老人向けの講座の先生に勧められて古本を揃えて読み始めたのですが、、、
若い頃読破した与謝野晶子訳と一部を読み比べて、与謝野晶子が曖昧に飛ばしてしまったところを丁寧に訳してあったり、優れたところもあるにはあるが、如何せん円地文子の創作して書き加えた部分があちこちにあって、原文(写本の一つ)と読み比べると腹が立つ。紫式部の原作をもとにした円地文子作品と思って読むのが良い。ワシはもう捨てる。

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源氏物語 1 (新潮文庫 え 2-16) 文庫 – 2008/8/28
王朝の世に、帝の子として生れた光源氏は、美貌と才能に恵まれ、女性たちとの多彩な恋愛に情熱を燃やす。けれども彼の心には、父帝の後妻・藤壺の宮への、許されぬ思慕が秘められていた――。千年の時をこえて読み継がれる、永遠の名作『源氏物語』。原作の雅やかな香気と陰翳が、円地文子の、女流作家ならではの想像力と円熟の筆で華麗に甦る。優雅にして読みやすい現代語訳の決定版。
- 本の長さ486ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2008/8/28
- ISBN-104101127166
- ISBN-13978-4101127163
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2008/8/28)
- 発売日 : 2008/8/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 486ページ
- ISBN-10 : 4101127166
- ISBN-13 : 978-4101127163
- Amazon 売れ筋ランキング: - 206,958位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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978?~1014?。平安時代中期の女流作家、歌人。本名は不明。生没年に多数の説がある。藤原為時の娘で幼い頃より漢文を読みこなすなど、才女として の逸話が残されている。藤原道長の長女で一条天皇の中宮である彰子に、女房兼家庭教師として奉仕。「桐壺」に始まり「夢浮橋」で終わる54帖にもおよぶ世 界最古の長編小説『源氏物語』などを著す(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 源氏物語 (名著をマンガで!) (ISBN-13: 978-4059006145)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他の方のレビューを読んで、円地文子さん訳のものを購入しました。
レビューにあったように、読みやすかったです。
レビューにあったように、読みやすかったです。
2016年8月1日に日本でレビュー済み
大和和紀さんの漫画「あさきゆめみし」により、源氏物語のあらすじが分かるようになってから、
漸く読めるようになり、また繰り返し読んだ円地源氏。
谷崎源氏、与謝野源氏、寂聴源氏と、好きな場面を読み比べ、円地源氏が一番好きでした。
円地源氏を終生読むことに決めたのは、流れる日本語の美を行間と目で感じ、
特に言葉の響きとリズムの美しさと言葉遣いの豊富な用例が込められていたからでした。
言葉は生き物で、流行により、様々な言い方や用語が入っては消え、
落ち着きの良い言葉遣いが浸食されていく気がする時が多くなってまいりました。
日本人の伝統と、時代の動きによる編成と、豊麗な日本語の美しさが損なわれることが、
一番損失で、時代錯誤ではない、伝統の保持はどのようにすれば出来るのか、
読み直すことだけでは求められない状況に直面しながら、日々を送ることになるわけです。
円地文子さんの遺された現代語訳は、薫香を読むと例えれば適うのか、
格調高く、香気麗しい文才で、峻厳に完成されたもの、頁が千切れるほど読んだこの巻一。
序には、「敢えてその勁さと軟らかさを兼ねた流線型の美を現代語訳の文章から
削ぎ捨てていった。」とあり、洗練の覚悟を述べられているのを読んでも、
難しい時代に差し掛かっていたことが伺えます。
しかし、削ぎ捨てた文章には、真髄が宿っているゆえに、
読みやすく、かえってその流線型の美を体感するものとなっている感が致します。
この一冊の文庫に収められている世界の豊穣さは、身の養いとなり、
時代に適うルネサンスを渇望する萌芽をもたらすもの、そして、それ以上のものです。
漸く読めるようになり、また繰り返し読んだ円地源氏。
谷崎源氏、与謝野源氏、寂聴源氏と、好きな場面を読み比べ、円地源氏が一番好きでした。
円地源氏を終生読むことに決めたのは、流れる日本語の美を行間と目で感じ、
特に言葉の響きとリズムの美しさと言葉遣いの豊富な用例が込められていたからでした。
言葉は生き物で、流行により、様々な言い方や用語が入っては消え、
落ち着きの良い言葉遣いが浸食されていく気がする時が多くなってまいりました。
日本人の伝統と、時代の動きによる編成と、豊麗な日本語の美しさが損なわれることが、
一番損失で、時代錯誤ではない、伝統の保持はどのようにすれば出来るのか、
読み直すことだけでは求められない状況に直面しながら、日々を送ることになるわけです。
円地文子さんの遺された現代語訳は、薫香を読むと例えれば適うのか、
格調高く、香気麗しい文才で、峻厳に完成されたもの、頁が千切れるほど読んだこの巻一。
序には、「敢えてその勁さと軟らかさを兼ねた流線型の美を現代語訳の文章から
削ぎ捨てていった。」とあり、洗練の覚悟を述べられているのを読んでも、
難しい時代に差し掛かっていたことが伺えます。
しかし、削ぎ捨てた文章には、真髄が宿っているゆえに、
読みやすく、かえってその流線型の美を体感するものとなっている感が致します。
この一冊の文庫に収められている世界の豊穣さは、身の養いとなり、
時代に適うルネサンスを渇望する萌芽をもたらすもの、そして、それ以上のものです。
2019年12月28日に日本でレビュー済み
○全巻についてコメントする。私が円地訳を読んでいるのを見て、妻(国文科卒で、源氏物語を原文で読んでいる)は、「それでは筋を追っているだけ。源氏の良さはわからない」と言った。しかし、そう言われたのでは私は源氏を読めない(何とか桐壺を読んだくらい)。そして、円地訳を読んだあとの印象は、雅な源氏物語の味わいを十分に楽しんだような気がする(少なくとも歌は原文が書いてあるし)。
〇ともかく、本書で読んだ源氏物語は巧みな展開、雅な宮中の描写、複雑な人間関係、人物の心理に及ぶ記述(踏み込み過ぎもせず浅過ぎもしない)などたいへんおもしろい物語だ。楽しく全巻を読み通すことができた。
○楽しんで読み終わってみると、石田衣良さんがどこかで書いていた「源氏物語は宮中の女房(紫式部)の妄想の産物だ。女の立場から思いつく限りの完璧なスーパーヒーローをつくって、それを軸に存分に思う限りのストーリーを展開したものだ」というコメントに共感を覚える。そのような妄想ストーリーではあるが、その中に紫式部と当時の貴族社会の美意識、教養、価値観が十分に反映されており、それが永年にわたって読み継がれるなかで時代を超えて継承され磨かれて日本文化の基層をなすに至った、ということなのだと思う。
○そのような作品だとすれば、源氏物語に特別な思想を期待する無理だろうし(全編を貫く無常観があるという見方もあるが、さてどれほど深い無常観だろうか)、当時の宮中の公的部分(政治・行政)は全て省略されて私的生活のみが描かれていることもそれで良いではないかと思える。
〇ともかく、本書で読んだ源氏物語は巧みな展開、雅な宮中の描写、複雑な人間関係、人物の心理に及ぶ記述(踏み込み過ぎもせず浅過ぎもしない)などたいへんおもしろい物語だ。楽しく全巻を読み通すことができた。
○楽しんで読み終わってみると、石田衣良さんがどこかで書いていた「源氏物語は宮中の女房(紫式部)の妄想の産物だ。女の立場から思いつく限りの完璧なスーパーヒーローをつくって、それを軸に存分に思う限りのストーリーを展開したものだ」というコメントに共感を覚える。そのような妄想ストーリーではあるが、その中に紫式部と当時の貴族社会の美意識、教養、価値観が十分に反映されており、それが永年にわたって読み継がれるなかで時代を超えて継承され磨かれて日本文化の基層をなすに至った、ということなのだと思う。
○そのような作品だとすれば、源氏物語に特別な思想を期待する無理だろうし(全編を貫く無常観があるという見方もあるが、さてどれほど深い無常観だろうか)、当時の宮中の公的部分(政治・行政)は全て省略されて私的生活のみが描かれていることもそれで良いではないかと思える。
2003年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原文を一語一語、丁寧に口語訳し、翻訳としての作者の主観は極力排除されてているにも関わらず、全体として、それは美しい調和の取れた日本語になっています。
原作にでてくる和歌も全て盛り込まれており(これには注がついています)、原作の雰囲気を最大限に大切にした、謙虚な翻訳本といえます。
うつくしい源氏物語の世界を、口語訳で楽しみたい方、一押しです。
原作にでてくる和歌も全て盛り込まれており(これには注がついています)、原作の雰囲気を最大限に大切にした、謙虚な翻訳本といえます。
うつくしい源氏物語の世界を、口語訳で楽しみたい方、一押しです。
2008年9月11日に日本でレビュー済み
ようやく大活字版で再版しました、円地文子さん訳「源氏物語」です。
国文学者玉上氏(この方は角川版源氏物語を訳されている)の力を借りて
5年の年月をかけて全巻現代語訳した労作。
非常に格調の高い訳文で一番読みやすい源氏物語だと個人的に思います。
この訳文の特徴は訳者本人の主観の訳を所々に忍ばせてあること。
もっとも本文を改変するのではなく奥行きを深くしたり
現代人にわかりやすい表現であって却って良心的な改変でしょう。
例をあげるなら若菜の「男女の仲が狭まる(直訳)」→「世の中が狭まる(円地訳)」
玉上さんが源氏物語訳注の解説で「男女の仲は平安女性の世の中に等しい」と
おっしゃっていたのを後に読み、「なるほどなあ」と感心した訳文です。
レビューで書きましたとおり玉上版源氏物語とリンクした訳文です。
両者を比較するのも楽しいです。
当然単品で読んでも十分源氏物語の真髄を味わえる名文ですので
源氏物語初心者にもお勧めします。
国文学者玉上氏(この方は角川版源氏物語を訳されている)の力を借りて
5年の年月をかけて全巻現代語訳した労作。
非常に格調の高い訳文で一番読みやすい源氏物語だと個人的に思います。
この訳文の特徴は訳者本人の主観の訳を所々に忍ばせてあること。
もっとも本文を改変するのではなく奥行きを深くしたり
現代人にわかりやすい表現であって却って良心的な改変でしょう。
例をあげるなら若菜の「男女の仲が狭まる(直訳)」→「世の中が狭まる(円地訳)」
玉上さんが源氏物語訳注の解説で「男女の仲は平安女性の世の中に等しい」と
おっしゃっていたのを後に読み、「なるほどなあ」と感心した訳文です。
レビューで書きましたとおり玉上版源氏物語とリンクした訳文です。
両者を比較するのも楽しいです。
当然単品で読んでも十分源氏物語の真髄を味わえる名文ですので
源氏物語初心者にもお勧めします。