下北沢を舞台に高校生たちがストリートファイトを通して成長したりつまずいたりまた起き上がったりする漫画。
作者自身も結構やる人だったみたいで、合間合間に「これは筆者の経験であるが……」が入ることでも有名。
なお主人公は身長170センチないくらいの線の細い青年だが、作者は183センチ90キロの大男。空手をたしなみ、高校大学と路上で荒れていたとのこと。
漫画内で主人公たちが使ういくつかの技は実際のストリートファイトの経験が活かされているのだが
実写化の際に作者自身が俳優に作中の技の実演指導をしたところ、軽量級の俳優たちはうまく再現ができず
「ひょっとして俺がデカくてムキムキだからできてただけ……?」と思ったとか何とか。
作者の面白エピソードは無限に笑えるが、漫画そのものもモラトリアムの青年たちの居場所探しと挫折からの再起と成長をテーマに、ダレることなくずっと面白い。
・・・・以下ちょっとだけネタバレ・・・・
作品の中で「主人公がガールフレンドと歩いていたらチンピラに絡まれて返り討ちにしたところ、彼女が引いちゃった。どのような形であれ女性は暴力を嫌うのである」みたいなエピソードがあるのだが、これ自体が作者の実体験を元にしている。
彼女と一緒に地下格闘技を見に行って興奮した作者が飛び入りで参戦して相手ボコにしたら彼女ドン引き(別れた?)が漫画フィルターで変換された形らしい
ちょっと違くないっすかね?

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ホーリーランド 1 (ジェッツコミックス) コミック – 2001/6/1
森 恒二
(著)
- 本の長さ206ページ
- 言語日本語
- 出版社白泉社
- 発売日2001/6/1
- ISBN-104592137418
- ISBN-13978-4592137412
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2021年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
夢枕獏が殴り合いの喧嘩をしたことがないと告白したとき意外な感じはしなかった。やっぱりか、という感じだ。夢枕作品には“格闘”は描かれても“暴力”は描かれなかったからだ。
これが五木寛之や北方謙三になると違う。本人たちの証言はどうあれ、ま、「経験者」よね。
このあたりのニュアンスは女性にはわからないと思う。暴力を身近に感じたことのない坊やちゃんもそうだろう。
“格闘”より「ひとつ上のファンタジー」が“活劇”だ。映画やマンガ、アニメで扱うのが“活劇”である。“格闘”はアクション映画では見栄えしない。
“格闘”より「ひとつ下のリアル」が“暴力”だ。見栄えどころか、目を背けたくなる胸糞なものである。
本作で描かれているのは、“格闘”と“暴力”の双方である。“暴力”がもっている胸糞を描きつつ、“格闘”が持っている爽やかな感じもうまく描かれている。
作者への信頼感は、“暴力”否定、“格闘”肯定という態度からくる。そのうえ、“暴力”でしか満たされない情動まで理解を示す。こんな作家、ほかにいない。
作者の言う「裏の空手」を“格闘”ではなく“暴力”と捉えているのも「わかってる感」がして好きだ。
三島由紀夫や藤沢周平は「剣道(格闘)」の経験はあるだろうが暴力を知らないだろうな、山本周五郎は「古武術(暴力)」を知っているな、とわかるひとにはわかるものなのである。
「裏の空手」というネーミングセンスには「わかってる感」がある。空手は江戸時代の武士階級の洗練化とは無縁だったからである。空手は武道化せず古武術のまま残っているのだ。
そういう意味で、本作はマンガ史に残る傑作というばかりではない。文学や映画を含めても歴史に残る、残らなければならない傑作だ。
暴力をともなう青春を描くことにおいて、これほど切実な切口をもった美しい作品は唯一無二である。古今東西、空前絶後だ。
とはいえ、身構えることはない。
陰キャの成り上がり物語として気軽に楽しんで欲しい。『弱キャラ友崎くん』とは違った意味で、「変身しなければやってられない」少年を主人公にした作品である。
年若い方に届くといいと思って筆を執った。よしなに。
これが五木寛之や北方謙三になると違う。本人たちの証言はどうあれ、ま、「経験者」よね。
このあたりのニュアンスは女性にはわからないと思う。暴力を身近に感じたことのない坊やちゃんもそうだろう。
“格闘”より「ひとつ上のファンタジー」が“活劇”だ。映画やマンガ、アニメで扱うのが“活劇”である。“格闘”はアクション映画では見栄えしない。
“格闘”より「ひとつ下のリアル」が“暴力”だ。見栄えどころか、目を背けたくなる胸糞なものである。
本作で描かれているのは、“格闘”と“暴力”の双方である。“暴力”がもっている胸糞を描きつつ、“格闘”が持っている爽やかな感じもうまく描かれている。
作者への信頼感は、“暴力”否定、“格闘”肯定という態度からくる。そのうえ、“暴力”でしか満たされない情動まで理解を示す。こんな作家、ほかにいない。
作者の言う「裏の空手」を“格闘”ではなく“暴力”と捉えているのも「わかってる感」がして好きだ。
三島由紀夫や藤沢周平は「剣道(格闘)」の経験はあるだろうが暴力を知らないだろうな、山本周五郎は「古武術(暴力)」を知っているな、とわかるひとにはわかるものなのである。
「裏の空手」というネーミングセンスには「わかってる感」がある。空手は江戸時代の武士階級の洗練化とは無縁だったからである。空手は武道化せず古武術のまま残っているのだ。
そういう意味で、本作はマンガ史に残る傑作というばかりではない。文学や映画を含めても歴史に残る、残らなければならない傑作だ。
暴力をともなう青春を描くことにおいて、これほど切実な切口をもった美しい作品は唯一無二である。古今東西、空前絶後だ。
とはいえ、身構えることはない。
陰キャの成り上がり物語として気軽に楽しんで欲しい。『弱キャラ友崎くん』とは違った意味で、「変身しなければやってられない」少年を主人公にした作品である。
年若い方に届くといいと思って筆を執った。よしなに。
2020年8月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思い出深い作品だったのでまた読みたくなってそろえようとしましたが、本屋にも出版社にも新品の1巻はなく、中古で買いました。
よくあるストーリーなのですが、どうしてこんなにも惹かれてしまうんでしょうね。
ドラマ化もされてます。
こちらも面白いですが、加藤役が怖すぎw
よくあるストーリーなのですが、どうしてこんなにも惹かれてしまうんでしょうね。
ドラマ化もされてます。
こちらも面白いですが、加藤役が怖すぎw
2014年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人が自分の居場所を見つけるのは簡単なようで難しい。居場所を守るため。そこにいることをよしとするためには相応の力が必要。ここでいう力とは腕力だけじゃない、学校だったら学力やコミュニケーション能力かもしれないし、会社だったらスキルなのかもしれない。
夜の街を居場所とするためには腕力はそれ相応に必要なのだろう。夜の街を自分の居場所、ホーリーランドにするために見た目はひ弱で喧嘩も強そうじゃない神代ユウは闘う。
夜の街を居場所にできるのは大人でも子供でもない。その間の人たち。だからこそ、夜の街には様々な人がいる。いわゆる、不良・ヤンキーだけじゃなく、遊びたい盛りの高校生や大学生、ヤクザまでがごった煮になっている。
不良狩りのボクサーとして顔が知られてきたユウの前に不良が柔道家の助っ人を連れてやってくる。自分の居場所を守るために勝つことができるのか。
ハッキリとした裏の物語でもないし、表の物語でもない。表と裏の間に流れる物語。
【キーワード】
ボクシング
不良狩りのボクサー
夜の街
【引用】
どうしても強くなりたい。僕の居場所(ホーリーランド)を守る為に
子供世界と大人世界の間(はざま)、そこにホーリーランドは存在する。甘やかな法と暴力のリアルが支配する。隔絶された世界。その世界にー彼はいた。神代ユウ。彼は確かにそこにいた
普通にしていればどこにだって居られるんだ
いつから不良はこんなにカッコ悪くなっちまったんだ!!?オレらにいわゆる"法"はねえ…ただー最低限のオレ達のルールも無くしたら街はお前らを認めねえぜ
【手に入れたきっかけ】
Kindleキャンペーン
夜の街を居場所とするためには腕力はそれ相応に必要なのだろう。夜の街を自分の居場所、ホーリーランドにするために見た目はひ弱で喧嘩も強そうじゃない神代ユウは闘う。
夜の街を居場所にできるのは大人でも子供でもない。その間の人たち。だからこそ、夜の街には様々な人がいる。いわゆる、不良・ヤンキーだけじゃなく、遊びたい盛りの高校生や大学生、ヤクザまでがごった煮になっている。
不良狩りのボクサーとして顔が知られてきたユウの前に不良が柔道家の助っ人を連れてやってくる。自分の居場所を守るために勝つことができるのか。
ハッキリとした裏の物語でもないし、表の物語でもない。表と裏の間に流れる物語。
【キーワード】
ボクシング
不良狩りのボクサー
夜の街
【引用】
どうしても強くなりたい。僕の居場所(ホーリーランド)を守る為に
子供世界と大人世界の間(はざま)、そこにホーリーランドは存在する。甘やかな法と暴力のリアルが支配する。隔絶された世界。その世界にー彼はいた。神代ユウ。彼は確かにそこにいた
普通にしていればどこにだって居られるんだ
いつから不良はこんなにカッコ悪くなっちまったんだ!!?オレらにいわゆる"法"はねえ…ただー最低限のオレ達のルールも無くしたら街はお前らを認めねえぜ
【手に入れたきっかけ】
Kindleキャンペーン
2019年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いじめられっ子で引きこもりだった主人公・神代ユウが、
偶然見つけたボクシングの教本から学んだワンツーパンチで
夜の街のヤンキーたちを相手に大暴れする物語。
アクションシーンは非常に迫力があり、
ケンカや格闘技経験がある作者の興味深い解説もあって、
現実的でスリリングな戦いを堪能することができます。
ユウの心の成長、伊沢マサキやシンちゃんとの友情など、
ストーリーにも引き込まれます。
暴力描写はそれなりにキツイですがまぎれもない傑作です。
偶然見つけたボクシングの教本から学んだワンツーパンチで
夜の街のヤンキーたちを相手に大暴れする物語。
アクションシーンは非常に迫力があり、
ケンカや格闘技経験がある作者の興味深い解説もあって、
現実的でスリリングな戦いを堪能することができます。
ユウの心の成長、伊沢マサキやシンちゃんとの友情など、
ストーリーにも引き込まれます。
暴力描写はそれなりにキツイですがまぎれもない傑作です。
2018年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
好きです。街で不良をぶちのめす様は(当時は知りませんでしたが)日本のイケてない学生にどれだけカタルシスを与えただろう
2019年2月19日に日本でレビュー済み
この作品が他の格闘技漫画や不良漫画と一線を画すところは
暴力によって生じるリスクとそれによって生じる
登場人物たちの不快感までちゃんと描写した上で
エンターテインメントに昇華しているところです。
被害者だけではなく加害者に生じるリスクと
事件後の当事者たちの心の動きまでもしっかり描写されています。
なので、単純に爽快感だけを味わいたい人には向かない作品だと思います。
しかし、そこは良い意味で漫画的表現で主人公が修行と試行錯誤で
強くなっていく描写もあるので、カタルシスを感じられる場面もあります。
しかも、勝つにしろ負けるにしろ理由と原因がしっかりと描写されているので
感情移入しやすいし、格闘技に詳しい方でも考察のしがいがあると思います。
ただ、この作品は格闘技漫画でも格闘技の教本でもなく青春漫画だと思うので
暴力に対する登場人物たちの心理描写に最も価値があると俺は感じます。
もどかしい展開が結構多いし理屈っぽい所もあり、やや古臭さを感じますが
思春期の悩める男子には読む価値が充分にあると思いますよ。
いや、漢なら思わず握り拳を作っちゃう、そんな熱量がある漫画ですよこれは・・
暴力によって生じるリスクとそれによって生じる
登場人物たちの不快感までちゃんと描写した上で
エンターテインメントに昇華しているところです。
被害者だけではなく加害者に生じるリスクと
事件後の当事者たちの心の動きまでもしっかり描写されています。
なので、単純に爽快感だけを味わいたい人には向かない作品だと思います。
しかし、そこは良い意味で漫画的表現で主人公が修行と試行錯誤で
強くなっていく描写もあるので、カタルシスを感じられる場面もあります。
しかも、勝つにしろ負けるにしろ理由と原因がしっかりと描写されているので
感情移入しやすいし、格闘技に詳しい方でも考察のしがいがあると思います。
ただ、この作品は格闘技漫画でも格闘技の教本でもなく青春漫画だと思うので
暴力に対する登場人物たちの心理描写に最も価値があると俺は感じます。
もどかしい展開が結構多いし理屈っぽい所もあり、やや古臭さを感じますが
思春期の悩める男子には読む価値が充分にあると思いますよ。
いや、漢なら思わず握り拳を作っちゃう、そんな熱量がある漫画ですよこれは・・