本書は実話怪談集ではありません。
もちろんどこにもそうだと表記はありません。でも、てっきりそうだと思って
予約購入してしまいました。 実話怪談とホラー小説は似て非なるものであります。
私のように実話怪談は好きだが、ホラー小説は嫌いな人は間違って購入しないよう
お気をつけ下さい。
私のように間違う人もいるかもしれないが、いてもかまわないと出版関係者が考えた
のなら、呪われてください…私の支払った619円ぶん。
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怪集 蟲 (竹書房文庫) 文庫 – 2009/7/30
ダブルポイント 詳細
- 本の長さ239ページ
- 言語日本語
- 出版社竹書房
- 発売日2009/7/30
- ISBN-10481243890X
- ISBN-13978-4812438909
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登録情報
- 出版社 : 竹書房 (2009/7/30)
- 発売日 : 2009/7/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 239ページ
- ISBN-10 : 481243890X
- ISBN-13 : 978-4812438909
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,239,323位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,626位竹書房文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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実話怪談作家、ホラー小説作家、児童怪談作家。怪談蒐集書編纂者、監修者。現在も存続する日本国内最長クラスの実話怪談シリーズ・「超」怖い話四代目編著者。
『「超」怖い話(勁文社:1991年刊)』を皮切りに、実話怪談(実在する/した体験者から得た体験談を再現、記録した怪談)の道にいざなわれる。
「怖いものは苦手」「君子危うきに近寄らず」「本当にやばそうだったら無理や我慢はせず全速力で逃げよう」「命あっての物種」というおっかなびっくりで腹を地面に擦る低空飛行の怪談ライフは三十年を越える。
ライフワークは「閨の怪談」。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年7月31日に日本でレビュー済み
ホラー小説シリーズ [怪集] の第二弾。
実話怪談主体の竹書房文庫では、新しく認知度の低いシリーズですが、今回は三者三様のストーリーが冴え渡り読み応えは充分です。特に「超」怖い話・編者の松村進吉が書いた「小春日和」の切なさは個人的にお勧めで、実話怪談だけでない今後の活躍が期待されます。
創作怪談は苦手な方、蟲(蟷螂、蛆、寄生虫)が嫌いな方にはお勧めできませんが……(-★1)
実話怪談主体の竹書房文庫では、新しく認知度の低いシリーズですが、今回は三者三様のストーリーが冴え渡り読み応えは充分です。特に「超」怖い話・編者の松村進吉が書いた「小春日和」の切なさは個人的にお勧めで、実話怪談だけでない今後の活躍が期待されます。
創作怪談は苦手な方、蟲(蟷螂、蛆、寄生虫)が嫌いな方にはお勧めできませんが……(-★1)
2012年9月8日に日本でレビュー済み
「創作怪談」の既成の枠を破る、超大傑作の登場。
著者は深澤夜、タイトルは「父と子と精霊と」。
なんと創作「怪談」のはずなのにSFバイオホラー!
物語は新宿・渋谷を舞台にした大規模テロの開始から幕を開ける。
事前にばら蒔かれていた寄生虫は、宿主の「怒り」の感情に反応し、人体の構成物から
高性能爆弾を作り爆発させるというものだった。
つまり怒りを起爆剤とする人間爆弾の製造装置。
「みなさんに爆弾を仕掛けました」
まず犯人のこの言葉に怒りを覚えた人々が爆発した。
パニックとなり逃げる人々、感染する恐怖、怒り、そしてまた爆発!
一緒に逃げている隣の人も次の瞬間には爆発するか知れない…という超極限設定。
実話怪談で培ったのであろう『平易な言葉でものごとを客観的に描写する』文章が、
非常によく「効いて」います。
「背後でドーンと音が鳴った。振り返ると、今まさに爆風で後ろに吹き飛んでいる人が
ビルの三階に飛び込んでいった」
この文章でわかるように、非常に視覚的でまるで映画を観ているようです。
ただし「上半身を吹き飛ばされ内臓をさらけだした死体」が出てきたりするので、
グロ耐性がないとキツいかも知れません。
テロ開始の場面、そこから時間をさかのぼっての、犯人が寄生虫の実験をする場面、
一匹狼の刑事がテロ現場まで乗り込んでいく場面、その刑事が犯人の家まで向かう場面、
そしてラスト。
よくもまあ80ページ足らずにこれだけのシーンを詰め込み、なおかつ設定を上手く
説明できたものだと感心しきりです。
と言ってもむしろ残念なのはその「80ページに足らずに詰め込んだ」こと。
冗談でも誇張でもなく、この物語を長編化して「日本ホラー小説大賞」に送っていれば
大賞を獲れていたはずだし、今頃は映画化もされていたんじゃないでしょうか。
解説の加藤一氏はじめ、あとがきでの深澤夜氏自身もこれが傑作だとは思っていないようですし、
他のレビュアーの方もあくまで怪談として読んだ上で、おそらくは「イロモノ怪談」として
とらえたのでしょう。
しかし「怪談」というフレームを外してエンタメホラー小説として読めば、これほど上質のものは
書店で平積みしてある小説を片っ端から読んでいっても、そうは見つからないことがわかるはず。
システム上5つ星が最高なので5つ星にしていますが、本来は「7つ星」くらいの超傑作。
他に2作品収録されていますが、
松村進吉『小春小町』は死体を解剖し、内臓を取り出したあと汚物を詰める、というような
グロシーンがあるので要グロ耐性。
つくね乱蔵『あなたを待ち侘びて』は女を拉致監禁し、生きたまま指を切り落としたり
鼻を削いだりする残虐シーンがあるので要残虐耐性。
つまり両作ともかなり人を選びますのでご注意を。
著者は深澤夜、タイトルは「父と子と精霊と」。
なんと創作「怪談」のはずなのにSFバイオホラー!
物語は新宿・渋谷を舞台にした大規模テロの開始から幕を開ける。
事前にばら蒔かれていた寄生虫は、宿主の「怒り」の感情に反応し、人体の構成物から
高性能爆弾を作り爆発させるというものだった。
つまり怒りを起爆剤とする人間爆弾の製造装置。
「みなさんに爆弾を仕掛けました」
まず犯人のこの言葉に怒りを覚えた人々が爆発した。
パニックとなり逃げる人々、感染する恐怖、怒り、そしてまた爆発!
一緒に逃げている隣の人も次の瞬間には爆発するか知れない…という超極限設定。
実話怪談で培ったのであろう『平易な言葉でものごとを客観的に描写する』文章が、
非常によく「効いて」います。
「背後でドーンと音が鳴った。振り返ると、今まさに爆風で後ろに吹き飛んでいる人が
ビルの三階に飛び込んでいった」
この文章でわかるように、非常に視覚的でまるで映画を観ているようです。
ただし「上半身を吹き飛ばされ内臓をさらけだした死体」が出てきたりするので、
グロ耐性がないとキツいかも知れません。
テロ開始の場面、そこから時間をさかのぼっての、犯人が寄生虫の実験をする場面、
一匹狼の刑事がテロ現場まで乗り込んでいく場面、その刑事が犯人の家まで向かう場面、
そしてラスト。
よくもまあ80ページ足らずにこれだけのシーンを詰め込み、なおかつ設定を上手く
説明できたものだと感心しきりです。
と言ってもむしろ残念なのはその「80ページに足らずに詰め込んだ」こと。
冗談でも誇張でもなく、この物語を長編化して「日本ホラー小説大賞」に送っていれば
大賞を獲れていたはずだし、今頃は映画化もされていたんじゃないでしょうか。
解説の加藤一氏はじめ、あとがきでの深澤夜氏自身もこれが傑作だとは思っていないようですし、
他のレビュアーの方もあくまで怪談として読んだ上で、おそらくは「イロモノ怪談」として
とらえたのでしょう。
しかし「怪談」というフレームを外してエンタメホラー小説として読めば、これほど上質のものは
書店で平積みしてある小説を片っ端から読んでいっても、そうは見つからないことがわかるはず。
システム上5つ星が最高なので5つ星にしていますが、本来は「7つ星」くらいの超傑作。
他に2作品収録されていますが、
松村進吉『小春小町』は死体を解剖し、内臓を取り出したあと汚物を詰める、というような
グロシーンがあるので要グロ耐性。
つくね乱蔵『あなたを待ち侘びて』は女を拉致監禁し、生きたまま指を切り落としたり
鼻を削いだりする残虐シーンがあるので要残虐耐性。
つまり両作ともかなり人を選びますのでご注意を。
2009年8月27日に日本でレビュー済み
個人的意見で申し訳ないですが、実話系怪談の筆者の方が創作怪談を書いてしまうとせっかく実話だと読んでる本まで胡散臭いなってしまうような…。それ程この人達の実話系怪談が好きなんです。加藤一さん、これからは実話系一本で頼みます。