☆本シリーズは三部作で『三秒間~』『三分間~』『三時間~』とのタイトルが用意されている真ん中に位置する作品である。前作を引き継ぐものなので、本作を100%楽しみたい方は『三秒間の死角』から開いて頂きたい。できれば本書のガイドもレビューも(本稿含め)何も読まずに一作目からお読み頂くことが興趣を削がぬ唯一の楽しみ方である。
さて、アンデシュ・ルースルンドの名前が日本の読者の心に克明に記されたのは何と言っても『熊と踊れ』で、そちらは続篇含めて、登場人物のモデルとなった兄弟のうち書かれなかった実在の一人ステファン・トンべリとの共著。この後、絶版になっていたグレーンス警部シリーズが続々と再版される。こちらは服役経験のあるベリエ・ヘルストレムとの共著。
いずれも強力な現実へのアンカー役としての助っ人を得つつ、素晴らしいリーダビリティを発揮しつつ物語るのはルースルンドの筆力そのものである。いずれの作品もページを開くなりその世界に引き込まれてしまう題材の確かさと、そのスリリングな語り口はあまりに魅力的だ。
『三秒間の死角』は、『熊と踊れ』シリーズとハヤカワ文庫での再版の影に隠されてしまった格好で、ひっそりとこれだけが角川文庫から出版されており、『このミス』などでも決して高い評価を得ずに我々の眼の前を通り過ぎてしまった作品だったが、何を隠そう、あまりに遅くこの作品を手に取ったぼくには、『熊と踊れ』に比肩するおそらく最高級の傑作であった。
刑務所内の著述はやはりリアリズムを担当するステファン・トンベリの面目躍如であったと思う。この作品は昨年、アメリカで映像化されたものが日本で公開され(『THE INFORMER/三秒間の死角』)ディテールはともかく、原作の持つダイナミズムは活かされ、それなりに劇場で楽しませてもらった。しかし、それにしてもこの孤高の主人公ピート・ホフマンの魅力は何だろう?
孤高と書いたが、家族を何よりも愛し、なおかつ潜入捜査を選択し実行できる資質、国からも世界からも裏切られる暗闇のヒーローでありながら、打って出る計画の歯切れの良さ、そして読者をも騙し抜く圧巻の脱出行。どれをとっても現代の冒険小説と呼べる孤高の作品である。
前作と異なるのはまず舞台だ。南米コロンビアの麻薬地帯、そして雇用種はアメリカ政府。北欧ミステリというよりも、ドン・ウィンズロウの『カルテル』などを読んでいる感覚に襲われる。ちなみにぼくは現代のページターナーを代表する二人(組?)の作家は、ドン・ウィンズロウとアンデシュ・ルースルンドだという体感を持っている。なので、余計にウィンズロウ世界にやってきたスウェーデン人主人公の活躍という興味をもって読めるのが本書である。
前作を引き継いでいるので、一度使われた驚きは本書では再体験できないものの、前作にはないスケールでの大掛かりな逆転ミッションと、既に主人公の能力や特性を知っているが故の期待値に満ちたスリリングな仕掛けっぷりやアクションを楽しむことができる。そして何よりも我らがピート・ホフマンは絶対のスーパーヒーローではなく、妻と二人の子供を大切にする家族の父であり、心優しき生活者であるところが本書の肝である。
本書ではグレーンス警部がもう一人の主役として、故国を離れての大活躍を見せる。アクション面ではなく、グレーンスならではの悩みや女々しさを帯同しつつ、それでもなお。本書の最大の見どころはむしろグレーンスの果たす役どころにあるかもしれない。ツイン・ヒーローの活躍が積み重ねられてできあがる特大スケールの物語世界は、必ずや多くの読者を引き込んでくれるに違いない。一作目『三秒間の死角』の実力に見合わぬ低評価に対し、本作はきっと大きなリベンジを見せてくれるに違いない。
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三分間の空隙【くうげき】 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 文庫 – 2020/8/20
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コロンビア。子どもですら200ドルのために殺し屋になりたがる社会の暗部に、麻薬取締局に雇われた男が潜入していた。任務は麻薬犯罪ゲリラPRCの情報を米国に提供すること。しかし特殊部隊を率いる米国下院議長がPRCに拉致されたとき、事態は思いもよらぬ急変を遂げる。潜入捜査員の命運はストックホルム市警のグレーンス警部に託された! 歴史的名作『三秒間の死角』に連なる北欧発クライム・ノヴェルの到達点
- 本の長さ462ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2020/8/20
- 寸法10.6 x 1.7 x 15.7 cm
- ISBN-104151821597
- ISBN-13978-4151821592
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2020/8/20)
- 発売日 : 2020/8/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 462ページ
- ISBN-10 : 4151821597
- ISBN-13 : 978-4151821592
- 寸法 : 10.6 x 1.7 x 15.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 379,061位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 419位ドイツ文学研究
- - 555位ハヤカワ・ミステリ
- - 2,330位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
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2020年9月18日に日本でレビュー済み
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2023年3月23日に日本でレビュー済み
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ピートホフマンというキャラクターは大変に面白い。
しかし、グレーンスのシリーズと言って良いのか?
しかし、グレーンスのシリーズと言って良いのか?
2020年8月25日に日本でレビュー済み
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前作「三秒間の死角」から書き進めようとしましたが、何せ読んだのが2013/10月ですから詳細を思い出せない(笑)。リスベット・サランデルや、直前に読んだ「アンダードッグス」の元官僚・古葉であれば類まれな"記憶力"でレビューを補完してくれるのでしょうね。
「三分間の空隙(上・下) "Tre Minuter"」(アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム)を一気に読むことができました。
舞台は、スウェーデン、コロンビア、アメリカ合衆国と大胆に、そしてダイナミックに展開します。主人公は、二人。一人は、説明するまでもなくストックホルム市警警部・グレーンス。彼は、今回は「狂言回し」であり、頻繁に各国を飛び回るエアプレイン・マンでもあります(笑)。もう一人は、「三秒間の死角」後のピート・ホフマン。彼は、名前を変え、その家族と共にコロンビアのコカイン組織(PRC)の"シカリオ"でもある幹部・エル・メスティーソの片腕として一目置かれていますが、実は最高の「潜入捜査員」として、米国・DEAの任務についていました。
事件が起こります。愛する娘を麻薬禍により失った米国下院議長・クラウズはNGAの偵察衛星を使ってコロンビアの麻薬取引の現場を窺っており(2016年公開の映画"アイ・イン・ザ・スカイ"を想起)、機会に乗じて、現地の精鋭部隊を率いてその拠点を急襲しようとしますが、逆に、罠を仕掛けられ敵側に捕縛されてしまいます。動き出す米国副大統領以下、大統領主席補佐官、米国国家首脳陣。勃発する「対麻薬最終戦争」。米国は、米国の威信を保ちながら米国下院議長・クラウズを救出することができるのか?そして、グレーンス&ピート・ホフマンはいかなる役割を与えられ、もはや大義に押し潰されようとしている重層化した課題をどう乗り切ろうとするのだろうか?ストーリーは、いつものようにここまでにして(笑)、しかしながら物語のアーキテクチャは堅固で、直線的でありながら、上巻に授けられた多くの伏線が下巻ではしっかりと回収されており、読者は優れたスリラーとしての確かな信頼感を獲得することができると思います。
数日前に読んだ「ハンターキラー 最後の任務」。敵側、コロンビアの麻薬王は、深みのない狂信者としての印象しか残りませんでしたが(笑)、「金と暴力が力だ」と宣うエル・メスティーソは、"シカリオ"中の"シカリオ"として、その加虐性といい、反面見せる弱さといい、複雑な心象をもたらしながらとても魅力的です。それは、ドン・ウィンズロウ三部作というより、ドゥニ・ヴィルヌーヴ映画「ボーダーライン」の世界観により近接しているような印象があります。
ドローンと殺害対象者リストの物語を即座に作り上げる米国。主なる登場人物にまとわりつくそれぞれの〝サバイバーズ・ギルト〟。<アンダーカバー>という最も暗い世界で、もっとも暗い部分を見つめるピート・ホフマン。
そのテーマは、「つねにひとりきり」という言葉に集約されているのでしょう。誰かのことを信用すると決めた瞬間に世界から切り離されていく"シカリオ"たち。たとえ心の底から信用できるのが自分だけであったとしても、誰かを信ずることによってしか生きられない等身大のグレーンス&ピート。そのことは、「俺はスウェーデンの警察官でもアメリカの警察官でもない。エーヴェルト・グレーンスだ。約束は守る」という何の根拠もない信頼という名の<霊性>に支えられているのだと思います。
最後に、極私的に。ワシントン、ジョージタウンにて。エーヴェルト・グレーンスが、DEA長官・スー・マスターソンと初めて面会するシーンがとても好ましい。ピート・ホフマンによって駆り立てられた「罪悪感」によって共闘しようとする二人は、(勿論、恋愛関係になど発展することはないと知りながらも)ピート・ホフマンという<神聖なもの>を分かち合うことによって、まるで愛し合って別れた男女だけが理解できる符牒を介してお互いの心を探っているような、「つねにひとりきり」の裏側に確かにあるアンヴィヴァレントな哲学をも手探りで理解しようとするような、そんなとてもいいシーンだったと思います。
「三分間の空隙(上・下) "Tre Minuter"」(アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム)を一気に読むことができました。
舞台は、スウェーデン、コロンビア、アメリカ合衆国と大胆に、そしてダイナミックに展開します。主人公は、二人。一人は、説明するまでもなくストックホルム市警警部・グレーンス。彼は、今回は「狂言回し」であり、頻繁に各国を飛び回るエアプレイン・マンでもあります(笑)。もう一人は、「三秒間の死角」後のピート・ホフマン。彼は、名前を変え、その家族と共にコロンビアのコカイン組織(PRC)の"シカリオ"でもある幹部・エル・メスティーソの片腕として一目置かれていますが、実は最高の「潜入捜査員」として、米国・DEAの任務についていました。
事件が起こります。愛する娘を麻薬禍により失った米国下院議長・クラウズはNGAの偵察衛星を使ってコロンビアの麻薬取引の現場を窺っており(2016年公開の映画"アイ・イン・ザ・スカイ"を想起)、機会に乗じて、現地の精鋭部隊を率いてその拠点を急襲しようとしますが、逆に、罠を仕掛けられ敵側に捕縛されてしまいます。動き出す米国副大統領以下、大統領主席補佐官、米国国家首脳陣。勃発する「対麻薬最終戦争」。米国は、米国の威信を保ちながら米国下院議長・クラウズを救出することができるのか?そして、グレーンス&ピート・ホフマンはいかなる役割を与えられ、もはや大義に押し潰されようとしている重層化した課題をどう乗り切ろうとするのだろうか?ストーリーは、いつものようにここまでにして(笑)、しかしながら物語のアーキテクチャは堅固で、直線的でありながら、上巻に授けられた多くの伏線が下巻ではしっかりと回収されており、読者は優れたスリラーとしての確かな信頼感を獲得することができると思います。
数日前に読んだ「ハンターキラー 最後の任務」。敵側、コロンビアの麻薬王は、深みのない狂信者としての印象しか残りませんでしたが(笑)、「金と暴力が力だ」と宣うエル・メスティーソは、"シカリオ"中の"シカリオ"として、その加虐性といい、反面見せる弱さといい、複雑な心象をもたらしながらとても魅力的です。それは、ドン・ウィンズロウ三部作というより、ドゥニ・ヴィルヌーヴ映画「ボーダーライン」の世界観により近接しているような印象があります。
ドローンと殺害対象者リストの物語を即座に作り上げる米国。主なる登場人物にまとわりつくそれぞれの〝サバイバーズ・ギルト〟。<アンダーカバー>という最も暗い世界で、もっとも暗い部分を見つめるピート・ホフマン。
そのテーマは、「つねにひとりきり」という言葉に集約されているのでしょう。誰かのことを信用すると決めた瞬間に世界から切り離されていく"シカリオ"たち。たとえ心の底から信用できるのが自分だけであったとしても、誰かを信ずることによってしか生きられない等身大のグレーンス&ピート。そのことは、「俺はスウェーデンの警察官でもアメリカの警察官でもない。エーヴェルト・グレーンスだ。約束は守る」という何の根拠もない信頼という名の<霊性>に支えられているのだと思います。
最後に、極私的に。ワシントン、ジョージタウンにて。エーヴェルト・グレーンスが、DEA長官・スー・マスターソンと初めて面会するシーンがとても好ましい。ピート・ホフマンによって駆り立てられた「罪悪感」によって共闘しようとする二人は、(勿論、恋愛関係になど発展することはないと知りながらも)ピート・ホフマンという<神聖なもの>を分かち合うことによって、まるで愛し合って別れた男女だけが理解できる符牒を介してお互いの心を探っているような、「つねにひとりきり」の裏側に確かにあるアンヴィヴァレントな哲学をも手探りで理解しようとするような、そんなとてもいいシーンだったと思います。
2020年12月29日に日本でレビュー済み
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「熊と踊れ」とは全く趣の異なる作品ですが、私はこちらの方が好きです。
ストーリー展開の良さと話のスケールの大きさ、楽しめました。
ストーリー展開の良さと話のスケールの大きさ、楽しめました。
2020年10月17日に日本でレビュー済み
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前作でストックホルムにてポーランド・マフィアに潜入した主人公。ふつうの「潜入捜査官モノ」であれば、身分は国家公務員でありいざとなれば公権力が保護にのりだすことがお約束なのだが、彼は犯罪者であり簡単に約束は反故され見捨てられる。まさに「三秒間」の死角で命からがら出国して、今度はコロンビアの麻薬組織に潜入させられる。ここでもアメリカ、スウェーデンからの保護が前提なのだが・・・。
たったひとりで正悪両方と闘わなければならない不条理は「暗殺者グレイマン」シリーズと重なるが、最悪なことに家族までいっしょに生活しているという大きなハンディを背負う反面、家族愛が彼を救う手立てとなるのか?
というあたりが前編。ノンストップで後編に続きます。
たったひとりで正悪両方と闘わなければならない不条理は「暗殺者グレイマン」シリーズと重なるが、最悪なことに家族までいっしょに生活しているという大きなハンディを背負う反面、家族愛が彼を救う手立てとなるのか?
というあたりが前編。ノンストップで後編に続きます。
2020年8月29日に日本でレビュー済み
後書きからすると5巻からとんで7巻、というのもシリーズ的には5巻と7巻以降は潜入捜査員ホフマン&グレーンス警部シリーズであり、1~4,6巻がグレーンス警部シリーズとして扱われるからだろう
5巻でグレーンス警部の内面部分はある程度物語的に決着がついており、主人公も7巻ではホフマンに変わっているめ区切りは良いのかもしれないがファンとしてシリーズは全部読んでみたい、この七巻もそうだし、1~5巻もすべて面白かったからだ、ひたすらストレスフルな展開が続く1~4、やっとカタルシスを得られる5巻という構成上、万人にはお勧めしずらいのだがこのシリーズは最高に面白い
5巻でグレーンス警部の内面部分はある程度物語的に決着がついており、主人公も7巻ではホフマンに変わっているめ区切りは良いのかもしれないがファンとしてシリーズは全部読んでみたい、この七巻もそうだし、1~5巻もすべて面白かったからだ、ひたすらストレスフルな展開が続く1~4、やっとカタルシスを得られる5巻という構成上、万人にはお勧めしずらいのだがこのシリーズは最高に面白い
2020年9月24日に日本でレビュー済み
次から次に危機が発生、主人公はそれを乗り越えて行く。よくぞこれだけ詰め込んで面白い小説を書いたなとおもう。アメリカ政府の高官たちが辻褄合わせのために白を切る冷淡な態度は、官吏に対する作者たちの告発か?上巻の361ページと409ページにリボルバーに安全装置があるかのような文節が出てくるが、オートマチックと違って、リボルバーには安全装置はない。こういう初歩的なエラーがあると、作品全体が疑わしく見えてしまう。