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ノベンバー [Blu-ray]
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ジャンル | ドラマ |
フォーマット | Blu-ray, ドルビー, ワイドスクリーン, ブラック&ホワイト |
コントリビュータ | ライナル・サルネット, レア・レスト,ヨルゲン・リーク,イエッテ・ローナ・エルマニス,ディーター・ラーザー |
言語 | エストニア語 |
稼働時間 | 1 時間 55 分 |
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商品の説明
悪魔との契約、魂の代償 ──
目も眩む美しいモノクロームの映像美でその甘美な悪夢を描き、アカデミー賞外国語映画賞エストニア代表に見事選出された、東欧発ダーク・ラブストーリー。
〇「まるで『吸血鬼』のカール・テオドア・ドライヤーが夢遊病のパートを、『処女の泉』のイングマール・ベルイマンがクライマックス における池の奇跡のパートを、ヤン・シュヴァンクマイエルが怪生物のアニメを担当し、セルゲイ・パラジャーノフが民俗学的見地からの助言を与え、デヴィッド・リンチとタル・ベーラが共同総監督を務めたような映画だ。」--高橋諭治(映画ライター)
〇その悪夢的な映像美が話題を呼び国内でもクリエイター、評論家などから圧倒的な支持を得、上映劇場ではリピーター観客が続出するヒットを記録。繰り返し何度でも見たくなる夢のようなモノクロームの映像美。
〇原作は、エストニアの代表的作家、アンドルス・キヴィラフクによる「レヘパップ・エフク・ノベンバー」。2000年に発表されるや、エストニア内の全図書館において、過去20年間で最も貸し出された本としてカルト的ベストセラーとなった。
〇学生の頃から「映画の神童」と呼ばれ、ドイツ映画の旗手ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーを熱烈に支持するライナル・サルネット監督は“すべてのものには霊が宿る”というアニミズムの思想をもとに、異教の民話とヨーロッパのキリスト教神話を組み合わせて映画化。その独創性に溢れた映像美が高く評価され、2018年アカデミー賞外国語映画賞のエストニア代表に見事選出された。
〇男爵役は『ムカデ人間』のハイター役でカルト的人気を誇るドイツの名優ディーター・ラーザー。スパンコールのジャケットを身につけ、凛とした男爵の力強さと痛々しさを絶妙なバランスで演じ、本作が遺作となった。
●ストーリー
月の雫の霜が降り始める雪待月の11月、「死者の日」を迎えるエストニアの寒村。戻ってきた死者は家族を訪ね、一緒に食事をし、サウナに入る。精霊、人狼、疫病神が徘徊する中、貧しい村人たちは“使い魔クラット”を使役させ隣人から物を盗みながら、極寒の暗い冬を乗り切るべく、各人が思い思いの行動をとる。そんな中、農夫の一人娘リーナは村の青年ハンスに一途な想いを寄せているが、ハンスは領主であるドイツ人男爵のミステリアスな娘に恋い焦がれる余り、森の中の十字路で悪魔と契約を結んでしまうのだった──。
●キャスト
レア・レスト(リーナ役)
ヨルゲン・リーク(ハンス役)
イエッテ・ローナ・エルマニス(男爵の娘役)
ディーター・ラーザー(男爵役)
●スタッフ
監督・脚本:ライナル・サルネット
原作 : アンドルス・キヴィラフク
●特典映像(計6分)
・予告編
・テスト・フィルム「使い魔クラットとは?」
●封入特典
・特製リーフレット&ポストカード
※商品の仕様は変更になる場合がございます。
(C)Homeless Bob Production,PRPL,Opus Film 2017
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 言語 : エストニア語
- 梱包サイズ : 17 x 13.5 x 1.2 cm; 90 g
- EAN : 4907953268234
- 監督 : ライナル・サルネット
- メディア形式 : Blu-ray, ドルビー, ワイドスクリーン, ブラック&ホワイト
- 時間 : 1 時間 55 分
- 発売日 : 2023/11/8
- 出演 : レア・レスト,ヨルゲン・リーク,イエッテ・ローナ・エルマニス,ディーター・ラーザー
- 字幕: : 日本語
- 販売元 : Happinet
- ASIN : B0CC61L3MK
- 原産国 : 日本
- Amazon 売れ筋ランキング: - 14,755位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,294位外国のドラマ映画
- - 1,840位ブルーレイ 外国映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
農民と富裕層(男爵)が登場するが、今も昔も変わらない貧富の差を痛感する。
日本の農民もかつては貧しかったが、東欧はそれ以上だったと思われる。呪術的な操り人形?「クラット」はとても個性的でユニーク。
エストリアにも、日本のお盆のような風習があったことは、とても興味深い。
ASIN:B0CC61L3MK
のBlu-rayに上げたレビューです。
(少し内容に触れています)
プロシアの支配下に有る中世エストニア。
農民達は樹皮を剥いで食べる困窮生活の中、己が魂を死後引き渡す契約で、悪魔から無機物に生命を宿した使い魔、式神の如き”クラット“を貴重な労働力として授かっていた。
リーナの父レイン(アルヴォ・ククマギ)は悪魔に魂を渡す事を拒み、血の誓約書に偽の赤い果汁でサインをしてクラットを手に入れていた。
クラットを使い荒れ地を耕し、互いの家畜等を盗み合って生きていかねばならない日常だったのである。
11月。
死者が蘇り、生前の家を訪ねる日が来る。
食事とサウナ風呂を用意し死者をもてなすレインと娘リーナ(レア・レスト)。
死者は生前から隠しておいた貴重品の安否を尋ねるが、実はリーナが美しい衣服を手に入れる為に男爵家の召使いに横流ししていた。
その場は他家のクラットに盗られたと言い逃れる。
生前リーナを心から愛していた母の霊は生前同様、男尊女卑の為、家の中にも入れて貰えない哀れさであった。
リーナは村のハンス(ヨルゲン・リーク)に好意を寄せていたがハンスは教会で見かけた領主男爵(ディーター・ラーザー「カトリーナ・ブルームの失われた名誉」「ムカデ人間」)の娘(イェッテ・ローナ・エルマニス)の美しさに心を奪われていた。
リーナは夜、膏薬を体に塗り、オオカミに己が魂を乗せて荒野を走り回る。
そして村の魔女にどうすればハンスの心を自分に向ける事が出来るかを相談する。
魔女は矢を差し出し、これで男爵の娘を射殺すしか方法は無いと語る。
意を決し男爵家の前に立つリーナ。
すると夢遊病の男爵の娘が屋根の上に立ち、今にも落ちそうになっているのを見つける。
2017年、エストニア、ポーランドやオランダとの共同製作。
隣人も領主も教会、そして悪魔すらも騙す事でしか生き抜けない過酷な環境にあるエストニア寒村の住人を、時にイヤらしく、時にユーモラスに、そして美しく撮ったフォーク・ホラーにジャンル分けされがちだがその範疇では括れない作品。
エストニアでは早くから“神童”と評されたサルネット監督は彼が敬愛する西ドイツの鬼才、R.W.ファスビンダーの如き赤裸々な人間性の描写もさることながら、名撮影監督のマルト・タニエルと作り出した、映像の美しさも際立っている。
ピアノ線等の操演やストップモーションのアナログ特撮で撮られたら使い魔”クラット“も生家に戻る死者の表現もCGIを多用せずとも素晴らしい効果を上げている。
生き残る為に物を奪い合う村人の凄惨な描写の中にも一抹の愛、優しさ、を示す美しさを描いて非凡である。
近年のアート系ホラーの傑作を撮った監督陣、ロバート・エガースやアリ・アスター作品も素晴らしいが、本作はセルゲイ・パラジャーノフやカール・デオドア・ドライヤーの領域に近い気がする。
最近の西欧・日本では見かけない風雪晒された顔を持った出演者に美術、音楽も一級品である。
一部性的緊張感の強いシーン有り。
ホラー・ファン映画以外のアート・フィルム好きの方にも大いにお薦め。
そしてカルト漫画の巨匠、花輪和一氏が描く中世劇画との共通性も強く感じた。
(以後特典に触れています。購入まで知りたく無い方は飛ばして下さい)
【映像特典】
1. 日本語予告編
2. テスト・フィルム「使い魔クラットとは」約3分。
本作で人気が出ると思われる異形キャラクターを主人公とした寸劇。
【封入特典】
1. ポスト・カード1枚。
2. 映画文筆家、児玉美月氏によるエッセイ「月夜に墜ちていく悲恋の幻夢」
ASIN:B0CC61L3MK
のBlu-rayに上げたレビューです。
(少し内容に触れています)
プロシアの支配下に有る中世エストニア。
農民達は樹皮を剥いで食べる困窮生活の中、己が魂を死後引き渡す契約で、悪魔から無機物に生命を宿した使い魔、式神の如き”クラット“を貴重な労働力として授かっていた。
リーナの父レイン(アルヴォ・ククマギ)は悪魔に魂を渡す事を拒み、血の誓約書に偽の赤い果汁でサインをしてクラットを手に入れていた。
クラットを使い荒れ地を耕し、互いの家畜等を盗み合って生きていかねばならない日常だったのである。
11月。
死者が蘇り、生前の家を訪ねる日が来る。
食事とサウナ風呂を用意し死者をもてなすレインと娘リーナ(レア・レスト)。
死者は生前から隠しておいた貴重品の安否を尋ねるが、実はリーナが美しい衣服を手に入れる為に男爵家の召使いに横流ししていた。
その場は他家のクラットに盗られたと言い逃れる。
生前リーナを心から愛していた母の霊は生前同様、男尊女卑の為、家の中にも入れて貰えない哀れさであった。
リーナは村のハンス(ヨルゲン・リーク)に好意を寄せていたがハンスは教会で見かけた領主男爵(ディーター・ラーザー「カトリーナ・ブルームの失われた名誉」「ムカデ人間」)の娘(イェッテ・ローナ・エルマニス)の美しさに心を奪われていた。
リーナは夜、膏薬を体に塗り、オオカミに己が魂を乗せて荒野を走り回る。
そして村の魔女にどうすればハンスの心を自分に向ける事が出来るかを相談する。
魔女は矢を差し出し、これで男爵の娘を射殺すしか方法は無いと語る。
意を決し男爵家の前に立つリーナ。
すると夢遊病の男爵の娘が屋根の上に立ち、今にも落ちそうになっているのを見つける。
2017年、エストニア、ポーランドやオランダとの共同製作。
隣人も領主も教会、そして悪魔すらも騙す事でしか生き抜けない過酷な環境にあるエストニア寒村の住人を、時にイヤらしく、時にユーモラスに、そして美しく撮ったフォーク・ホラーにジャンル分けされがちだがその範疇では括れない作品。
エストニアでは早くから“神童”と評されたサルネット監督は彼が敬愛する西ドイツの鬼才、R.W.ファスビンダーの如き赤裸々な人間性の描写もさることながら、名撮影監督のマルト・タニエルと作り出した、映像の美しさも際立っている。
ピアノ線等の操演やストップモーションのアナログ特撮で撮られたら使い魔”クラット“も生家に戻る死者の表現もCGIを多用せずとも素晴らしい効果を上げている。
生き残る為に物を奪い合う村人の凄惨な描写の中にも一抹の愛、優しさ、を示す美しさを描いて非凡である。
近年のアート系ホラーの傑作を撮った監督陣、ロバート・エガースやアリ・アスター作品も素晴らしいが、本作はセルゲイ・パラジャーノフやカール・デオドア・ドライヤーの領域に近い気がする。
最近の西欧・日本では見かけない風雪晒された顔を持った出演者に美術、音楽も一級品である。
一部性的緊張感の強いシーン有り。
ホラー・ファン映画以外のアート・フィルム好きの方にも大いにお薦め。
そしてカルト漫画の巨匠、花輪和一氏が描く中世劇画との共通性も強く感じた。
(以後特典に触れています。購入まで知りたく無い方は飛ばして下さい)
【映像特典】
1. 日本語予告編
2. テスト・フィルム「使い魔クラットとは」約3分。
本作で人気が出ると思われる異形キャラクターを主人公とした寸劇。
【封入特典】
1. ポスト・カード1枚。
2. 映画文筆家、児玉美月氏によるエッセイ「月夜に墜ちていく悲恋の幻夢」
最初に人間くさい精霊らしきものが
現れた時は正直戸惑いました。
一見の価値があるかどうか···
矛盾しますが自分で判断してください。
ただモノクロの映像は優雅でした。
そもそも、エストニアってどこよ? と思う人が日本人には圧倒的に多いと思う。ラトビア、リトアニアと共に「バルト三国」と呼ばれ、かつてソ連を形成する地域のひとつだった…最も日本から遠い国のひとつで、けっこう異文化に興味がある筆者でも、ぶっちゃけ全くイメージが沸かない(笑)。
無責任な妄想ばかりを先行させると、西側の洗練されたキリスト教とは一線を隔す、東欧とか旧ソ連の国々に顕著な、正教の神秘性、あるいはキリスト教化されていないアニミズム/シャーマニズム的な世界観…そんなイメージが鎌首をもたげるのだが、本作はそんな手前勝手な期待に100%応えてくれた(ワオ!)、異教の肌触りにぞくぞくする、昨今類をみない傑作である。
19世紀、エストニアのとある寒村。貧しい村人たちは使い魔の「クラット」を使役し、隣人から物を盗んで暮らしていた。村には教会があり、村人たちはキリスト教徒だがその一方で魔術も信奉し、魔女の婆さんにまじないの相談をしたり、時には森の四つ辻に立ち、悪魔を呼び出し願いを乞うたり、混沌とした世界だ。
農夫の娘リーナは村の青年ハンスに想いを寄せているが、ハンスは村はずれの館にやってきた領主のドイツ人男爵の娘に恋い焦がれる…。
まず本作でユニークなのは、「クラット」という使い魔の設定で、これは言葉で表現するのがすごく難しいのだが、色んな農具を組み合わせて作った生き人形のようなもので、例えば人形アニメーション用のボールジョイントのような、肉がつけられる前の骨と関節だけの人形を、使い古された棒っきれや道具や枯れ枝などをつぎはぎして成りゆきで作ったような、実に奇っ怪なデザインである。
映画冒頭では、ヤギか牛の骸骨に3本の棒を放射状にくっつけたような…妖怪の「輪入道」から輪っかをとったような変ちくりんなヤツが、納屋から子牛を盗んで空中を運んでいくというぶっ飛んだシーンから始まって、これは尋常一様な映画ではないな、と確信させる(笑)。
このクラットに関して、監督のライナー・サルネは非常にこだわりがあったそうで、極力CGに頼らず操演などのマペット・ワークで動かしている。土着的な雰囲気が横溢する世界にCGに頼りきったクリーチャーを投入したら、無機的で浮いた存在になってしまうと思ったのだろう。本DVDでは、特典映像でそのクラットをどう動かすかを試したテストフィルムも観る事ができ、デジタル処理で消される前の、クラットを操る無数の「糸」も確認できる。
エストニアは、旧ソ連のマリ・エル共和国のように自然信仰のキリスト教化されていない地域が多い国なのか、と思ったら、ウィキによると「ほぼ半分が無宗教」との事。無宗教って…どういうイミなんだろうか(日本人だって一応「仏教&神道」の信徒だからねぇ)。で、残りの半分はキリスト教徒で、正教が25%、ルーテル教(ドイツ系のプロテスタント)が20%なのだそうだ。劇中では村の教会で聖体拝領のシーンがあり、十字架にキリスト像が磔にされていたから、正教の方なんだろうね。
そうした背景を持ちながらも、本作は判り易くキリスト教化された世界ではなく、それ以前の自然信仰の呪術や魔術が共存する混沌とした社会を描いていて、実は中世から近世のヨーロッパ辺境って、こういう精神世界だったんじゃないかと思わせる異様な力がある映像になっている。
たとえば夜、村人たちが森の中で蝋燭を手に何かを待っている。すると森の彼方から霧が立ち込め、白装束の死者の列が現れる。この死者は村人たちの亡くなった親族で、めいめいが自分の親や祖父母を家に連れて帰り、談笑したりする。さらに、主人公の少女リーナは人狼に変化し、密かに想う青年の元へ通ったり、時には恋敵のお姫様の命を奪おうと夜の闇の中を奔る。この「人狼変化」にしても、はっきりと直接描写はせず、彼女が狼に変身しているのか、それとも呪術によって狼に自分の魂を憑依させているのか、あいまいに描いている。
さらに、悩み事を抱えている者は魔女の婆さん(これがまた実にいい貌してるんだ・笑)に相談に行って、まじない事をする異教的な風習、果ては願いを叶えるために悪魔を呼び出したり、そうした描写がファンタジー的ではなく、その社会の日常として…光と闇が混然一体となった世界として、存在感を持って描かれているところがすごい。
また、伝染病が美女の姿に化けて村にやって来るシーンも不気味で美しい。その美女に接吻されるや、顔がどす黒く変色し息絶える男…パニックになる村人たちの前に、今度は猪の姿に化身する伝染病。村長がその猪に、村を全滅させないでくれ、せめて子孫を残す若い男と女だけは救ってくれ…と嘆願し、リーナとハンスを前に立たせる。
「いいだろう」と猪。ならば神に誓ってくれ、と村長は聖書を猪の前に置く。図らずも、リーナとハンスの挙式のような図になる。心ときめかせてハンスの手を握るリーナ・・・しかし、男爵の娘にご懸想のハンスは、冷たくその手を振りほどく…このシーンはすごく切ない。
本作は、現代の物語が持つお約束的な展開は見せない。なぜこの人物はこういう運命を辿るのか、なぜこうした結末になるのか、そうした事に意味づけをして、観客が気持ちよく納得できるような物語にはなっていない。あたかも、気まぐれに縦と横の糸を綴れ織って往ったら、なにやら一服の画のようなものになった・・・異なる声色が重なることで、意図せぬポリフォニーが生まれるように、荒ぶる人々の残酷な運命が、白黒の映像の中で凄烈に交錯し、森の奥深く彷徨う民間伝承の囁きを映像に焼きつけたような…。
成就する事のない若者たちの恋が、非情な運命の中にも美しく交わる、クライマックスの静謐で美しい描写は唯一無二。
こんな映画が撮れる若手監督が出てきたんだなぁ・・・それもヨーロッパの遥か北の国から、と深いため息をついた映画鑑賞だった。
国内でのソフト化を切に叫んで来たが、昨年(2022)、偉大なクレプスキュールの配給によって日本初公開の快挙を成し遂げ、このたびめでたく日本初ソフト化と相成った。
フォークホラーがお好きな方は、ゼッタイに観るべしと自信を持ってオススメする。めくるめく悪夢への水先案内人にならん事を・・・。