CDの全盛期から音楽がデータとして流通するまでを描いたドキュメンタリーです。
関係者へのインタビューや緻密な文献調査から紡ぎ出した、映画のようにリアルな描写がすばらしく、時間を忘れて読んでしまいました。リアルすぎて著者の想像も多分に含んでいるのでしょうけれど、研究論文ではありませんから、ドキュメンタリーとしてありだと思います。
当時のアメリカの音楽シーンを知っている方なら爆笑もののネタがちりばめられていて、そこも本書の魅力の一つだと思います。
Kindle 価格: | ¥931 (税込) |
獲得ポイント: | 9ポイント (1%) |
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誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち (早川書房) Kindle版
「自分がなにをやってのけたのか、わかってる? 音楽産業を殺したんだよ!」田舎の工場で発売前のCDを盗んでいた労働者、mp3を発明したオタク技術者、業界を牛耳る大手レコード会社のCEO。CDが売れない時代を作った張本人たちの強欲と悪知恵、才能と友情の物語がいま明らかになる。
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2016/9/25
- ファイルサイズ2467 KB
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商品の説明
出版社からのコメント
mp3を発明したオタク技術者
業界を牛耳る大手レコード会社CEO
田舎の工場で発売前のCDを盗む労働者
出会うはずのない三者の人生が交わるとき、
音楽ビジネスの未来は一変した――
業界を牛耳る大手レコード会社CEO
田舎の工場で発売前のCDを盗む労働者
出会うはずのない三者の人生が交わるとき、
音楽ビジネスの未来は一変した――
著者について
スティーヴン・ウィット(Stephen Witt) 1979年生まれ。ジャーナリスト。シカゴ大学卒業、コロンビア大学ジャーナリズムスクール修了。シカゴおよびニューヨークのヘッジファンドで働いたほか、東アフリカの経済開発に携わる。『ニューヨーカー』誌などに寄稿。初の著作である本書は『フィナンシャル・タイムズ』『ワシントン・ポスト』『タイム』『フォーブス』など各紙誌の年間ベストブックに選出され、大きな話題を呼んだ。
登録情報
- ASIN : B01LYMTJ0M
- 出版社 : 早川書房 (2016/9/25)
- 発売日 : 2016/9/25
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 2467 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 345ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 117,158位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 621位音楽 (Kindleストア)
- - 35,062位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年7月16日に日本でレビュー済み
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2022年3月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
MP3がデファクトスタンダードになったのは技術的な優位性のみで決まったと思っていたが、背景にここまで複雑なドラマがあったのかと関心と、技術畑にいながら知らなかったことに恥を感じた(笑)
なーんか結局、音楽のためになったのかはいまだにだれもわからないところかな。。
なーんか結局、音楽のためになったのかはいまだにだれもわからないところかな。。
2022年6月19日に日本でレビュー済み
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解説書かと思って購入したのですが、物語に沿ってなぜ音楽がタダになったのかを述べているものでした。いわゆる新書っぽいものではなかったので、人によって好みが分かれると思います。
2020年5月3日に日本でレビュー済み
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物語の場面を切り取ったような書き方でとっても読みやすかった。
なぜあの時代だけダウンロードし放題だったのがよくわかる。
MP3規格戦争のこともよくわかる。
音楽ビジネス関係者必読の歴史本だと思うよ。
なぜあの時代だけダウンロードし放題だったのがよくわかる。
MP3規格戦争のこともよくわかる。
音楽ビジネス関係者必読の歴史本だと思うよ。
2017年5月8日に日本でレビュー済み
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技術開発者達による競争、インフラとコンピュータの発達。
大企業が常に求める営利とその反動によるデメリットの発生。
欲望と努力と偶然が重なり合う世界。
面白いです。
戦国時代の小説の様に、いくつかの主人公が同時に活動し、
やがてそれぞれが重なり合っていく様な、そんなお話しです。
しかし、歴史小説は、過去の出来事。
このストーリーは、同じ時代の出来事です。
タイトルがあまり良くないですかね。
中身はとてもオススメです。
大企業が常に求める営利とその反動によるデメリットの発生。
欲望と努力と偶然が重なり合う世界。
面白いです。
戦国時代の小説の様に、いくつかの主人公が同時に活動し、
やがてそれぞれが重なり合っていく様な、そんなお話しです。
しかし、歴史小説は、過去の出来事。
このストーリーは、同じ時代の出来事です。
タイトルがあまり良くないですかね。
中身はとてもオススメです。
2017年5月6日に日本でレビュー済み
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「本年最高のビジネス・ノンフィクション」と帯にあるように、確かに上質のエンターテインメントに仕上がっている。
訳文は、技術的なことにも触れながら、こなれていて読みやすい。
MP3とAACの開発、ユニバーサル・ミュージックのトップの決断、ネットの音楽リークの流出元になった労働者、これら3つの流れをたどりながら、「音楽がタダに」なり、やがて「巨大産業をぶっ潰」すことになるというストーリーを紡ぎ上げる。
「ストーリーを紡ぎ上げる」と書いたが、それが本書の最大の売りである、と同時に欠点でもある。
個々の流れはよく取材されていて信頼性も高い。しかし、全体を読み終えた後には、よくできたビジネス小説のようなある種の現実離れした感覚が残った。
アマゾンが出てこないのは年代的な制約から仕方がないとしても、ここにはナップスターもアップルもレディオヘッドもほとんどでてこない。音楽のジャンルもヒップホップ系にほぼ限られる。著作権を巡る争いについても僅かしか触れられていない(18章で動画サイトの広告について軽く触れているのがほぼすべて。19章の海賊行為を巡る裁判の焦点は著作権ではない)。
今、我々が自由に(FREE)音楽を聴くことができるのは、大小さまざまの複雑に絡まった流れが、時に対立し、時に合従連衡しながら紡ぎ出してきた環境のゆえである。それは決して3つの流れにまとめられるようなものではない。本書は、そのあたりを綺麗に整理しすぎるきらいがある。取材しなかった対象が、まるで存在しないかのように扱っている点、大いに疑問が残る。
ともあれ、本書を上質のビジネス・エンターテインメントと呼ぶことには反対しない。
しかし、ノンフィクションとしては大きな欠落があることを念頭に置いて読むべきであろう。
訳文は、技術的なことにも触れながら、こなれていて読みやすい。
MP3とAACの開発、ユニバーサル・ミュージックのトップの決断、ネットの音楽リークの流出元になった労働者、これら3つの流れをたどりながら、「音楽がタダに」なり、やがて「巨大産業をぶっ潰」すことになるというストーリーを紡ぎ上げる。
「ストーリーを紡ぎ上げる」と書いたが、それが本書の最大の売りである、と同時に欠点でもある。
個々の流れはよく取材されていて信頼性も高い。しかし、全体を読み終えた後には、よくできたビジネス小説のようなある種の現実離れした感覚が残った。
アマゾンが出てこないのは年代的な制約から仕方がないとしても、ここにはナップスターもアップルもレディオヘッドもほとんどでてこない。音楽のジャンルもヒップホップ系にほぼ限られる。著作権を巡る争いについても僅かしか触れられていない(18章で動画サイトの広告について軽く触れているのがほぼすべて。19章の海賊行為を巡る裁判の焦点は著作権ではない)。
今、我々が自由に(FREE)音楽を聴くことができるのは、大小さまざまの複雑に絡まった流れが、時に対立し、時に合従連衡しながら紡ぎ出してきた環境のゆえである。それは決して3つの流れにまとめられるようなものではない。本書は、そのあたりを綺麗に整理しすぎるきらいがある。取材しなかった対象が、まるで存在しないかのように扱っている点、大いに疑問が残る。
ともあれ、本書を上質のビジネス・エンターテインメントと呼ぶことには反対しない。
しかし、ノンフィクションとしては大きな欠落があることを念頭に置いて読むべきであろう。
2017年6月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今でこそmp3ファイルをダウンロードしたり、CDからリッピングしてスマホで聴くことが当たり前になっているけど、CDやMD、下手すればカセットテープで聴いていた20年前と比べると大きく変わっている。
そんな変化をmp3開発者、音楽業界の大物、海賊ネット(違法ダウンロード)の中心人物達のエピソードを交えて綴られていて、大変興味深く、楽しんで読めた。
そんな変化をmp3開発者、音楽業界の大物、海賊ネット(違法ダウンロード)の中心人物達のエピソードを交えて綴られていて、大変興味深く、楽しんで読めた。
2016年10月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
衝撃的な内容だ。これは凄い…小説のような語り口で書かれるのでノンフィクションであるということがにわかに信じられないが、下調べ&取材にどれほどの時間と労力を費やしたのか絶句してしまう。「mp3を発明したオタク技術者」「巨大産業をぶっ潰した男たち」といった煽り文句が目を惹くが、これらはあくまで煽り文句にすぎないのであまり気にすることはない。本書の内容を正確に表現しているのは表紙の上の方にある英語の部分だ。
ウェアーズという、知っている人には懐かしい言葉も登場する。海賊版ソフトウェアの俗称だが、パソコン通信時代から現在に至るまでソフトウェア・メーカーを悩ませ続けている海賊版。音楽業界もまた然り、であった。
Home taping is killing music. と書かれた帯を思い出すLPユーザーは少なく無いと思うが、本書を読んでいて頭に浮かんできたのはフランク・ザッパの言葉だった。ザッパはかつてLPとカセットテープの時代に「音楽産業にダメージを与えているのは自宅でLPをカセットテープにダビングしている音楽愛好家ではない。組織的に海賊版を作成して違法に販売している連中だ。だからレコード会社が正規の金額を払って購入している人に自宅でダビングするなと警告しても問題は解決しない。安易に購入者に問題の矛先を向けず、海賊版販売業者を叩くべきだ」と訴えていた。また、ザッパ自身もそのように行動していた。
本書を読んで驚いたのは、海賊版のデータを扱う組織が想像以上に巨大で統率された組織であったこと、データの一番最初の入手経路がたったひとりの人間からであったということ…正確には一人ではないのだが、最終的に、様々な事情が重なってその一人の人間から流れ出すデータが「最強最高」になってしまった。もちろん、その経緯も丁寧に描かれている。海賊組織のトップと彼が最後に交わす会話には涙が出た。
自らの生き残りだけではなく音楽産業の生き残るすべを探してあらゆる手を尽くす音楽業界のCEO(彼も今や70歳をこえた)。政治的駆け引きに敗れ惨敗を喫するMP3開発者。意外なきっかけからMP3は浮上し世界を席巻してゆくが、MP3開発者自らMP3は時代遅れと断じて廃棄し、次の規格であるAACへ移行を決断。音楽が無料であることが当たり前になっている世代の話…。あ、FBI捜査官も登場するんだったっけ。
ここ日本でも音楽配信サービスのSpotifyがスタートした、このタイミングで本書を読む意義は大きい。是非!
ウェアーズという、知っている人には懐かしい言葉も登場する。海賊版ソフトウェアの俗称だが、パソコン通信時代から現在に至るまでソフトウェア・メーカーを悩ませ続けている海賊版。音楽業界もまた然り、であった。
Home taping is killing music. と書かれた帯を思い出すLPユーザーは少なく無いと思うが、本書を読んでいて頭に浮かんできたのはフランク・ザッパの言葉だった。ザッパはかつてLPとカセットテープの時代に「音楽産業にダメージを与えているのは自宅でLPをカセットテープにダビングしている音楽愛好家ではない。組織的に海賊版を作成して違法に販売している連中だ。だからレコード会社が正規の金額を払って購入している人に自宅でダビングするなと警告しても問題は解決しない。安易に購入者に問題の矛先を向けず、海賊版販売業者を叩くべきだ」と訴えていた。また、ザッパ自身もそのように行動していた。
本書を読んで驚いたのは、海賊版のデータを扱う組織が想像以上に巨大で統率された組織であったこと、データの一番最初の入手経路がたったひとりの人間からであったということ…正確には一人ではないのだが、最終的に、様々な事情が重なってその一人の人間から流れ出すデータが「最強最高」になってしまった。もちろん、その経緯も丁寧に描かれている。海賊組織のトップと彼が最後に交わす会話には涙が出た。
自らの生き残りだけではなく音楽産業の生き残るすべを探してあらゆる手を尽くす音楽業界のCEO(彼も今や70歳をこえた)。政治的駆け引きに敗れ惨敗を喫するMP3開発者。意外なきっかけからMP3は浮上し世界を席巻してゆくが、MP3開発者自らMP3は時代遅れと断じて廃棄し、次の規格であるAACへ移行を決断。音楽が無料であることが当たり前になっている世代の話…。あ、FBI捜査官も登場するんだったっけ。
ここ日本でも音楽配信サービスのSpotifyがスタートした、このタイミングで本書を読む意義は大きい。是非!