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プラスチックスープの海 北太平洋巨大ごみベルトは警告する 単行本(ソフトカバー) – 2012/8/24
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魚は、もはや今までの魚ではない
「便利」の代名詞、プラスチックはリサイクルもされず、膨大な量が海へと流れ着く。レジ袋を詰まらせて死ぬ海鳥、魚網を飲み込んで餓死するクジラ、プランクトンと間違ってプラスチック粒子を食べる魚。環境ホルモンを溶出するプラスチックを、海洋生物が食べていることの意味とは? 北太平洋ごみベルトを発見した海洋環境調査研究者が、徹底解明!
「便利」の代名詞、プラスチックはリサイクルもされず、膨大な量が海へと流れ着く。レジ袋を詰まらせて死ぬ海鳥、魚網を飲み込んで餓死するクジラ、プランクトンと間違ってプラスチック粒子を食べる魚。環境ホルモンを溶出するプラスチックを、海洋生物が食べていることの意味とは? 北太平洋ごみベルトを発見した海洋環境調査研究者が、徹底解明!
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2012/8/24
- ISBN-104140815604
- ISBN-13978-4140815601
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商品の説明
出版社からのコメント
アザラシ、イワシ、海鳥などの大量死は、なぜ起きるのか──。 原油の流出事故、地球温暖化など、さまざまな原因が考えられますが、大きな要因のひとつとして、日常的に多用されているプラスチック製品があると著者は言います。現在、太平洋には日本の国土の10倍近い巨大なプラスチックのごみ溜まりがあり、重量にしてプランクトンのおよそ6倍ものマイクロプラスチックが浮遊していると推定されます。永久不滅のナノ粒子は、海洋生物や私たち人間にどのような影響を及ぼすのでしょうか? 本書は、調査航海の結果をもとに、プラスチックの誤飲誤食の問題、内分泌撹乱物質の危険性など、あらゆる方向から検証した海洋汚染警告書の決定版であり、『複合汚染』(有吉佐和子著)にも通じる衝撃の書です。
著者について
・チャールズ・モア (Capt. Charlrs Moore) アルガリータ海洋調査財団設立者。海洋環境調査研究者。海洋学、生物学、生態学、ダイバー、海洋カメラマンなど、優秀な研究者や専門家のチームを作り、調査船アルギータで北太平洋ごみベルトの調査航海に挑み、海洋汚染の危険を訴える活動の先駆者となった。世界中で注目される市民科学者である。カリフォルニア州ロングビーチ在住。 ・カッサンドラ・フィリップス (Cassandra Phillips) 新聞記者。インディペンデント映画のストーリーエデイター。カリフォルニアとハワイのラン園の共同経営者。2006年、ランの培養土としてのリサイクルプラスチック調査プログラムにおいて、農務省の助成金を獲得。ハワイ在住。
登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2012/8/24)
- 発売日 : 2012/8/24
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 368ページ
- ISBN-10 : 4140815604
- ISBN-13 : 978-4140815601
- Amazon 売れ筋ランキング: - 360,367位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今話題のプラスチックゴミについてもっと詳しく知りたいので購入しました。
プラスチックゴミが海洋生物に与える影響は分かった。
プラスチックゴミが環境に与える影響もだけど,そもそもそれを捨てる人間たちが変わらなければ何も変わらないと思いました。
プラスチックゴミが海洋生物に与える影響は分かった。
プラスチックゴミが環境に与える影響もだけど,そもそもそれを捨てる人間たちが変わらなければ何も変わらないと思いました。
2019年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学のレポート課題で選んだがとてもおもしろく、また書きやすい。環境問題系の本です。
2012年11月1日に日本でレビュー済み
星新一氏の『おーい、でてこーい』を思い出した。この中に登場する「穴」と地球に広がる海が似ている。
小さいゴミを捨てても、海は広く、すぐに影響は感じられない。だから、細かいゴミのことなど気にする人は多くない。タバコの吸い殻やペットボトルの蓋をつい投げ捨ててしまっている人もいるだろう。しかし、海にも限度があり…
本書の詳細は、ほかの方のレビューに詳しいので、印象に残っただけ書くことにする。
現在の人類が、あまりにもプラスチックに頼りすぎていること。にも関わらず、プラスチックや関連物質の有害性については、グレーゾーンにあるものが多く、それらはほとんど規制されていないということ。日本を含め、あるレベルで規制をしたり、リサイクルを義務付けたり、焼却処分をしている国もあるが、かなりの国では野放し状態であること。
また、プラスチック製品の中には、内分泌撹乱物質、いわゆる環境ホルモンが含まれ、それが様々な形で海に流失し、海の生物に取り込まれ、最終的には人間の「食べ物」になる可能性がある。そして、妊娠中にそれらを摂取した場合、生まれてきた子どもの「性」に影響する可能性についても言及されている。
プラスチックへの規制が厳しくなれば、経済活動に影響がでることは間違いない。しかし、では、このまま放置しておくのか。『おーい、でてこーい』の結末が予言とならないことを祈るしかない。
小さいゴミを捨てても、海は広く、すぐに影響は感じられない。だから、細かいゴミのことなど気にする人は多くない。タバコの吸い殻やペットボトルの蓋をつい投げ捨ててしまっている人もいるだろう。しかし、海にも限度があり…
本書の詳細は、ほかの方のレビューに詳しいので、印象に残っただけ書くことにする。
現在の人類が、あまりにもプラスチックに頼りすぎていること。にも関わらず、プラスチックや関連物質の有害性については、グレーゾーンにあるものが多く、それらはほとんど規制されていないということ。日本を含め、あるレベルで規制をしたり、リサイクルを義務付けたり、焼却処分をしている国もあるが、かなりの国では野放し状態であること。
また、プラスチック製品の中には、内分泌撹乱物質、いわゆる環境ホルモンが含まれ、それが様々な形で海に流失し、海の生物に取り込まれ、最終的には人間の「食べ物」になる可能性がある。そして、妊娠中にそれらを摂取した場合、生まれてきた子どもの「性」に影響する可能性についても言及されている。
プラスチックへの規制が厳しくなれば、経済活動に影響がでることは間違いない。しかし、では、このまま放置しておくのか。『おーい、でてこーい』の結末が予言とならないことを祈るしかない。
2014年1月9日に日本でレビュー済み
沿岸漁師の船で、彼らが海はゴミ箱とばかりに(そのように言って)ゴミを捨てる光景を何度も目にしたことがある。
無論、抗議をするのだが、悪びれた様子もなかった。
82年の連邦政府が資金援助をした研究では、毎日63万9千個のプラスチック容器が商船から捨てられているとされる。
平均的なクルーズ船は1週間のクルーズで50tの、プラスチックを含む固形ごみを出す。
90年代はさんざん違反していたが、やがて改善された。
米の大型船は、出る時積んでいた時物資と、戻って来た時積んでいた物資の明細を、沿岸警備隊に報告するよう求められる。
しかし、人手不足から検証はほとんど行われていない。
コンテナ船は、海が荒れると荷を満載したコンテナを海に落とすことがあり、船積み技術が改良されるまで、90年代に最高で年間1万個のコンテナが落下しているというが、97年3月に独コンテナ船が英シリー諸島で座礁し、コンテナをぶちまけた事故で、英の地方自治体が負った£10万の費用を、国際海事法では船主に賠償責任はないと独法廷は下したように、事故の責任は免除されている。
75年、米科学アカデミーは、毎年635万tの廃棄物が船舶から外洋に投棄されており、その1/3が米の船舶からであると推定しているが、おそらく世界最悪の海洋汚染者である米海軍は、6千名の人員を乗せた航空母艦では半年の航海で1360tのゴミを出す。
また米海軍報告によれば、80年代に世界の海に2千tのプラスチックを投棄し、その大部分は砕けた形でまだ海にあるだろうとしたばかりか、
○29,000トンの神経作用物質とマスタードガス、
○四十万発の化学爆弾、地雷、ロケット、
○500トン以上の放射性廃棄物を、
ひそかに甲板から投げ捨てるか、船倉に詰めこんで沈めるかしているとする。
09年のソマリア沖の海賊襲撃人質事件でも、海賊は海軍のゴミ投棄を襲撃だと思ったが、フィリップス船長はゴミと知っていたとの逸話がある。
国連環境計画は、09年、6億1500万tのプラスチックが海洋投棄されていると試算している。
88年、船舶の運航および事故による海洋汚染を防止するマルポール条約附属書'Xが発効し、船舶に対する海上のゴミ投棄を禁止し、米国でも自国EEZ内でのプラスチック投棄は禁止されている。
更に2013年改正され、食物くず等海洋環境に有害でないものを除く船内発生廃棄物の海洋への排出の原則禁止(12海里以遠での船倉洗浄水の海洋投棄が認められていた)や、船舶発生廃棄物汚染防止規程を備えおかなければならない対象船舶の拡充がなされた。
ブリュッセルで開かれた欧州委員会の海洋ごみ投棄に関するワークショップでは、国連環境計画のデイヴィッド=オズボーンが、プラスチック包装にタバコのラベル表示と同様の「プラスチックのごみ投棄は野生生物に窒息、飢餓、拘禁などの脅威を与える」と、つけてはどうかと提案していた。
プラスチックは、現実的な時間枠の中では生分解(生物作用または生物由来物質による分解)せず、「太平洋のゴミベルト」に浮かぶペットボトルのキャップなどの海洋ゴミは、面積にして日本の国土よりも広範囲で、海流に沿って漂い続ける。
ゴミには藻類・珪藻類が着生し、重くなって沈み始め、光合成ができなくなるとバクテリアがそれを食べ、また浮くサイクル(ヨーヨー理論)が繰り返されるとも言われる。
浮遊するだけでも、貝が寄生して、別の島に漂着し、その島の生態系を崩してしまったり、有毒藻類の胞子が張り付き、発生するドウモイ酸の神経毒をばら撒いている。 網や釣り糸は魚だけではなく、アザラシ・イルカ・シャチなどの海洋動物も巻き込み続けており(人への影響でも、韓国水域では96〜98の2年間で、海洋浮遊物の事故が2273件起き、船舶又は人命の損失が22件)、その害について異論が出ることはないが、ゴミの摂食による害の証明について、アザラシや鯨等上位捕食者の調査はあるが、食物連鎖の底辺はなく、本書ではハダカイワシの例等が記されるが、不明点が多い。 プラスチックは自然界で分解はされないものの、徐々に割れて破片になり、やがてナノ粒子となって幾世期も環境を汚染し続ける。 ミッドウェーで、コアホウドリの幼鳥は、毎年10万羽死んでいるが、うち4万羽はボトルキャップ等の誤食によるもの。
ごちそうであるトビウオの卵が、たいていプラスチック浮遊ごみの上によく漂っていたり、ピカピカ光り、色鮮やかで、ピョコピョコ浮く物が好みの食べ物であり、63年の調査では、アホウドリの73%がプラスチックを飲み込んでいたし、83年にはコアホウドリの幼鳥の死体の90%にプラスチックが見出され、摂取されたプラスチックの重量は63年に1.87グラムだったのが、76.7グラムに激増、幼鳥の98%からプラスチックが発見された。
またウミガメは、好物のクラゲとレジ袋を間違えやすく、解剖したウミガメの80%の内臓に海洋ゴミが見出され、そのほとんどがプラスチックだった。
陸でも、ラクダ・牛等がプラスチックゴミ摂食で、犠牲となっている。
高田秀重・東京農工大教授は、プラスチック樹脂ペレットは、浮遊しつつ毒性化学物質を吸収していると立証した。
そしてPCB・DDT・ノニルフェノールなどを蓄積し、海洋生物に摂食される。
他の汚染として研磨剤や掃除用コンパウンド・塩ビ管や回転成型のための原料となるプラスチックの粉・美顔用クレンジング剤にふくまれる皮膚摩擦剤等、1mm以下の微細プラスチックや、防水剤等の過フッ素化合物、臭化難燃剤等があり、プランクトンや魚を経て、食物連鎖を繰り返すうちに、段々とプラスチックから発される環境ホルモン等の毒素濃度は濃くなり、頂点のヒトに摂食される。
健康被害は世界中で報告されているが、環境ホルモンが原因と特定はできにくい。
それでも殆どの胎児と母体を繋ぐ臍帯や、成人の尿等から環境ホルモンは検出されている。
このような状況下で、米は害の証明にこだわる(日本も)が、欧州は予防原則を選択する。
その結果、欧州人は米人ほど体内に化学物質、特に臭化難燃剤をためこんでいない。
そして、風船ですら08年カリフォルニアの議会でホイル式風船を禁止する法案が通過した際、$9億/年の売り上げをもつ業界が反対して廃案になっており、70年にはゼロだったが、11年には5千億枚になったレジ袋や、毎日、15億本もペットボトル入りの飲料を製造し続けるコカ・コーラ社等、プラスチック業界と化学業界につながる大企業に変化を求めるのは気が遠くなる。
このように使い捨ては善とされ、常にキチンと捨てない人が問題で、使い捨て容器の問題ではないかのようにキャンペーンされてきた。
著者は最後に海洋分解性プラスチックの開発や、消費者の賢い購買行動(リサイクルしやすさ・長持ちするか・新たな資源採取への地球へのストレス・毒性等)への変化を希望して〆る。
高田教授も使い捨てについて、リサイクルやゴミ焼却施設も提案されるが、これはシステムが上手く回っていればOKだが、事故が起これば有害物質が放出される可能性があるとの点で、原発の安全神話に似ていないか?とし、代用品へのシフトを提言する。
この環境問題は、突然、目に見えて被害をもたらさない。
放射性汚染が目に見えない悲劇と同様に、見えないことはなかったことにされ続けさせてはならないのだが・・・。
無論、抗議をするのだが、悪びれた様子もなかった。
82年の連邦政府が資金援助をした研究では、毎日63万9千個のプラスチック容器が商船から捨てられているとされる。
平均的なクルーズ船は1週間のクルーズで50tの、プラスチックを含む固形ごみを出す。
90年代はさんざん違反していたが、やがて改善された。
米の大型船は、出る時積んでいた時物資と、戻って来た時積んでいた物資の明細を、沿岸警備隊に報告するよう求められる。
しかし、人手不足から検証はほとんど行われていない。
コンテナ船は、海が荒れると荷を満載したコンテナを海に落とすことがあり、船積み技術が改良されるまで、90年代に最高で年間1万個のコンテナが落下しているというが、97年3月に独コンテナ船が英シリー諸島で座礁し、コンテナをぶちまけた事故で、英の地方自治体が負った£10万の費用を、国際海事法では船主に賠償責任はないと独法廷は下したように、事故の責任は免除されている。
75年、米科学アカデミーは、毎年635万tの廃棄物が船舶から外洋に投棄されており、その1/3が米の船舶からであると推定しているが、おそらく世界最悪の海洋汚染者である米海軍は、6千名の人員を乗せた航空母艦では半年の航海で1360tのゴミを出す。
また米海軍報告によれば、80年代に世界の海に2千tのプラスチックを投棄し、その大部分は砕けた形でまだ海にあるだろうとしたばかりか、
○29,000トンの神経作用物質とマスタードガス、
○四十万発の化学爆弾、地雷、ロケット、
○500トン以上の放射性廃棄物を、
ひそかに甲板から投げ捨てるか、船倉に詰めこんで沈めるかしているとする。
09年のソマリア沖の海賊襲撃人質事件でも、海賊は海軍のゴミ投棄を襲撃だと思ったが、フィリップス船長はゴミと知っていたとの逸話がある。
国連環境計画は、09年、6億1500万tのプラスチックが海洋投棄されていると試算している。
88年、船舶の運航および事故による海洋汚染を防止するマルポール条約附属書'Xが発効し、船舶に対する海上のゴミ投棄を禁止し、米国でも自国EEZ内でのプラスチック投棄は禁止されている。
更に2013年改正され、食物くず等海洋環境に有害でないものを除く船内発生廃棄物の海洋への排出の原則禁止(12海里以遠での船倉洗浄水の海洋投棄が認められていた)や、船舶発生廃棄物汚染防止規程を備えおかなければならない対象船舶の拡充がなされた。
ブリュッセルで開かれた欧州委員会の海洋ごみ投棄に関するワークショップでは、国連環境計画のデイヴィッド=オズボーンが、プラスチック包装にタバコのラベル表示と同様の「プラスチックのごみ投棄は野生生物に窒息、飢餓、拘禁などの脅威を与える」と、つけてはどうかと提案していた。
プラスチックは、現実的な時間枠の中では生分解(生物作用または生物由来物質による分解)せず、「太平洋のゴミベルト」に浮かぶペットボトルのキャップなどの海洋ゴミは、面積にして日本の国土よりも広範囲で、海流に沿って漂い続ける。
ゴミには藻類・珪藻類が着生し、重くなって沈み始め、光合成ができなくなるとバクテリアがそれを食べ、また浮くサイクル(ヨーヨー理論)が繰り返されるとも言われる。
浮遊するだけでも、貝が寄生して、別の島に漂着し、その島の生態系を崩してしまったり、有毒藻類の胞子が張り付き、発生するドウモイ酸の神経毒をばら撒いている。 網や釣り糸は魚だけではなく、アザラシ・イルカ・シャチなどの海洋動物も巻き込み続けており(人への影響でも、韓国水域では96〜98の2年間で、海洋浮遊物の事故が2273件起き、船舶又は人命の損失が22件)、その害について異論が出ることはないが、ゴミの摂食による害の証明について、アザラシや鯨等上位捕食者の調査はあるが、食物連鎖の底辺はなく、本書ではハダカイワシの例等が記されるが、不明点が多い。 プラスチックは自然界で分解はされないものの、徐々に割れて破片になり、やがてナノ粒子となって幾世期も環境を汚染し続ける。 ミッドウェーで、コアホウドリの幼鳥は、毎年10万羽死んでいるが、うち4万羽はボトルキャップ等の誤食によるもの。
ごちそうであるトビウオの卵が、たいていプラスチック浮遊ごみの上によく漂っていたり、ピカピカ光り、色鮮やかで、ピョコピョコ浮く物が好みの食べ物であり、63年の調査では、アホウドリの73%がプラスチックを飲み込んでいたし、83年にはコアホウドリの幼鳥の死体の90%にプラスチックが見出され、摂取されたプラスチックの重量は63年に1.87グラムだったのが、76.7グラムに激増、幼鳥の98%からプラスチックが発見された。
またウミガメは、好物のクラゲとレジ袋を間違えやすく、解剖したウミガメの80%の内臓に海洋ゴミが見出され、そのほとんどがプラスチックだった。
陸でも、ラクダ・牛等がプラスチックゴミ摂食で、犠牲となっている。
高田秀重・東京農工大教授は、プラスチック樹脂ペレットは、浮遊しつつ毒性化学物質を吸収していると立証した。
そしてPCB・DDT・ノニルフェノールなどを蓄積し、海洋生物に摂食される。
他の汚染として研磨剤や掃除用コンパウンド・塩ビ管や回転成型のための原料となるプラスチックの粉・美顔用クレンジング剤にふくまれる皮膚摩擦剤等、1mm以下の微細プラスチックや、防水剤等の過フッ素化合物、臭化難燃剤等があり、プランクトンや魚を経て、食物連鎖を繰り返すうちに、段々とプラスチックから発される環境ホルモン等の毒素濃度は濃くなり、頂点のヒトに摂食される。
健康被害は世界中で報告されているが、環境ホルモンが原因と特定はできにくい。
それでも殆どの胎児と母体を繋ぐ臍帯や、成人の尿等から環境ホルモンは検出されている。
このような状況下で、米は害の証明にこだわる(日本も)が、欧州は予防原則を選択する。
その結果、欧州人は米人ほど体内に化学物質、特に臭化難燃剤をためこんでいない。
そして、風船ですら08年カリフォルニアの議会でホイル式風船を禁止する法案が通過した際、$9億/年の売り上げをもつ業界が反対して廃案になっており、70年にはゼロだったが、11年には5千億枚になったレジ袋や、毎日、15億本もペットボトル入りの飲料を製造し続けるコカ・コーラ社等、プラスチック業界と化学業界につながる大企業に変化を求めるのは気が遠くなる。
このように使い捨ては善とされ、常にキチンと捨てない人が問題で、使い捨て容器の問題ではないかのようにキャンペーンされてきた。
著者は最後に海洋分解性プラスチックの開発や、消費者の賢い購買行動(リサイクルしやすさ・長持ちするか・新たな資源採取への地球へのストレス・毒性等)への変化を希望して〆る。
高田教授も使い捨てについて、リサイクルやゴミ焼却施設も提案されるが、これはシステムが上手く回っていればOKだが、事故が起これば有害物質が放出される可能性があるとの点で、原発の安全神話に似ていないか?とし、代用品へのシフトを提言する。
この環境問題は、突然、目に見えて被害をもたらさない。
放射性汚染が目に見えない悲劇と同様に、見えないことはなかったことにされ続けさせてはならないのだが・・・。
2017年7月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一度目を通した後で、もう一度注意深く読み進んでいます。参考になるところがいくつもあるのでイントロとしてはおすすめできます
2018年9月1日に日本でレビュー済み
数十年前に大評判となった「沈黙の春」にも匹敵するような,衝撃的な本です。
陸地や船から出されたプラスチックごみが海にどんどん蓄積し,
さらには,誤って摂取する海棲生物を大量に死に追いやっている。
改めて身の回りを見渡すと,プラスチックで溢れかえっている。
車,衣類,パソコン,菓子袋,容器,メガネ,筆記具・・・・
バクテリアによって分解されることもなくいつまでも残り続け,
総量が日々増える一方であれば,一体どうなってしまうのかと,慄然とする。
一般を対象にしてプラスチックごみの問題を説く類書があまりないので,
大変貴重な本です。訳文にややしんどいところがあるのが難点ですが,
それを遥かに凌駕する内容であり,大事な指摘が多々なされているので,
文句なしに★5つ。多くの人に読まれるよう願います。
陸地や船から出されたプラスチックごみが海にどんどん蓄積し,
さらには,誤って摂取する海棲生物を大量に死に追いやっている。
改めて身の回りを見渡すと,プラスチックで溢れかえっている。
車,衣類,パソコン,菓子袋,容器,メガネ,筆記具・・・・
バクテリアによって分解されることもなくいつまでも残り続け,
総量が日々増える一方であれば,一体どうなってしまうのかと,慄然とする。
一般を対象にしてプラスチックごみの問題を説く類書があまりないので,
大変貴重な本です。訳文にややしんどいところがあるのが難点ですが,
それを遥かに凌駕する内容であり,大事な指摘が多々なされているので,
文句なしに★5つ。多くの人に読まれるよう願います。
2012年9月16日に日本でレビュー済み
もしかしたら、二酸化炭素よりもはるかに大きな環境被害を及ぼしているかもしれないプラスチックに関する衝撃的な本である。
要約すれば、世界の海にはいくつかの渦流域が存在し、そこには海に捨てられたおびただしいゴミが浮遊している。そのゴミの中で特に目立つものが、プラスチックである。人間が作り出した重化合物であるプラスチックは海の中では安定的に存在し、微細化しつつも相当の長期間分解されずに存在する。
これが食物連鎖の中に入り込み、海洋生物に様々な悪影響をもたらしている。
そればかりか、イワシや牡蛎などにもマイクロプラスチックは摂取され、これらに含まれるビスフェノールAやフタル酸エステルなどの化学物質がわれわれにも悪影響を与えつつある。
というものである。
本書では数多くの衝撃的な事実が明かされる。
・渦流のマイクロプラスチックの量とプランクトンの量を比較したところ、一つのサンプルでマイクロプラスチックの量が多くなった。重量比では、プランクトンの6倍!という。
・渦流のプラスチックゴミの重量は、沿岸の17倍!もある。
・プラスチックは波や日光や魚にかじられるなどして小さく破砕され1リットル入りペットボトルでさえ、およそ1万2千5百粒になる。
・コアホウドリの幼鳥の死体の97パーセントからプラスチックが見つかる。その代表的なものが使い捨てライターである。
・プラスチックの袋が幽門を塞いで排せつができなくなり死んだ赤ちゃんウミガメ。
・ハダカイワシの35パーセントから、あらゆる色のプラスチックが見つかる。
・2010年座礁したコクジラから、スウェットパンツ、ゴルフボール、外科用手袋、ポリ袋20枚などが出てきた。
・2008年に座礁した一頭のマッコウクジラから圧縮されたネットの大きな塊が腹壁から突き出していた。もう一頭からは大量のネット、綱、袋が詰まっていた。最大の漁網は4.2平方メートルだった。
・海洋汚染の原因の一つは漁業に使用される様々な漁具がプラスチック化していることも一つ。とくに流し網などの漁網による海鳥やクジラへの被害は甚大。また、小型の船が漁網にからまり航行不能や時には転覆事故さえ起こしている。
・沿岸近くのプラスチックぺレットは漂っている毒性化学物質を吸着し、これを海鳥が魚卵と誤認して食べてしまう。
・これらプラスチックは地上では紫外線で比較的早く分解されていくが、海中では水温が低く、藻が付着するなどして容易には分解されず、長期間漂い続ける。
などなど。
挿入されているカラー写真が更に生々しさを伝える。
家庭のあらゆるところに入り込んでいるプラスチック。
最近では、特に携帯電話やスマートフォン、パソコンに顕著な尽きることのない新製品の嵐。
そして、経済成長のためにあらゆるものを陳腐化させ、新たな商品を購買させようと仕掛ける大企業。
壊れたら新品を買うのが普通になったどころかまだ使えるものまで廃棄する使い捨て時代。
この資本主義経済の弊害が、こんなところにも現れていると新たな発見をした。
われわれは、この現実を前にどういう行動をすべきなのか、自問自答させられる。
要約すれば、世界の海にはいくつかの渦流域が存在し、そこには海に捨てられたおびただしいゴミが浮遊している。そのゴミの中で特に目立つものが、プラスチックである。人間が作り出した重化合物であるプラスチックは海の中では安定的に存在し、微細化しつつも相当の長期間分解されずに存在する。
これが食物連鎖の中に入り込み、海洋生物に様々な悪影響をもたらしている。
そればかりか、イワシや牡蛎などにもマイクロプラスチックは摂取され、これらに含まれるビスフェノールAやフタル酸エステルなどの化学物質がわれわれにも悪影響を与えつつある。
というものである。
本書では数多くの衝撃的な事実が明かされる。
・渦流のマイクロプラスチックの量とプランクトンの量を比較したところ、一つのサンプルでマイクロプラスチックの量が多くなった。重量比では、プランクトンの6倍!という。
・渦流のプラスチックゴミの重量は、沿岸の17倍!もある。
・プラスチックは波や日光や魚にかじられるなどして小さく破砕され1リットル入りペットボトルでさえ、およそ1万2千5百粒になる。
・コアホウドリの幼鳥の死体の97パーセントからプラスチックが見つかる。その代表的なものが使い捨てライターである。
・プラスチックの袋が幽門を塞いで排せつができなくなり死んだ赤ちゃんウミガメ。
・ハダカイワシの35パーセントから、あらゆる色のプラスチックが見つかる。
・2010年座礁したコクジラから、スウェットパンツ、ゴルフボール、外科用手袋、ポリ袋20枚などが出てきた。
・2008年に座礁した一頭のマッコウクジラから圧縮されたネットの大きな塊が腹壁から突き出していた。もう一頭からは大量のネット、綱、袋が詰まっていた。最大の漁網は4.2平方メートルだった。
・海洋汚染の原因の一つは漁業に使用される様々な漁具がプラスチック化していることも一つ。とくに流し網などの漁網による海鳥やクジラへの被害は甚大。また、小型の船が漁網にからまり航行不能や時には転覆事故さえ起こしている。
・沿岸近くのプラスチックぺレットは漂っている毒性化学物質を吸着し、これを海鳥が魚卵と誤認して食べてしまう。
・これらプラスチックは地上では紫外線で比較的早く分解されていくが、海中では水温が低く、藻が付着するなどして容易には分解されず、長期間漂い続ける。
などなど。
挿入されているカラー写真が更に生々しさを伝える。
家庭のあらゆるところに入り込んでいるプラスチック。
最近では、特に携帯電話やスマートフォン、パソコンに顕著な尽きることのない新製品の嵐。
そして、経済成長のためにあらゆるものを陳腐化させ、新たな商品を購買させようと仕掛ける大企業。
壊れたら新品を買うのが普通になったどころかまだ使えるものまで廃棄する使い捨て時代。
この資本主義経済の弊害が、こんなところにも現れていると新たな発見をした。
われわれは、この現実を前にどういう行動をすべきなのか、自問自答させられる。