上、中はBOOK OFFで百円で買いました。下がなかったので。
それはともかく、トルストイはやはり世界の文豪ですね。
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アンナ・カレーニナ(下) (新潮文庫) 文庫 – 1998/3/1
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社交界も、家庭も、愛しい息子も、みずからの心の平安さえもなげうって、ヴロンスキーのもとへ走ったアンナ。しかし、嫉妬と罪の意識とに耐えられず、矜り高いアンナはついに過激な行動に打って出るが……。ひとりの女性の誠実、率直な愛が破局に向ってゆく過程をたどり、新しい宗教意識による新社会建設の理想を展開して、『戦争と平和』と両翼をなす、文豪トルストイ不滅の名作。
- 本の長さ684ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1998/3/1
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104102060030
- ISBN-13978-4102060032
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1998/3/1)
- 発売日 : 1998/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 684ページ
- ISBN-10 : 4102060030
- ISBN-13 : 978-4102060032
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 27,596位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 28位ロシア・ソビエト文学 (本)
- - 706位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2016年1月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2011年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上巻のレビューでも書いたのですが、本当に驚くべき素晴らしい文学作品です!長いので、読むときは、さあ、トルストイのアンナ・カレーニナの世界に入り込もう・・・という気持ちになって読みました。その世界に入り込むことを、満たされ、気持ちよく感じるのです。その理由のひとつに、描写されている人物の外見、しぐさ、気持ち、そしてその本人さえ気づいていない潜在的心理、までもが書き込まれている、ということがありました。本当に深いなー、と感心し、その洞察の鋭さに感動させられてしまうのです。そして、この下巻では、犬のラスカの気持ちまで書かれている箇所があり、そのなんと愛情に満ちた描写と洞察であることか!トルストイはごつい老人の風貌(カバーの写真!)だけど、本当にやわらかくて繊細な感性を持っているんだなー、と思います。
登場人物が何らかの真理を発言する時も、ハッとさせられますし、小説でありますけれども哲学書か、何かしらの真理について言及された随筆や論文でも読んでいるように、書き留めておきたくなるようなフレーズが出てきます。それほど素晴らしさに満ち溢れた作品です。この本を読めることは文字をもつ人間に生まれた幸せの一つでありましょう。
さて、以下はある意味ネタバレになるかと思いますので、未読の方は読まないで下さい。
この下巻では、トルストイもこの小説の執筆がますます佳境に入ったということでしょうか、格調高い文学ではあるものの、噴出したくなるようなおかしな描写、言い回しが何回も出てきて、よく笑いました。
ですが、主人公アンナがどんどん気持ちが追いつめられていくところの描写は・・・いくら人の気持ちが良くわかるトルストイといっても・・・ここまで狂った女の気持ちがよくわかるなー・・・・と感心を通り越して驚嘆!でした。こんなに落ち込んでいる人の細かい気持ちまでわかるというのは、それはそれで、作家もしんどいことだろうなー、と思いました。
ですか、最後にトルストイ自身がモデルになっているリョービンの、善なることへの悟り、が出てきます。それで、アンナの部分でどんなに暗くなろうとも、読んでいて大分救われることは確かです。この善なることの悟りは人生の目標のすべて、どんな境遇に生まれた人でも目指しうる普遍の真理だと思います(それをまた、運び人夫のフョードルがごく当たり前のこととして理解していて、リョービンが説明してもらう、と言うのがおかしいです、笑)。トルストイはこのアンナ・カレーニナを書いた後、自分の人生を自己批判する、懺悔なる作品を発表するにいたる、というのですが、私は読んでいないので分からないのですが、さらに深い目標に到達する、ということなのかな。それとも善をなすことに気づいたけど、まだまだ自分のその心構えが甘かった、という反省をかいているのかな。いずれ読んでみたいです。
で、彼がこのアンナ・カレーニナを書いた心理なのですが・・・
アンナは主人公です。つまり美しく聡明で誠実で会話も上手な女の中の女!って感じの人物です。でも、その女性が一人息子がありながら、夫以外の人物に魅かれ、息子と離れ(聡明だったはずなのに!)、しかも今度はその男との間の子供のことは愛せず、男のことを嫉妬と呪いで恨み、自分で破滅していってしまうわけです。この女は果たして聡明な女なのか?カレーニンという男は感情に乏しい人だったかもしれませんが、優しいところもあったはずです。結婚してかわいい息子が出来た以上、夫の良い部分を見てそれをなるべく育てるつもりで結婚生活をやっていくのが、本当に聡明な女、ではないでしょうか。100歩譲ってアンナもまだ若くてヴロンスキーに熱烈に迫られて押し切られたのなら、今度こそゼロからやり直すつもりで頑張らなきゃいけないのでは。アンナは本当にヴロンスキーを愛していたのか、私には疑問です。
アンナ、オブロンスキー、と浮気の気のある兄妹、そしてヴロンスキー、となんか同じレベルの人物が集まり、リョービンとキチイは、とても浮気なんて芸当をできる器ではないカップルがいる。物語がよくできてるなー、と思います。
思うに、アンナのような魅力溢れる女性がいたけど、リョービンのようなトルストイにはとても相手にできるような種類の女性ではなく、その違いを突き詰めていったら、アンナは不倫の末破滅し、自分は不器用かも知れないけど幸せを見つけられた、という物語になったのだ、ということではないか、と想像しました。
登場人物が何らかの真理を発言する時も、ハッとさせられますし、小説でありますけれども哲学書か、何かしらの真理について言及された随筆や論文でも読んでいるように、書き留めておきたくなるようなフレーズが出てきます。それほど素晴らしさに満ち溢れた作品です。この本を読めることは文字をもつ人間に生まれた幸せの一つでありましょう。
さて、以下はある意味ネタバレになるかと思いますので、未読の方は読まないで下さい。
この下巻では、トルストイもこの小説の執筆がますます佳境に入ったということでしょうか、格調高い文学ではあるものの、噴出したくなるようなおかしな描写、言い回しが何回も出てきて、よく笑いました。
ですが、主人公アンナがどんどん気持ちが追いつめられていくところの描写は・・・いくら人の気持ちが良くわかるトルストイといっても・・・ここまで狂った女の気持ちがよくわかるなー・・・・と感心を通り越して驚嘆!でした。こんなに落ち込んでいる人の細かい気持ちまでわかるというのは、それはそれで、作家もしんどいことだろうなー、と思いました。
ですか、最後にトルストイ自身がモデルになっているリョービンの、善なることへの悟り、が出てきます。それで、アンナの部分でどんなに暗くなろうとも、読んでいて大分救われることは確かです。この善なることの悟りは人生の目標のすべて、どんな境遇に生まれた人でも目指しうる普遍の真理だと思います(それをまた、運び人夫のフョードルがごく当たり前のこととして理解していて、リョービンが説明してもらう、と言うのがおかしいです、笑)。トルストイはこのアンナ・カレーニナを書いた後、自分の人生を自己批判する、懺悔なる作品を発表するにいたる、というのですが、私は読んでいないので分からないのですが、さらに深い目標に到達する、ということなのかな。それとも善をなすことに気づいたけど、まだまだ自分のその心構えが甘かった、という反省をかいているのかな。いずれ読んでみたいです。
で、彼がこのアンナ・カレーニナを書いた心理なのですが・・・
アンナは主人公です。つまり美しく聡明で誠実で会話も上手な女の中の女!って感じの人物です。でも、その女性が一人息子がありながら、夫以外の人物に魅かれ、息子と離れ(聡明だったはずなのに!)、しかも今度はその男との間の子供のことは愛せず、男のことを嫉妬と呪いで恨み、自分で破滅していってしまうわけです。この女は果たして聡明な女なのか?カレーニンという男は感情に乏しい人だったかもしれませんが、優しいところもあったはずです。結婚してかわいい息子が出来た以上、夫の良い部分を見てそれをなるべく育てるつもりで結婚生活をやっていくのが、本当に聡明な女、ではないでしょうか。100歩譲ってアンナもまだ若くてヴロンスキーに熱烈に迫られて押し切られたのなら、今度こそゼロからやり直すつもりで頑張らなきゃいけないのでは。アンナは本当にヴロンスキーを愛していたのか、私には疑問です。
アンナ、オブロンスキー、と浮気の気のある兄妹、そしてヴロンスキー、となんか同じレベルの人物が集まり、リョービンとキチイは、とても浮気なんて芸当をできる器ではないカップルがいる。物語がよくできてるなー、と思います。
思うに、アンナのような魅力溢れる女性がいたけど、リョービンのようなトルストイにはとても相手にできるような種類の女性ではなく、その違いを突き詰めていったら、アンナは不倫の末破滅し、自分は不器用かも知れないけど幸せを見つけられた、という物語になったのだ、ということではないか、と想像しました。
2014年12月18日に日本でレビュー済み
アンナは不倫ゆえに社会的に攻撃されている。一方、アンナの説得で元の鞘におさまったドリイは、じゃあ自分の方が良かったのかというとそうも思えない。ヴロンスキーは、アンナがカレーニンと正式に離婚しないと、自分たちの子ども(これから生まれる子も含む)は法律的にはカレーニンの子どもになってしまうことに悩む。しかし、アンナはもう子どもができないことを医者に宣告されている。アンナは離婚することで決定的に息子と別れることにも悩む。しかし、ついにカレーニンに離婚を改めて申し込むのだが、この離婚協議がうまく進まない。
あるとき、リョーヴィンはアンナと初対面するのだが、女に誠実一路なリョーヴィンですらアンナの魅力に感化されるところがあり、新妻のキチイに嫉妬されている、というくらいアンナには「魅力」がある。
夫婦が永の年月をそのままの状態で暮らすのは完全な一致も決裂もないからであるが、アンナは自分だけに集中すべきヴロンスキーの愛情が薄らいだように感じられる。外面的にはなんの原因もないのに、愛情の減った分は別の女に向かっているのではないかとアンナは勝手に想像してまた苦しむ。そして、自分の苦しさをヴロンスキーの罪として責めてしまう気持ちも芽生える。愛情があるならこの苦しさを理解して救いだしてくれるべき、というのがアンナの理屈。要するに、あたしの苦境をなんとかしなさいよ(それによって愛の存在を証明すべし)、という女心である。特に、(立場上)モスクワの社交界がいやなのだが、ヴロンスキーは田舎にひっこむ気もない。ヴロンスキーもできるかぎりのことはしているのだが、愛情渇望症(?)のアンナにとってはこの小さな掛け違いが大問題となっていき、ついにはこの苦しみを解決するための最終手段としてだんだんと「死」を想定するようになる。
アンナは、ヴロンスキーがキチイを振ったことを実は後悔しているのではないかと妄想して苦しんだり、その一方、そんなわけないこともわかっている。ヴロンスキーへの愛情は情熱的にわがままになっていくのに、ヴロンスキーからの愛情は衰えていくような気もする。たとえ、離婚が無事成立してヴロンスキーと結婚しても、一人息子のセリョージャは自分の二人の夫のことを考えなくなるわけでもないし、ヴロンスキーとの間に新しい感情が芽生えるわけでもない。まったく(精神的に)八方ふさがりになったアンナは、とうとう鉄道自殺を遂げる。
ヴロンスキーはショックを受けるが、ヴロンスキーの母はアンナについて、自分だけでなく二人の男も破滅させるめちゃくちゃな情熱、と非難している。一方、リョーヴィンは、自分の欲得のためでなく神様のために生きなくちゃならない、という考えに達する。
アンナとヴロンスキーの激しい悲恋に対して、キチイとリョーヴィンの幸せな結婚が対置されている。最初の腹案段階ではキチイやリョーヴィンは造形されていなかったんだそうである。
あるとき、リョーヴィンはアンナと初対面するのだが、女に誠実一路なリョーヴィンですらアンナの魅力に感化されるところがあり、新妻のキチイに嫉妬されている、というくらいアンナには「魅力」がある。
夫婦が永の年月をそのままの状態で暮らすのは完全な一致も決裂もないからであるが、アンナは自分だけに集中すべきヴロンスキーの愛情が薄らいだように感じられる。外面的にはなんの原因もないのに、愛情の減った分は別の女に向かっているのではないかとアンナは勝手に想像してまた苦しむ。そして、自分の苦しさをヴロンスキーの罪として責めてしまう気持ちも芽生える。愛情があるならこの苦しさを理解して救いだしてくれるべき、というのがアンナの理屈。要するに、あたしの苦境をなんとかしなさいよ(それによって愛の存在を証明すべし)、という女心である。特に、(立場上)モスクワの社交界がいやなのだが、ヴロンスキーは田舎にひっこむ気もない。ヴロンスキーもできるかぎりのことはしているのだが、愛情渇望症(?)のアンナにとってはこの小さな掛け違いが大問題となっていき、ついにはこの苦しみを解決するための最終手段としてだんだんと「死」を想定するようになる。
アンナは、ヴロンスキーがキチイを振ったことを実は後悔しているのではないかと妄想して苦しんだり、その一方、そんなわけないこともわかっている。ヴロンスキーへの愛情は情熱的にわがままになっていくのに、ヴロンスキーからの愛情は衰えていくような気もする。たとえ、離婚が無事成立してヴロンスキーと結婚しても、一人息子のセリョージャは自分の二人の夫のことを考えなくなるわけでもないし、ヴロンスキーとの間に新しい感情が芽生えるわけでもない。まったく(精神的に)八方ふさがりになったアンナは、とうとう鉄道自殺を遂げる。
ヴロンスキーはショックを受けるが、ヴロンスキーの母はアンナについて、自分だけでなく二人の男も破滅させるめちゃくちゃな情熱、と非難している。一方、リョーヴィンは、自分の欲得のためでなく神様のために生きなくちゃならない、という考えに達する。
アンナとヴロンスキーの激しい悲恋に対して、キチイとリョーヴィンの幸せな結婚が対置されている。最初の腹案段階ではキチイやリョーヴィンは造形されていなかったんだそうである。
2008年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ロシア文学はあまり読んだことがなかったが、
これは1ヶ月かけてじっくり読むことができた。
ただ登場人物の名前が覚えにくい(例:ブロンスキーとオブロンスキーなど)ので
メモを書きながら読まないと「えーっと、この人誰だっけ?」という状態になる。
この小説は二人の主人公がいる。
・アンナ・アレーニナ(美貌の政府高官夫人)
・リョービン(理想主義者の地主貴族)
この二人それぞれが軸になってストーリーが展開するが、
アンナとリョービンは後半に少しだけ会話を交わすだけだったりする。
アンナと若いブロンスキー(伯爵家出身の士官)の破滅的な恋だけであれば
ひたすら重苦しい、陰惨なストーリーになるところを
リョービンとキチィ(公爵令嬢。昔、ブロンスキーに恋をしていた)の穏やかな家庭愛を
絡ませることによって、救いようのない結末を免れているところなど
この構成の巧みさはさすが文豪である。
あとはフランス語を交えて会話したり、
子供にフランス人の家庭教師を雇うなどのフランス崇拝や、
男はカード賭博や競馬、女は霊媒のような神秘主義者に熱中するなど、
当時のロシア上流階級の様子がわかって面白かった。
これは1ヶ月かけてじっくり読むことができた。
ただ登場人物の名前が覚えにくい(例:ブロンスキーとオブロンスキーなど)ので
メモを書きながら読まないと「えーっと、この人誰だっけ?」という状態になる。
この小説は二人の主人公がいる。
・アンナ・アレーニナ(美貌の政府高官夫人)
・リョービン(理想主義者の地主貴族)
この二人それぞれが軸になってストーリーが展開するが、
アンナとリョービンは後半に少しだけ会話を交わすだけだったりする。
アンナと若いブロンスキー(伯爵家出身の士官)の破滅的な恋だけであれば
ひたすら重苦しい、陰惨なストーリーになるところを
リョービンとキチィ(公爵令嬢。昔、ブロンスキーに恋をしていた)の穏やかな家庭愛を
絡ませることによって、救いようのない結末を免れているところなど
この構成の巧みさはさすが文豪である。
あとはフランス語を交えて会話したり、
子供にフランス人の家庭教師を雇うなどのフランス崇拝や、
男はカード賭博や競馬、女は霊媒のような神秘主義者に熱中するなど、
当時のロシア上流階級の様子がわかって面白かった。
2015年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
様々な主人公が、それぞれの生き方について深く考え、そして自分の考えにも省みさせられます。しかし一見華やかさなどもあり、女性にも読みやすいですが、かなり読みごたえがあります。
2014年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
綺麗な状態での本で、大変満足しています。有難うございました。
2011年10月15日に日本でレビュー済み
「結婚」の始まりと終わりを描いて見事。
とくに、これから結婚しようという人は
島尾敏雄の『死の棘』とともに読むべき作品だと思う。
構成上、面白いと思った点
・肝心のアンナは上巻のかなり後(P.128)からようやく登場。
・もう一人の主人公であるリョーヴィンと、アンナの
「ツーショット」は、下巻のかなり後のほう(P.297〜)で
すれちがう程度に描かれるだけ。
当時にしてはかなり前衛的な構成なのではないだろか。
私にとって、トルストイは
「白樺派」の連想とか、禁欲的・求道的・道徳的といった
イメージが先行していたので、独善的で説教臭い作風かと
思っていたのだが、
若い頃はかなり派手に遊んだんだろうなあ、と窺い知れる。
破天荒な放蕩の果てにある種の思想に到達した感がある。
だから信頼できる。
一般には
ドストエフスキーのほうが人気だけれど(私も好きだが)、
個人的には、ドストエフスキーの情熱的な語り口よりも
トルストイの冷静で端正な語り口のほうが今は好ましく
感じられる。
とくに、これから結婚しようという人は
島尾敏雄の『死の棘』とともに読むべき作品だと思う。
構成上、面白いと思った点
・肝心のアンナは上巻のかなり後(P.128)からようやく登場。
・もう一人の主人公であるリョーヴィンと、アンナの
「ツーショット」は、下巻のかなり後のほう(P.297〜)で
すれちがう程度に描かれるだけ。
当時にしてはかなり前衛的な構成なのではないだろか。
私にとって、トルストイは
「白樺派」の連想とか、禁欲的・求道的・道徳的といった
イメージが先行していたので、独善的で説教臭い作風かと
思っていたのだが、
若い頃はかなり派手に遊んだんだろうなあ、と窺い知れる。
破天荒な放蕩の果てにある種の思想に到達した感がある。
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ドストエフスキーのほうが人気だけれど(私も好きだが)、
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トルストイの冷静で端正な語り口のほうが今は好ましく
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