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キトラ・ボックス 単行本 – 2017/3/25
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奈良天川村-トルファン-瀬戸内海大三島。それぞれの土地で見つかった禽獣葡萄鏡が同じ鋳型で造られたと推理した藤波三次郎は、国立民族学博物館研究員の可敦(カトゥン)の協力を求める。新疆ウイグル自治区から赴任した彼女は、天川村の神社の銅剣に象嵌された北斗が、キトラ古墳天文図と同じであると見抜いた。なぜウイグルと西日本に同じ鏡があるのか。剣はキトラ古墳からなんらかの形で持ち出されたものなのか。謎を追って、大三島の大山祇神社を訪れた二人は、何者かの襲撃を受ける。窮地を救った三次郎だったが、可敦は警察に電話をしないでくれと懇願する。悪漢は、新疆ウイグル自治区分離独立運動に関わる兄を巡り、北京が送り込んだ刺客ではないか。三次郎は昔の恋人である美汐を通じ、元公安警部補・行田に協力を求め、可敦に遺跡発掘現場へ身を隠すよう提案するが――。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2017/3/25
- ISBN-104041037255
- ISBN-13978-4041037256
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2017/3/25)
- 発売日 : 2017/3/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 320ページ
- ISBN-10 : 4041037255
- ISBN-13 : 978-4041037256
- Amazon 売れ筋ランキング: - 331,925位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 95,485位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1945年、北海道生れ。埼玉大学理工学部中退。
二十代から世界各地を旅し、ギリシャ、沖縄、フランスで暮らす。現在は、札幌在住。公式サイトは[cafe impala]
http://www.impala.jp
1988年「スティル・ライフ」で芥川賞を受賞。詩、小説、随筆、翻訳(英・ギリシャ語)、書評と執筆は多岐にわたる。広く深い文学的教養と理系的知識を土台に、自然と人間の関わりについての示唆に富んだ作品を多く著している。
ワープロ原稿で芥川賞を受賞した初めて作家でもあり、9.11をきっかけに毎日メールマガジンを通じて意見を表明する(『新世紀へようこそ』に収録)など、早くからデジタル・メディアの活用に関心を持つ。2014年からは株式会社ボイジャーと共同で自身の著作の電子アーカイブ化にも取り組んでいる。
主な著書に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)『ハワイイ紀行』(JTB出版文化賞)『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)『イラクの小さな橋を渡って』『憲法なんて知らないよ』『言葉の流星群』(宮沢賢治賞)『静かな大地』(親鸞賞)『パレオマニア』等。2003年、著作活動全般について司馬遼太郎賞、「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」の編纂で朝日賞を受賞。
東日本大震災の後は被災地に通い、『春を恨んだりはしない』『双頭の船』『アトミック・ボックス』を執筆。震災をきっかけに日本と日本人について思索したいとの思いから、「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」に取り組み、2014年末から刊行開始。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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最初に耳にしたのは小学校の授業で習う仁徳天皇陵といわれる前方後円墳。これら古墳の中はどうなっているのだろうか。誰の遺体があり、まわりにどのようなモノが置かれ、どのくらいの広さで、天井には何が描かれているのだろうか。考古学者やその周辺の人か、あるいは盗掘者でもない限り、直接見る機会はまずない。それ以外の者は、許可を得たカメラを通しての写真や映像に頼るしかない。
けれども、池澤夏樹は墓の入口に横たわる巨大な石を転がしてみせた。イエスが死後三日目に復活したときの天使のように。時間と空間の境を越えることによって。さらには、死と生の境を越えることによって。
文学とは越境することだ。読書もまた越境だ。ならば、ぼくたちも、思考と想像によって、古墳の中にお邪魔することは可能ではないか。盗掘などはしないけれども。
近畿。ウィグル。瀬戸内海。この三箇所から、千数百年前の同じ鏡、つまり、同じ型から生まれた鏡が出てきた。三枚の鏡の生家はどこで、その後そこを発ちそれぞれはどのような旅をして、この三箇所にいたったのだろうか。鏡もまた時空と生死を越える。
ならば、人はどうなのだろう。大阪・千里の国立民族学博物館の若いウィグル人女性研究員が、瀬戸内の神社の境内で何者かに拉致されかける。ウィグル人、漢人、日本人は、たがいに垣根を越えて、友となることはできないのだろうか。
池澤には「アトミック・ボックス」という前作があり、そこでは、若い女性社会学者が原爆開発という日本国家の秘密計画を知り、権力と闘うのだが、今回の作品にも、この社会学者が主役女性のすぐ脇役として登場したり、主役も国家の闇に苦しめられたりし、テーマが継続されていると言えよう。とうぜん、第三作が期待される。
覚醒し大いなる災厄が降りかかる・・・が定番。故半村良氏の作品や映画インディ・ジョーンズシリーズを
想起する。
しかし、本書はどちらかと言えば遺跡発掘と留学生可敦(カトゥン)の誘拐を中心としたノンストップ冒
険もの。SFのセンスオブワンダーやホラー色を期待する読者には、興味のポイントが少々異なるかも知れま
せん。
登場人物たちの学ぶこと、研究することに対する姿勢がとても素晴らしいし、自分の仕事に誠実に取り組む人たちもかっこよかったです。
いろいろな役割を持った人たちがこうして1つの物語を作り上げている光景は感動的でした。
わたしは池澤氏の熱心な読者ではありませんが、何冊か読んではいます。
それでおおざっぱな感想なのですが、
なんだか文体に色香がないんですよね。
だからなのか、登場人物が魅力に乏しい。
可敦さんなんて、辻原登氏が描けば、もっと魅力的なキャラになったと思うし、
脇役の行田だって、大沢在昌氏が描けばどんなふうだろうと考えちゃう。
ちょっと贅沢な不満ですが…。
二つの謎が絡みながら物語は進んでいきますが、それを物語の進行とともに
一緒に追っていく楽しみはありません。
考古学上の謎は、古代日本の物語を現代と並行させて描くことで読者には謎でなくなります。
それはまあいいのですが、
美汐が可敦に対して抱く疑念は、具体性に欠いていています。
いったい可敦のどういった点に不信感を抱き、その不信がどんなふうに膨らんでいったのか、
それを読者も一緒に体験するように描いてくれれば、
もっとスリリングな気分で読み進んで行けたような気がします。