東京とそして出身である京都の福知山を中心に活躍するクラリネット奏者。
最近では挟間美帆のアレンジによる自身の曲の演奏や地元での音楽啓蒙活動など音楽指導だけでなく多岐に渡ってきているのが目立つ。
前作をリリース後、音楽的にもかなりの経験値を重ねてきた彼女の2枚目のアルバムは自身の見てきた各地の風景からイマジネーションを膨らませてできた曲が中心。
神戸のカレー屋、伊藤志宏と藤本一馬の作品で有名な姫路のカフェ、地元の福知山、そして現在の東京、と。
前作同様、行ったことがなくても聴いていてどこか景色が浮かんでくる気がするのは拠点を東京に移してから何度も新幹線で福知山との往復をする彼女だからこそ、普段より離れた場所に行った時に感じる想いは非常に強いものがあるのではないかと思わせてくれる個々の曲。
しっかりと彼女の手綱を掴んで支えているギターの小畑氏の音、そして重ね録りをしている彼女のクラリネットの優しい音が聴いていて心地良い。
こんな所に行ってきた、こんな場所だった、とまるで伝えているかのようなそんな作品のような気がしました。