を購読しました。 続刊の配信が可能になってから24時間以内に予約注文します。最新刊がリリースされると、予約注文期間中に利用可能な最低価格がデフォルトで設定している支払い方法に請求されます。
「メンバーシップおよび購読」で、支払い方法や端末の更新、続刊のスキップやキャンセルができます。
エラーが発生しました。 エラーのため、お客様の定期購読を処理できませんでした。更新してもう一度やり直してください。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ウソツキムスメ (白昼社) Kindle版
短篇集
『アイネ・クライネ・ナハトムジーク the forth person』
白い建物で暮らす多重人格の少女とその看護師の掌編。
『欠如のこと about my sixth hole』
「僕」は欠けている、その欠如についての話。
『海に流す goodbye from seaside』
「雨の降る海を見にゆこう」とデイトに誘って嘘を話す彼女について。
『落ちてくるくじら the fallen whale』
夏の日、私は塀に座って従兄弟たちの帰りを待っていた。
夏が好きな人は夏に死ぬ。私も夏に死にたい。
台所でカルピスを飲みながら、くじらの降臨を想像していた。
従兄弟たちが発見する、くじらの降臨。
『秋雨秋子』
秋子は世界一周に旅立ってしまった、至って冒険心の強い私の妹だ。
秋子から家に音沙汰が無いまま、1ヶ月以上が過ぎた10月の日のこと。
『ナナンタさんの鈴の音』
子どもの頃、私の家の近所には「ナナンタさん」がいた。
ナナンタさんは悲しいときには鈴を鳴らして呼べるようにと、
成長する四季折々、私に何色もの糸の鈴を、それぞれくれた。
子どもにとって、親とは違って無責任にまで奔放に愛してくれた、ナナンタさんの記憶。
『春眠』
飾り窓のお姉さんを見つけたのは春だった。
お姉さんはいつしか「おやすみなさい、」と云って、そしてもういなくなってしまった。
冬を生き延びられない動物はそのあいだ眠って季節を越すとおおきくなって知ったあたしは、
お姉さんはいつになったら、生き延びられる季節まで眠れたのだろう。
『翳り』
どうしてこんなに早く夏がいくのと私が云うと、夏至を過ぎたからねえと姉が云う。
夏が翳り、嘘の話をする姉が怖いような気がした。
狂おしく夏が恋しく、私たちは嘘と夏に狂ってゆく。夏が翳る。
嘘を吐いて生きてきた、大人になっていった、
嘘を吐くこの罪に巡る罰の恐怖に耐えられない、
嘘を吐く自分でしかいられない、生きていけない、
やっぱりまた嘘を吐いて、頽れそうそうで、
それでも、「あなたがおおきくなったことが嬉しい」と、云ってくれたひとがいた。
人は失い、私は狂う。夏が翳る。
14歳だった1999年から、2007年までのあいだに8つの短編。
冨田風子のカラー口絵、挿画付き。
『アイネ・クライネ・ナハトムジーク the forth person』
白い建物で暮らす多重人格の少女とその看護師の掌編。
『欠如のこと about my sixth hole』
「僕」は欠けている、その欠如についての話。
『海に流す goodbye from seaside』
「雨の降る海を見にゆこう」とデイトに誘って嘘を話す彼女について。
『落ちてくるくじら the fallen whale』
夏の日、私は塀に座って従兄弟たちの帰りを待っていた。
夏が好きな人は夏に死ぬ。私も夏に死にたい。
台所でカルピスを飲みながら、くじらの降臨を想像していた。
従兄弟たちが発見する、くじらの降臨。
『秋雨秋子』
秋子は世界一周に旅立ってしまった、至って冒険心の強い私の妹だ。
秋子から家に音沙汰が無いまま、1ヶ月以上が過ぎた10月の日のこと。
『ナナンタさんの鈴の音』
子どもの頃、私の家の近所には「ナナンタさん」がいた。
ナナンタさんは悲しいときには鈴を鳴らして呼べるようにと、
成長する四季折々、私に何色もの糸の鈴を、それぞれくれた。
子どもにとって、親とは違って無責任にまで奔放に愛してくれた、ナナンタさんの記憶。
『春眠』
飾り窓のお姉さんを見つけたのは春だった。
お姉さんはいつしか「おやすみなさい、」と云って、そしてもういなくなってしまった。
冬を生き延びられない動物はそのあいだ眠って季節を越すとおおきくなって知ったあたしは、
お姉さんはいつになったら、生き延びられる季節まで眠れたのだろう。
『翳り』
どうしてこんなに早く夏がいくのと私が云うと、夏至を過ぎたからねえと姉が云う。
夏が翳り、嘘の話をする姉が怖いような気がした。
狂おしく夏が恋しく、私たちは嘘と夏に狂ってゆく。夏が翳る。
嘘を吐いて生きてきた、大人になっていった、
嘘を吐くこの罪に巡る罰の恐怖に耐えられない、
嘘を吐く自分でしかいられない、生きていけない、
やっぱりまた嘘を吐いて、頽れそうそうで、
それでも、「あなたがおおきくなったことが嬉しい」と、云ってくれたひとがいた。
人は失い、私は狂う。夏が翳る。
14歳だった1999年から、2007年までのあいだに8つの短編。
冨田風子のカラー口絵、挿画付き。
- 言語日本語
- 発売日2017/6/21
- 対象読者年齢幼児 ~ 18 歳
- ファイルサイズ4717 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
商品の説明
出版社からのコメント
まるで透明な感性が永遠を見据えているかのように編まれた珠玉の8本。
著者について
泉由良(いずみ・ゆら)京都市出身・尼崎市在住
純文学系例外作家
純文学系例外作家
登録情報
- ASIN : B0733MY792
- 出版社 : 白昼社 (2017/6/21)
- 発売日 : 2017/6/21
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 4717 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 107ページ
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

泉由良(いずみ・ゆら IZUMI Yuraly)
京都市出身、昭和60年生。小説家、詩人。
1999年、処女作を上梓する。
2004年、HPの通信販売で「白昼社文庫」販売し始める。
2010年、出版レーベル『白昼社』を設立。
カスタマーレビュー
5つ星 | 0% | |
4つ星 | 0% | |
3つ星 | 0% | |
2つ星 | 0% | |
1つ星 | 0% |
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。