紙の月
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紙の月 Audible版 – 完全版

4.2 5つ星のうち4.2 359個の評価

ただ好きで、ただ会いたいだけだった―――わかば銀行の支店から一億円が横領された。容疑者は、梅澤梨花四十一歳。二十五歳で結婚し専業主婦になったが、子どもには恵まれず、銀行でパート勤めを始めた。真面目な働きぶりで契約社員になった梨花。そんなある日、顧客の孫である大学生の光太に出会うのだった・・・・・・。あまりにもスリリングで、狂おしいまでに切実な、傑作長篇小説。各紙誌でも大絶賛された、第二十五回柴田錬三郎賞受賞作。

本タイトルは12時間を超えるため、パートごとに分割してダウンロードすることができます。

登録情報

再生時間 12 時間 26 分
著者 角田 光代
ナレーター 青野 早恵
配信日(Audible.co.jp) 2023/10/27
制作 MediaDo
フォマット オーディオブック
バージョン 完全版
言語 日本語
ASIN B0C3QW82G4
ナレーションのアクセント Standard Japanese
Amazon 売れ筋ランキング - 10,068位Audibleオーディオブック (Audibleオーディオブックの売れ筋ランキングを見る)
- 612位文学・フィクション: 現代文学
- 4,591位全集・選書 (本)
- 108,143位文芸作品

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
359グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年11月20日に日本でレビュー済み
面白かった。

リカが求めてたのは、自分の殻を破ってみることだったのかなと思う。

だから好きで好きで会いたいだけだったみたいな文脈の本の煽り文句見ると疑問。
最後まで読んでみたけど、リカってたぶんコウタに恋愛的な意味で溺れてこうなったわけではないと思う。

極端な散財も、散財のための様々な犯罪行為も、コウタとの関係性もコウタ自身も、リカにとっては目的じゃなくてただの手段だったような印象を受けた。
読んでて思うけど、こんな20やそこらの男の子と一時的に感情が高ぶって、その結びつきが永遠に続くなんてリカは思ってない。それが色んな文章から分かる。

リカからは夫どころかコウタに対しても、好きで好きで仕方ないなんて感情感じなかった。
ただそのとき近くにいて、色んなタイミングが重なって偶然関係しただけの人達というか。だからこそ、この少しずつ静かに、どんどん自分でもコントロールできない破滅に向かっていく感じに引き込まれるのかも。

リカから強烈に感じたのは、これまでの自分というものを徹底的に壊して自分を解放して全然違う自分を知りたい、見てみたいって気持ち。これ、、、激しく分かる

この小説、誰にでも分かるような表現や言い回しや語彙しか出てこないのに、人間の混沌や心の機微の描き方は物凄いものがあった。
難解な言葉を使わなくてもすごい小説って書けるんだなと驚きます。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年6月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これを読むのは三度目。購入から2年に一度くらい読み返しているかも。主婦がお金を横領していくお話。最初は全然興味が持てなかった。だけど、なぜ主人公がそんな「一線」を越えていってしまうのか、そこに至るまでの夫とのやり取りのなかで感じる齟齬、そのあとにつきまとう違和感が丁寧に描写されていて、
読むたびに泣きそうになる。
主人公がやったことは許されないのだけど、読んでいて全然憎めない。
だれの身にも起こりそうではない出来事を、角田さんが書くと、なぜこうも自分のことのようにはまっていってしまうのか。
主人公の人となりがわかる箇所の描写もすばらしい。
ということで、読書好きな友達に、これを読むたのしさを伝えたくて、プレゼント用に再度購入。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
テレビで映画が放映されていたので、
気になって原作も読みました。
映画よりもっとエグいです。
メンタルに来るので、元気な時に読むといいかと思います。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やっぱり まず最初にはその自分はお金を散財してストレス解消するという感覚がないので そこはあまり 共感はできなかった。 でも女性の置かれた立場というのはやはり 勉強になったと思う。それから なんだかいたたまれない気持ちがすごく強かった。 破滅が待っていることは分かっているのに 何とか 切り抜けようとするところの緊張感とかも。 普通の冒険小説などのスリルとは 感覚が全く違う。 何が違うのかというと やっぱり 普通の冒険小説ではハッピーエンドになってうまく切り抜けられることが前提になっているからだろう。 これは破滅が待っていることが最初に示されているのでそういう感覚は全くない。
なんだか自分の中に重なる部分があって読むのが辛いんじゃないだろうか。 重なる部分というよりも自分の中のなんとなく辛いところを刺激される感じ。 でもそれが何なのか自分にはよくわからない。 自分は嘘が下手だから 多分 そこに何かが繋がっている気がする。 自分は嘘をついて それを追求されたりするのがすごく嫌いなんだよね。多分そこが刺激されるんじゃないかな。
これは映画化されているので 後で これは見てみたいね。今週末でも見てみようかな。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年11月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
角田光代さんの本は4冊めになります。これと似た話は角田さんの「三面記事小説」の中にも出てきます。
そちらは短編集なので、紙の月ほど登場人物は多くありません。
紙の月は映画化されると知って本を読んだわけですが、そうなると映画も気になりますね。いずれ映画も
観てみたいと思います。

紙の月では梨花がどうして横領犯になっていくかが細かく書かれています。光太との出会いが無かったら、
または違う形であったなら、梨花に子供がいたとしたら、正文が異動していなかったら、梨花が料理教室
に通うことが無かったら、もしどれか一つが違っていたのならこういう結果にはならなかったのかもしれ
ない。

また、梨花が5万円の化粧品を顧客から預かったお金で支払っていなかったら。それがなかったら、梨花
は横領などしなかったのではないかと思う。ふとしたきっかけで横領犯になってしまった梨花。梨花が自
分のしていることを客観的に見ることができればまた違ったのだろうと思う。

光太の男としての魅力は若さだけのような気がする。しかし、好きになってしまえば魅力など関係ない。
存在自体が魅力なのである。なので、梨花が取った行動がわからないこともない。しかし、そこは大人で
ありブレーキをかけなければならないこともある。しかし、梨花にはそれができなかった。結果として、
もう戻ることはできない、行けるところまで行こうということになってしまった。可哀想だとは思うが、
そういう点では大人になっていなかったのだ。

八日目の蝉もそうですが、角田さんの小説にはとても惹きつけられます。一瞬でも、希和子と薫が本当の
親子のような、梨花がこのまま幸せに暮らせそうな錯覚に陥ります。もっと角田さんの作品を読んでみた
いと思います。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
夫、屑やん。
妻の話を聞いて、意見を尊重して、釣った魚は食べるんじゃなくて育てて大切にしてよ。

貴重なものを扱うように、美しいものを撫でるように、こうして触ってほしかった。ずっと待っていた。ずっと。

って、なって当然や。
コロナ前は、梨花のような境遇の中年女性がバンコクやらセブやらそこらじゅうに転がっていましたよ。
彼女らが窓やら壁やらを全部ぶち破ったのは、男社会に対する反抗でしょう。
妻を従属物のように扱う、話し合いがまともにできない男と結婚すると、忍耐と悲劇の生活が続くわな。
というお話でした。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本自体、新品同様、安価であり大いに満足しております
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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