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無敗の男 中村喜四郎 全告白 単行本 – 2019/12/16
戦後生まれ初の閣僚で、自民党最盛期の建設族のプリンス、そして田中角栄最後の愛弟子であった男は、ゼネコン汚職で逮捕され、刑務所へと送られる。
しかし、そこから新たな伝説が始まった。
検察の取調べに完全黙秘を貫き、検事をして「男の中の男」と言わしめた男は、出所後も当選を重ね、初当選から現在まで14戦無敗。そして、安倍一強の政界を揺るがす仕掛けを次々と繰り出している。
中村喜四郎
25年の沈黙を破って語られた驚愕の事実とは。
角栄の素顔、ゼネコン汚職の真相、自民党分裂で小沢が果した役割……昭和から平成にかけて激震した政界の裏事情。さらに日本だけでなく、トランプを生んだアメリカにもわたり、「選挙に勝つ」ことの意味を掘り下げる。
この男から目が離せない!
- 本の長さ335ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2019/12/16
- 寸法13.1 x 2.4 x 18.9 cm
- ISBN-104163911189
- ISBN-13978-4163911182
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2019/12/16)
- 発売日 : 2019/12/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 335ページ
- ISBN-10 : 4163911189
- ISBN-13 : 978-4163911182
- 寸法 : 13.1 x 2.4 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 197,557位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

【とこい・けんいち】ノンフィクションライター。1979年茨城県笠間市生まれ。旧ライブドア・ニュースセンターの設立に参画後、朝日新聞出版に入社。「AERA」編集部で政界取材担当。企画・構成を手掛けた単行本『悪党 小沢一郎に仕えて』(石川知裕著)がヒット。「週刊朝日」で、東日本大震災後で初となる現職総理単独インタビューに成功し、菅直人首相に総理公邸で約2時間、原子力災害への対応などについて問い質した。
退社後、オーストラリア国立大学・アジア太平洋研究学院客員研究員として豪キャンベラに留学。2012年末からフリー。15年、小泉純一郎氏の政界引退後で初となるロングインタビューに成功した(「文藝春秋16年1月号」・第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞)。15年4月より沖縄国際大学・沖縄法政研究所特別研究員(~21年3月)。20年4月より駒澤大学ジャーナリズム政策研究所指導員(~23年3月)。
19年12月、『無敗の男 中村喜四郎全告白』(文藝春秋)が「咢堂ブック・オブ・ザ・イヤー2019」2部門で大賞。第51回大宅壮一ノンフィクション賞と第42回講談社・本田靖春ノンフィクション賞、第7回城山三郎賞の最終候補作に。20年発売の『地方選 無風王国の「変人」を追う』(角川書店)は、第9回日隅一雄・情報流通促進賞、第4回及川眠子賞、「咢堂ブック・オブ・ザ・イヤー2020」、「21世紀ルポルタージュ全集35」(「本の雑誌」)に選ばれた。
そのほか、『小泉進次郎の闘う言葉』(文春新書)、『誰も書かなかった自民党 総理の登竜門「青年局」の研究』(新潮新書)、『保守の肖像 自民党総裁六十年史』(小学館)、『小泉純一郎独白』(文藝春秋)。小泉氏との共著『決断のとき』(集英社新書)もある。『昭和の東京 12の貌』(文春新書)にも寄稿。
22年春発売の『おもちゃ 河井案里との対話』(文藝春秋)は、第44回講談社・本田靖春ノンフィクション賞にノミネート。「2022年度ノンフィクション・ベスト10」(「本の雑誌」)では、第3位に。
女性政治家の連続インタビュー企画「女性総理、誕生!」(週刊ポスト)、2度の北朝鮮取材を記録した「特別読物・安倍総理の『首脳会談要請』に北朝鮮からの回答」(週刊新潮)、「北朝鮮高官〈宋日昊〉150分会見記」(週刊文春)など、雑誌への署名記事も多数。長期間にわたる密着取材や資料発掘を続ける一方、かたくなに沈黙を守る政界関係者の口を次々と開かせ、「粘り強い政界取材に定評がある」(毎日新聞20/1/12より)
イメージ付きのレビュー

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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確かに、本人が話している部分はそんなに目新しいことや、他の手法で裏付けが取れないことでもない。むしろ本書で面白く読んだのは、両親の話や、兄の話である。中村を支えているものが良く分かってくるのだ。
当選にかける執念はすさまじいものだが、さて、その先に何がやりたいのか、は良く分からなかった。彼は県議会議員ではない。国会議員なのだ。日本国全体の奉仕者なのだ。「安部一強を打破する」とか「安部一強は民主主義の破壊」とかのスローガンを掲げ、反自民が高じて立憲民主党への接近が10月選挙の敗北を促進したのは間違いあるまい。結局中村は政局屋であり、だからこそ、同じ政局屋の小沢に疎まれたのではないだろうか。彼はあくまでも保守系無所属候補としての位置づけの中でこそ盤石の後援会から支援を受け、長く自民党の永岡と争えてきたのである。それが立憲民主党に行けば、さすがに支持できないという人もいたのだろう。
もちろん国会議員だから、当選しなければただの人。だがその先に国家運営のグランドデザインを中村描いているのか、それ自体は本書では「全く」分からなかった。中村の政治観を披歴するのは著者の意図では無いからももちろんあるんだろうけれど。それでも薄すぎやしないだろうか。
さて、本編から逸れるが、本書で最も唸ってしまったのは、逮捕に至る過程の中でどうにも竹下登が関わっていたであろう、という部分である。田中派関連の政治家で最も闇が深いのは、角栄でもなく、金丸でもなく、小沢でもなく、竹下なのだという点だ。竹下登はつくづく恐ろしい政治家であった。
検察と暴力。
明治維新後に権力者となった官僚と選挙で選ばれた政治家。
事件当時は朝日新聞の報道でのみで自分は判断をしていました。
この本が出版されて良かったです。
でも、全部は読めなかったです。

検察と暴力。
明治維新後に権力者となった官僚と選挙で選ばれた政治家。
事件当時は朝日新聞の報道でのみで自分は判断をしていました。
この本が出版されて良かったです。
でも、全部は読めなかったです。

でも政治家として「何をしたいかわからない人」という印象を、中村喜四郎さんには持っています。
本書を読み終えたところで、残念ながら僕のその印象は変わりませんでした。
ただ、「こういう人がいて良い」と思いました。
選挙区での川の氾濫後の対応など、親身になって地元で歩きまわる姿勢に
「役に立ちたいから歩きまわる」のか「選挙で票を入れてもらうために親身になる」のか
それとも「自分を議員にしてくれている選挙民だから親身になる」のか
僕にはよくわからないけど「そのおかげで、助かった人がいる」ならそれで良い話で
中村さんが歩きまわっていたことは、その当時ニュースにもなっていなかった気がするけど
東日本大震災の時にすぐに岩手に向かわず「放射能が怖いから籠もっていた」
といわれてしまうような大物議員などより、遥かに地元に貢献していると思いました。
選挙の手法や、演説の内容など、田中角栄さんの影響をすごく受けていて
で、それが使い古された簡単な手法なのかというと「強い意志でやり抜く」ことは
ぜんぜん簡単な話ではなくて、逆にまだ通用するということが新しくて、改めて勉強になりました。
著者の常井さんの取材力は、すごいです。
ただ、ときどき文章を格好付けようとして出てくる
「これほど〇〇な議員を他に知らない」のくだりは、ちょっと鼻につきました。
丁寧に、本当に丁寧に中村喜四郎という政治家のことを調べまとめ上げた大作。正直、ゼネコン事件で実刑を受けた政治家、その程度の知識しかなかったが、常に選挙で勝ち続けている事がとても興味深かった。この本を読む事で自分の中で中村喜四郎という存在が、極めて大きいものとなった。
安倍政権によって日本はかつてないほどのダメージを受け続けている。極めて有能な官僚の能力を一部の権力者が自らの利益や支配欲に浪費させられ、そんな国の姿を映し出すかのように国民の意識は低下し続ける。
諦めしか道は無いのか、いや諦める必要はない、その事と中村喜四郎という国士の存在に触れることのできる一冊。この国を憂うすべての人に手に取っていただきたい。そして、中村喜四郎という政治家に改めて注目したい。