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ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命 (光文社新書) 新書 – 2011/3/17
- 本の長さ209ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2011/3/17
- ISBN-104334036147
- ISBN-13978-4334036140
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商品の説明
出版社からのコメント
◎いま世界で、日本で何が起き、何が変わろうとしているのか?
"日本のアサーンジ"の異名を持つ著者が解説。
◎日本のマスメディアが「暴露サイト」と報じるウィキリークスの本質とは何か? 同様に、犯罪者扱いされている創設者のジュリアン・アサーンジとは何者か? なぜウィキリークスの出現は(日本以外の)世界中で「情報の9・11」と言われるのか? 記者クラブが情報統制を行い、真のジャーナリズムが存在しない日本では報じられない"事実"を解説。
また、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアが大きな役割を果たしたとされるチュニジアのジャスミン革命やエジプト革命にも言及。ウィキリークス以後の世界で何が起ころうとしているのか、著者が暫定代表を務める「自由報道協会」(仮)の活動も含めて解説する。
【著者紹介】
上杉隆(うえすぎたかし)
一九六八年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局・衆議院議員公設秘書・「ニューヨーク・タイムズ」東京支局取材記者などを経て、フリージャーナリストに。政治・メディア・ゴルフなどをテーマに活躍中。最近の著書に『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』(晋遊舎新書)、『上杉隆の40字で答えなさい』(大和書房)、『結果を求めない生き方』(アスコム)、『小鳥と柴犬と小沢イチローと』(ビジネス社)、『永田町奇譚』(共著、扶桑社)がある。
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2011/3/17)
- 発売日 : 2011/3/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 209ページ
- ISBN-10 : 4334036147
- ISBN-13 : 978-4334036140
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,300,547位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
ジャーナリスト・経営者・僧侶
処女作『石原慎太郎「五人の参謀」』が17万5000部のベストセラーに。
次作の『田中眞紀子の恩讐』『田中眞紀子の正体』でもともに5万部を売り上げる。
第一次安倍内閣の内幕を描いた『官邸崩壊』は10万部を超えるベストセラーとなり、直後に政権崩壊で予言の書と言われる。
共著を合わせると約50冊。総売上約100万部。
2019年1月25日、50歳で京都・聖護院門跡にて得度。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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(1)ツイッターで革命が起こる時代という認識(上原氏はそう断言はしていないが)は、短絡的な発想である。
チュニジアやエジプトと日本では、教育文化がまずちがう。新聞・TVのマスメディアの影響力も全くことなる。
「社会的成熟度」の高い国ではツイッターは「つぶやき」でしかなくなる可能性が高い。
現状批判と問題提起を誠実に行なう単行本と、論理展開できるネットメディアがしっかり構築されて初めて
「ツイッターがツールになる」チャンスを得るのではないか。
そもそもチュニジアやエジプト革命が「ツイッターで起こった」とされていること自体が情報操作の可能性すら
ある、と評者は疑問視している。
上原氏が提起したという“ツイッターデモ”はいいが、ネットの書き込みはあくまでもネットの世界でのこと。
何事も“体”で覚えないと、運動体は成長しない。
(2)在東京アメリカ大使館から漏えいした機密情報が3番目に多いという件に関して。
前外務大臣・前原は「(ウィキリークスについて)調査も何もするもりはない」と言ったらしいが、
こういう男は二度と外務大臣(重要閣僚)にしてはいけない。
(3)ウィキリークスは本物の良心的ジャーナリズムか、という点でまだ疑問が残る。
ここへの引用は控えるが、たとえば、P37のアサーンジ自身の語りをどう捉えるか?
あくまでもひとつの仮定の話だが、
ウィキリークスが玉石混交の情報を流すことで結局、世界政治を「わけがわからない」状態にさせれば、
支配する側にとっては逆に都合がいい。
なぜなら、一般の人々はややこしさから無力感やあきらめ感が生まれるからだ。
また先進的な批判分子のガス抜きに利用できる。
もしかするとこういう構図になってくる(すでになっている?)という可能性もある。
この点はは十全に注意すべきである、と評者は考える。
(4)ウィキリークス以後は日本のマスメディアが生き残れないというのは、放言がすぎる。
(5)(4)と関連するが、記者クラブの問題点を本書でも概括しておく必要があったのではないか。
上記はもちろん、いずれも感触的な私見でしかないが、こうしたテーマの本は徹頭徹尾批判的に読み解いていくのが、
読書子のとるべき態度だと考える。
他の著書は読んでいませんが、本書を読めば、上杉氏の考えはおおよそつかめるのではないかと思います。そもそも、その主張自体はいたってシンプルなものです。
読んでいくと、端々から、今の日本のジャーナリズム(主に新聞をはじめとするマスコミ)へ対して上杉氏が抱いている強い危機感が感じ取れます。
欧米メディアに比べ閉鎖的であるということ、政府と結びついて情報統制をしているということ、そしてそういう問題の温床となっているのは「記者クラブ制度」であるということ。
そして本書の最後では、ウィキリークスの出現により、もはや情報を完全に管理することは不可能という前提になるだろうと予測しています。そして、私たち一人ひとりが多くの情報を得て、そこから自分で考え行動すべきだといっています。
この提言は、私たちみなに重くのしかかってくるものだと私は思います。
今、日本のジャーナリズムは変化し始めています。それは小さな動きかもしれませんが、確かなことです。
それに対して、私たちもなんらかの反応をしていかなければなりません。今よりもっともっと多面的な情報が手に入るようになる可能性があります。そうなれば、自分がどういう考え方をしていくか、その選択肢も増え、より深く考える必要が出てきます。例えば中東諸国のように、政府に強い不満感を持っている人が大多数という訳ではないこの国では、情報を手に入れ問題を見つけ考えるということを、自覚的に積極的に行わなければなりません。
ジャーナリズムの変化に対して、私たちはどう変わってゆくのでしょうか。
詳細は以下のとおり。著者が検察を批判する記事を『週刊朝日』(2010年2月12日号)に書いたところ,東京地検から週刊朝日編集部に抗議書が送られてきた。直後に著者がツイッターで,「東京地検への出頭方法を募集します」などとつぶやくと,リツイートを介して議論が盛り上がり,東京地検には抗議が殺到した。そして,
・結果的に抗議は取り下げられた。(p.134)
とある。
泣く子も黙る検察が,ネットでの騒動にびびって抗議を取り下げたというのだ。事実であればニュースだが,おそらくこれはウソである。
というのもまず,検察には抗議を取り下げるメリットがない。一度表に出した以上,完全に無かったことにはできないからである。
次に,問題の記事は『 暴走検察 』として1冊の本にまとめられているのだが,同書のどこを読んでも,地検が抗議を取り下げたなどとは書かれていない(抗議があったこと自体は書かれている)。なお,週刊朝日編集部に電話で問い合わせたところ,「記事に書いてあることが全てです」というトンチンカンな答えが返ってきた。この回答も問題だが,いずれにせよ編集部も,抗議が取り下げられたとは述べていない。
そして,著者自身の信用性の低さもある。その記述の信憑性に疑問があることは(←控えめな表現),『 大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実 』と『 メディアと原発の不都合な真実 』の評判のとおり。検証用のサイトまであるくらいだ(「上杉隆氏についての検証」「上杉隆wiki」などで検索すれば出てくる)。正直者が,ある日突然嘘つきになったりはしない。2012年に出たこれらの本に疑惑がある以上,2011年に出た本書にも同様に疑いの目が向けられてしかるべきである。なお,著者の公式HPの問合わせフォームにて,抗議取り下げの有無についての質問を送ったが(10/21),現在(11/10)に至るまで何の返信もない。
おそらく著者は,"検察の対応は抗議を取り下げたに等しい" とでも言いたかったのだろう(具体的にどんな事情があったのかは分からない)。しかし,これは客観的な事実の報告ではなくて,主観的な感想ないし願望にすぎない。そんなものに,一体どんな価値があるというのか。
コラムニストの小田嶋隆は,かつて次のように述べたことがある。テレビニュースは当初,事実報道のみだったが,やがて解説を付け,さらにはどんな感想を抱き,いかなる判断を下すべきかにまで面倒を見てくれる「商品」になった(『 テレビ標本箱 』p.204)。このような意味において,本書はとってもテレビ的だ。しかも低劣。特段の根拠も示さずに,記者クラブメディアを諸悪の根源とするプロパガンダを垂れ流しているだけである。だがこの見解はあまりにも単純すぎて,現実の問題を説明するだけの切れ味を持たない。
周知のように,ウィキリークス(WL)とは,オーストラリア人の元ハッカーであるジュリアン・アサンジが創設した内部告発サイトである。著者によれば,記者クラブメディアによる情報統制のせいで,先進国の中では唯一日本だけが,WLが備える公益性や重要性に気づいていない,とされる(p.104)。では,日本以外の先進国では,WLは公共性を有する組織として認められているのか? 答えは否である。WLの標的となった米国をはじめとして,拒否反応は強い(pp.75-78)。
だからこの点で,既に著者の説明は破綻しかけているわけだ。そこで,欧米での否定的な反応について,どんな説明をしているのかと読んでみれば,[a] 保守 vs. リベラルの思想的対立で説明したり(p.78),[b] 9.11以降の社会の意識変化に言及したり(pp.80-85),[c] 日本メディアの閉鎖性が「感染しはじめた」と言ってみたり(p.109)と安定しない。もし [a] や [b] なら記者クラブ云々は関係ないことになるだろう。[c] など論外である。はっきり言って馬鹿なのである。
さて,著者によれば,日本の大手メディアはWLを亡きものにしようとしているくらいなので(p.92),両者が提携するなどあり得ない,という結論になる(p.207)。本書が出たのは2011年3月だが,ご存じのとおり,およそ2か月後の5月4日,『朝日新聞』はWLから提供された米外交公電を分析し,「米軍グアム移転費水増し」の見出しでスクープを出した(1面)。同紙によれば,WLからは1月に約7000本の公電の提供を受け,3か月あまりかけて分析したとある(9面)。つまり本書は,"誤報" を飛ばしたわけだ。
WLについては,最近 アサンジの自伝の邦訳 が出たほか,かなりの数の関連書籍が出ている。これらのうち,レビュアーが目を通したのは,
『 ウィキリークス アサンジの戦争 』(英『ガーディアン』記者による)
『 全貌ウィキリークス 』(独『シュピーゲル』記者による)
『 ウィキリークスの内幕 』(WLの元メンバーによる)
『 日本人が知らないウィキリークス 』(日本人執筆者の共著)
の4点。まず言えるのは,WLについて知ろうとするのに,これ1冊で十分と言えるような本は無いだろうということと,独自取材に基づかない本書を読む必要は全く無いということである。おすすめは,『ウィキリークスの内幕』。既存メディア(もちろん欧米の)にじかに接した著者によるメディア批判(それだけではないが)は,読み応えがあって面白い。
次々と屈服させて、ウィキリークスとの関係を断絶させた」
のは「民主党系ではあるが、強硬な保守派でもある
ジョー・リーバーマン議員」(p.21)。
日本が「国際社会で存在感がないといわれている」理由の一端に
「記者クラブが海外メディアを排除して
首相の言葉が世界に伝わらないようにしてきた経緯がある」(p.107)。
クウェートが湾岸戦争後米紙に掲載した感謝広告に
日本の名が抜け落ちていたのも然り。
「記者クラブが情報鎖国を強いる日本は
世界から相手にされなくなっている」(p.108)。
三宅久之が「講演料」として受領した
「内閣官房からの領収書のない」百万円は
「国民の税金を原資とした機密費である可能性」が
「限りなく高」いのみならず
「税務申告を怠っている可能性もあり、所得税法違反の容疑」も(p.119)。
「自民党を離党した直後の一九九三年から、
一貫して記者会見をオープンにすべきと主張し、
それを実践してきた政治家」が小沢一郎(p.175)。
「一九九三年、小沢氏が語ったとされ、
新聞やテレビなどで再三報じられることになった
「記者会見はサービスだ」という発言」につき筆者が質したところ、
小沢氏答えて曰く、「僕は記者会見は公共サービスだと言ったんです。」
「それがまったく逆の意味で使われた」。
「公財である記者会見を」
「新聞やテレビの記者諸君で独占するのはおかしい」(pp.177−178)。
との小沢氏の言葉は至当。