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アトミック・ボックス (角川文庫) 文庫 – 2017/2/25
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人生でひとつ間違いをしたという言葉を遺し、父は死んだ。直後、美汐の前に現れた郵便局員は、警視庁を名乗った。30年にわたる監視。父はかつて、国産原子爆弾製造に携わったのだ。国益を損なう機密資料を託された美汐は、父親殺人の容疑で指名手配されてしまう。張り巡らされた国家権力の監視網、命懸けの逃亡劇。隠蔽された国家プロジェクトの核心には、核爆弾を巡る国家間の思惑があった。社会派サスペンスの傑作!
- 本の長さ480ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2017/2/25
- 寸法10.6 x 1.8 x 14.8 cm
- ISBN-104041037158
- ISBN-13978-4041037157
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2017/2/25)
- 発売日 : 2017/2/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 480ページ
- ISBN-10 : 4041037158
- ISBN-13 : 978-4041037157
- 寸法 : 10.6 x 1.8 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 302,815位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1945年、北海道生れ。埼玉大学理工学部中退。
二十代から世界各地を旅し、ギリシャ、沖縄、フランスで暮らす。現在は、札幌在住。公式サイトは[cafe impala]
http://www.impala.jp
1988年「スティル・ライフ」で芥川賞を受賞。詩、小説、随筆、翻訳(英・ギリシャ語)、書評と執筆は多岐にわたる。広く深い文学的教養と理系的知識を土台に、自然と人間の関わりについての示唆に富んだ作品を多く著している。
ワープロ原稿で芥川賞を受賞した初めて作家でもあり、9.11をきっかけに毎日メールマガジンを通じて意見を表明する(『新世紀へようこそ』に収録)など、早くからデジタル・メディアの活用に関心を持つ。2014年からは株式会社ボイジャーと共同で自身の著作の電子アーカイブ化にも取り組んでいる。
主な著書に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)『ハワイイ紀行』(JTB出版文化賞)『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)『イラクの小さな橋を渡って』『憲法なんて知らないよ』『言葉の流星群』(宮沢賢治賞)『静かな大地』(親鸞賞)『パレオマニア』等。2003年、著作活動全般について司馬遼太郎賞、「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」の編纂で朝日賞を受賞。
東日本大震災の後は被災地に通い、『春を恨んだりはしない』『双頭の船』『アトミック・ボックス』を執筆。震災をきっかけに日本と日本人について思索したいとの思いから、「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」に取り組み、2014年末から刊行開始。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ページを追わないではいられない、どんどん読ませる物語展開。そこに埋め込められる思想、メッセージ。両者が両立、相互補完、いや一体化。
27歳の女性社会学者、美汐(みしお)。父が死んだ。長年、漁師をしていた。けれども、それ以前の仕事は? 権力が秘密にしたがる仕事? なぜ、それを止めた? 辞めた? 父は娘に何を、何故、伝えようとした? 父は過去のある罪ゆえに自罰のための自死の手伝いを娘に頼むが、娘は? 謎が二重三重に解かれていく。
娘は追われる。行かなければならないところがある。けれども、駅も空港も高速道路も、監視カメラだらけ。携帯も電源を入れれば、たちまち居場所が知られてしまう。そこで、美汐はどうやって、目的を達成しようとするのか。
跳んだり、走ったり、国家を維持したりすることが危うくなってきた今日この頃。ぼくたちは、潜り、泳ぎ、島に生きる。
技術者は製品の行方などは考えずに、目の前の課題をこなしていけばよいのか。「工学は時として罪を犯す」(p.339)。けれども、父の師匠である漁師は言う、「頭じゃない、身体だ」(p.347)。海での毎日の体験は、工学とは違う種類の知性が人間にはあることを教えてくれる。
父の同僚は言う。原爆は使われる時以外は眠っているが、原発はつねに超臨界状態を維持している。その原発が事故を起こし、父は自分の「罪」をあらためて思い起こされ、また、癌にかかり、ある決断をする。
国家のいや政治家の、論理いや理屈と、個人の論理いや倫理の対決。負けるのは、勝つのは、どちら。
物語の父と娘は、池澤さんと娘さんにも重なるのだろうか。池澤さんは娘に何を託すのだろうか。
一気に読めるが、現在のテーマが幾重にも折り重なり、掘り下げられている。
一気に読みたいと思い 購入しました。
「好きだ」の「嫌い」だのという辛気くさい話でないところが 気に入っています。
これ どのくらい本当のことなのでしょうか?
(わたくしは 77歳のおばあちゃんです。)
ただし,人物の心情描写が長すぎて,ミステリらしくないです。気持ちが長いと物語のテンポが悪くなるので,それだけは避けてほしかった。
根底に流れるのは、「楽しい終末」で示された人間の開発し、保持し続ける制御技術に対する疑念であり、それは東日本大震災での体験をもとに強固なものに消化され、強い物語となった。原爆の仕組みについても、池澤さんらしく真摯に説明している。
社会に問題を提起するという意味合いにおいて、この物語がとても有効に機能している。その辺りを嫌味なくまとめてるあたりは流石と思う。
原爆は抑止力であり、原発はエネルギー保証において非常に重要であることは理解できる。そこは間違いなく池澤さんも理解してると思う。
しかしながら、作家としてまたは世を憂う詩人として、そこに問題提起していこうという姿勢が重要で、私はひどく共感を覚える。小泉元首相や山本太郎だけじゃない、こういう作家にこそ注目が集まるべきと考える。
池澤さんはようやっとこれを書いてくれた。それだけで今の僕は充分に満足。
受け取って一気読みした。高かったが、面白かった。