俯瞰からでは書けない、当事者としての津波の生々しさを感じた。また、個人の責任範囲で書いた極小体験記だからこその真実が見えた。
表紙の、まるでイラストのような非現実的に見える光景が、写真だとわかって戦慄した。
日本はこの災害で、福島の一部という国土を失った。国土を失う体験をしてもなお、原発にこだわるのか。
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暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫) Kindle版
遺書は書けなかった。いやだった。どうしても、どうしても――。あの日福島県に向かう常磐線で、作家は東日本大震災に遭う。攪拌(かくはん)されるような暴力的な揺れ、みるみる迫る黒い津波。自分の死を確かに意識したその夜、町は跡形もなく消え、恐ろしいほど繊細な星空だけが残っていた。地元の人々と支え合った極限の5日間、後に再訪した現地で見て感じたすべてを映し出す、渾身のルポルタージュ。(解説・石井光太)
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2019/3/1
- ファイルサイズ1037 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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出版社より
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あのひとは蜘蛛を潰せない | 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出― | 朝が来るまでそばにいる | 【単行本】花に埋もれる | 草原のサーカス | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.0
90
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5つ星のうち4.5
55
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5つ星のうち4.2
45
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5つ星のうち4.2
18
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5つ星のうち4.3
26
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価格 | ¥572¥572 | ¥539¥539 | ¥572¥572 | ¥1,760¥1,760 | ¥737¥737 |
【新潮文庫】彩瀬まる 作品 | 28歳。恋をし、実家を出た。母の”正しさ”からも、離れたい。「かわいそう」を抱えて生きる人々の、狡さも弱さも余さず描く物語。 | 遺書は書けなかった。いやだった。どうしても、どうしても──。東日本大震災に遭遇した作家が伝える、極限のルポルタージュ。 | 「ごめんなさい。また生まれてきます」──生も死も、夢も現も飛び越えて、すべての傷みを光で包み、こころを救う物語。 | 彼氏よりもソファの肌触りを愛する女性。身体から出た美しい石を交わし合う恋人たち。憧れ、執着、およそ恋に似た感情が幻想を呼び起こし、世界の色さえ変容させる。 | データ捏造に加担した製薬会社勤務の姉、仕事仲間に激しく依存するアクセサリー作家の妹。世間を揺るがした姉妹の、転落後の人生。 |
登録情報
- ASIN : B07NBTT5G1
- 出版社 : 新潮社 (2019/3/1)
- 発売日 : 2019/3/1
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1037 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 122ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 160,614位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 3,566位ノンフィクション (Kindleストア)
- - 4,509位新潮文庫
- - 39,552位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
彩瀬まるさんのご本を読むのは初めて。
3.11が近づいて来たので、ずっと気になってたこちらを読んでみた。
三章からなる構成。
福島の一人旅中に常磐線であの地震に遭遇。
たまたま隣に座っていた女性と津波が迫る中逃げるところから始まる。
一章では、あの震災に遭いながらも励まし合い助け合う人々に救われる様子が描かれていて、自然と涙が出て来てしまった。
みんな優しい。
本当に優しい。
自然災害と今の世界を揺るがす疫病とは話が違うかもだけど、今買い占めとか転売とかで揉めてるのが本当に馬鹿らしくなってしまう。
でも、二章からはやっぱり人間のどうしようもない面も描かれていて…。
愚かだし、悲しいなぁと思った。
そして、ボランティアなどで福島に再来した様子が描かれている。
そこで見聞きした情報や彩瀬さんが思ったことが書かれていて、私もあの当時本当に地震も放射能も恐いと思った事などが思い出された。
…最後に、私は極限状態でも他人に優しくできるかな?
優しくありたいな…と心の底から思った。
この本を読んだ方が、同じようにそういう気持ちになってくれれば良いな…。
そして、ここで書かれている福島県のお祭りに行ってみたいなぁと思った。
東北の他の地域もほぼ行ったことないので、私もいつか旅してみたいな。
3.11が近づいて来たので、ずっと気になってたこちらを読んでみた。
三章からなる構成。
福島の一人旅中に常磐線であの地震に遭遇。
たまたま隣に座っていた女性と津波が迫る中逃げるところから始まる。
一章では、あの震災に遭いながらも励まし合い助け合う人々に救われる様子が描かれていて、自然と涙が出て来てしまった。
みんな優しい。
本当に優しい。
自然災害と今の世界を揺るがす疫病とは話が違うかもだけど、今買い占めとか転売とかで揉めてるのが本当に馬鹿らしくなってしまう。
でも、二章からはやっぱり人間のどうしようもない面も描かれていて…。
愚かだし、悲しいなぁと思った。
そして、ボランティアなどで福島に再来した様子が描かれている。
そこで見聞きした情報や彩瀬さんが思ったことが書かれていて、私もあの当時本当に地震も放射能も恐いと思った事などが思い出された。
…最後に、私は極限状態でも他人に優しくできるかな?
優しくありたいな…と心の底から思った。
この本を読んだ方が、同じようにそういう気持ちになってくれれば良いな…。
そして、ここで書かれている福島県のお祭りに行ってみたいなぁと思った。
東北の他の地域もほぼ行ったことないので、私もいつか旅してみたいな。
2023年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1人旅行中に被災した作者。津波、原発事故、情報も食べ物も帰るすべもないまま、死を覚悟して被災地をさまよった5日間。「あの日」からの福島を描くノンフィクション。
実際に被災した作者にしか表現できない死生観、とても考えさせられる作品。
実際に被災した作者にしか表現できない死生観、とても考えさせられる作品。
2019年3月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みやすい。ただ、途中から著者の伝えようとする熱に負けてしまったというか、置いて行かれたというか...
2019年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
たまたま福島を旅行していて被災した作家による東日本大震災のルポルタージュです。
震災発生から5日間、間をおいて再訪、そして再々訪の様子が描かれています。
『終わりに』にありますが、著者ご本人は、このルポの企画が持ち込まれたとき、「はたして私にそれを書く資格があるのか」と感じたと吐露しています。
私は、それぞれの持ち場持ち場でしっかりと役割を果たすことが大事だと考えていて、著述を生業としている以上、現地の状況を克明に記すことは、たとえそれが震災全体の断片であっても、義務であろうと思います。
そして、このルポは、その役目をしっかりと果たしています。
震災後8年が過ぎ、未曽有の震災がどんどん過去のものとして風化しているこの時期に文庫化されたのはまさに絶妙のタイミングというべきで、著者の経験、感じたこと、葛藤、悩みを多くの人に共有してもらいたいと思います。
とかく日本人は我慢強いと美談が多く語られますが、『こんなグレーゾーンを抱え込み、それでも全員が理性的に振る舞い、被災者と苦痛や不安を共有できるほど、きっと私たちの社会は成熟していないのだ。妄想がふくらみ、不振が起こり、その鬱憤がこうして、ただでさえ日々辛い思いをしている人へ向けられる』という一節は、とてつもなく重い。震災があぶり出した被災者間、被災者/非被災者間の差別や諍いは、この国全体の醜さ、余裕のなさ、狭量さ、生きづらさを正確にとらえており、直視すべき現実だと思います。
震災発生から5日間、間をおいて再訪、そして再々訪の様子が描かれています。
『終わりに』にありますが、著者ご本人は、このルポの企画が持ち込まれたとき、「はたして私にそれを書く資格があるのか」と感じたと吐露しています。
私は、それぞれの持ち場持ち場でしっかりと役割を果たすことが大事だと考えていて、著述を生業としている以上、現地の状況を克明に記すことは、たとえそれが震災全体の断片であっても、義務であろうと思います。
そして、このルポは、その役目をしっかりと果たしています。
震災後8年が過ぎ、未曽有の震災がどんどん過去のものとして風化しているこの時期に文庫化されたのはまさに絶妙のタイミングというべきで、著者の経験、感じたこと、葛藤、悩みを多くの人に共有してもらいたいと思います。
とかく日本人は我慢強いと美談が多く語られますが、『こんなグレーゾーンを抱え込み、それでも全員が理性的に振る舞い、被災者と苦痛や不安を共有できるほど、きっと私たちの社会は成熟していないのだ。妄想がふくらみ、不振が起こり、その鬱憤がこうして、ただでさえ日々辛い思いをしている人へ向けられる』という一節は、とてつもなく重い。震災があぶり出した被災者間、被災者/非被災者間の差別や諍いは、この国全体の醜さ、余裕のなさ、狭量さ、生きづらさを正確にとらえており、直視すべき現実だと思います。
2020年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私も新幹線の中で閉じ込められた一人です。暗闇のトンネルの中で明りが消え、空腹と寒さにおびえた現実を知っています。大変、興味深く読ませていただきました。
2012年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あの日、その場にいた人の数だけ体験があり思考があり記憶ある。
しかし、それを言葉に記すことができる人は少ない。
偶然にもその場を旅行していた若い女性の小説家によるルポルタージュだ。
3月11日に常磐線で移動中に被災し、からがら高台に逃げる。
その夜の記憶の生々しさ。続く、数日。
関東の自宅に一旦は戻ってからも、体力は回復せず、不安と罪悪感に駆られる。
そして、著者は再び、福島に入る。
何度も泣きそうになりながら読んだ。というか、涙がにじむ。
こんな記録から目をそむけようとする人もいるだろう。それを責めはしない。
しかし。
私は敢えて目を向けていたい。そこに今も生きている人たちがいるのだ。
決して他人事ではなく、また、他人事と済ませたくない。
多くの人に読んでほしいと同時に、長く読み継がれてほしいと思う。
しかし、それを言葉に記すことができる人は少ない。
偶然にもその場を旅行していた若い女性の小説家によるルポルタージュだ。
3月11日に常磐線で移動中に被災し、からがら高台に逃げる。
その夜の記憶の生々しさ。続く、数日。
関東の自宅に一旦は戻ってからも、体力は回復せず、不安と罪悪感に駆られる。
そして、著者は再び、福島に入る。
何度も泣きそうになりながら読んだ。というか、涙がにじむ。
こんな記録から目をそむけようとする人もいるだろう。それを責めはしない。
しかし。
私は敢えて目を向けていたい。そこに今も生きている人たちがいるのだ。
決して他人事ではなく、また、他人事と済ませたくない。
多くの人に読んでほしいと同時に、長く読み継がれてほしいと思う。