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折り紙衛星の伝説 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫) 文庫 – 2015/6/29
- 本の長さ618ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2015/6/29
- ISBN-104488734081
- ISBN-13978-4488734084
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2015/6/29)
- 発売日 : 2015/6/29
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 618ページ
- ISBN-10 : 4488734081
- ISBN-13 : 978-4488734084
- Amazon 売れ筋ランキング: - 626,749位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 322位創元SF文庫
- - 3,177位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について

SF翻訳家、書評家、アンソロジスト。
1961年2月2日、高知県高知市生まれ。高知市立追手前小学校、土佐中・高等学校を経て、京都大学文学部文学研究科卒(英語アメリカ文学専攻)。
1986年、マリオン・ジマー・ブラッドリー『惑星救出計画』でSF翻訳者デビュー。訳書は、バリントン・J・ベイリー『時間衝突』『ロボットの魂』(以上、創元SF文庫)、P・K・ディック『ザップ・ガン』、コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』『航路』など約100冊。共訳書に劉慈欣『三体』三部作、『円』『球状閃電』『超新星紀元』、『カート・ヴォネガット全短篇』全4巻(以上、早川書房)など。
編訳書に、シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』『輝く断片』(河出文庫)、コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』(河出書房新社)、『マーブル・アーチの風』、(早川書房)など。
スタージョン「ニュースの時間です」、テッド・チャン「商人と錬金術師の門」、劉慈欣「流浪地球」(共訳)の翻訳により、第36回、第40回、第54回星雲賞海外短編部門を受賞。ベイリー『時間衝突』、劉慈欣『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』で星雲賞海外長編部門受賞。
〈小説奇想天外〉の翻訳SF時評「海外SF問題相談室」を皮切りに、各紙誌にコラム・書評を連載。〈本の雑誌〉新刊SF時評は1990年から(二度の中断をはさみ)継続中。
2004年3月に豊崎由美との共著『文学賞メッタ斬り!』を刊行。
2008年からアンソロジストとしても活動。創元SF文庫『年刊日本SF傑作選』(日下三蔵と共編)とその後継の『ベストSF』(竹書房文庫)、『不思議の扉』(角川文庫)の各シリーズや、『ゼロ年代日本SFベスト集成』全2巻、『時間SF傑作選 ここがウィネトカなら、きみはジュディ』などのSFアンソロジーを編纂。責任編集の河出文庫『NOVA 書き下ろし日本SFコレクション』全10巻で、第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門受賞。
著書に『20世紀SF1000』、『新編 SF翻訳講座』、『50代からのアイドル入門』、『現代SF観光局』など。
1995年4月に開設したウェブサイト(http://www.asahi-net.or.jp/~KX3M-AB/)の日記は、その一部が、『狂乱西葛西日記20世紀remix SF&ミステリ業界ワルモノ交遊録』にまとめられている。
ツイッターのアカウント(@nzm)は、http://twitter.com/nzm/
日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブ、日本SF作家クラブ会員。「ゲンロン 大森望 SF創作講座」主任講師。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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心理・感情(あるいは感傷)面に重きを置くと「薄ければ薄いほど」、「わたしを数える」の2編が傑出。バリバリの高次元戦闘モノなら「神々の歩法」。派手な展開と意表を突く結末の王道的作品なら「雷鳴」、「スピアボーイ」、「イージー・エスケープ」。あっと驚く表現上の仕組みを秘めたのは「Φ」「加奈の失踪」。他も一癖も二癖もある作品ばかりです。
どれを刺身と思い、どれをツマと取るか、好き嫌いは人それぞれでしょうが、とにかく各種取り揃えられている選集でした。
巻末の「選評」をゆっくり見ながら、次に読む作品を決めたいと思います。
野尻抱介氏の小説のように、ラノベにすり寄っているように見えても実はちゃんとSF…ということもなく。これらをSFと称して集めることに何の意義があるんだろう?というのが、読んでいての感想です。
こう言うレベルの小説はカドカワにでも任せて。創元SF文庫さんには、海外の未翻訳SFの方を出版をお願いしたいところです。
以下、各作品の感想。
◎10万人のテリー(長谷敏司)
カードゲーム(マジック・ザ・ギャザリングやデュエルマスター、バトルスピリッツなど)を少しは知ってないと楽しめないかも。私は知っていたので楽しく読めた。囲碁や将棋の次はカードバトルでAIが活躍するのは現実の延長線上にあると思う。
◎猿が出る(下永聖高)
面白い。多重人格ものかと思いきや、どちらかというと生物の神秘に触れた作品と言った方がいいかもしれない。それとも輪廻転生ものか。
◎雷鳴(星野 之宣)
巨大な恐竜がどのように活動していたのか、その体重をどのように扱っていたのか、納得する理由を説明してくれるマンガ。恐竜が鳥の祖先である説があるので、このような体の作りであることが納得する。非常に面白い。
◎折り紙衛星の伝説(理山 貞二)
物語の風景は頭の中に浮かんでくるのだが、だから何? という感想。辛口かもしれないが、オチがないのである。もしくは、私がオチに気づかないのである。
◎スピアボーイ(草上 仁)
西部劇風のエンタテインメント小説です。理屈なんかいらない。スピアを操る老齢なスピア乗りと血気盛んな若いやつとの決闘シーンなど、ただ楽しむのみ。
◎φ(円城 塔)
円城塔さんの作品にしては読みやすいなと思っていたら、この作品での本当の意味、実験内容に気がついたのは、一段落の長さが一行を切ってからだった。実験内容に気がついた時、冒頭まで文章を遡った。震えた。なんだこれは! 実験までして内容が面白いなんて、ずるいよ。
◎再生(堀 晃)
手術という非日常を見事に表現した作品。私も手術の経験があり、やはり非日常を感じた。一方で病院側はというと手術は日常なので、何の特別感もなく手術は終わった。分かるよこの感じ。
◎ホーム列車(田丸 雅智)
意外な始まりに意外な結末。ものすごく短い作品だが、きっちりと楽しませてくれる。面白い。
◎薄ければ薄いほど(宮内 悠介)
最後の一行に胸を打たれた。ホスピスという人間の死が日常にある舞台で物語を展開するのは、ある意味卑怯である。誰もが自分や肉親について考えさせられるから。でも、良い意味で言ってます。SFの要素よりミステリの方が強いけれど、胸に響く作品です。
◎教室(矢部 嵩)
食事中に読んでしまった。後悔。
◎一蓮托掌 R・×・ラ×ァ×ィ(伴名 練)
ラファティをほとんど読んだことがないので、この作品の面白さを味わえなかった。奇想天外な物語であることは分かったが、そこまで。ラファティ作品を読んだことがある人はきっと楽しめるのだろう。
◎緊急自爆装置(三崎 亜記)
こんな恐ろしい装置をよく想像できたなというのが正直な感想。あまりにも死が軽く扱われていて気持ちが悪い。作品としては悪くないし、アイデアもいい。でも納得してはいけない気がする。
◎加奈の失踪(諸星 大二郎)
実験マンガ。途中で不自然な台詞があるなと思っていたら、なるほどそういうことかと納得。内容が面白いかどうかは問わない。
◎「恐怖の谷」から「恍惚の峰」へ〜その政策的応用(遠藤 慎一)
シンギュラリティ後の人間がAIに対する印象を研究した架空の論文である。リアリティを増す効果はあったと思う。
◎わたしを数える(高島 雄哉)
舞台は怪談だが恐くはない。突飛な世界でおこる“数える”という行為は、時たまついていけなくなることもあったが、楽しめた。
◎イージー・エスケープ(オキシ タケヒコ)
静かに始まり大きく終わる。とてもSFっぽい作品。本格的だが気軽に読める。ハードSFとして読むと、いろいろ突っ込みたくなる部分もあるので、物語として素直に読むのがいいと思う。
◎環刑錮(酉島 伝法)
悲しい物語なのだが、主人公がミミズのような生き物だと思うと、個人的にはあまり好きではない設定である。物語としては面白いので、映像ではなくてよかった、小説として(文字として)楽しめたのは自分にとってよかった。挿し絵があったけど、そこは我慢した。
◎神々の歩法 (宮澤伊織)
第六回創元SF短編賞受賞作として収録されている。作品自体はラノベチックなところ(ニーナのキャラ設定であるなど)もあるが、普通に楽しめる作品である。続編も期待できる。物語の展開が想像の範囲であるので、読後の驚き範囲少ない。
内容的にはまぁまぁ面白かったのですが(個人的には緊急自爆装置が良かった)、このシリーズで毎回期待しているSF漫画が今回はひどかった。
諸星大二郎のあまりに無理がある実験マンガを載せるくらいなら、別のSF漫画を探してきてほしかったです。若手でも書いている人はたくさんいますよ。
もっとマンガ分野も真剣にやってほしいです。