鳥の可愛さをちゃんと研究した人。
アレックス本当に賢くて、
でも賢いから毎日同じテストさせられるの嫌だっただろうな…とも思う。
鳥を飼ってる人なら、あたりまえ?のことが書いてあります。
鳥はよくわかってるし、とても賢い(^^)
それを再確認する本でした
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥946¥946 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥946¥946 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥141¥141 税込
配送料 ¥394 6月5日-6日にお届け
発送元: desertmoon(※基本ゆうメール配送のため、土日祝の配達はございません) 販売者: desertmoon(※基本ゆうメール配送のため、土日祝の配達はございません)
¥141¥141 税込
配送料 ¥394 6月5日-6日にお届け
発送元: desertmoon(※基本ゆうメール配送のため、土日祝の配達はございません)
販売者: desertmoon(※基本ゆうメール配送のため、土日祝の配達はございません)
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
サンプル サンプル
アレックスと私 (ハヤカワ文庫NF) 文庫 – 2020/10/1
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥946","priceAmount":946.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"946","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"5h4PbLn3pubhWCCBjJ4trUZmmg9MHhddsnaHv6fWQyf05UPN2HFKp%2FmGMSrwGGw578GBTOdQoaA1cRBDpIeCilob3um6KMYoY%2FLVPDsbSClbxsI6rkeUS0Y78j7WLSjKADbKy5Mqr4A%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥141","priceAmount":141.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"141","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"5h4PbLn3pubhWCCBjJ4trUZmmg9MHhddQkapcGcqbkOD0kX0JmGbXcVPS29ZEvn6wt4vIaDXIqeFLpjK8Svr97Lw%2B4afNmWAjkT%2B6XsFeSW4UNz3jM1J6Tomiz4j7%2BroK0TFpKsiXMOmC3aMFJYuf55QQzz3qVe97uYyEv0U4uETtZbtd%2FaRn86AMgS9A0%2FN","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
<ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー>
ヒトと動物は、人間の言葉を使って交流できるのか?
はるかな目標を掲げた研究者が出会ったのは、のちに「天才」と呼ばれることになる1羽のヨウムだった。
100の単語を用いてヒトと対等にコミュニケーションし、足し算を正しく行うなど、鳥類の認知能力に関わる多くの成果を残したアレックス。
学界に吹く逆風のなか、彼とアイリーンはヒトのみに与えられる特権とされていた「ことば」についての認識を塗り替え、動物の心と意識という謎に分け入っていく。
「アイ・ラブ・ユー」ということばを遺してアレックスが亡くなるまでの波乱の30年を綴った、感動の科学ノンフィクション。
文庫版では、単行本未収録の「著者インタビュー」「よくある質問」を追加。
鳥類の音声コミュニケーションの研究者、鈴木俊貴さんによる解説が新規収録されています。
推薦の声
わたしたちが世界についてなにも知らないことを、知っていく驚きとよろこびを、教えてくれた。この先も自分を支えてくれる大切な本です。
ーー柴崎友香(小説家)
動物が好きな方、科学に関心がある方、仕事に悩みを持つ方。絶対泣きます。
ーー岡ノ谷一夫(東京大学教授)
間違いなく、私たちの「心」の起源を探る上でも重要なヒントを与えてくれる。(本書解説より)
ーー鈴木俊貴(京都大学白眉センター特定助教)
時にたったひとつの存在が、世界を変えてしまうことがある。たとえそれが1羽の鳥にすぎないとしても。
ーーフランス・ドゥ・ヴァ―ル(エモリー大学教授)
科学的な研究の内幕について詳しく明かしつつ、それらを感動的にまとめあげている。
ーー ミチコ・カクタニ(文芸評論家、本書を年間ベスト10に選出)
ヒトと動物は、人間の言葉を使って交流できるのか?
はるかな目標を掲げた研究者が出会ったのは、のちに「天才」と呼ばれることになる1羽のヨウムだった。
100の単語を用いてヒトと対等にコミュニケーションし、足し算を正しく行うなど、鳥類の認知能力に関わる多くの成果を残したアレックス。
学界に吹く逆風のなか、彼とアイリーンはヒトのみに与えられる特権とされていた「ことば」についての認識を塗り替え、動物の心と意識という謎に分け入っていく。
「アイ・ラブ・ユー」ということばを遺してアレックスが亡くなるまでの波乱の30年を綴った、感動の科学ノンフィクション。
文庫版では、単行本未収録の「著者インタビュー」「よくある質問」を追加。
鳥類の音声コミュニケーションの研究者、鈴木俊貴さんによる解説が新規収録されています。
推薦の声
わたしたちが世界についてなにも知らないことを、知っていく驚きとよろこびを、教えてくれた。この先も自分を支えてくれる大切な本です。
ーー柴崎友香(小説家)
動物が好きな方、科学に関心がある方、仕事に悩みを持つ方。絶対泣きます。
ーー岡ノ谷一夫(東京大学教授)
間違いなく、私たちの「心」の起源を探る上でも重要なヒントを与えてくれる。(本書解説より)
ーー鈴木俊貴(京都大学白眉センター特定助教)
時にたったひとつの存在が、世界を変えてしまうことがある。たとえそれが1羽の鳥にすぎないとしても。
ーーフランス・ドゥ・ヴァ―ル(エモリー大学教授)
科学的な研究の内幕について詳しく明かしつつ、それらを感動的にまとめあげている。
ーー ミチコ・カクタニ(文芸評論家、本書を年間ベスト10に選出)
- 本の長さ336ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2020/10/1
- 寸法10.6 x 1.3 x 15.7 cm
- ISBN-104150505640
- ISBN-13978-4150505646
よく一緒に購入されている商品
対象商品: アレックスと私 (ハヤカワ文庫NF)
¥946¥946
最短で6月4日 火曜日のお届け予定です
残り12点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
出版社からのコメント
亡くなった当時は、ABC、ニューヨーク・タイムズ、エコノミスト、TIME誌などで繰り返し報道され、ほかにマーガレット・アトウッドやテッド・チャンの作品にも登場するなど、アレックスは名実ともに世界一有名で、世界一大きな影響力をもつインコでした。彼が科学者とともに歩んだ旅路は、鳥という生きものについて、そしてヒトという動物のあり方について、多くのことを教えてくれます。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2020/10/1)
- 発売日 : 2020/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 336ページ
- ISBN-10 : 4150505640
- ISBN-13 : 978-4150505646
- 寸法 : 10.6 x 1.3 x 15.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 268,053位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年7月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
翻訳文なのでちょっと読みづらいのがマイナス1ですが、内容はとても興味深いです。
ヨウムにこんなに素晴らしい能力があるのかと引き込まれます。
動物や科学が好きな人にはお勧めの1冊です。
ヨウムにこんなに素晴らしい能力があるのかと引き込まれます。
動物や科学が好きな人にはお勧めの1冊です。
2022年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めて学術的に鳥(ヨウム)と会話するという試みを始めた著者の苦労と、研究だからアレックスと距離を置くという方針を立てていたにも関わらず、心の内ではあふれる愛情を持ってアレックスと接していたであろう事がにじみ出ている。アレックスは言葉を話すことができる。本には書かれていないが、それはアレックスだけの特別な事ではなくて、犬や猫やその他の様々な生き物も人と意思の疎通ができているのではないかと思う。家にいる猫たちはペットではなくて、家族だと改めて認識できた。鳥に関わらず動物全てに対して敬意を持って接したいと思う。
2021年12月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
さくっと読めました。面白かった。研究者の日常というのは、どんな分野でも似通っているところがあって、ふとした描写に親近感が湧くことが多かった。
期待される感想とはちょっと違う気がするけど、生体について、しかも特定の(替えの効かない/効きにくい)生体を頼りに研究するっていうのは大変なんだなあと思った。本は死なない。写本は…まあ死ぬかもしれない。失火とかで。でも多くの場面で文献学研究者の扱う資料は無生物の記録です。
オウムを連れて各地を転々とする。研究費用を捻出し、受け入れてくれる研究機関を探し、見つかったら一緒に移動。生体の気まぐれに根気よく付き合い、病気やストレスに苦しまないように注意を払う。これ家族の話をしてるんじゃなくて、研究対象の話だからね。ここの部分がすごく真に迫って面白かった。
それに何と言っても、生体は死ぬ。アレックスの死はもちろん作者に深い悲しみを与えているけど、研究に従事する人間のひとりとして、私はその悲しみに含まれているのは絶対に「家族/友人を喪った悲しみ」だけではないと思った。情がないとかそういう話じゃなくて、それで研究が成り立ってる訳だからね。アカデミアのシビアさを忘れちゃいかんよ。
だから帯の「絶対泣きます」は伝えたいものが違っている気がした。そうじゃないやろ、作者はそういう風に消費される感動的な悲しみを書くためにこの本を書いたんじゃないやろと思ったから…
期待される感想とはちょっと違う気がするけど、生体について、しかも特定の(替えの効かない/効きにくい)生体を頼りに研究するっていうのは大変なんだなあと思った。本は死なない。写本は…まあ死ぬかもしれない。失火とかで。でも多くの場面で文献学研究者の扱う資料は無生物の記録です。
オウムを連れて各地を転々とする。研究費用を捻出し、受け入れてくれる研究機関を探し、見つかったら一緒に移動。生体の気まぐれに根気よく付き合い、病気やストレスに苦しまないように注意を払う。これ家族の話をしてるんじゃなくて、研究対象の話だからね。ここの部分がすごく真に迫って面白かった。
それに何と言っても、生体は死ぬ。アレックスの死はもちろん作者に深い悲しみを与えているけど、研究に従事する人間のひとりとして、私はその悲しみに含まれているのは絶対に「家族/友人を喪った悲しみ」だけではないと思った。情がないとかそういう話じゃなくて、それで研究が成り立ってる訳だからね。アカデミアのシビアさを忘れちゃいかんよ。
だから帯の「絶対泣きます」は伝えたいものが違っている気がした。そうじゃないやろ、作者はそういう風に消費される感動的な悲しみを書くためにこの本を書いたんじゃないやろと思ったから…
2024年5月6日に日本でレビュー済み
内容は同じかと思います。著者の、人間が生き物の中で最も優れていて特別なのではないという考えに大いに共感します。私も長年鳥と共に暮らしていてその愛らしい姿だけでなく、感情のやり取りや、表情、表現までなんら私達人間と変わらないことに気付かされて来ました。お互いに対等で時には彼らの方が上手なくらい。そんな尊い命を家族のように愛さずにはいられないです。なので本の内容が少し物足りなく感じました。もっともっとヨウムのことを書いて欲しかったです。ちょっとまとめ過ぎかな。結局アレックスが亡くなったところでは涙するのですが、病気だったのか死因もわからないし、研究対象として接することに努めていたともありましたのでそういうことなのかとは思いますがやはりアレックスを突然失ったことでとてつもない悲しみに打ちのめされたのでしょうし、アレックスと私というより、アレックスについてを求めて読んでしまうと物足りなさを感じました。
2021年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
翻訳本というのは回りくどい言い回しなどが気になるものですが、それを差し引いてもとても興味深く感動的な内容でした。感動のあまりアレックス財団のHPからグッズを購入してしまうほどww
2020年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全編のうち、冒頭2割とラスト2割はアレックス死後の反響についての記述です。おそらくそこが涙を誘う部分なのでしょうが、私は少し引いて醒めてしまい、泣くのとは程遠い感情で読みました。アレックスが死んだとき、同じ部屋には他に2羽のヨウムがいました。電話で1羽の死を知らされた著者はどうかアレックスでないように祈るという記述が冒頭にあるのですが、他の2羽ならいいんかい・・・。
死亡した後はアレックスとの間に一線を画す必要がなくなったので愛情をおもいっきり表現していいのだというエクスキューズが、これも冒頭に記されていますが、小説家ではなく学者なのだから、もう少し感情表現を抑えて書いてほしかった気がします。
死亡した後はアレックスとの間に一線を画す必要がなくなったので愛情をおもいっきり表現していいのだというエクスキューズが、これも冒頭に記されていますが、小説家ではなく学者なのだから、もう少し感情表現を抑えて書いてほしかった気がします。
2014年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自叙伝みたいなものでアメリカという国の、日本とは全く異質の国の在り様が見えてくる。
特に、1970年代の男女同権とは程遠かった時代の大学での研究生活の苦闘が偲ばれる。
人間と類人猿にしかないと考えられていた認知・思考能力が、今では、カラスやオウムにもあることが明らかとなった。
この本のもう一方の主人公アレックスは、アフリカ原産の鸚鵡であるが数概念、等価性を理解し共感能力も高い。
著者アイリーンの研究は、伝統的学問分野である心理学、言語学、人類学、動物行動学のどれにもピタッと当て嵌まらない研究であった。
この種の研究の曙は、1973年動物行動学に関する研究で3人の学者がノーベル賞を受賞したのが嚆矢となった。
鳥類と哺乳類は、進化上2億8000年前に枝分かれしたと考えられている。
鳥類には、大脳皮質に当たる部分がない。そのため、高度な認知能力を持たないというのが定説であった。
ところが、アレックスは大小の比較、「同じ」と「違う」の概念が理解でき、物にラベリングすることが出来た。
認知能力のいくつかの点で人間と同等、場合によっては人間を上回る能力を持っていた。
この事は、自然界の他の多くの動物にも認知能力があることを示唆する。
これは、これまで科学が殆んど踏み込んだことのない領域である。
そして、思考するためには必ずしも言語は必要ではない。私たちは、映像を思い浮かべて思考しることもできる
鸚鵡は、声帯及び舌の形状が人間と異なるし、唇でなくて硬い嘴なのに人間と同じ発音が出来るのも不思議である。
最後の第9章は、アイリーンがアレックスとの交流・研究により気づいた洞察である。
科学とは、如何にして生まれ、変わり得るかである。
紀元前4世紀、アリストテレスは、地球上で精神・知能を持つ人間が一番上(神々のすぐ下)という考えを持った。
そして、その下に動物、更にその下が植物、そして鉱物とした。
この考えは、「ユダヤ教」・「キリスト教」の教義にそのまま組み込まれる。
生きとし生けるもの及び全世界の支配は、神によって人間に与えられているという人間にとって実に、都合の良い教義であった。
恐るべき人間中心主義である。
動物は、言語を持たないので思考を持たない。刺激に対してただ反応するだけという行動主義心理学という考えがここから生れる。
アイリーンも言うように、オーストラリアや北米等の先住民の神話や伝説は、自分たちは、自然界の極、一部に過ぎないというものであった。
狩猟採集の世界であり、季節や天候など自然界に大きく左右される。人類は、長い長い時代そうして生きてきた。
1980年代、ベンジャミン・リベットは人間の自由意志を揺るがす実験結果を得た。大論争となったが、大半は自由意志を救うための反論であった。
また、人間とその他を隔てているのは言語であるという説にも固執する。鯨・イルカ類が言語要素を含むというのが明らかとなっても、これ迄の定義を変更してまでも抵抗する。
捕鯨問題がクローズアップされがちであるが、それは動物愛護というよりは人間(自我)中心主義である。
人間中心主義の弊害・限界は、誰の眼にも明らかに環境問題に如実に顕れてきた。
パラダイムシフトは、必ず起こると予想出来る。
「東洋」の臨済は、「仏と魔とは、悟りと迷いの両面である。わしの見解で言えば、仏も無く衆生も無く、過去も無く現在も無く、気づいてみれば皆そのまま仏である」と言った。
特に、1970年代の男女同権とは程遠かった時代の大学での研究生活の苦闘が偲ばれる。
人間と類人猿にしかないと考えられていた認知・思考能力が、今では、カラスやオウムにもあることが明らかとなった。
この本のもう一方の主人公アレックスは、アフリカ原産の鸚鵡であるが数概念、等価性を理解し共感能力も高い。
著者アイリーンの研究は、伝統的学問分野である心理学、言語学、人類学、動物行動学のどれにもピタッと当て嵌まらない研究であった。
この種の研究の曙は、1973年動物行動学に関する研究で3人の学者がノーベル賞を受賞したのが嚆矢となった。
鳥類と哺乳類は、進化上2億8000年前に枝分かれしたと考えられている。
鳥類には、大脳皮質に当たる部分がない。そのため、高度な認知能力を持たないというのが定説であった。
ところが、アレックスは大小の比較、「同じ」と「違う」の概念が理解でき、物にラベリングすることが出来た。
認知能力のいくつかの点で人間と同等、場合によっては人間を上回る能力を持っていた。
この事は、自然界の他の多くの動物にも認知能力があることを示唆する。
これは、これまで科学が殆んど踏み込んだことのない領域である。
そして、思考するためには必ずしも言語は必要ではない。私たちは、映像を思い浮かべて思考しることもできる
鸚鵡は、声帯及び舌の形状が人間と異なるし、唇でなくて硬い嘴なのに人間と同じ発音が出来るのも不思議である。
最後の第9章は、アイリーンがアレックスとの交流・研究により気づいた洞察である。
科学とは、如何にして生まれ、変わり得るかである。
紀元前4世紀、アリストテレスは、地球上で精神・知能を持つ人間が一番上(神々のすぐ下)という考えを持った。
そして、その下に動物、更にその下が植物、そして鉱物とした。
この考えは、「ユダヤ教」・「キリスト教」の教義にそのまま組み込まれる。
生きとし生けるもの及び全世界の支配は、神によって人間に与えられているという人間にとって実に、都合の良い教義であった。
恐るべき人間中心主義である。
動物は、言語を持たないので思考を持たない。刺激に対してただ反応するだけという行動主義心理学という考えがここから生れる。
アイリーンも言うように、オーストラリアや北米等の先住民の神話や伝説は、自分たちは、自然界の極、一部に過ぎないというものであった。
狩猟採集の世界であり、季節や天候など自然界に大きく左右される。人類は、長い長い時代そうして生きてきた。
1980年代、ベンジャミン・リベットは人間の自由意志を揺るがす実験結果を得た。大論争となったが、大半は自由意志を救うための反論であった。
また、人間とその他を隔てているのは言語であるという説にも固執する。鯨・イルカ類が言語要素を含むというのが明らかとなっても、これ迄の定義を変更してまでも抵抗する。
捕鯨問題がクローズアップされがちであるが、それは動物愛護というよりは人間(自我)中心主義である。
人間中心主義の弊害・限界は、誰の眼にも明らかに環境問題に如実に顕れてきた。
パラダイムシフトは、必ず起こると予想出来る。
「東洋」の臨済は、「仏と魔とは、悟りと迷いの両面である。わしの見解で言えば、仏も無く衆生も無く、過去も無く現在も無く、気づいてみれば皆そのまま仏である」と言った。