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アスベスト禍 ―国家的不作為のツケ (集英社新書) 新書 – 2006/1/17

4.5 5つ星のうち4.5 2個の評価

この苦しみ、この涙から私たちは何を学ぶか!?
平成17年後半、次々に明るみに出たアスベストによる健康被害の実態とこれまでの経緯を報告。ここまで問題を大きくしたのは行政の怠慢か…!? 救済新法も動き出した今、改めて問題の本質に迫る。

商品の説明

メディア掲載レビューほか

アスベスト禍 国家的不作為のツケ
クボタが2005年6月、アスベスト(石綿)を扱った多数の従業員ががんや中皮腫などで死亡していた事実を発表して以来、アスベストは大きな社会問題となった。本書はこの問題が起きた経緯、本質をコンパクトにまとめている。

兵庫県尼崎市の旧クボタ工場に関しては、周辺住民、出入りの輸送会社元社員、夫の作業服を洗濯していた主婦なども、その災禍に苦しんでいる。「キラーダスト」とも呼ばれるアスベストの恐ろしさが存分に伝わってくる。

断熱性、耐火性、防音性などに優れるアスベストは、建材、セメント補強剤、船や自動車などの部品材料などに幅広く使われてきた。著者は「現在の日本で、アスベストに触れずに生活している人は皆無だ」と指摘する。

中でも、大気中に飛散して呼吸器に入る可能性がある吹き付け材として使用されたアスベストは特に危険性が高い。日本では、1975年に原則として吹き付け材への使用が禁止されたが、含有率5%以下のものは「ノンアスベスト製品」として使用が許可されていた。学校、公会堂、市民体育館、病院など、公の施設にもアスベストが巣食っている。

職業病でも公害病でもない

これからビルの解体、廃棄などで曝露する人も増えだろう。今後、中皮腫患者が急増するのは間違いない。本書はアスベスト疾患が職業病でもなければ、地域限定の公害病でもないことを強調する。

欧米に比べて、日本のアスベスト対策が大きく遅れた理由にも迫る。既に70年代から、アスベストの危険性を指摘する声はあった。だが、産と官の癒着、省庁縦割りの弊害などで総合的な対策は遅れた。92年には、当時の社会党が中心となって議員立法による「アスベスト全面廃止法案」を提出したが、業界、官僚、自民党の反対で廃案となった。

著者は、現在のアスベスト騒動は、怠慢、看過、歪曲などの「国家的不作為」によるものと断じる。この問題でも、経済効率優先主義で国民に犠牲を強いた構造が浮き彫りになり、強い憤りを感じる。


(日経エコロジー 2006/06/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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日経BP企画

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2006/1/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/1/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 224ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4087203247
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087203240
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 2個の評価

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粟野 仁雄
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2006年4月9日に日本でレビュー済み
タイトルを一瞥して、ちょっと「防衛線」を心の中で張って読み始めましたが、意外に冷静な視点から入っていました。アスベストの基本知識に関する第二章、第三章は必見です。行政にどのような情報が入っていたのかを丹念に追った第八章も是非ご覧ください。

ファクトとして意外だったのが、欧米でもアスベストの全面禁止はつい最近だということ。第八章によると、日本の労働省が吹き付け禁止を通達したのが76年。米国は73年、オランダは77年に(恐らく法令で)吹き付けを禁止しました。アスベストの使用禁止は、日本が08年を目途に進めているところ、アイスランドが83年、スウェーデン86年と早めですが、EU全域では99年。アメリカではEPAが86年に打ち出した全面使用禁止措置が連邦高裁で違法とされ、無効とされています。

気になったのが、冷静に事実を記載する一方で、事態の深刻さからか、ついつい感情的になっているところです。関係者が多く登場しますが、実際に被害を受けられた方々より、有識者の方々が頭に血が上っておられるのではないか、と思われる箇所が目につきました。

著者自身は、行政の責任を追及する際、根拠となる通達や研究成果を示して冷静に「事実に語らせる」努力をしているのですが、一部、根拠資料が不明なまま意見を述べられているところがあります。例えば、「〜のはずだ」という証言中、「〜」を事実とみなして意見を組み立てている箇所が幾つかあります。最も違和感を感じたのが141ページ。93年の文書を01年の知見で否定しています。

本書は間違いなく良書です。そうは思いつつも、ファクトに語らせることを好む私としては、数箇所の不足とはいえ、星一つ減点させていただきました。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年2月5日に日本でレビュー済み
 本書は,アスベスト問題を「アスベスト(石綿)が,人体と環境に残した負の遺産は,今や労災,公害の枠にはおさまらない国民的災害といえる.」というスタンスで,まとめられた労作である.

 クボタのアスベスト問題から,鉱物資源としてのアスベストの歴史,集団訴訟,公共施設におけるアスベストの使用,解体作業でのアスベスト問題,労災問題,法規制の遅れ,アスベスト対策や治療,アスベスト新法案など,アスベストに関する幅広いトピックスを220ページに凝縮している.また,参考文献やアスベスト関連の団体のリストもつけられており入門書として好適である.

 第四章の『「公」にすくうアスベスト』の,渋谷公会堂に関する渋谷区総務課とのやりとり記述をよむと,行政の現場には,その内部に,必ず「科学」や「工学」の知識がある管理職が必要であることを,改めて痛感させられた.

 アスベスト問題だけでなく,広い意味での環境問題に関心のある方すべてにオススメの一冊.
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