「しょせん、IBMと我々とは持っていた資産の厚みが違う」と諦め顔の日本企業トップに出会うことがある。しかし、本当にそうだろうか。米国の象徴だったIBMは、その巨大な力ゆえに、日本企業とは比較にならないほど強大な官僚組織を作り上げ、だからこそ身動きが取れないジレンマに陥った。
ガースナー氏が初めて本社で経営会議に臨んだ際、氏が青いシャツを着こなしていたのに対し、残りの全員が白のシャツを着用していたという。その数週間後、今度はガースナー氏だけが白いシャツ、残りは皆、青いシャツを着て出席した、とのエピソードが紹介されている。
興味深いことに、東京三菱銀行誕生の際に全く同じ話を「行内の噂」として耳にした。人間の集団が組織を支えている以上、理想を追いかける美しい行為も醜い権力争いも、洋の東西など問わないのである。
溺れかけている最中には、自分だけがひどい目に遭っているように感じてしまう。これは致し方あるまい。しかし、IBMが直面した闇も同じように深かった。潜在力のある集団なら、当たり前のことを当たり前にやれば必ず前途が開けてくる。もっとも、企業も個人も結局のところ、「当たり前のことを当たり前に」やれないうちに寿命が尽きてしまうのかもしれないが。
(日経ビジネス記者寺山正一)
(日経ビジネス2003/1/6Copyright©2001日経BP企画..Allrightsreserved.)
-- 日経BP企画
出版社からのコメント
本書は、崩壊の淵にあったIBMを再建した立役者、ルイス・ガースナー氏がみずからの体験にもとづいて改革の一部始終を再構成した、画期的な経営書です。
IBMの復活といっても、10年近く前の古い話では、と思う方もいることでしょう。しかし、本書を読み始めると、まさに苦境に喘ぐ日本経済と日本企業のために書いたのではないかと疑いたくなるほど、今日的で驚かされます。
ガースナー氏は、IBM再建にあたり、まず大赤字の部門をにメスを入れ、不要不急の資産に大鉈を振るいました。次に、幹部や社員には、着実な実行を求めました。美文で固めたビジョンや戦略ではなく、社員全員がやるべきことを実行するため、さまざまな手を打ったのです。ここが、並の経営者との違いです。会議をしては、戦略を並び立てて何ら実行しない社風を変えようとしたのです。さらに、幹部やリーダーには、情熱をもって指導にあたるよう求めました。仕事に対する情熱の重要性は、洋の東西を問いません。
本書には、奇をてらったカタカナの新語は登場しません。当たり前のことを着実にこなすためにIBMでは具体的に何をしたのか。それが本書の中身です。そして、これこそが、まさにいまの日本に必要なことではないでしょうか。会社を変えたい、日本を変えたいとお考えのすべての方にお読みいただきたい手応えのある一冊です。
内容(「MARC」データベースより)
著者について
1942年ニューヨーク州生まれ。63年ダートマス大学工学部卒業。65年ハーバード大学ビジネス・スクールでMBA取得。同年マッキンゼー入社。77年アメリカン・エキスプレスの旅行関連サービスグループの責任者として入社。89年RJRナビスコ最高経営責任者(CEO)。93年、崩壊の淵にあったIBMを再建するため、著名な経営者のなかから選ばれ、会長兼最高経営責任者(CEO)となる。その後、数年のうちにIBMを再生させ、1990年代を代表する経営者として称賛を浴びる。2002年春にCEOを退任し、同年末までIBM会長。複数の公職、社外取締役を兼務しているほか、これまでの教育分野での貢献によって、数多くの賞を受けている。
訳者 山岡 洋一(やまおか・よういち)
翻訳家。1949年生まれ。政治経済分野の翻訳で高い評価を得る。主な訳書に『大統領執務室』(共訳、文藝春秋)、『ビジョナリー・カンパニー』『バブルの歴史』(日経BP社)、『グルーグマンの良い経済学悪い経済学』(日本経済新聞社)、『市場対国家』『世界最強企業の研究戦略』(共訳、同)などがある。
訳者 高遠 裕子(たかとお・ゆうこ)
翻訳家。1990年東京大学教養学部卒業。主な訳書に『ベスト・プラクティス』(TBSブリタニカ)、『史上最強のリーダー シャクルトン』(PHP研究所)、『衛星ビジネスウォーズ』(日経BP社)、『グローバリゼーションの終焉』(日本経済新聞社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2002/12/1)
- 発売日 : 2002/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 462ページ
- ISBN-10 : 4532310237
- ISBN-13 : 978-4532310233
- Amazon 売れ筋ランキング: - 61,374位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 131位ビジネス人物伝 (本)
- - 5,879位投資・金融・会社経営 (本)
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著者について
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トップレビュー
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いずれKindle化
ずーっと待ってたけど
される気配がない、どころか絶版?
ということで中古購入
"You cannot manage what you do not measure.”
"Success is never final, and failure is never fatal."
社内政治を弄する幹部を解雇し、会社全体が一丸となり顧客と向き合うことでIBMは復活の軌跡を歩んでゆきます。
そこに奇策なんてものはありません、求められるのは当たり前のことを粘り強く実行してゆく胆力のみです。
当たり前のことを当たり前に、正しいことを正しく実践する。
一見遠回りに見えるようでそれが結果的に企業を成長に導いてゆくのです。
インターネット普及期という市場の潮目と、IBMが極端に内向きな官僚体質だったという両点を、業界知見なしにシンプルな視点で捉え、マッキンゼーで学んだと著書が言っている”徹底した顧客志向”で全て作り直した。このタイミングのこの会社だったから通用した経験論を書いた本と理解。
マイクロソフトやデルなどの競合・協業他社について頻繁に触れているにもかかわらず、アップルについては気持ち悪いくらい少ししか触れていない。
スティーブ・ジョブズの、顧客の想像を絶する商品を生み出す、という思考に辿りつけなかったから認めたくなかったのではないかと推察してしまう。
顧客が望む、だけを追い求めていたら、今の時代では退屈な会社しか出来上がらないのではないだろうか?
という意味で、優等生的な経営者だなと思った。
細かい点だが、おそらくprincipleを”原則”と直訳したと思われ、本書において極めて大事な言葉である割には、日本語にすると迫力が無いなと感じた。
IBMの歴史の大きな変革期の時に指揮をとったルイス・ガーズナーの実践的経営記述。彼の後を継いだパルミサーノの時代を主に描いた『倒れゆく巨像』(ロバート・クリンジリー)も合わせて読んでみたくなった。
1993年には「IBMは崩壊するのではないか?」と危ぶまれていた。
そんななかで、ルイス・ガーズナーがとった立て直し戦略は、斬新なものではなかった。むしろ、オーソドックスなものとしてさえ映った。だが、彼が自身で書いたこの著書からは彼のエネルギーを注いだポイントやそのエネルギーの入れ方が良く伝わってきた。
もちろん、このルイス・ガーズナーの考えや施策が、階層組織の経営者層→現場従業員層にゆくに従って穏やかに、変化していっただろうことを考慮して考えたとしてもだ。
以下に、ルイス・ガーズナーがIBMのCEOに就任してから掲げた【経営哲学と経営方法】を紹介し、あとはその実行の中で個人的に印象に残ったことを追記する。
【経営哲学と経営方法】
・手続きによってではなく、原則によって管理する。
・われわれのやるべきことのすべてを決めるのは市場である。
・品質、強力な競争戦略・計画、チームワーク、年間ポーナス、倫理的な責任の重要性を確信している。
・問題を解決し、同僚を助けるために働く人材を求めている。社内政治を弄する幹部は解雇する。
・わたしは戦略の策定に全力を尽くす。それを実行するのは経営幹部の仕事だ。非公式な形で情報を伝えて欲しい。悪いニュースを隠さないように。問題が大きくなってから知らされるのは嫌いだ。わたしに問題の処理を委ねないで欲しい。問題を横の連絡によって解決して欲しい。問題を上に上に上げていくのはやめて欲しい。
・速く動く。間違えるとしても、動きが遅すぎたためのものより、速すぎたためのものの方がいい。
・組織階層はわたしにとって意味を持たない。会議には地位や肩書に関わらず、問題解決に役立つ人を集める。委員会や会議は最小限にまで減らす。委員会で意思決定する方式はとらない。素直な意見交換を活発に行おう。
・わたしは技術を完全に理解しているわけではない。部門責任者は、技術の言葉をビジネスの言葉に翻訳する役割を担わなければならない。
【企業文化への取り組み姿勢】を読んでいて、ルイス・ガーズナーの本気度を強く感じた。外部から招かれた、CEOは株主、速やかな実績の向上に縛られて、なかなか時間と労力のかかる『企業文化』には手を突っ込みたがらない。(「業績が向上すれば良い方向に変化していく」と思っている経営者もいる)
だか、ルイス・ガーズナーはここに“巨像”であるIBMが復活するカギがあるということを、世界中に広がるIBMの組織をまわり、対話を通じながら、掴み取ってゆく。そして、
『数十万の社員の姿勢や行動様式を変えるのは、極端なまでに難しい。心地よい本社にいて社員から隔絶されていては、革命を率いることはできない。企業文化は命令で変えることなできない、なんらかの仕組みで変えることもできない。できるのは、企業文化が変わる条件を作ることだ。動機づけを与えることならできる。市場の現実を示し、目標を設定することはできる。しかし、その後は信頼するしかない。
自分の将来を決める力が自分にはあるという自主、必要なことはすでに知っているという自信を取り戻させる』と誓う。
★【評価基準が行動基準】
『経営幹部の最大の間違いは、期待と評価の矛盾を放置することである。会議で会社の新たな方向、素晴らしい方向が興奮と情熱とともに伝えられる。だが、部下は、上司の期待する行動ではなく、上司の評価で良い点がつく行動をとることを理解しない経営幹部がきわめて多い。
実行とは、戦略を行動計画に翻訳し、その結果を評価することである。詳細にわたるもの、複雑なものであり、自社が今どの位置にあり、目標との間の距離がどれだけあるかを深くしなければならない。』
と書かれていた箇所は、コンサルタントや凡庸な経営者では掴みきれない部分を見事に、感じ取り、問題点として把握し、改善のための施策に速やかに取り組んでいる。
このほかにも、この本には卓越したコンサルタントの理論と思考が、実際の経営者として数々の難問に身を投じて獲得してきた、経営者の記録が熱のある言葉で語られている。
読んでいて説得力を感じる一冊、「なるほど」だけでは終わらない一冊、ルー自身の発した言葉で編まれているから深く伝わってくる。
IBMの強みは何か?
何を残すのか、切るのか、どこに向かうのか、ドラマチックな内容でした。