詳細で驚く。よくこれだけ調べたものだ(巻末の謝辞では3か月で作業したとある)。
詳細過ぎて読むの大変である。しかし、ロシアとの関りとかも取り上げられており、興味深い。
また、メラニア夫人との結婚式(2005年)には、クリントン夫妻が出席していたというのも歴史の皮肉だろう(P.371)。
脚注がやたらと付いていて、適当なことを言っているわけではないというWPの心意気が感じられる(というか名誉棄損訴訟対策?)
結論から言えば、「アプレンティス」出演のあたりから読むといいのではないかと思う(第11章以降)。
内容はというと、トランプにとっての不都合すぎる真実といったところか。
トランプのビジネススタイルはとてもまっとうでなくペテンだらけだが、ただ、乱世を生き抜く生命力は感じられる。
転機は「アプレンティス」の番組のアイデアに乗ったことか。
ワシントン・ポストにトランプが敵意を持つのはわかる。況やオーナーのジェフ・ベゾスにも好意を持つことはあるまい。
トランプが何で儲けたかというと、トランプブランドのライセンス料(「トランプ」の名が付く建物の場合は手数料)が実は大きいように思われる。
これはリスクを自分で取らず、売り上げに応じて収入が入ってくるという美味しいビジネスモデルだ。
そのブランドは、上記の番組に出たことで形成されたことになる。
このライセンス契約を締結した国は、2011年~15年には二桁に達し、選挙運動を始めてからも、インドネシアと新たに契約を結んだという。中には、トルコ、UAE、アゼルバイジャンなど、米国にとって安全保障上、問題なしとはしない国もあるという。
これにより、結果的に各国の富豪とトランプが親密な関係を築くことになったわけだ(ロシアのアガラロフ家、アゼルバイジャンのマムマドフ家(ホテル建設はのちに中止))。
トランプのメラニア夫人の評価が面白い。「自分にとっての最大の応援団であり、「地に足を付けさせてくれる」存在だ」という(p.375)。
人気が出た秘密がいみじくも書いてある。「トランプはニュースを独占した。視聴率を稼げるからだ」(p.437)。
日本での現象を見ても、政治とか選挙は究極的には露出の量が大事なのかもしれない。
しかし、読んでみても、トランプにアンチ・グローバリズムとか思想的なところはかけらも感じない。
やはり、トランプとバノンが結びついたところに、トランプ現象が発生したと考えてよいのではないかと思う。
ただ、その辺の内容が含まれていないのは少し不思議な感じがしないでもない。
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トランプ 単行本 – 2016/10/11
ワシントン・ポスト取材班
(著),
マイケル・クラニッシュ
(著),
マーク・フィッシャー
(著),
野中 香方子
(翻訳),
森嶋 マリ
(翻訳),
鈴木 恵
(翻訳),
土方 奈美
(翻訳),
池村 千秋
(翻訳)
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5
その他
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テレビ東京系『日曜夕方の池上ワールド』で、池上彰氏が紹介!
『Mr.サンデー』『とくダネ! 』(フジテレビ)、毎日新聞「風知草」、朝日新聞「天声人語」、中日新聞「中日春秋」、週刊ダイヤモンド「知を磨く読書(佐藤優)」、週刊現代「リレー読書日記(生島淳)」、月刊文藝春秋「鼎談書評」など、紹介メディア多数!
◆初めて明かされる国盗り物語の全貌◆
これまで数々のスクープで世界中に衝撃を与えつづけてきたワシントン・ポスト紙が、
3か月にわたって20人以上の記者を投入し、
これまで1度も選挙の洗礼を受けていないトランプの全人生を徹底取材!
発売直後、英ガーディアン紙をはじめ、欧米の各紙が一斉に取り上げる一方、
トランプ氏本人は本書について「Don't buy, boring!(買うな、退屈な本だ!)」と、
自身のTwitterで不買運動を呼びかけた。
・マンション群に黒人を入居させなかったとして「人種差別罪」で訴追されている。
・マライア・キャリーやダイアナ妃と「やりたい」「自分ならやれた」とラジオで公言。
・3度目の結婚の際にヒラリー・クリントンを招待、ヒラリーは最前列で出席。
・1999年から2012年まで7回、党籍を変える。民主党、共和党、改革党。
・トランプは100億ドル以上の純資産を持つと主張するが、実際には10分の1以下。
――など、数々の知られざる事実が明らかになる!
【目次】
■本書について
ワシントン・ポスト紙は、選挙の洗礼を1度も受けたことのない大統領候補を描く
本書のために3か月にわたり20人の記者を投入。ウッドワードもその重要な1人だ。
■序章 泡沫候補だった
予備選が始まったとき、ギャンブル・サイトでトランプのオッズは150対1で最下位。
ポスト紙も泡沫と結論。違うと考えたのは首都から遠く離れた新聞の発行人だった。
■第1章 ミリタリー・アカデミーからウォートン・スクールまで
音楽教師を殴り、ナイフを持ち歩いた問題児は、父親によって軍隊式学校に転入させ
られる。規律を学び、スポーツで花開いたトランプは、名門ウォートンに進学する。
■第2章 人種差別事件で訴追される
トランプ親子の経営するアパート群にはある秘密があった。黒人と白人が入居するア
パートを、入り口の段階で「符丁」で分けていたのだ。それは市当局の知るところに。
■第3章 「死刑執行人」と呼ばれた弁護士を雇う
トランプは人種差別訴訟の弁護を、かつて政府内で赤狩りを指導していたロイ・コー
ンに依頼。すぐに彼らは、1億ドルの賠償を求めて政府を反訴するという奇策に出る。
■第4章 マンハッタンを手中に収める
父親の軛を逃れ、自分の足で立つためにもマンハッタンへの進出は是が非でも果たさ
ねばならない。破産寸前のニューヨーク市を相手にマフィアも利用し取引をまとめる。
■第5章 メディアはこう使え!
モデルとの不倫が発覚。連日そのスキャンダルを報じるメディアには、バロンと名乗
る男からの情報提供が続いた。だがその正体は、偽名を騙ったトランプ本人だった。
■第6章 カジノ帝国を築く
トランプはアトランティックシティに乗り込み、訴追歴を隠してカジノライセンスを
申請。周囲の反対も構わず3つのカジノを取得するも、その元手は高利の借金だった。
■第7章 幹部の死
3つ目のカジノがオープンする直前、トランプは長年側近を務めてきた3人の幹部を
ヘリコプターの墜落事故で失った。飛車角を失ったまま、専門家も危ぶむ開場が迫る。
■第8章 離婚と「秘密保持契約」
イヴァナとの離婚交渉は泥沼化し、ついにはトランプのレイプ疑惑まで浮上した。一方、
ラジオではダイアナ妃と「やりたい」と公言。彼女の別居後には花を贈りはじめる。
■第9章 アメフトリーグを潰す
メジャーリーグのチーム買収に2度失敗したトランプは、アメフトの後発リーグに参入。
直後、莫大なテレビ放映料を奪い取るべく、トップリーグとの全面戦争を始める。
■第10章 破産の危機に瀕する
32億ドルにまで膨らんだ負債。そんなトランプの救済策に最後まで反対したのは、
日本の2人の銀行家だった。彼は自身の生き残りを懸け、東京に1本の電話をかける。
■第11章 「お前はクビだ!」
沈みかけていたトランプを救ったのは、リアリティ番組からの出演オファーだった。
徹底的に視聴者層を分析し、高視聴率を獲得。自身をブランドにして再起を図る。
■第12章 トランプ・ブランドで反撃に出る
番組の成功でトランプという名前がブランドになった。ライセンス契約で、不動産、
ホテル、香水、大学に至るまで、投資をせず、リスクなしに莫大な収入を手にする。
■第13章 世界が「トランプ」を求めた
2013年、トランプは現地の新興財閥家と手を組み、ロシアにトランプ・タワーを
建設する計画を発表。その際、プーチンから直々に、1通の手紙を受け取っていた。
■第14章 プロレスのリングにさえ立った
映画、連続ドラマ、そしてプロレス。3度目の結婚で控えめなメラニアを手にいれ、
自分をギャグにするコメディ番組をもこなした究極のショーマンは、最大の舞台へ。
■第15章 ヒラリー・クリントンとの蜜月
ヒラリーが上院選に出馬した際、資金集めパーティーのホストを務めたのはトランプ
だった。彼はメラニアとの結婚式にも彼女を招待。ヒラリーは最前列に座っていた。
■第16章 本当に「大富豪」なのか?
トランプは自身の純資産は100億ドルを超えると主張する。だが、実際は10億ドル
にも満たない。大統領選にもかかわらず所得税申告書を公開しないのはそのためだ。
■第17章 こうして旋風は吹いた
原稿を用意せず、討論会で性器の大きさを主張し、ローマ教皇までもを「恥ずべき」と
非難。これまでの共和党候補の選挙戦術の多くを無意味にする予備選は加熱する。
■終章 異端児の党大会
異端児は党の主流派をまとめ、党大会を成功裏に終わらせられるか。子どもたちの
アドバイスで融和を図る副大統領候補を選んだトランプは、慣例を破り初日から登場。
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・3度目の結婚の際にヒラリー・クリントンを招待、ヒラリーは最前列で出席。
・1999年から2012年まで7回、党籍を変える。民主党、共和党、改革党。
・トランプは100億ドル以上の純資産を持つと主張するが、実際には10分の1以下。
――など、数々の知られざる事実が明らかになる!
【目次】
■本書について
ワシントン・ポスト紙は、選挙の洗礼を1度も受けたことのない大統領候補を描く
本書のために3か月にわたり20人の記者を投入。ウッドワードもその重要な1人だ。
■序章 泡沫候補だった
予備選が始まったとき、ギャンブル・サイトでトランプのオッズは150対1で最下位。
ポスト紙も泡沫と結論。違うと考えたのは首都から遠く離れた新聞の発行人だった。
■第1章 ミリタリー・アカデミーからウォートン・スクールまで
音楽教師を殴り、ナイフを持ち歩いた問題児は、父親によって軍隊式学校に転入させ
られる。規律を学び、スポーツで花開いたトランプは、名門ウォートンに進学する。
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ンに依頼。すぐに彼らは、1億ドルの賠償を求めて政府を反訴するという奇策に出る。
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父親の軛を逃れ、自分の足で立つためにもマンハッタンへの進出は是が非でも果たさ
ねばならない。破産寸前のニューヨーク市を相手にマフィアも利用し取引をまとめる。
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モデルとの不倫が発覚。連日そのスキャンダルを報じるメディアには、バロンと名乗
る男からの情報提供が続いた。だがその正体は、偽名を騙ったトランプ本人だった。
■第6章 カジノ帝国を築く
トランプはアトランティックシティに乗り込み、訴追歴を隠してカジノライセンスを
申請。周囲の反対も構わず3つのカジノを取得するも、その元手は高利の借金だった。
■第7章 幹部の死
3つ目のカジノがオープンする直前、トランプは長年側近を務めてきた3人の幹部を
ヘリコプターの墜落事故で失った。飛車角を失ったまま、専門家も危ぶむ開場が迫る。
■第8章 離婚と「秘密保持契約」
イヴァナとの離婚交渉は泥沼化し、ついにはトランプのレイプ疑惑まで浮上した。一方、
ラジオではダイアナ妃と「やりたい」と公言。彼女の別居後には花を贈りはじめる。
■第9章 アメフトリーグを潰す
メジャーリーグのチーム買収に2度失敗したトランプは、アメフトの後発リーグに参入。
直後、莫大なテレビ放映料を奪い取るべく、トップリーグとの全面戦争を始める。
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32億ドルにまで膨らんだ負債。そんなトランプの救済策に最後まで反対したのは、
日本の2人の銀行家だった。彼は自身の生き残りを懸け、東京に1本の電話をかける。
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沈みかけていたトランプを救ったのは、リアリティ番組からの出演オファーだった。
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ヒラリーが上院選に出馬した際、資金集めパーティーのホストを務めたのはトランプ
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トランプは自身の純資産は100億ドルを超えると主張する。だが、実際は10億ドル
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異端児は党の主流派をまとめ、党大会を成功裏に終わらせられるか。子どもたちの
アドバイスで融和を図る副大統領候補を選んだトランプは、慣例を破り初日から登場。
- 本の長さ541ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/10/11
- 寸法13.9 x 2.8 x 19.5 cm
- ISBN-104163905391
- ISBN-13978-4163905396
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/10/11)
- 発売日 : 2016/10/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 541ページ
- ISBN-10 : 4163905391
- ISBN-13 : 978-4163905396
- 寸法 : 13.9 x 2.8 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 375,359位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,583位国際政治情勢
- - 69,522位ノンフィクション (本)
- - 106,313位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年9月16日に日本でレビュー済み
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2017年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第45代アメリカ大統領、ドナルド・トランプ。いまだに何かの冗談のように思えてしまうこの事実、、しかし案外時代の変わり目というのはそんなものかもしれない。現代の視点からすれば、フランス革命は野蛮な暴動であるし、織田信長はサイコパスの暴君にしか見えないだろう。
本書は、そんなトランプが一介の不動産屋から共和党の大統領候補に登り詰めるまでの過程を豊富な資料や証言にもとづいて分析した力作だ。全体としては批判的ながらもトランプの本質をよく掴んでおり、ときには肯定的評価も与えている。
思いつきで発言・行動するが、同時に非常に優れた直感力にも恵まれている(ただし、いずれも虚栄心に基づいている)。口が悪く下品だが、本音を言う実直さがある(ただし、ほんとに都合の悪いことには目を瞑る)。本書を読むとそういったトランプ独特の人物像が浮かび上がってくる。
つまり、支持者が望むような利他的で誠実な人間ではないし、一方で反対派が吐き捨てるような馬鹿でもない。かといって中立批評家の論じるほどに計算高いわけでもない。まるで動物行動学者の予測を全て裏切るニホンザルのボスのようだ。シンプルだが、常に予測可能ではない。
ちなみに、このような人物がアメリカで求められたのは、積み重なる国内問題やイスラム系との軋轢だけではあるまい。個人的には、中国と対峙しなければならないアメリカが本能的に選んだ相手なのではないかとも思う。 傲岸不屈、身内重視、強引なリーダーシップ、才能ある他人を活用する狡猾さ。そして金ピカ大好き(笑)
こんな彼の特徴はそのまま中国の成金や権力者にも当てはまる。リベラルではもう勝負できないとアメリカ自身が感じたのかもしれない(ちなみに当のトランプは台湾訪問で中国共産党を慌てさせた後、「1つの中国」政策を容認したが、これはいつもビジネスで使う手である)。こんなことを考えさせるきっかけとしても本書は役に立つ。あえて難点を言えば、大統領本選前に発売された本なのでトランプ支持者(あるいは反対者)の実像までには迫れていないことだろうか。
最後に。本書でもっとも印象的な一文は、トランプの口からではない。彼に多額の資金を貸していた(が、返ってくる見込みが高くない)銀行家たちの弁護士の言葉だ。「基本的にトランプは殺すより生かしておいた方が良い」
※余談だが、それまで日本のメディアで絶大な信用を勝ち得ていた池上彰氏もトランプ当選は予測できなかった(というか、当選してほしくなかったのだろう)。当選後も文春連載でトランプはユダヤ人の婿の操り人形に過ぎないという持論を展開しているが、必要以上にトランプを貶める論調は予備選などで彼に負けたライバルたちを思わせてしまい、ちょっと微妙ではある。
本書は、そんなトランプが一介の不動産屋から共和党の大統領候補に登り詰めるまでの過程を豊富な資料や証言にもとづいて分析した力作だ。全体としては批判的ながらもトランプの本質をよく掴んでおり、ときには肯定的評価も与えている。
思いつきで発言・行動するが、同時に非常に優れた直感力にも恵まれている(ただし、いずれも虚栄心に基づいている)。口が悪く下品だが、本音を言う実直さがある(ただし、ほんとに都合の悪いことには目を瞑る)。本書を読むとそういったトランプ独特の人物像が浮かび上がってくる。
つまり、支持者が望むような利他的で誠実な人間ではないし、一方で反対派が吐き捨てるような馬鹿でもない。かといって中立批評家の論じるほどに計算高いわけでもない。まるで動物行動学者の予測を全て裏切るニホンザルのボスのようだ。シンプルだが、常に予測可能ではない。
ちなみに、このような人物がアメリカで求められたのは、積み重なる国内問題やイスラム系との軋轢だけではあるまい。個人的には、中国と対峙しなければならないアメリカが本能的に選んだ相手なのではないかとも思う。 傲岸不屈、身内重視、強引なリーダーシップ、才能ある他人を活用する狡猾さ。そして金ピカ大好き(笑)
こんな彼の特徴はそのまま中国の成金や権力者にも当てはまる。リベラルではもう勝負できないとアメリカ自身が感じたのかもしれない(ちなみに当のトランプは台湾訪問で中国共産党を慌てさせた後、「1つの中国」政策を容認したが、これはいつもビジネスで使う手である)。こんなことを考えさせるきっかけとしても本書は役に立つ。あえて難点を言えば、大統領本選前に発売された本なのでトランプ支持者(あるいは反対者)の実像までには迫れていないことだろうか。
最後に。本書でもっとも印象的な一文は、トランプの口からではない。彼に多額の資金を貸していた(が、返ってくる見込みが高くない)銀行家たちの弁護士の言葉だ。「基本的にトランプは殺すより生かしておいた方が良い」
※余談だが、それまで日本のメディアで絶大な信用を勝ち得ていた池上彰氏もトランプ当選は予測できなかった(というか、当選してほしくなかったのだろう)。当選後も文春連載でトランプはユダヤ人の婿の操り人形に過ぎないという持論を展開しているが、必要以上にトランプを貶める論調は予備選などで彼に負けたライバルたちを思わせてしまい、ちょっと微妙ではある。
2016年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ワシントンポストの予想は、見事にはずれたので、この本の書いてあることが真実とはいいきれない。
かなり批判的に書いてあるし、トランプ自体も、大手マスコミが嫌いらしいから、トランプの実像とはいいきれない。
巷間、巷のはなしだと、かなりの俗人らしいし、彼の能力やパーソナルよりも、政治経済がゼロの人物に、アメリカ合衆国大統領という重職を託したアメリカの民意が驚き。
ヒラリーだと今までの延長で、ないも変わらないのはみえているので、今の現状で、グローバル経済の恩恵に預かっていない人たち、いわゆる白人のブルーカラーで、学歴のない下層の所得の人たちの不満が、こういう結果を招いたんだろう。
いわば、全くのど素人を、自分たちのリーダーにしたのは、アメリカの終わりの始まりにつながるのかどうか、興味があるが、全く関係がないとは言い切れないのが、今回の結果のこわいところ。
綺麗事の政治は、まっぴらということだろう。
かなり批判的に書いてあるし、トランプ自体も、大手マスコミが嫌いらしいから、トランプの実像とはいいきれない。
巷間、巷のはなしだと、かなりの俗人らしいし、彼の能力やパーソナルよりも、政治経済がゼロの人物に、アメリカ合衆国大統領という重職を託したアメリカの民意が驚き。
ヒラリーだと今までの延長で、ないも変わらないのはみえているので、今の現状で、グローバル経済の恩恵に預かっていない人たち、いわゆる白人のブルーカラーで、学歴のない下層の所得の人たちの不満が、こういう結果を招いたんだろう。
いわば、全くのど素人を、自分たちのリーダーにしたのは、アメリカの終わりの始まりにつながるのかどうか、興味があるが、全く関係がないとは言い切れないのが、今回の結果のこわいところ。
綺麗事の政治は、まっぴらということだろう。
2016年11月28日に日本でレビュー済み
本書は、ワシントン・ポスト紙の取材班による
トランプ大統領「候補」(2016年8月本書刊行時)の「調査記録」です。
トランプ氏について伝記的構成で書かれています。
2016年8月に本書が発売されるとすぐに、トランプ氏は「買うな! 退屈な本だ」と
ツイッターで反応しました。
本書には、子どもの頃の話も、大人になってからの言動も、詳しく調査され記録されています。
巻末の50頁余りの裏付け資料(根拠)が、この調査結果に客観的な説得力を生んでいます。
この本の調査結果の中から、トランプ氏の手のことに興味を持ちました。
2016年2月、デトロイトでの予備選挙ディベートで、トランプ氏の「手が小さい」ことについて
対立候補と辛辣、あけすけなやりとりがあり、トランプ氏は「別のもの」の大きさに関する
下品な冗談へと発展させました。
しかし、トランプ氏の勢いにはほとんど影響しなかった(451頁)そうです。
また、トランプ氏は握手をしないそうです。
「相手が悪い風邪をひいていて、握手をすれば、それがうつる」からだ(28頁)そうです。
トランプ氏のこの「潔癖症」(157頁)は、これまでの言動からは想像できません。
そんなトランプ氏が、2016年3月、ワシントン・ポスト紙の編集幹部会の会議室に入ってきて、
「ざらついた生白い手」を差しだして、幹部会のメンバー全員と握手をしたといいます。
ワシントン・ポスト紙は伝統的に「民主党寄り」の社説を掲載する新聞なのに、
これまで握手を拒みつづけてきたトランプ氏なのに、なぜ突然?
1984年頃の若きトランプ氏の手は「小さく、手入れが行き届いて」いて、
体は「細身で健康的」だったそうです。(『GQ』誌より)
トランプ氏は小学校二年生のとき、
その「小さな」手で音楽の先生を殴って、目のまわりにあざをつくらせたそうです。
トランプ氏いわく
「なぜって、その男性教師が音楽をまったく理解していなかったからだ」(42頁)そうです。
「手のつけられない奴だった」と音楽教師は家族に言ったそうです。
こういうトランプ氏は今や「大きな手」(権力)を手中にしています。
世界に大きく影響する政策を実行する力を持ちました。
「目のまわりのあざ」では済まなくなってしまいました。
トランプ氏の生い立ちの中でのこれらの言動は、これからの米国の政策の中にも
再び具体的になって現れてくる懸念があります。トランプ氏独自の理解は、
我々の理解を超えたものである可能性が考えられます。
本書の調査結果は、今後の対応を考えていく上で非常に有用な情報を与えてくれそうです。
本書を座右の書として、今後の動向に注目していく必要があります。
トランプ大統領「候補」(2016年8月本書刊行時)の「調査記録」です。
トランプ氏について伝記的構成で書かれています。
2016年8月に本書が発売されるとすぐに、トランプ氏は「買うな! 退屈な本だ」と
ツイッターで反応しました。
本書には、子どもの頃の話も、大人になってからの言動も、詳しく調査され記録されています。
巻末の50頁余りの裏付け資料(根拠)が、この調査結果に客観的な説得力を生んでいます。
この本の調査結果の中から、トランプ氏の手のことに興味を持ちました。
2016年2月、デトロイトでの予備選挙ディベートで、トランプ氏の「手が小さい」ことについて
対立候補と辛辣、あけすけなやりとりがあり、トランプ氏は「別のもの」の大きさに関する
下品な冗談へと発展させました。
しかし、トランプ氏の勢いにはほとんど影響しなかった(451頁)そうです。
また、トランプ氏は握手をしないそうです。
「相手が悪い風邪をひいていて、握手をすれば、それがうつる」からだ(28頁)そうです。
トランプ氏のこの「潔癖症」(157頁)は、これまでの言動からは想像できません。
そんなトランプ氏が、2016年3月、ワシントン・ポスト紙の編集幹部会の会議室に入ってきて、
「ざらついた生白い手」を差しだして、幹部会のメンバー全員と握手をしたといいます。
ワシントン・ポスト紙は伝統的に「民主党寄り」の社説を掲載する新聞なのに、
これまで握手を拒みつづけてきたトランプ氏なのに、なぜ突然?
1984年頃の若きトランプ氏の手は「小さく、手入れが行き届いて」いて、
体は「細身で健康的」だったそうです。(『GQ』誌より)
トランプ氏は小学校二年生のとき、
その「小さな」手で音楽の先生を殴って、目のまわりにあざをつくらせたそうです。
トランプ氏いわく
「なぜって、その男性教師が音楽をまったく理解していなかったからだ」(42頁)そうです。
「手のつけられない奴だった」と音楽教師は家族に言ったそうです。
こういうトランプ氏は今や「大きな手」(権力)を手中にしています。
世界に大きく影響する政策を実行する力を持ちました。
「目のまわりのあざ」では済まなくなってしまいました。
トランプ氏の生い立ちの中でのこれらの言動は、これからの米国の政策の中にも
再び具体的になって現れてくる懸念があります。トランプ氏独自の理解は、
我々の理解を超えたものである可能性が考えられます。
本書の調査結果は、今後の対応を考えていく上で非常に有用な情報を与えてくれそうです。
本書を座右の書として、今後の動向に注目していく必要があります。
2017年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本屋で小一時間立ち読みし、読売新聞の「トランプ劇場」とワシントンポストの「トランプ」を選びました。対談形式の本は、わかったような気になるけど結局内容が浅く、評論家1人が論じる本も、なんか独りよがりな見方になってしまうかなと。選んだ2冊は両方とも新聞社が書いた本なので、色んな角度から見た「深み」を期待しました。実際に読んでみて、やっぱりちゃんと色々取材してるなあと思いました。
トランプ劇場は、初めから終わりまで一つのストーリー仕立てになっているところが読みやすかったです。物語なんだけど、読み進めていくと、トランプ政権の顔ぶれだったり、日本への影響だったり、トランプの人間性とか、アメリカ社会の病巣とかが、ちゃんと描かれていて、頭にすんなり入ってくる感じ。受験勉強も、単なる暗記だとなかなか覚わらないけど、物語にして考えると覚わるじゃないですか。そんな風でした。最後に今後の予測も書いてあり、それが当たるのかどうかチェックしていきたいと思います。登場人物の写真とか、問題の構図を示したイラストとか、一目でわかるグラフなんかが入っているのも、素人にとっては有り難かったです。ネットでわかったことですが、この本、読売の「リベンジ本」なんですね。書評でも評価が割と高いようです。
「トランプ」の方は、トランプ氏に批判的な視点から、彼の言っていることの嘘を暴くため丹念に取材し、まとめた感じです。テレビで、トランプ氏が子供の頃、学校の先生を殴ったという話を紹介していましたが、この本によると、おさななじみはそんなシーンを見たことないと言っているとか。ほかにも色々検証していて、この本を読むと、トランプ氏のいい加減さがよくわかります。トランプ氏から批判されている記者たちの意地のようなものを感じます。ただ、日本語訳者が複数いるためか文体がバラバラで文章も硬く、日本の新聞が書いたトランプ劇場に比べると読みにくさがあります。わかりやすいイラストとか図とかはないです。
トランプ劇場は、初めから終わりまで一つのストーリー仕立てになっているところが読みやすかったです。物語なんだけど、読み進めていくと、トランプ政権の顔ぶれだったり、日本への影響だったり、トランプの人間性とか、アメリカ社会の病巣とかが、ちゃんと描かれていて、頭にすんなり入ってくる感じ。受験勉強も、単なる暗記だとなかなか覚わらないけど、物語にして考えると覚わるじゃないですか。そんな風でした。最後に今後の予測も書いてあり、それが当たるのかどうかチェックしていきたいと思います。登場人物の写真とか、問題の構図を示したイラストとか、一目でわかるグラフなんかが入っているのも、素人にとっては有り難かったです。ネットでわかったことですが、この本、読売の「リベンジ本」なんですね。書評でも評価が割と高いようです。
「トランプ」の方は、トランプ氏に批判的な視点から、彼の言っていることの嘘を暴くため丹念に取材し、まとめた感じです。テレビで、トランプ氏が子供の頃、学校の先生を殴ったという話を紹介していましたが、この本によると、おさななじみはそんなシーンを見たことないと言っているとか。ほかにも色々検証していて、この本を読むと、トランプ氏のいい加減さがよくわかります。トランプ氏から批判されている記者たちの意地のようなものを感じます。ただ、日本語訳者が複数いるためか文体がバラバラで文章も硬く、日本の新聞が書いたトランプ劇場に比べると読みにくさがあります。わかりやすいイラストとか図とかはないです。