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NHK「100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことば NHK「100分de名著」ブックス Kindle版
老いや病い、死の苦しみから、人は目を背けることができない。かくも絶対的な苦悩を宿命づけられている私たちが、それでも安らかに生きるにはどうすれば良いか。仏教の始祖ブッダは、世界は原因と結果の因果則でしか動いていないことを悟り、苦しみを正しく受け入れることができるように「自分の心の在りよう」を変えていくことが、苦悩から解放される唯一の道だと説いた。現代における“処方箋”として、「釈迦の仏教」の本質を読む。
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2012/6/22
- ファイルサイズ1686 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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登録情報
- ASIN : B009QW63B8
- 出版社 : NHK出版 (2012/6/22)
- 発売日 : 2012/6/22
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1686 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 144ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 32,636位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 17位仏教の経典
- - 121位仏教 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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佐々木閑(ささき しずか)
1956年 福井県生まれ
1975年 福井県立藤島高校卒業
1979年 京都大学工学部工業化学科(野崎研究室)卒業
1982年 京都大学文学部哲学科仏教学卒業
1984年 京都大学大学院文学研究科修士課程修了
1987年 同 博士課程 単位取得満期退学
1988年から90年にかけて、米国カリフォルニア大学バークレー校に留学
1990年 花園大学文学部専任講師
1993年 同 助教授
2002年 同 教授 (現在に至る)
文学博士
日本印度学仏教学会賞および、鈴木学術財団特別賞受賞
著書
・『出家とはなにか』大蔵出版 1999年
・『インド仏教変移論』大蔵出版 2000年
・『犀の角たち』大蔵出版 2006年
・『日々是修行』筑摩書房 2009年
・『生物学者と仏教学者 七つの対論』ウェッジ 2009年
・『「律」に学ぶ生き方の智慧』新潮社 2011年
翻訳
・『鈴木大拙著 大乗仏教概論』岩波書店 2004年
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年3月19日に日本でレビュー済み
レポート
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日本の仏教は新興宗教であることが分かります。何事もオリジナルを知ることが大切です。
役に立った
2020年5月3日に日本でレビュー済み
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著者の註釈が広がりすぎます。こちらはブッダの真理のことばを読みたいのに、佐々木さんの思い込みの入った註釈、解説が延々と続きますから、こりゃ何だい?という気持ちになります。悪くはないのです。でも、少し偏ったかな。これは本の表題を変えて、解説と書いておかなければいけません。
2024年2月14日に日本でレビュー済み
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東日本大震災以前に企画があったそうですが
番組の講師を依頼された佐々木さん
震災後閉塞した感のある時代の空気の中で
ブッダについてどう伝えるか悩まれたそうです
こんな時代だからこそ、よりどころが必要で
それにはそのままシンプルにブッダの教えを
伝えることがいいのではと思われたそうです
日本語で真理の言葉という意味の原始的な経典の一つ
『ダンマパダ』を取り上げ2011年9月、12年3月に
放送されたブッダ、真理のことばのテキストを底本に
加筆、修正され出された本ですが
禅宗、浄土真宗など仏教には宗派がたくさんありますが
それらはお釈迦様がなくなった後
独自に発展したもので
生老病死、という苦しみから逃れる方法を探した
お釈迦様の教えは何か特別な力や存在に頼るのではなく
自力救済
自分自身の努力によって煩悩を断ち切り
一切皆苦、苦しみの世で平穏を手に入れるものだそうです
それには精神の統一が必要で
そのための方法が瞑想だそうです
上座部仏教はそういった修業を重要視するようですが
日本に伝わったのは大乗仏教の方で
普通の人には修業は難しいので
大乗仏教では阿弥陀仏とか、何か特別な力にすがって
悟りを得ようという面があるそうです
色即是空なんてお経の一説をよく聞きますが
空、大乗仏教では重要視されるそうですが
お釈迦様はそれほど重要視していなかったそうです
空、物事は移ろう、固定されたものはない
そういった意味だそうですが、お釈迦様は空を
物事を正しく見るための
一つの視点ととらえていたそうです
まったく同じ意味ではないにしても
空、旧約聖書にも出てきますし
その他の宗教にも出てくるそうです
物事は変わりゆく、という意味なら
特別なことではなく自然なことで
どの宗教もそれをとらえていたのかもしれませんが
本のタイトル、真理のことば、ダンマパダ
その経典の解説本や訳本を期待した人だと
あれっと思うかもしれませんが
元々の仏教がどんなものだったか、わかりやすい本です
そんな本が読みたかった人には、良さそうな本で
番組の講師を依頼された佐々木さん
震災後閉塞した感のある時代の空気の中で
ブッダについてどう伝えるか悩まれたそうです
こんな時代だからこそ、よりどころが必要で
それにはそのままシンプルにブッダの教えを
伝えることがいいのではと思われたそうです
日本語で真理の言葉という意味の原始的な経典の一つ
『ダンマパダ』を取り上げ2011年9月、12年3月に
放送されたブッダ、真理のことばのテキストを底本に
加筆、修正され出された本ですが
禅宗、浄土真宗など仏教には宗派がたくさんありますが
それらはお釈迦様がなくなった後
独自に発展したもので
生老病死、という苦しみから逃れる方法を探した
お釈迦様の教えは何か特別な力や存在に頼るのではなく
自力救済
自分自身の努力によって煩悩を断ち切り
一切皆苦、苦しみの世で平穏を手に入れるものだそうです
それには精神の統一が必要で
そのための方法が瞑想だそうです
上座部仏教はそういった修業を重要視するようですが
日本に伝わったのは大乗仏教の方で
普通の人には修業は難しいので
大乗仏教では阿弥陀仏とか、何か特別な力にすがって
悟りを得ようという面があるそうです
色即是空なんてお経の一説をよく聞きますが
空、大乗仏教では重要視されるそうですが
お釈迦様はそれほど重要視していなかったそうです
空、物事は移ろう、固定されたものはない
そういった意味だそうですが、お釈迦様は空を
物事を正しく見るための
一つの視点ととらえていたそうです
まったく同じ意味ではないにしても
空、旧約聖書にも出てきますし
その他の宗教にも出てくるそうです
物事は変わりゆく、という意味なら
特別なことではなく自然なことで
どの宗教もそれをとらえていたのかもしれませんが
本のタイトル、真理のことば、ダンマパダ
その経典の解説本や訳本を期待した人だと
あれっと思うかもしれませんが
元々の仏教がどんなものだったか、わかりやすい本です
そんな本が読みたかった人には、良さそうな本で
2019年7月10日に日本でレビュー済み
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古代仏教のベーシックなところをカバーしてます。
もうちょっと踏み込んで欲しかった。
もうちょっと踏み込んで欲しかった。
2023年10月7日に日本でレビュー済み
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本書は、仏教の多くの経典のなかでも、ブッダの時代に近い、古い段階の経典の一つである、「ダンマパダ(真理の言葉)」を取り上げています。
約2500年前に、ブッダ(本名:ゴータマ・シッダッタ)によって始まった仏教は、その後、誕生した北インドから各地へ広まっていきます。
そして、その教えや内容も変化していきました。
日本へは、その変化した大乗仏教が伝わったことになります。
著者は、この変化してきた仏教に対して、ブッダが説いた原初の教えを、「釈迦の仏教」と呼んで区別しています。
「ダンマパダ(真理の言葉)」は、まさに「釈迦の仏教」を伝えるものです。
本書で著者は、「ダンマパダ(真理の言葉)」の言葉を一つひとつ紹介して、その意味を解説する、という方法は、とっていません。
「釈迦の仏教」の核心をまず明らかにして、それを裏付ける言葉を、「ダンマパダ」から紹介する、という構成になっています。
「釈迦の仏教」の核心とは次のようになると思います。
まず著者は、私たちにとって仏教とは、「心の病院」であると、定義します。
苦しみを感じている人々を治療する存在である、と。
では、どのように治療するのでしょうか。
その方法が、ブッダが悟った「四諦しだい」という真理を知り、修行法としての「八聖道はっしょうどう」を実践することだといいます。
「四諦しだい」とは次になります。
そもそも生きることは本質的に「苦」であるという認識(一切皆苦いっさいかいく)から始まります(苦諦くだい)。
なぜ「苦」なのか。
それは、私たちが、煩悩があるため(無明むみょう)、ものごとの真実を認識できないからだといいます(集諦じったい)。
ですから、煩悩を消すことができれば、「苦」を滅することができます(滅諦めったい)。
そして、煩悩を消すためには、具体的な八つの道(八聖道)を実践することになります(道諦どうたい)。
八つの実践、「八聖道はっしょうどう」とは、正見しょうけん、正思惟しょうしゆい、正語しょうご、正業しょうごう、正命しょうみょう、正精進しょうしょうじん、正念しょうねん、正定しょうじょう、です。
ところで、煩悩によってものごとの真実を認識できない、というその真実とは何でしょう。
それは、とてもシンプルで、次のたった二つで表現されます。
すべてのものは因果の関係で変化する(諸行無常しょぎょうむじょう)。
すべてのものにおいて、「私」とか「私のもの」という実体はない(諸法無我しょほうむが)。
この真実を本当にわかることが、「悟った」ことになるといいます。
そのとき、完全に苦を滅した安寧の境地を得ることになるのです。
そして、「悟る」ための修行の基本となるのが、「瞑想」精神集中です。
以上が、「釈迦の仏教」の核心だと思います。
また、著者は、仏教と科学の世界観との共通性や、脳科学との関係についても触れており、その点については今後何が明らかになるのか興味のあるところです。
本書は、仏教の原初の教えである「釈迦の仏教」の核心を取り出してきて、
とても分かりやすく解説してくれています。
その内容は、心に苦しみを抱えた人びとに対する、
救いの道の一つを明確に示してくれていると思います。
生き方や心の問題に関心のあるすべての人へおすすめします。
約2500年前に、ブッダ(本名:ゴータマ・シッダッタ)によって始まった仏教は、その後、誕生した北インドから各地へ広まっていきます。
そして、その教えや内容も変化していきました。
日本へは、その変化した大乗仏教が伝わったことになります。
著者は、この変化してきた仏教に対して、ブッダが説いた原初の教えを、「釈迦の仏教」と呼んで区別しています。
「ダンマパダ(真理の言葉)」は、まさに「釈迦の仏教」を伝えるものです。
本書で著者は、「ダンマパダ(真理の言葉)」の言葉を一つひとつ紹介して、その意味を解説する、という方法は、とっていません。
「釈迦の仏教」の核心をまず明らかにして、それを裏付ける言葉を、「ダンマパダ」から紹介する、という構成になっています。
「釈迦の仏教」の核心とは次のようになると思います。
まず著者は、私たちにとって仏教とは、「心の病院」であると、定義します。
苦しみを感じている人々を治療する存在である、と。
では、どのように治療するのでしょうか。
その方法が、ブッダが悟った「四諦しだい」という真理を知り、修行法としての「八聖道はっしょうどう」を実践することだといいます。
「四諦しだい」とは次になります。
そもそも生きることは本質的に「苦」であるという認識(一切皆苦いっさいかいく)から始まります(苦諦くだい)。
なぜ「苦」なのか。
それは、私たちが、煩悩があるため(無明むみょう)、ものごとの真実を認識できないからだといいます(集諦じったい)。
ですから、煩悩を消すことができれば、「苦」を滅することができます(滅諦めったい)。
そして、煩悩を消すためには、具体的な八つの道(八聖道)を実践することになります(道諦どうたい)。
八つの実践、「八聖道はっしょうどう」とは、正見しょうけん、正思惟しょうしゆい、正語しょうご、正業しょうごう、正命しょうみょう、正精進しょうしょうじん、正念しょうねん、正定しょうじょう、です。
ところで、煩悩によってものごとの真実を認識できない、というその真実とは何でしょう。
それは、とてもシンプルで、次のたった二つで表現されます。
すべてのものは因果の関係で変化する(諸行無常しょぎょうむじょう)。
すべてのものにおいて、「私」とか「私のもの」という実体はない(諸法無我しょほうむが)。
この真実を本当にわかることが、「悟った」ことになるといいます。
そのとき、完全に苦を滅した安寧の境地を得ることになるのです。
そして、「悟る」ための修行の基本となるのが、「瞑想」精神集中です。
以上が、「釈迦の仏教」の核心だと思います。
また、著者は、仏教と科学の世界観との共通性や、脳科学との関係についても触れており、その点については今後何が明らかになるのか興味のあるところです。
本書は、仏教の原初の教えである「釈迦の仏教」の核心を取り出してきて、
とても分かりやすく解説してくれています。
その内容は、心に苦しみを抱えた人びとに対する、
救いの道の一つを明確に示してくれていると思います。
生き方や心の問題に関心のあるすべての人へおすすめします。
2013年4月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「釈迦の仏教」を説いた本。大乗仏教から派生した「日本の仏教」は、釈迦の教えとは違うが著者の基本。単なる「仏教入門」の書ではない。
しかし、「仏教」の基本を知るには分かりいい。「初転法輪」「一切皆苦」「四諦」「八正道」。それらをうまく説明した上で、「釈迦の仏教」の最大特徴と目標を示す。
特徴=「外の力に頼らず、あくまでも自分の力で道を切り開くという点」。
目標=「永久に到達できない目標に向かって、一歩でも近づけるよう努力し続けること」
以上が第一章「生きることは苦である」。
第2章は「恨みから離れる」。「釈迦の仏教」の特異性が説かれていく。「この世で起こっているものごとの正しい姿とは何か。それはすなわち、『すべてうつろう』ということ」=「諸行無常」。このことを正しく認識することが「釈迦の仏教」の要という(54頁)。
そして第3章で「諸法無我」を説き、「諸行無常」との二つが「世界を正しく見るための羅針盤」とした(72頁)。「この世に『私』という絶対的存在など、どこにもない」が「諸法無我」の意。ここの「行」は「原因と結果の因果関係によってこの世に生れ出るすべてのもの」のことという。このあたりは難解。
さらに第4章「正しいものの見方」のはじめに、「釈迦の仏教」の最大特徴は「自己鍛錬システム」だと規定している。あくまでも超越的な存在によらず「自己改良」で解決していくと考えるのだとする。その目指すところは「涅槃寂静」。確かにブッダはそうであった。その原点に立つべく努力しようという。
著者は、アメリカに「ナイトスタンド・ブディスト」と呼ばれる人々がいるという。普通に働き暮らしながら、夜に部屋を暗くして瞑想、「涅槃寂静」を目指す人びとがいるらしい。すでに推定300万人と言われていると。そう紹介し、「今後は『仏法僧』ではなく、『仏法』だけの仏教、『個の仏教』が広がる可能性が高いと私は思っています」と(108頁)。これはいかがかと評者は考える。著者は、「僧」は「サンガ」で「修行のための組織」だと書いていた(86頁)。それが無くてもいいと考えるのは勇み足ではないか。「個の仏教」は、人と人とが結ばれて生かし生かされるという関連性を無視してしまうだろう。それでいいのかという問題がある。
しかし著者は、幾つもの仏教があっていい、選択肢を知っていることが大事だとも書いている(115頁)。やや混乱した記述ではあるが、テレビ番組を制作する過程の、収録した映像を編集する段階で生じた混乱を整理し切れていないのかもと思う。
そうした評者が傷と思う箇所がありながらも、伝統的な「日本の仏教」への対抗軸を提出した努力には敬意を表したい。
また、巻末の認知脳科学者・藤田一郎との対談で提出した仏教と科学の関連性という問題は、評者には難解ながら、これから問われ続けることだろうと思わせてくれた。
しかし、「仏教」の基本を知るには分かりいい。「初転法輪」「一切皆苦」「四諦」「八正道」。それらをうまく説明した上で、「釈迦の仏教」の最大特徴と目標を示す。
特徴=「外の力に頼らず、あくまでも自分の力で道を切り開くという点」。
目標=「永久に到達できない目標に向かって、一歩でも近づけるよう努力し続けること」
以上が第一章「生きることは苦である」。
第2章は「恨みから離れる」。「釈迦の仏教」の特異性が説かれていく。「この世で起こっているものごとの正しい姿とは何か。それはすなわち、『すべてうつろう』ということ」=「諸行無常」。このことを正しく認識することが「釈迦の仏教」の要という(54頁)。
そして第3章で「諸法無我」を説き、「諸行無常」との二つが「世界を正しく見るための羅針盤」とした(72頁)。「この世に『私』という絶対的存在など、どこにもない」が「諸法無我」の意。ここの「行」は「原因と結果の因果関係によってこの世に生れ出るすべてのもの」のことという。このあたりは難解。
さらに第4章「正しいものの見方」のはじめに、「釈迦の仏教」の最大特徴は「自己鍛錬システム」だと規定している。あくまでも超越的な存在によらず「自己改良」で解決していくと考えるのだとする。その目指すところは「涅槃寂静」。確かにブッダはそうであった。その原点に立つべく努力しようという。
著者は、アメリカに「ナイトスタンド・ブディスト」と呼ばれる人々がいるという。普通に働き暮らしながら、夜に部屋を暗くして瞑想、「涅槃寂静」を目指す人びとがいるらしい。すでに推定300万人と言われていると。そう紹介し、「今後は『仏法僧』ではなく、『仏法』だけの仏教、『個の仏教』が広がる可能性が高いと私は思っています」と(108頁)。これはいかがかと評者は考える。著者は、「僧」は「サンガ」で「修行のための組織」だと書いていた(86頁)。それが無くてもいいと考えるのは勇み足ではないか。「個の仏教」は、人と人とが結ばれて生かし生かされるという関連性を無視してしまうだろう。それでいいのかという問題がある。
しかし著者は、幾つもの仏教があっていい、選択肢を知っていることが大事だとも書いている(115頁)。やや混乱した記述ではあるが、テレビ番組を制作する過程の、収録した映像を編集する段階で生じた混乱を整理し切れていないのかもと思う。
そうした評者が傷と思う箇所がありながらも、伝統的な「日本の仏教」への対抗軸を提出した努力には敬意を表したい。
また、巻末の認知脳科学者・藤田一郎との対談で提出した仏教と科学の関連性という問題は、評者には難解ながら、これから問われ続けることだろうと思わせてくれた。
2023年7月11日に日本でレビュー済み
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非常に分かりやすかったです。日本に広がる仏教と、原点である"釈迦の仏教"の違いも知る事ができました。
「ダンマパダ」を読んでみたいと思いました。
「ダンマパダ」を読んでみたいと思いました。