どの章も興味深いが、やり投げの溝口和洋についての章を読むだけでもこの本の価値はある。
強烈すぎる個性に彩られた男の生きざまは、読む人を魅了してやまない。
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異形の日本人(新潮新書) Kindle版
虐げられても、貧しくとも、偏見に屈せず、たくましく生きた人たちがいた。哀しい宿命のターザン姉妹、解放同盟に徹底的に弾圧された漫画家、パチプロで生活しながら唯我独尊を貫く元日本代表のアスリート、難病を患いながらもワイセツ裁判を闘った女性、媚態と過激な技で勝負する孤独なストリッパー……社会はなぜ彼らを排除したがるのか? マスメディアが伝えようとしない日本人の生涯を、大宅賞作家が鮮烈に描く。
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2010/8/31
- ファイルサイズ561 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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出版社より
被差別の食卓 | 聖路加病院訪問看護科―11人のナースたち― | 異形の日本人 | 被差別のグルメ | 断薬記―私がうつ病の薬をやめた理由― | |
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カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.3
147
|
5つ星のうち3.9
22
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5つ星のうち3.8
82
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5つ星のうち4.1
79
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5つ星のうち3.7
40
|
価格 | ¥814¥814 | ¥792¥792 | ¥792¥792 | ¥880¥880 | ¥373¥373 |
【新潮新書】上原善広 作品 | フライドチキン、フェジョアーダ、ハリネズミ料理、さいぼし、あぶらかす……単に「おいしい」だけではすまされない、差別と貧困の中で生まれた食文化—―。 | たった一人で患者宅を訪れ、医療行為から生活面のケアまで全てをこなす「訪問看護師」。生と死に正面から向き合う彼女たちのリアルな姿を描く。 | 禁忌のターザン姉妹、糾弾された漫画家、無頼に生きる日本代表……虐げられても貧しくても、たくましく生きた不屈の人々の姿を、大宅賞作家が鮮烈に描く。 | 虐げられてきた人々が愛する料理とは?アブラカス、サイボシ、鹿肉、イラブー、 ソテツ、焼肉……知られざる垂涎の美味と異色の食文化を大宅賞作家が徹底ルポ。 | 減退する執筆意欲、不眠、自殺未遂……「抗うつ剤や睡眠薬はもう嫌だ!」。主治医の協力を得て「減薬」から「断薬」へ。大宅賞作家が初めて明かす衝撃の私記。 |
登録情報
- ASIN : B0099FEXB4
- 出版社 : 新潮社 (2010/8/31)
- 発売日 : 2010/8/31
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 561 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 148ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 260,082位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 936位新潮新書
- - 5,894位ノンフィクション (Kindleストア)
- - 66,906位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年3月8日に日本でレビュー済み
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この人の文章にはとても引き込まれる。
所謂路地の作品群の中では、あっさりしているけど、おっかなびっくり読ませてもらい、最後には真剣に生きている人間の生き様が心に残る。
所謂路地の作品群の中では、あっさりしているけど、おっかなびっくり読ませてもらい、最後には真剣に生きている人間の生き様が心に残る。
2011年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ターザン姉妹」、「花電車」、「春団治」は面白かった。「血だるま」は既知のことで、目新しいことはなかった。上記、面白かった3編も短すぎる。ターザン姉妹は、もっと突っ込んで書いてもらいたかった。やはり、ノンフィクションは長編であることが大前提だと思う。
2016年4月19日に日本でレビュー済み
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上原さんは、路地(被差別部落)に関するルポで有名な人だ。
主な作品はそちらであるが、この本は、路地以外の対象をいくつか扱っており、密着取材し、描かれる当事者の目線に立ったルポで、路地以外の人も取り上げられている。
やり投げ選手だった人、あるいは障碍者でわいせつ行為を受けた女性など、上原独自の筆致で描いたオムニバスで、どれも読みごたえは満点だと言っていい。
本当にすばらしいノンフィクション集だと言っていい。
主な作品はそちらであるが、この本は、路地以外の対象をいくつか扱っており、密着取材し、描かれる当事者の目線に立ったルポで、路地以外の人も取り上げられている。
やり投げ選手だった人、あるいは障碍者でわいせつ行為を受けた女性など、上原独自の筆致で描いたオムニバスで、どれも読みごたえは満点だと言っていい。
本当にすばらしいノンフィクション集だと言っていい。
2011年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者が月刊誌に書いたルポ5編と書き下ろし1編をまとめたもので、もともと1つの構想から書かれた本ではありません。一応、異端の人々、「忘れられた日本人」ということになっていますが(「はじめに」)、全く分野の異なる人々のルポです。いずれも興味深い内容ではあります。
内容を簡単に紹介すると、
1 1952年に新聞で報道された、鹿児島の「ターザン姉妹」(本当は、一種の知的障害者)
2 部落解放同盟から糾弾された、平田弘史の劇画『血だるま剣法』
3 わが道をゆくアスリート、槍投げの溝口和洋選手。
4 筋萎縮症女性に対する医師の猥褻事件
5 性器から火炎を放射する、ストリッパー・ヨーコ
6 被差別部落出身の奇才の落語家、初代桂春團治
内容を簡単に紹介すると、
1 1952年に新聞で報道された、鹿児島の「ターザン姉妹」(本当は、一種の知的障害者)
2 部落解放同盟から糾弾された、平田弘史の劇画『血だるま剣法』
3 わが道をゆくアスリート、槍投げの溝口和洋選手。
4 筋萎縮症女性に対する医師の猥褻事件
5 性器から火炎を放射する、ストリッパー・ヨーコ
6 被差別部落出身の奇才の落語家、初代桂春團治
2016年10月21日に日本でレビュー済み
第六章だけが書き下ろし、他は、「あとがき」に、ミリオン出版、日刊ゲンダイ、週刊新潮、新潮45の各編集者への謝辞が記してあるのだが、どれがどれに掲載されたのかは判らない。
内容にかなりのバラつきがあるのは、明らかに掲載誌(紙)の「色」によるもの。
「第一章 異形の系譜 禁忌のターザン姉妹」は、かなり色物っぽいイメージでありながら現天皇が現皇后との結婚を決める契機になったという着地は意外。
煽情的な編集方針を掲げつつ、意外と真摯なところも窺えるミリオン出版からの依頼か?
「第二章 封印された漫画 平田弘史『血だるま剣法』事件」は、肩透かし。
平田の初期における激烈な情念、中期のスーパー・リアリズム、後期のユーモラスな面などが一切見えて来ず、単に、「昔々こんな事件がありました」風で終わっているのが残念。
P41、勝手に補足すると、復刊にこぎつけたのは、確かに青林堂の元社員等が設立した青林工藝社の浅川満寛だが、伏字だらけの監修を行ったのは評論家の呉智英だ。
著者は、平田の代表作の一つ『おのれらに告ぐ』や『日本凄絶史』、グロテスクではあるが障碍者問題も示唆したと思われる『大地獄城』にも触れるべきだったのではないか。
「第三章 溝口のやり 最後の無頼派アスリート」は、著者が最もリキを入れて書いたに違いない。
溝口和弘引退の理由が、年齢を重ねてから、首の反動を使うフォーム改造のためだったとは。
しかし、この人、室伏広治、三宅貴子など錚々たる選手を教えているのに、引退後はパチスロで生計を立てていたのだね。
酒は嫌いと言いつつ随分飲んでいるいるようだし、女好き、しかも、喫煙者だ。
案の定、同じ著者による『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』が今夏出たので、そちらも読んでみようっと。
第四章、第五章、特に書くべきことがなく、著者は女性が取材対象となると、遠慮がちになってしまうのは、何故なのだろう。
個人的に、最も興味深く読んだのは、「第六章 皮田藤吉伝 初代桂春團治」。
七代目立川談志が生まれる前に亡くなっている上方落語伝説の人物なので、談志の著作にもあまり登場せず、出てきたとしても曖昧な伝聞、「弟子を見りゃ、師匠が解る」式の記述に留まっている。
同じ大阪の路地出身である阪田三吉(指摘はないが、名前に同じ「吉」が付く)も、確かにその道を究めた一人であり、豪放磊落、奇人、文盲、才能に恵まれつつ、ここぞ(これから)という場面で失敗(死去)、賢妻を持ったが故、小説、劇、映画、テレビ・ドラマ、歌謡曲にも取り上げられる、etc。
如何にも関西人のイメージらしい道化の数々、人の好さ、好色さ、当方には理解し難い路地の意地(繰り返し記される「くそたれめ、馬鹿にすなッ」は、ちょっと閉口・・・)、今に換算すれば途方もない貯蓄、財産と、惜しげもない浪費、蕩尽、あまりにも凄まじく、P174、著者は「火宅の人」という語を選んでいるが、「破格の人」、「箆棒な人」という形容こそ相応しそう。
ファンには申し訳ないが、藤山寛美が小さく思え、春團治より一回り半歳上で、目標だったと言われる二代目桂米喬(藤本義一の『鬼の詩』、桂馬喬のモデル)は、さらに凄まじかったのだろうという想像も難くない。
著者は、このあたりには全く触れず、落語<春團治なのだろうか、春團治を書くに当たっては、その周辺などもいろいろと調べたと推測するが、全く興味を示している気配がなく、寂しい・・・。
談志が、「意味の解らない奇声を発する」と書いていた五代目古今亭志ん生は、東西の違いはあれど、米喬、春團治の系列、要するに、面白ければ、客に受ければ何だっていいんだという、極めて現実主義的な側面をも併せ持つ落語家だったのではないだろうか。
P160、海外の仕事と姓の件で、シューマンとシューマッハを挙げるならシューメイカー(現エンゼルス、他)も追加して欲しかったし、カーペンター(映画監督のジョン、カーペンターズ姉妹)なんかも加えれば、一般読者の親しみも増したのに、惜しい。
誌面の関係だろうか、新書にまとめる折り、いくらでも加筆修正できるはずなのに。
体育大卒の著者(円盤投げ)は、柔道に関する著作が多い増田俊也の熱さ、執拗さから学び、2020年の東京オリンピック開催に向けても、スポーツ部門の作品をより増やすべきではないか。
同じ大阪出身、大学も同じ、姓も同じである(親戚?)、現ボストン・レッドソックスの上原浩治なんか、恰好の取材ターゲットでしょ?
自分が担当編集者なら、焚きつけるのだけどなぁ・・・。
つい、いろいろ不満を連ねてしまったけれど、今後も、追い続けたいライターの一人。
内容にかなりのバラつきがあるのは、明らかに掲載誌(紙)の「色」によるもの。
「第一章 異形の系譜 禁忌のターザン姉妹」は、かなり色物っぽいイメージでありながら現天皇が現皇后との結婚を決める契機になったという着地は意外。
煽情的な編集方針を掲げつつ、意外と真摯なところも窺えるミリオン出版からの依頼か?
「第二章 封印された漫画 平田弘史『血だるま剣法』事件」は、肩透かし。
平田の初期における激烈な情念、中期のスーパー・リアリズム、後期のユーモラスな面などが一切見えて来ず、単に、「昔々こんな事件がありました」風で終わっているのが残念。
P41、勝手に補足すると、復刊にこぎつけたのは、確かに青林堂の元社員等が設立した青林工藝社の浅川満寛だが、伏字だらけの監修を行ったのは評論家の呉智英だ。
著者は、平田の代表作の一つ『おのれらに告ぐ』や『日本凄絶史』、グロテスクではあるが障碍者問題も示唆したと思われる『大地獄城』にも触れるべきだったのではないか。
「第三章 溝口のやり 最後の無頼派アスリート」は、著者が最もリキを入れて書いたに違いない。
溝口和弘引退の理由が、年齢を重ねてから、首の反動を使うフォーム改造のためだったとは。
しかし、この人、室伏広治、三宅貴子など錚々たる選手を教えているのに、引退後はパチスロで生計を立てていたのだね。
酒は嫌いと言いつつ随分飲んでいるいるようだし、女好き、しかも、喫煙者だ。
案の定、同じ著者による『一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート』が今夏出たので、そちらも読んでみようっと。
第四章、第五章、特に書くべきことがなく、著者は女性が取材対象となると、遠慮がちになってしまうのは、何故なのだろう。
個人的に、最も興味深く読んだのは、「第六章 皮田藤吉伝 初代桂春團治」。
七代目立川談志が生まれる前に亡くなっている上方落語伝説の人物なので、談志の著作にもあまり登場せず、出てきたとしても曖昧な伝聞、「弟子を見りゃ、師匠が解る」式の記述に留まっている。
同じ大阪の路地出身である阪田三吉(指摘はないが、名前に同じ「吉」が付く)も、確かにその道を究めた一人であり、豪放磊落、奇人、文盲、才能に恵まれつつ、ここぞ(これから)という場面で失敗(死去)、賢妻を持ったが故、小説、劇、映画、テレビ・ドラマ、歌謡曲にも取り上げられる、etc。
如何にも関西人のイメージらしい道化の数々、人の好さ、好色さ、当方には理解し難い路地の意地(繰り返し記される「くそたれめ、馬鹿にすなッ」は、ちょっと閉口・・・)、今に換算すれば途方もない貯蓄、財産と、惜しげもない浪費、蕩尽、あまりにも凄まじく、P174、著者は「火宅の人」という語を選んでいるが、「破格の人」、「箆棒な人」という形容こそ相応しそう。
ファンには申し訳ないが、藤山寛美が小さく思え、春團治より一回り半歳上で、目標だったと言われる二代目桂米喬(藤本義一の『鬼の詩』、桂馬喬のモデル)は、さらに凄まじかったのだろうという想像も難くない。
著者は、このあたりには全く触れず、落語<春團治なのだろうか、春團治を書くに当たっては、その周辺などもいろいろと調べたと推測するが、全く興味を示している気配がなく、寂しい・・・。
談志が、「意味の解らない奇声を発する」と書いていた五代目古今亭志ん生は、東西の違いはあれど、米喬、春團治の系列、要するに、面白ければ、客に受ければ何だっていいんだという、極めて現実主義的な側面をも併せ持つ落語家だったのではないだろうか。
P160、海外の仕事と姓の件で、シューマンとシューマッハを挙げるならシューメイカー(現エンゼルス、他)も追加して欲しかったし、カーペンター(映画監督のジョン、カーペンターズ姉妹)なんかも加えれば、一般読者の親しみも増したのに、惜しい。
誌面の関係だろうか、新書にまとめる折り、いくらでも加筆修正できるはずなのに。
体育大卒の著者(円盤投げ)は、柔道に関する著作が多い増田俊也の熱さ、執拗さから学び、2020年の東京オリンピック開催に向けても、スポーツ部門の作品をより増やすべきではないか。
同じ大阪出身、大学も同じ、姓も同じである(親戚?)、現ボストン・レッドソックスの上原浩治なんか、恰好の取材ターゲットでしょ?
自分が担当編集者なら、焚きつけるのだけどなぁ・・・。
つい、いろいろ不満を連ねてしまったけれど、今後も、追い続けたいライターの一人。
2010年12月9日に日本でレビュー済み
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上原善広の「異形の日本人」を読了。現代社会から異端視され、排除されてきた人達のドキュメンタリー。こういった名も無き人々の話に興味があります。このような排除されてきた人々を含めて、我々の社会が成り立っていることを忘れてはならないし、この排除の過程で我々が考え直さなければならない事象が少なくないことを再認識しなければならない。決して簡単には読み進められない書である。
自分達の中にもこの排除のプロセスの過程が潜んでいる。そのプロセスを焙り出して見つめ直す必要がある。そんなことを思いながら読み進めたのでした。
自分達の中にもこの排除のプロセスの過程が潜んでいる。そのプロセスを焙り出して見つめ直す必要がある。そんなことを思いながら読み進めたのでした。
2013年2月9日に日本でレビュー済み
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「日本の路地を旅する」を読んで著者のファンになりました。
本書はオムニバス形式でやや一貫性に欠けるきらいはありますが、どれも面白かったです。登場人物の幸せを祈りたくなります。
中でも「溝口のやり」は名作ですね。これだけの話を聞き出せる著者の力は相当なものだと思います。
本書はオムニバス形式でやや一貫性に欠けるきらいはありますが、どれも面白かったです。登場人物の幸せを祈りたくなります。
中でも「溝口のやり」は名作ですね。これだけの話を聞き出せる著者の力は相当なものだと思います。