女性月刊誌の連載をまとめたモノです。普通の編集者が取材してまとめたものと変わりありません。しかし編集者の意図は別にあるようです。そうですインタビュアーやエッセイストとしての能力を求めていないところにあるのです。本当のところ各界の権威が芸術に名を借りて阿川佐和子にインタビューをしているのです。まず華道では、「無常を悟った老婆のような花（自分）」を表現してと要求されます。次に日本舞踊では同級生が登場、「何をお教えすればいいのかしら・・」といきなりジャブを喰らっています。あなた今までなにやっていたの、と芸者さんの先生の心の声が聞こえそうです。書道では女ざかりの先生にまるっこい字を書く阿川は直されまくっています。お茶の千宗屋先生は「自分はおおざっぱだからできない、とあきらめないで、」と元気づけられています。着付けでは市田ひろみ先生が登場。本人は何やら自身ありげです。阿川はひとしきり自分の着付けのレベルについて物語り、市田先生に読者の代表のようにそのエッセンスの良いとこだけを引き出そうと企んでいるようです。これに対して先生は急に関西弁で対応、阿川が感じた先生の和服から発散する風圧に対して、「私は着物が好きなだけなの、威圧しているつもりは．．」といったトホホな対応を引き出しています。骨董の青柳さんとはほとんど骨董の話になっていません恋愛の手管手腕の話です。ここでもアガワ怒られています。盆栽に至っては多摩美大の先生、もうまったく相手にしていません。「木の気持ちを汲みながら姿を作っていく必要があるのです」子育てや教育に通じる言葉にもかかわらず、アガワは肥料の話に誘導してしまいます。このダメさかげんが読者の支持を得てるのよとアガワは言いそうですが最後に親戚の谷川俊太郎氏にコブラツイストをかけられます。断末魔の叫びです。

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咲くも咲かぬも花嫁修業 単行本 – 2011/4/23

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阿川 佐和子

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咲くも咲かぬも花嫁修業単行本 – 2011/4/23

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