ある日先祖の墓参りに行くと、墓が荒らされ遺骨が無くなっていた。どこに持ち去られたか探すと大学の研究室にあった。
「先祖の遺骨を返してほしい。安らかにアイヌの土地に眠らせてほしい」。
それに対して国の見解はこうだった。
「研究目的のため返せない」。
さて、自分たちの先祖の遺骨を同じようにされたならどうだろう?沖縄のカミンチュは蔭宅といって、先祖の墓を家の様な大きな墓に埋葬し毎年親戚が大勢集まり墓参りしているし、多くの日本人も墓参りに行く。アイヌは土人だから別としていいというのは差別である。
この本はその不正義と戦うアメリカネイティブにも精通した弁護士が書いた本であり、この問題はいずれ終止符を打たなければならない。
そもそも、アイヌ差別は価値観や生活様式の違いがあった。その昔、旭川の軍の建物は当時五つ星ホテルの経営もしていたところが工事を請け負い、隣にアイヌ部落が移されたが、交流があるだけで衛生面がたもてないと懸念し、アイヌたちは肩身の狭い思いをしながらどんどん活動範囲が狭められ、自由に、生きる分だけ鮭をとったりして生活していくことすらままならなくなっていった。アイヌは乱獲はせず、北海道の自然がまだ残っているのはかれらのおかげである。自分は札幌であるが、蝦夷地入植時、札幌には家がたった二件しかなかった。熊も出るし、何もなかったが今では190万人都市である。でもアイヌは北海道全域に暮らしていた。地名の多くはアイヌ語からとられている。
和人との大きな差別の違いは衛生面や文化の進化度合の違いが大きい。今コロナで一般人も消毒など大変であるが、もともと世界一潔癖症の日本人からすれば、アジアの国に出かけるだけで、衛生的でないと感じ、発展途上国に行けばさらにそう思い、原住民が暮らすジャングルにいけば、共存は無理だと思うだろう。彼らはもともとそこでそうして暮らしてきたが、今では原住民ですらコロナでマスクをしている。
現在ハワイに純粋なハワイアンはいない。混血児が生き残った。それは入植してきた国々の人からの感染症で、免疫がなく絶えてしまった。不衛生も困るが持ち込まれる病原体も困るのだ。この点では、当時の文明人の基準でアイヌは衛生的でないと避けようとしてきたが、はしかや水疱瘡などを原住民が暮らす地域に持ち込めば免疫がない民族は絶滅する可能性もある。どっちも困るのだ。ただ、時代の流れ的には早かれ遅かれ避けられない接触かとは思う。
和人がアイヌたちを事実上管理下に置き征服していったが、日本は敗戦し、アメリカ軍が駐留することになり欧米化した。自分は生まれも育ちも北海道だが、父の先祖は東北からの移住後、樺太にわたり、敗戦後北海道の穂別に住むことになった。子供の頃勇払に移り住んだ親戚のところで、町の祭りを見た。入植時、和人の開拓者たちは食べ物もなく、寒さも厳しく、熊も狼もいる地域で、子供を抱えたまま亡くなる母親や、捨てられた子供も多かったそうだ。アイヌはその捨てられた子供たちを拾って大切に育てた。熊の子も大事にしている彼らにとっては人の子はさらに大切だったのかと思う。アイヌ人は争い事を望まず、優しい民族である。そして狡猾さがなく、計算高くもない。自然と共存している彼らにとっては駆け引きとは無縁だから。この純粋無垢の人々と今法廷で遺骨や先住権が争われている。亡くなったら墓泥棒、生きた人間なら拉致被害者、ともに家族が返せと言うのは当たり前だと思う。遺骨は返還されるべき。政治的な駆け引きに土地や遺骨、拉致すべきではないのだから。
こういったら怒られるかもしれないが、もし敗戦後アメリカが北海道に居なかったなら、今頃ロシアの領土になっていただろう。北方領土を見ても分る。上には上がいるのだ。自分はアイヌではないが、北方領土に先祖の墓があるから北方領土を返還してほしいと日本政府がロシアに言っても現在の通りである。北には注意しよう。自分の父が樺太から戦後北海道に渡ってきたように、領土ごと取られてしまったのだ。アメリカが香港を返還した後今日はどうだろう?自衛できず保護もなければいろんな意味で侵略される危険が今日でもある事実。不都合な法律制定によって権利を奪うという侵略も存在する。ネイティブアメリカンは侵略されたが、今は法に保護されている。
この歴史的事実を考える時、今の日本人も、アイヌも同じ目にあう可能性がある。どこの国や地域に住んでも起こり得ることとの認識が必要で、地球はそういうところなのだ。武力によって。ウイルスによって。最新スペックでは5Gによって!?地球外生命体の侵略によって!?!?(地球のウイルスで侵略者の地球外生命体が死滅したと言う映画もあったが武力や科学よりウイルスのほうがすごいかも)
日本がアメリカと同盟国になったのは資本主義が同じであり、社会主義ではなくこの主義が同じでない場合友好関係はありえないと伊藤博文も言っていた。いま北海道はロシアの北方領土問題や漁船の拿捕、北朝鮮からのスパイ船や誘拐などにさらされている。もともとアイヌが暮らすトマムリゾートも中国資本となり、ニセコなど水源の土地も中国に買われているありさまで、コロナで中国人が居なくなっただけで、温泉ホテルでも観光地でも緊張感を持たなくて済むようになり、自分個人の感想はあずましいだ。かつての日本人がアイヌにしたことが今他の国々から生活圏が脅かされている。各々くつろげる安心して住める地域は必要だ。トマムはせめて日本経営になってほしい。中国企業によって買収なんてアイヌとは遠すぎるではないか。トマムもアイヌの先住地域である。
この本の根底にある問題点、カルマを解消しないと同じことを繰り返す。やっと今日ウポポイがオープンした。これからだが、先住アイヌと仲良くして文化交流するための施設であり、わたしたちはそれができるであろう。
北海道民として、海外資本による北海道の土地や水源の買収には反対です。禁止する法律作ってほしいし、先住民族アイヌにはネイチャーガイドなど自由に外国人がクマに餌やりなど生態系を脅かすのを阻止し、自然環境保護活動で北海道の自然を守ってもらいたい。
著者の市川弁護士にもカムイの祝福がありますように。
ネイティブアメリカンとアイヌは親戚のようです。
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アイヌの法的地位と国の不正義 単行本(ソフトカバー) – 2019/4/17
市川守弘
(著)
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〈アイヌコタン〉は江戸時代まで支配領域を持ち、代表者(長)がいて、訴訟手続きなど法規範を持った《主権団体》であった。ところが明治になって新政府はコタンの権限を一方的に奪った――。
〈アイヌ遺骨返還訴訟】の弁護人である著者が、近世以降のアイヌの日本の関係を問い直し、
アメリカで19世紀前半に確立した〈インディアン法〉と比較しながら
〈アイヌ先住権〉の確立を訴えた、初の法学的アイヌ研究の書。
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アメリカで19世紀前半に確立した〈インディアン法〉と比較しながら
〈アイヌ先住権〉の確立を訴えた、初の法学的アイヌ研究の書。
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社寿郎社
- 発売日2019/4/17
- ISBN-104909281142
- ISBN-13978-4909281142
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登録情報
- 出版社 : 寿郎社 (2019/4/17)
- 発売日 : 2019/4/17
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 236ページ
- ISBN-10 : 4909281142
- ISBN-13 : 978-4909281142
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