緻密に設計された大規模アンケート調査から、日本人における政治意識と陰謀論の関係を分析した本。「どんなメディアを視聴する人が信じやすいのか」「左右のイデオロギーを持つ人は陰謀論を信じるのか」「政治に高い関心・知識を持てば陰謀論を信じないのか」「テレビ新聞ユーザーは情弱か」など、漠然と「正しい」と思われてきた世間の理解を、統計の結果から次々と否定する。「政府の都合が悪くなるとミサイルを飛ばすのは、北朝鮮と日本政府が裏でつながっているからか」という問いに24%の人が「はい」と答えている可能性があるという。私はツイッターのネタと思っていたので、結構衝撃的だった。
twitter、ヤフコメ、新聞、NHKニュース、民放ニュースなど、よく見るメディアによって陰謀論の信じやすさに差があるのかをアンケート質問している。その中で「宇宙人が地球に来ている」「秘密組織が世界を操っている」説を3割近い日本人が信じているという。これも信じがたい。
なお、陰謀論やフェイクニュースの巣窟と思われているtwitterをよく見る人は平均より陰謀論を信じない傾向があり、NHKや新聞を見る人も信じない傾向がある。一方でヤフコメ民は陰謀論を平均より信じる傾向があるという。twitterが悪く言われる理由について、統計の結果から「twitter民は『自分は陰謀論を信じないが他人は信じやすい』と考える人が多いからではないか」と分析している。
人が陰謀論を信じる前提として、自分の政治的信念に沿った陰謀論を選び取る傾向がある。右派的な人は自分たちを「普通の日本人」という認識に立ち、「左派政党は中韓に操作されている」「日本には反日政治家が多い」と思いやすい。一方でリベラル的な人の一部は、民主党下野以降、細分化した野党が連敗している原因を「選挙結果は操作されている」「18歳投票権は政府の陰謀」として解釈している傾向も見て取れる。
また、政治に関心が高いのは「よいこと」とされてきた。しかし、政治に関心があり詳しい人は陰謀論をむしろ信じやすい傾向がある。COVID19に関し「中国政府関与説」「ウイルス研究所起源説」などを信じるか尋ねる筆者のアンケートによると、近場のレストラン情報をよく調べる人たちより、政治情報をよく調べる人たちの方が「それらしい」陰謀論を信じる人が多かった。政治情報に多く接する人はそれだけ陰謀論に接する機会も多いからだ、と本書は分析している。「政治に過度な関心を持つことで、かえって陰謀論にハマる」という、通説的な理解とは逆の見解を示している。
人それぞれの信条に見合った陰謀論が存在し、スマホですぐ見つかるので、誰も陰謀論から逃れられない。陰謀論をベースにして議論はできない。議論のない社会は分断され、民主主義も成り立たない。陰謀論にどう向き合えばハマらないか、最終章で提言している。マスメディアとの関わり方について「正確さで商売している以上、SNSより信頼性は高い」「一般人の意見よりマスメディアの情報をとりあえず信じる方が、陰謀論リスクは低い」としたうえで、陰謀論流布に加担し、マスメディア全体の信頼性も下げるとして「ヤバいコメンテーターの陰謀論的発言で炎上させてPVを稼ぐようなコンテンツ作りは、すぐやめるべきだ」とメディア側にも提言している。
リサーチデザインの専門的な用語が多く、統計を履修していないとさらっとは読めない内容だ。しかし、「日本人の何割かは、異星人が地球に来たと思っている」可能性を示す結果だけでも驚きであり、SNS・マスメディアや政治に関する一般的な理解をひっくり返すデータと分析も、読む価値がある。本書で新たに得られた知見が、今後メディアリテラシーに関する議論の土台になる可能性は高いと思う。陰謀論やメディアリテラシーに関心のある人、ネットメディアの人に一読を薦めたい。
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陰謀論-民主主義を揺るがすメカニズム (中公新書 2722) 新書 – 2022/10/20
秦 正樹
(著)
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ネット上の陰謀論「Qアノン」を妄信する人々によって引き起こされたアメリカ連邦議会襲撃は、世界を震撼させる事件であった。21世紀の今、荒唐無稽な言説が多くの人に信じられ、政治的影響力すら持つのはなぜか。本書は、実証研究の成果に基づき、陰謀論受容のメカニズムを解説。日本で蔓延する陰謀論の実態や、個人の政治観やメディア利用との関連、必要なリテラシーなどを交え、「民主主義の病」への対抗法を指南する。
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2022/10/20
- 寸法1.5 x 10.9 x 17.3 cm
- ISBN-104121027221
- ISBN-13978-4121027221
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商品の説明
著者について
秦正樹
1988年広島県生まれ. 京都府立大学公共政策学部公共政策学科准教授. 2016年, 神戸大学大学院法学研究科(政治学)博士課程後期課程修了. 学位取得論文:「政治関心の形成メカニズム――人は「政治」といかに向きあうか」. 神戸大学学術研究員, 関西大学非常勤研究員, 北九州市立大学講師などを経て, 現職. 共著に『日本は「右傾化」したのか』(小熊英二・樋口直人編、慶應義塾大学出版会), 『共生社会の再構築II デモクラシーと境界線の再定位』(大賀哲・仁平典宏・山本圭編、法律文化社)など.
1988年広島県生まれ. 京都府立大学公共政策学部公共政策学科准教授. 2016年, 神戸大学大学院法学研究科(政治学)博士課程後期課程修了. 学位取得論文:「政治関心の形成メカニズム――人は「政治」といかに向きあうか」. 神戸大学学術研究員, 関西大学非常勤研究員, 北九州市立大学講師などを経て, 現職. 共著に『日本は「右傾化」したのか』(小熊英二・樋口直人編、慶應義塾大学出版会), 『共生社会の再構築II デモクラシーと境界線の再定位』(大賀哲・仁平典宏・山本圭編、法律文化社)など.
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2022/10/20)
- 発売日 : 2022/10/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 272ページ
- ISBN-10 : 4121027221
- ISBN-13 : 978-4121027221
- 寸法 : 1.5 x 10.9 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 28,579位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いまやエンタメの一部・ネタ化している感のある陰謀論の、そもそものエンタメ化していない(する前の)姿を論じているように思う。軽い気持ちで読むには向かないかも。
2023年1月9日に日本でレビュー済み
本書の主題は、米国連邦議会襲撃事件のように陰謀論に取り憑かれた人々が民主主義を脅かすということではなく、そもそも陰謀論には根本的に民主主義を揺るがすメカニズムがあるということである。
一般的にはSNSが政治的な陰謀論の温床と見られ、政治に無知な者が陰謀論に足元を掬われると見られがちだが、本書は実証研究の成果で全く逆の結論を提示して見せる。
SNSは非政治的な話題が大部分であり、必ずしも政治的な陰謀論の温床ではなく、むしろ、政治に関心があり、知識もそれなりに豊富で、旧来のメディアも含めて情報収集に余念のない者の方が足元を掬われがちだというのだ。
何らかの政治的な主張があり、民主主義に積極的に参加しようとする者こそが陰謀論に引っ掛かるとなると、健全な民主主義を維持するのは不可能ということになりかねない。だからこそ副題が「民主主義を揺るがすメカニズム」となる。
対抗策としては、自らの主張に懐疑的で検証に晒すという姿勢を忘れないこと、それにより、意見が対立した時には徹底的に議論するのはよいが最後には必ず妥協するということだろうが、それができない種類の人たちに陰謀論が浸透している。誰もが発信手段を持ち、自分の主張を自由に喧伝できる民主的な世界では致し方のないことで、われわれの周りによくいる自信に満ちた人たちをどうするかは本書の手に余るテーマだろう。
一般的にはSNSが政治的な陰謀論の温床と見られ、政治に無知な者が陰謀論に足元を掬われると見られがちだが、本書は実証研究の成果で全く逆の結論を提示して見せる。
SNSは非政治的な話題が大部分であり、必ずしも政治的な陰謀論の温床ではなく、むしろ、政治に関心があり、知識もそれなりに豊富で、旧来のメディアも含めて情報収集に余念のない者の方が足元を掬われがちだというのだ。
何らかの政治的な主張があり、民主主義に積極的に参加しようとする者こそが陰謀論に引っ掛かるとなると、健全な民主主義を維持するのは不可能ということになりかねない。だからこそ副題が「民主主義を揺るがすメカニズム」となる。
対抗策としては、自らの主張に懐疑的で検証に晒すという姿勢を忘れないこと、それにより、意見が対立した時には徹底的に議論するのはよいが最後には必ず妥協するということだろうが、それができない種類の人たちに陰謀論が浸透している。誰もが発信手段を持ち、自分の主張を自由に喧伝できる民主的な世界では致し方のないことで、われわれの周りによくいる自信に満ちた人たちをどうするかは本書の手に余るテーマだろう。
2023年5月26日に日本でレビュー済み
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まず扱っている陰謀論が微妙である。陰謀論にはグラデーションがあって、真偽不明なもの、検証不可能なもの、荒唐無稽なものがあり、扱う陰謀論は荒唐無稽なものに絞るべきであった。そうでないと「北朝鮮による日本人拉致問題」のように陰謀論と信じられていたものを「陰謀論」として括ってしまう可能性がある。いまでは「北朝鮮による日本人拉致問題」を陰謀というのは頭がどうかしていると思われるが当時はそういう雰囲気だった。
その意味ではスピリチュアル系、反科学系の陰謀論を中心に扱うべきで、どうしても政治系陰謀論を扱うのであればTPP亡国論のように、「アメリカの陰謀だ!->アメリカ離脱」という吉本新喜劇のようなオチがついた陰謀論を取り扱うべきだ。
陰謀論を信じてしまうのは認知バイアスの問題であるから、それは人である以上どうしようもないことで、防衛するとしたらカール・ポパーの反証可能性の話を持ってきて、現代ではOSINT、オープン・ソース・インテリジェンスで公開された情報源をもとに判断しましょうという話に持っていく方がある程度マスメディアを信頼しましょうよりはよかった。
マスメディアをある程度信頼しても「FOXニュースのタッカー・カールソンがこう言っていた!->FOXがタッカー・カールソンを解雇」のような事象もある。FOXも私企業なので多額の賠償金とタッカー・カールソンを天秤にかけてタッカー・カールソンを解雇したという点でギリギリ踏みとどまったともいえるが、、、
その意味ではスピリチュアル系、反科学系の陰謀論を中心に扱うべきで、どうしても政治系陰謀論を扱うのであればTPP亡国論のように、「アメリカの陰謀だ!->アメリカ離脱」という吉本新喜劇のようなオチがついた陰謀論を取り扱うべきだ。
陰謀論を信じてしまうのは認知バイアスの問題であるから、それは人である以上どうしようもないことで、防衛するとしたらカール・ポパーの反証可能性の話を持ってきて、現代ではOSINT、オープン・ソース・インテリジェンスで公開された情報源をもとに判断しましょうという話に持っていく方がある程度マスメディアを信頼しましょうよりはよかった。
マスメディアをある程度信頼しても「FOXニュースのタッカー・カールソンがこう言っていた!->FOXがタッカー・カールソンを解雇」のような事象もある。FOXも私企業なので多額の賠償金とタッカー・カールソンを天秤にかけてタッカー・カールソンを解雇したという点でギリギリ踏みとどまったともいえるが、、、
2023年4月3日に日本でレビュー済み
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政治的関心や時事的関心の高い人ほど、陰謀論をより受容しやすい傾向にあること、そして同時に、日常生活に関係するプライベートなことへの関心の高さは、むしろ陰謀論の受容を防ぐ効果があることが明らかとなった。
(同書より)
という身も蓋もないが、うっすら感じていた正論が刺さります。フェイクニュースの巣窟と思われるTwitterが意外とそうでもなく、まとめサイトとか政治チャンネルとかが真にやばいというのは新鮮な驚き。まず日々の暮らしを充実させつつ政治的関心も失わず、大手メディアを信用するという、凡庸であることのススメ。ただ、もろもろぶっ壊れてきてる日本で正論だけではままならない気も…と色々考えさせられました。
(同書より)
という身も蓋もないが、うっすら感じていた正論が刺さります。フェイクニュースの巣窟と思われるTwitterが意外とそうでもなく、まとめサイトとか政治チャンネルとかが真にやばいというのは新鮮な驚き。まず日々の暮らしを充実させつつ政治的関心も失わず、大手メディアを信用するという、凡庸であることのススメ。ただ、もろもろぶっ壊れてきてる日本で正論だけではままならない気も…と色々考えさせられました。
2022年10月23日に日本でレビュー済み
本書は「陰謀論」に注目して多数の質問調査を行った結果をまとめたものである.著者の着眼点は鋭く,結果は我々のイメージを大きく覆すもので日本における「陰謀論像」を捉えるのに有益な一冊だといえる.
例えば,「ツイッター利用者はむしろ陰謀論に陥りづらい」「自分は普通だと思っている人ほど陰謀論にはまりやすい」「政治に詳しくない人は陰謀論にはまらない」といったことを示唆する結果は従来の陰謀論像とは大きく異なるのではないだろうか.
本著者がなぜこのような視点から陰謀論を捉えることができたのかは,あとがきに書いてある著者のバックグラウンドを見ると納得がいく.
陰謀論とは何か,そして陰謀論にはまらないためにはどうすればよいのか.この一冊でそのすべてが語られるものではないだろうが,本書を読むことでその一端を知ることは出来る良書である.
例えば,「ツイッター利用者はむしろ陰謀論に陥りづらい」「自分は普通だと思っている人ほど陰謀論にはまりやすい」「政治に詳しくない人は陰謀論にはまらない」といったことを示唆する結果は従来の陰謀論像とは大きく異なるのではないだろうか.
本著者がなぜこのような視点から陰謀論を捉えることができたのかは,あとがきに書いてある著者のバックグラウンドを見ると納得がいく.
陰謀論とは何か,そして陰謀論にはまらないためにはどうすればよいのか.この一冊でそのすべてが語られるものではないだろうが,本書を読むことでその一端を知ることは出来る良書である.
2022年11月27日に日本でレビュー済み
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タイトルに騙されて読んでしまった。時間の無駄だった。途中で読むのを止めた。意識調査のデータを用いた政治学研究と思って期待したが、研究デザインもデータの解釈も論外だった。方法論が一見「科学的」に見えるから、ジャーナルの査読には通るだろうが、ゴミ論文だ。普通専門外の本を読むと得るものがあるが、本書は紙なら捨てるレベル。