昨今のボードゲームブームの発端となったドイツ製ゲームまたはユーロゲームには、戦闘・戦争ものを扱わないという不文律があるようです。一方でアメリカを起源とする戦争を題材にしたウォーゲームの系譜があるのですが、本作は、ボードゲームユーザー向けにユーロゲーム的なアプローチで作られたウォーゲームなのではないかと思います。小難しいことはともかく。
アンドーンテッドとは「不屈の」という意味、ノルマンディーは第二次世界大戦中の1944年に連合軍が行ったノルマンディー上陸作戦によって激戦地となったフランスの地方名です。
プレイヤーはアメリカ軍かドイツ軍を担当しますが、ここで本作は、20人から50人程度の兵士を率いる歩兵小隊長の役割になります。配下の部隊には「偵察班」「小銃班」「機関銃班」などの兵士がいます。シナリオによってはこれに「迫撃砲班」や場合によっては（題名にある「プラス」による追加ルール部分）、戦車などの戦闘車輌が数両応援に登場する場合もあります。いずれにしても、プレイヤーの役割はこうした小部隊のリーダーという役割なのです。イメージとしてはドラマ「コンバット！」や「バンドオブブラザーズ」といえばよいでしょうか。
ゲームには様々なシチュエーションのシナリオが付属しています。またソロプレイ用のルールも用意されていますのでかなり楽しめるでしょう。
こう書くとルールが難しそうと感じられるかもしれませんが、そんなことはありません。
基本的には兵士たちを表すユニットに対して、ドローしたカードを用いて指示を出し、作戦の目的（例えば、ある地点の確保、敵の偵察などなど）を達成するのです。
カードのドローとデッキの構築、ユニットの活性化など、こう書くと多くのユーロゲームに近いかなと思われるかもしれません。
プレイするにあたっては軍事に関する専門知識は不要です。ルール内に専門用語なども登場しませんので、わかりやすいでしょう。もちろん歩兵戦術などの知識があったほうが、シナリオで勝利を得やすいのはたしかです。逆に言うと、ゲームとしては軍事として正確に再現できているという証左でもあるのです。
まさにボードゲームユーザー向けに作られたゲームといえるのではないでしょうか。
なお本作は、北アフリカ、スターリングラードと第二次世界大戦中の激戦地を巡るようにシリーズ化されています（そのうち、ソロモンなどが登場するかもしれませんね）。
| プレイヤー数 | 1-4人 |
|---|---|
| 電池使用 | いいえ |
| 主な素材 | 紙 |
| メーカー推奨年齢 | 14歳以上 |
| 発売日 | 2022/6/16 |
| 言語 | 日本語 |
| 製品サイズ | 28 x 19 x 7 cm; 1.44 kg |
| ASIN | B0B14LNL9X |
