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従順さのどこがいけないのか (ちくまプリマー新書) 新書 – 2021/9/9
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「まわりにあわせないと」
「ルールだから、しかたがない」
「先生がいってるんだから」
この発想がいかに危険なものなのかを解明します。
【目次】
第一章 人はなぜ服従しがちなのか
第二章 忠誠心は美徳か
第三章 本当に「しかたがない」のか
第四章 私たちは何に従うべきか
第五章 どうすれば服従しないでいられるか
第六章 不服従の覚悟とは何か
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2021/9/9
- 寸法10.7 x 1.4 x 17.3 cm
- ISBN-104480684107
- ISBN-13978-4480684103
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出版社より

理不尽な出来事に見て見ぬふりをしていませんか?
誰かのいうことに従っていても、世の中は解決しない問題だらけ。
打開するには自分で声をあげるしかありません。
そうしたあなたに勇気と思考を与えます。
いまの日本社会には、私たち一人ひとりが、従順であることを要求する心理的圧力が充満しています。
ひょっとするとあなたはそんな社会に息苦しさを感じているかもしれません。
「服従」と「不服従」をめぐって思考を整理すれば、その息苦しさから抜け出すための糸口を見出すことができるでしょう。
しかし、もしあなたが、従順であることに何の疑問も抱かないでいるとすれば、「服従」について考えを深めることは、これまで見えなかった恐るべき落とし穴があることに気づくことになるでしょう。
いずれにしても、従順さや不服従といった問題を解きほぐしてゆくことで、私たちの日々の生活を生き抜くことが、まさに「政治」そのものであることも見えてくると思います。政治とは避けようにも避けて通れないものなのです。
本書が、あなたにとって「政治」との関わり方を見直すきっかけとなることを期待しています。(「はじめに」より)
イラスト 宇田川由美子
目次
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第一章 人はなぜ服従しがちなのか世界では様々な抵抗が起きている/ミルグラムの心理学実験/「悪の凡庸さ」/「政治」とは何か/「空気」・「同調圧力」・「大人の態度」/習慣としての服従/安心するための服従/責任回避としての服従/ギリシャ古典に見る不服従/ウィリアム・テルも従わなかった/『学問のすすめ』にも書かれている |
第二章 忠誠心は美徳か忠誠心を持つことは正しいことか/『日の名残り』の問いかけ/忠誠心による「思考停止」/忠誠心は従順であることと同じか/『論語』による「諫言」の思想/『葉隠』のねじれた思想/日本人に根付く間違った忠誠 |
第三章 本当に「しかたがない」のかほうっておけない課題はたくさんある/消極的不正とは何か/不正に目をつぶりがちな理由/秩序が保たれていることは不正がないことを意味しない/不正と不運の違い/本当に「しかたがない」のか/怒ることのすすめ/政治に対する価値判断の必要性 |
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第四章 私たちは何に従うべきか何に服従するかという問題/神の命令に従う/良心の声に従ったルター/白バラ抵抗運動/良心とは何か/「共通善」に従う/自己責任か共通善か/「共通善」の敵とは何か |
第五章 どうすれば服従しないでいられるか法律を犯してまで抗議する意味/レジスタンスの「沈黙」/秘密裏の不服従/最終手段としての暴力行使/暴君殺害論 |
第六章 不服従の覚悟とは何か「他人はともかく自分は」という姿勢/「みんながやっているから」は危険/従順さの果て/不服従の果て/真の自分への一歩 |
将基面貴巳(しょうぎめん・たかし)
ニュージーランド・オタゴ大学教授
1967年神奈川県横浜市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。英国シェフィールド大学大学院歴史学博士課程修了(PhD)。ケンブリッジ大学クレア・ホールのリサーチフェロー、ブリティッシュ・アカデミー中世テキスト編集委員会研究員、ヘルシンキ大学歴史学部訪問教授などを経て現在、ニュージーランド・オタゴ大学教授。研究領域は政治思想史。英国王立歴史学会フェロー、欧州アカデミー(Academia Europaea)外国会員。著作にOckham and Political Discourse in the Late Middle Ages (Cambridge University Press)、『ヨーロッパ政治思想の誕生』(名古屋大学出版会、サントリー学芸賞)、『言論抑圧 矢内原事件の構図』(中公新書)、『反「暴君」の思想史』(平凡社新書)、『日本国民のための愛国の教科書』(百万年書房)、『愛国の構造』(岩波書店)などがある。
商品の説明
著者について
著者について

1967年(昭和42年)神奈川県横浜市生まれ。駒場東邦高等学校を経て、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。英国シェフィールド大学大学院歴史学博士課程修了(PhD)。研究領域は政治思想史。ケンブリッジ大学クレア・ホールのリサーチフェロー、ブリティッシュ・アカデミー中世テキスト編集委員会研究員、ヘルシンキ大学歴史学部訪問教授などを歴任。現在、ニュージーランド・ダニーデンに所在するオタゴ大学人文学部歴史学教授。英国王立歴史学会フェロー。欧州アカデミー(academia Europaea)外国会員。『ヨーロッパ政治思想の誕生』(名古屋大学出版会、2013年)で第35回サントリー学芸賞(思想・歴史部門)を受賞。その他の著作にOckham and Political Discourse in the Late Middle Ages (Cambridge University Press, 2007), Visions of Peace: Asia and the West (co-edited with Vicki A. Spencer, Ashgate, 2014), Western Political Thought in Dialogue with Asia (co-edited with Cary J. Nederman, Lexington Books, 2009)、『従順さのどこがいけないのか』(ちくまプリマー新書、2021年)『愛国の構造』(岩波書店、2019年)、『日本国民のための愛国の教科書』(百万年書房、2019年)、『言論抑圧 矢内原事件の構図』(中公新書、2014年)、『政治診断学への招待』(講談社選書メチエ、2006年)、『反「暴君」の思想史』(平凡社新書、2002年)がある。最新刊は『愛国の起源 パトリオティズムはなぜ保守思想となったのか』(ちくま新書、2022年)。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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個人的には、最後の方の、著者の子供の頃の個人的経験の話が印象深かった。
「周りの空気を読んだだけ」
は、言い訳にならない。
「ここは日本だから」
言い訳にならない。日本でも自分に不利益になることを承知で、あえて不従順になる人は沢山いる。
確かに日常では、従順でいた方が良いだろう。何でもかんでも我を通す人は、芯が強いのではなくただのわがままである。だが、あえて不従順でいるべき時もたまにくる。そういう時こそ人間の真価が問われる。卑怯な人間は周りのせいにして、従順を選ぶ。悲しい過去は言い訳にならない。恵まれない環境が影響したのもかも知れないが、それも含めて引き受ける「覚悟」をしなくてはならない。
決断ではなく覚悟。覚えて悟る。
そこから逃げては初めは良いかも知れないが、いつかしっぺ返しがくる。
「日本人は真面目すぎる、主体性がない。空気を読みすぎる。」ずっと言われていることだ。
だが一向に本質にメスが入らない。ルース・ベネディクトの「菊と刀」もかなり切り込んでいるが、難しく感じる読者も多いだろう。だが本書は平易な文章で書かれている。
権威に従順であること、上位者に逆らわないこと、大勢に抗う者を軽蔑すること。これらは行き過ぎれば悪である。
従順な人間は、上位者にとってはとても「便利」だ。だが、人を便利かそうでないかで判断することは、果たして健全であろうか。この国は他者に対して「便利で、都合がよく、邪魔にならないこと」を押しつけすぎではないだろうか。
ヨーロッパでは、仕事がないことに憤慨する若者達が街でデモを起こしている。鉄道会社の者がストライキをしている。マスクの強制に怒ってデモをしている。
日本人にもこれぐらいの根性があれば、賃金は上がり(少なくとも下がりにくくなり)、ブラック企業は減少し、労働環境は向上すると思う。
弱者を抑圧する強者(いじめっ子とか)に従順であることははたして「生きていく上で仕方のないこと」なのだろうか。「自分の言いたいことばかり言っていたら、社会ではやっていけないよ。」と子供たちに教え続けることで、この国は豊かになるだろうか。
もういい加減、毒にも薬にもならないような「いい子」「いい人」を称えるのやめませんか?
生まれつき髪が茶色の女の子に、「校則違反」を理由として黒染めを強要するとか、狂ってるよ。
新自由主義が、世界を「万人の万人による闘争」の自然状態へと戻してしまった。いま再び社会契約が必要だ。一部の超富裕層の寡頭制支配は、私権の制限という形でおさえるべきだ。
論理的。
無批判に他人(あるいは組織)に「従う」心理のどこが危ないかを論じている。
香港でのデモも痛烈に批判しているのだが、
「中国」の力に押さえつけられてしまい、
この点はもう少し突っ込みがほしかった。
環境活動家のグレタ・トゥンベリさんの活動などを取り上げ、
「不服従」の重要性を説く。
振り返れば私たち日本人はコロナが収まっても、
ほぼ全員がマスクをしている。
「世間」というまがまがしいものに従う怖さを感じる。
「みんながしているよ」
この言葉は、実は怖い。個性を削ぎ落とすだけでなく、
自分の意見もねじ曲げる。
ちくまプリマー新書らしい一冊。好著。
・職場や人間関係において従順さは相手への忠誠心に深さを示すのに良い手段だと思って行動していたが、理不尽をも呑んでしまうようようになったため、過剰な従順をしてしまう理由と対処法を知りたかった。
期待に応えた箇所
・従順さの分析の仕方が勉強になった。
従順さが道徳的な考え方に反する結果を引き起こすとき、①服従する対象②服従の仕方 に着目するという考え方が良かった。
服従が美徳だという自身の認知に歪みに気づけた。
そうでない箇所
・服従への対処法の箇所で、不正=人が自由意思に基づいて判断した悪い結果 へは責任追及をすべきだという主張は賛同できなかった。
ケースによっては、個人や組織の責任所在を明らかにして叱責したとしても、望まない結果は起こり続けるからだ。
・主張を支える根拠があいまいに感じた。
心理学の実験から社会活動、古典まで様々な題材に触れているため、主張を支える理由にバラツキがあり、同一条件で比較できたらよりよいなと思った。
しかし、不服従である「私」が社会的な連帯の中にはいること、あるいは自らが孤立せずに
不服従の輪を大きくすることについては、よくわからない。
個人的には、これは「研究」の限界の問題かもしれないと思った。
若者たちに(そうでない大人にも?)非「従順」であることを励まし、その存在理由を具体的に示している。
しかし、非「従順」を中高生が選択するのは困難だ。特に内申書の気になる中学生、調査書は一般受験では関係ないと知ってはいる高校生にとって。本書にもあるように保護者も「先生のいうことを聞きなさい」と子供が損をしないように自らの経験則から告げる。
ここが最大の障害だが、そもそも教員にとって(表面的であっても、本心からでなくとも)従順な服従する中高生はかわいいし、扱いやすい。管理職や教員はこれまでのやり方を変える気はない。教育委員会に従順な管理職や生徒を管理したがる教員には期待はできない。
一部、まともな管理職や教師が何とかこの実態を変えようとしているが、学校はなかなか変わらない。
では、どうしたらいいのか?
まともな意識を持った教師が授業を通じて本書を生徒に読ませたり、解説したり、粘り強く働きかけるしかない? わかっている校長もいるから、その指導力に期待する?
あなたならどうする? と聞かれたら、制度的には(かなり難しいだろうが)高校入試で内申書を重視しない、大学推薦入試(学校推薦型入試)において調査書は取得単位の確認のみにする。
中高への「哲学対話」の導入だろうか?
あらゆる方法で、自信のある、自分で考えられる生徒を育てていくことが重要では?