戸籍の無い方がたくさんいる事実が
わかり 皆さんの苦労が感じました
この現代において こんな理不尽なことが 有るのが とても悲しかった
当たり前だと 疑問も思わなく 過ごしていましたが 解決すべき問題 国もまわりも考えて行く必要が有ります
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無戸籍の日本人 単行本 – 2016/1/4
井戸 まさえ
(著)
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【現代の日本に、戸籍を持たない人が1万人以上いることを知っていますか?】
何らかの理由で出生届が出されず、存在が行政に登録されないまま、もしくは把握されないまま「無戸籍」で生きている人たち。それが「無戸籍者」です。
なぜ、無戸籍になってしまうのか?
なぜ、無戸籍者は生まれ続けるのか?
なぜ、この状況が解消されないのか?
自らの子供も法の規定により無戸籍となった経験を持ち、それ以来13年にわたって無戸籍者とその家族たちを支援しつづけてきた著者だからこそ書くことができた
無戸籍者たちが生きてきた厳しい状況と無戸籍者が生まれ続けてしまう原因と問題の背景を深く掘り下げたノンフィクション作品、それが本書です。
著者もスタッフとして加わり、無戸籍者たちのリアルな姿が広く世に知られるきっかけとして大きな反響を呼んだNHK『クローズアップ現代』《戸籍のない子どもたち》は、2015年「貧困ジャーナリズム大賞」を受賞しました。
本書では、番組では紹介できなかった無戸籍者たちの思いや番組放送後に無戸籍者それぞれにおきた状況変化についてもくわしく書いています。
無戸籍問題が起きる要因とも関連があり100年以上改正されないままになっている民法の離婚後再婚期間については、
先日、最高裁判所が違憲判決を出しましたが、無戸籍問題の根本的な解決には、まだまだ超えなくてはいけない多くのハードルがあります。
「貧困」「虐待」「いじめ」「所在不明児」「少年犯罪」…
子どもをめぐるさまざまな問題にもかかわる無戸籍問題。
解決への道は、何よりもまず、現実を知ることからはじまるのです。
【目次】
第1章 戸籍上「存在しない」人たち
第2章 「無戸籍者」が生まれる背景
第3章 「無戸籍」に翻弄される家族
第4章 動き出した無戸籍者たち
第5章 政治の場で起きたこと
第6章 「その後」を生きる無戸籍者たち
終章 「さらには……」のその先へ
【著者プロフィール】
井戸まさえ(いど まさえ)
1965年生まれ。宮城県仙台市出身。東京女子大学卒業。松下政経塾9期生。5児の母。東洋経済新報社記者を経て、経済ジャーナリストとして独立。兵庫県議会議員(2期)。衆議院議員(1期)。NPO法人「親子法改正研究会」代表理事、「民法772条による無戸籍児家族の会」代表として無戸籍問題、特別養子縁組など、法の狭間で苦しむ人々の支援を行っている。著書に『子どもの教養の育て方」『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける』(2冊とも東洋経済新報社。佐藤優氏との共著)がある。
何らかの理由で出生届が出されず、存在が行政に登録されないまま、もしくは把握されないまま「無戸籍」で生きている人たち。それが「無戸籍者」です。
なぜ、無戸籍になってしまうのか?
なぜ、無戸籍者は生まれ続けるのか?
なぜ、この状況が解消されないのか?
自らの子供も法の規定により無戸籍となった経験を持ち、それ以来13年にわたって無戸籍者とその家族たちを支援しつづけてきた著者だからこそ書くことができた
無戸籍者たちが生きてきた厳しい状況と無戸籍者が生まれ続けてしまう原因と問題の背景を深く掘り下げたノンフィクション作品、それが本書です。
著者もスタッフとして加わり、無戸籍者たちのリアルな姿が広く世に知られるきっかけとして大きな反響を呼んだNHK『クローズアップ現代』《戸籍のない子どもたち》は、2015年「貧困ジャーナリズム大賞」を受賞しました。
本書では、番組では紹介できなかった無戸籍者たちの思いや番組放送後に無戸籍者それぞれにおきた状況変化についてもくわしく書いています。
無戸籍問題が起きる要因とも関連があり100年以上改正されないままになっている民法の離婚後再婚期間については、
先日、最高裁判所が違憲判決を出しましたが、無戸籍問題の根本的な解決には、まだまだ超えなくてはいけない多くのハードルがあります。
「貧困」「虐待」「いじめ」「所在不明児」「少年犯罪」…
子どもをめぐるさまざまな問題にもかかわる無戸籍問題。
解決への道は、何よりもまず、現実を知ることからはじまるのです。
【目次】
第1章 戸籍上「存在しない」人たち
第2章 「無戸籍者」が生まれる背景
第3章 「無戸籍」に翻弄される家族
第4章 動き出した無戸籍者たち
第5章 政治の場で起きたこと
第6章 「その後」を生きる無戸籍者たち
終章 「さらには……」のその先へ
【著者プロフィール】
井戸まさえ(いど まさえ)
1965年生まれ。宮城県仙台市出身。東京女子大学卒業。松下政経塾9期生。5児の母。東洋経済新報社記者を経て、経済ジャーナリストとして独立。兵庫県議会議員(2期)。衆議院議員(1期)。NPO法人「親子法改正研究会」代表理事、「民法772条による無戸籍児家族の会」代表として無戸籍問題、特別養子縁組など、法の狭間で苦しむ人々の支援を行っている。著書に『子どもの教養の育て方」『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける』(2冊とも東洋経済新報社。佐藤優氏との共著)がある。
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2016/1/4
- ISBN-104087815951
- ISBN-13978-4087815955
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2016/1/4)
- 発売日 : 2016/1/4
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 384ページ
- ISBN-10 : 4087815951
- ISBN-13 : 978-4087815955
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2020年12月17日に日本でレビュー済み
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国民を管理する戸籍制度がある一方で、「性・暴力・貧困・差別」など国が見ぬふりをしてきた社会の狭間には、約1万人もの無戸籍日本人がいる。排外され続ける彼らに寄り添う著者渾身のリポート。
2020年9月23日に日本でレビュー済み
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日本の家族法のあり方を考えることができた。
2019年8月14日に日本でレビュー済み
望まない妊娠をして出生届が出されず、存在が行政に把握されないままきている人たち。原因の多くは「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する」と定めた明治時代の民法(第772条)。DVに遭って離婚届を出せない場合や、離婚後早産すると前の夫の子とみなされることを嫌って無戸籍者が生まれます。
もはや時代遅れで差別的ともいえる民法を変えようと、無戸籍者を支援してきた筆者は政治家として立ち上がります。しかし、「無戸籍の子が生まれるのは親が無責任だからであり、子を救う前に親に罰を与えなければならない」大臣経験者の言葉は伝統を重んじるとされる保守派の厚い壁を感じさせるものでした。
日本社会が見て見ぬふりをしてきたものがいくつも重なり合ったところに存在する無戸籍問題。現状をなんとかして変えようとする筆者の純粋で熱い行動が心を打ちます。
もはや時代遅れで差別的ともいえる民法を変えようと、無戸籍者を支援してきた筆者は政治家として立ち上がります。しかし、「無戸籍の子が生まれるのは親が無責任だからであり、子を救う前に親に罰を与えなければならない」大臣経験者の言葉は伝統を重んじるとされる保守派の厚い壁を感じさせるものでした。
日本社会が見て見ぬふりをしてきたものがいくつも重なり合ったところに存在する無戸籍問題。現状をなんとかして変えようとする筆者の純粋で熱い行動が心を打ちます。
2018年7月30日に日本でレビュー済み
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親身に丁寧に個人の境遇を掘り下げ語りかけてくる。当事者、NPO代表、議員、様々な立場を経験した筆者ならではの決意も染み入る。
kindle判は是枝監督との対談が収録されていないのが残念
kindle判は是枝監督との対談が収録されていないのが残念
2018年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「無戸籍って、親がめんどくさがって出生届を出さなかったったってこと?」と思い手に取ったが、そうではなかった。
離婚後300日以内に生まれた子は、法律上、前夫が父親になってしまう。こんなバカな法律があるだろうか?DVの夫から逃げ出し、別の男性との間に子供ができて、子供を守るために出生届を出せなかったりする。
衝撃だったのは、小学校にも中学校にも通わせてもらえない無戸籍の人が実は結構いるらしいということ。無戸籍者たちの壮絶な生い立ちに、ページをめくる手が止まらない。
離婚後300日以内に生まれた子は、法律上、前夫が父親になってしまう。こんなバカな法律があるだろうか?DVの夫から逃げ出し、別の男性との間に子供ができて、子供を守るために出生届を出せなかったりする。
衝撃だったのは、小学校にも中学校にも通わせてもらえない無戸籍の人が実は結構いるらしいということ。無戸籍者たちの壮絶な生い立ちに、ページをめくる手が止まらない。
2016年4月29日に日本でレビュー済み
事情は色々あるだろう。が、どこかで「決めて」「線引き」しなきゃ制度は回らないから、難しいよな。と思う。
当事者が声上げてくしかないんだろう。
一番強く思ったのが支援者に頼らなくても「当事者が気付いた時に頑張れる」制度であれ。と。
井戸氏の場合は特別な「伝手」があるから自分を救済できたんだな、という方向に感じてしまった。逆にいうと「特別な伝手」にたどり着けない場合はどうにもならないと念押しされた感じ。
仮に無戸籍の人がこの本に辿りつけたとしても、居住地が遠ければ「自分には手の届かないモノだ」と諦めてしまう様な気がしないでもない。
もっと「当事者自身で出来る事」をレクチャーする書だったら良かったと思う。
「雅樹」氏が、賢明かつ聡明であるがゆえに「損」をしている事にやりきれない感じがした。おそらく多分物凄い「自助努力」の人であろうに…。
当事者が声上げてくしかないんだろう。
一番強く思ったのが支援者に頼らなくても「当事者が気付いた時に頑張れる」制度であれ。と。
井戸氏の場合は特別な「伝手」があるから自分を救済できたんだな、という方向に感じてしまった。逆にいうと「特別な伝手」にたどり着けない場合はどうにもならないと念押しされた感じ。
仮に無戸籍の人がこの本に辿りつけたとしても、居住地が遠ければ「自分には手の届かないモノだ」と諦めてしまう様な気がしないでもない。
もっと「当事者自身で出来る事」をレクチャーする書だったら良かったと思う。
「雅樹」氏が、賢明かつ聡明であるがゆえに「損」をしている事にやりきれない感じがした。おそらく多分物凄い「自助努力」の人であろうに…。
2016年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もしも戸籍がなかったら、学校には行けず、運転免許が取れず、健康保険が持てず、携帯電話の契約ができず、就職にも結婚にも大きな困難がともなう。つまり、まともな社会生活を営むことは難しい。ところが、日本には無戸籍の人が1万人もいて、いまも生まれ続けているという。本書は、自らの子どもの無戸籍によって苦難を味わった女性が、声を上げられない無戸籍者救済のために闘ってきた13年間の記録である。
無戸籍に至る原因はさまざまであるが、7割が「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する」と定めた民法第772条(明治29年制定)によって生じているという。たとえば女性が家庭内暴力(DV)の夫から逃げ出し、籍が抜けられないまま別の男性の子どもが生まれてしまった場合は、出生届けが出せないため子どもは無戸籍となる。また著者のように離婚後に再婚したが、300日に満たずに早産して無戸籍になるケースもある。そして、あとの3割は親のニグレクトによって子どもの出生届が出されなかったり、貧困が原因で出生証明書を病院から受け取れずに無戸籍になったりするケースである。
本書には5人の無戸籍者のケースが詳しく紹介されている。日雇い労働者の明、ホストをしている雅樹、性同一障害のヒロミ、少女にしか見えない32歳の冬実、妊娠している百合。彼らの親の多くは、酷いDVや貧困、そして家庭崩壊を潜り抜けてきている。その狭間に生まれた子どもは無戸籍を背負って過酷な人生を歩まなければならない。自分が何者なのかが不明な人生、友人もなく偽名を使って渡り歩く人生、将来に夢を持てない人生。著者は彼らの孤独と不安を受け止め、寄り添い、励まし、戸籍回復のサポートを手弁当で続けてきたのである。13年で相談に応じた無戸籍者は1000人に上った。
著者は、裁判に訴えてわが子の戸籍を勝ち取ったときにこう考えた。
「自分たちの子どもの戸籍ができて『ああよかったな』でこのまま終わらせたら、卑怯ではないか。無戸籍児が一人もいなくなるまで闘おう。無戸籍はもはや個人的な問題ではなくて社会問題なのだ」。
それからの著者の活動はめざましかった。24時間の無料電話相談を開設し、協力者を集めてNPOを組織し、全国の無戸籍者の相談に乗り、役所に同行した。弁護士とタッグを組んで行政や裁判所を相手に粘り強く交渉した。マスコミに訴えて無戸籍者の存在を世間に知らせてきた。こうした活動の積み重ねが法務省と厚労省を動かして不十分ではあるが救済のための通達が出された。しかし、その通達は行政の末端までは浸透せず、無戸籍者は窓口でたびたび追い返された。著者は、問題の解決には政治の力が不可欠だと考えて、兵庫県会議員(2期)、衆議院議員(1期)を務めて厚い壁を突破しようとした。この問題に関する司法当局や政界の対応と動向についても著者は実名を挙げて詳しく語っている。
ようやく国が無戸籍者の存在を認め、重い腰を上げて救済に乗り出そうとしたところで本書は終わる。しかし、無戸籍者を生む主要な原因である民法第772条2項は残されたままである。法務省もこの条項の問題点は把握しているが、頑迷な官僚と保守政治家の抵抗にあって撤廃は容易に進みそうにない。著者は、無戸籍者の問題を通して日本社会の深刻な貧困や家庭の崩壊の現状を明らかにし、対応が鈍い政治と司法の根深い保守体質を告発している。すべては声を上げられない無戸籍者の代弁者としての行動なのだ。著者・井戸あさみさんの無戸籍者への慈母のような温かい眼差しと立ちはだかる厚い壁を崩そうとする情熱と行動力に私は強く胸を打たれた。だから多くの人に読んで欲しいと願っている。
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本書には5人の無戸籍者のケースが詳しく紹介されている。日雇い労働者の明、ホストをしている雅樹、性同一障害のヒロミ、少女にしか見えない32歳の冬実、妊娠している百合。彼らの親の多くは、酷いDVや貧困、そして家庭崩壊を潜り抜けてきている。その狭間に生まれた子どもは無戸籍を背負って過酷な人生を歩まなければならない。自分が何者なのかが不明な人生、友人もなく偽名を使って渡り歩く人生、将来に夢を持てない人生。著者は彼らの孤独と不安を受け止め、寄り添い、励まし、戸籍回復のサポートを手弁当で続けてきたのである。13年で相談に応じた無戸籍者は1000人に上った。
著者は、裁判に訴えてわが子の戸籍を勝ち取ったときにこう考えた。
「自分たちの子どもの戸籍ができて『ああよかったな』でこのまま終わらせたら、卑怯ではないか。無戸籍児が一人もいなくなるまで闘おう。無戸籍はもはや個人的な問題ではなくて社会問題なのだ」。
それからの著者の活動はめざましかった。24時間の無料電話相談を開設し、協力者を集めてNPOを組織し、全国の無戸籍者の相談に乗り、役所に同行した。弁護士とタッグを組んで行政や裁判所を相手に粘り強く交渉した。マスコミに訴えて無戸籍者の存在を世間に知らせてきた。こうした活動の積み重ねが法務省と厚労省を動かして不十分ではあるが救済のための通達が出された。しかし、その通達は行政の末端までは浸透せず、無戸籍者は窓口でたびたび追い返された。著者は、問題の解決には政治の力が不可欠だと考えて、兵庫県会議員(2期)、衆議院議員(1期)を務めて厚い壁を突破しようとした。この問題に関する司法当局や政界の対応と動向についても著者は実名を挙げて詳しく語っている。
ようやく国が無戸籍者の存在を認め、重い腰を上げて救済に乗り出そうとしたところで本書は終わる。しかし、無戸籍者を生む主要な原因である民法第772条2項は残されたままである。法務省もこの条項の問題点は把握しているが、頑迷な官僚と保守政治家の抵抗にあって撤廃は容易に進みそうにない。著者は、無戸籍者の問題を通して日本社会の深刻な貧困や家庭の崩壊の現状を明らかにし、対応が鈍い政治と司法の根深い保守体質を告発している。すべては声を上げられない無戸籍者の代弁者としての行動なのだ。著者・井戸あさみさんの無戸籍者への慈母のような温かい眼差しと立ちはだかる厚い壁を崩そうとする情熱と行動力に私は強く胸を打たれた。だから多くの人に読んで欲しいと願っている。