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辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 単行本 – 2018/4/5
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ノンフィクション作家と歴史家が、「面白い本を読んだら誰かと語り合いたい! 」と彼らの知性を刺激した古今東西の本をテーマに開催した読書会対談。
取り上げたのは、イブン・バットゥータ『大旅行記』、町田康『ギケイキ』など8作品。それらをやさしく面白く読み解きながら、辺境と歴史というふたつの視点の相乗効果は、新たな発見を生み、既存の学説に異を唱える。
前著『世界の辺境とハードボイルド室町時代』同様、知的興奮に満ちた1冊。充実の脚注付き。
【目次より抜粋】
第1章『ゾミア』
「文明から未開へ」逆転の歴史観
リーダーを生まず、文字を捨てるという知恵
第2章『世界史のなかの戦国日本』
倭寇の後継者・秀吉のマッチョなコンプレックス
グローバルヒストリーからこぼれ落ちる世界の広さ
第3章『大旅行記』全8巻
イスラムのパワーと慈善思想が可能にした大旅行
女好きの旅行家がたどり着いたリゾートアイランド
第4章『将門記』
日本史上最大の反乱を描く中立的ノンフィクション?
将門が見た夢を頼朝が見なかったのはなぜか
第5章『ギケイキ』
善悪を超えたピカレスクロマン
武士とヤクザが一体だった時代
第6章『ピダハン』
数もない、左右もない、呪術も神話もない
直接体験しか信じない人々に神の言葉を伝えられるか
第7章『列島創世記』
照葉樹林文化論をバッサリ否定
権力者はなぜモニュメント造営に走るのか
第8章『日本語スタンダードの歴史』
伊達政宗が「田舎者」を自覚した瞬間
「なにをいっているのかわからぬ」島津軍?
【著者プロフィール】
高野 秀行(たかの ひでゆき)
ノンフィクション作家。1966年、東京都生まれ。『ワセダ三畳青春記』で酒飲み書店員大賞受賞、『謎の独立国家ソマリランド』で講談社ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞。著書に『謎のアジア納豆』『アヘン王国潜入記』『移民の宴』など多数。
清水 克行(しみず かつゆき)
歴史家。明治大学商学部教授。専門は日本中世史。1971年、東京都生まれ。「室町ブームの火付け役」と称され、大学の授業は毎年400人超の受講生が殺到。2016年~17年、讀賣新聞読書委員。著書に『喧嘩両成敗の誕生』、『日本神判史』、『耳鼻削ぎの日本史』など。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社インターナショナル
- 発売日2018/4/5
- ISBN-104797673532
- ISBN-13978-4797673531
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登録情報
- 出版社 : 集英社インターナショナル (2018/4/5)
- 発売日 : 2018/4/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4797673532
- ISBN-13 : 978-4797673531
- Amazon 売れ筋ランキング: - 165,822位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 162位論文集・講演集・対談集
- カスタマーレビュー:
著者について
1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。
早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。
「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションや旅行記のほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。
1992-93年にはタイ国立チェンマイ大学日本語科で、2008-09年には上智大学外国語学部で、それぞれ講師を務める。
主な著書に『アヘン王国潜入記』『巨流アマゾンを遡れ』『ミャンマーの柳生一族』『異国トーキョー漂流記』『アジア新聞屋台村』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『西南シルクロードは密林に消える』『怪獣記』(講談社文庫)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)、『未来国家ブータン』(集英社)など。
『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で第一回酒飲み書店員大賞を受賞。
『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社)で第35回講談社ノンフィクション賞を受賞。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この手のジャンルに興味が無くても、グイグイ読ませてくれます。
高野秀行氏は大学4年で「幻の怪獣ムベンベを追え」でデビューし、次に「アマゾンの船旅」も出版されて、順風満帆と「勘違い(?)」したそうです。その後、多くの書籍を出版しますが、「、、、一生懸命格調高いものを書こうと努力したんですけど、そっちの方にはついぞいかなかった」と語っております。
清水氏は上述の二人の師との出逢いが人生での幸運であったそうですが、高野氏は師となる人物には逢わず、自身が迷走したのはそのためではないか、といささか残念そうに記しています。
二人が語る室町時代、各国の社会事情、法律、辺境での掟、食物、など多岐にわたる多くの話題・議論は大変に面白いものですが、評者には人との出逢いについての部分が大いに参考になりました。
ふたりは読書をしてるだけなのに、1冊目と同じく、別世界に案内してくれます。
アフリカ、昔のインド、古代日本、室町時代。
清水先生のその時代がどんな時代だったかの説明と、高野さんの「こないだ行ったアフリカでね…」みたいな話で、ありありとその時代のその国の情景を目に浮かばせるという、なぞの能力があるすごい本です。第3弾もつよくつよく希望します!!
次はおいしいもの対談とかどうかな…。食べながらいろんな国と時代を解説するの。
ここに載っている本はひとつも読んだ事ないけど(ほぼ読めなそう)
どの章も楽しく読むことが出来ました。
お二人の知識と考えの広さ、深さに脱帽です。
もし時折出てくる高野さんのソマリ人の例えがサラーッと流れてしまった方は、ぜひ「謎の独立国家ソマリランド」をお読みください。
すごくこの本の内容が入ってきやすくなると思います。