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国盗り物語(四) (新潮文庫) 文庫 – 1971/12/22
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斎藤道三、織田信長、そして明智光秀。最終巻。
すさまじい進撃を続けた織田信長は上洛を遂げ、将軍に足利義昭を擁立して天下布武の理想を実行に移し始めた。しかし信長とその重臣・明智光秀との間には越えられぬ深い溝が生じていた。外向する激情と内向し鬱結する繊細な感受性――。
信長と光秀、共に斎藤道三の愛顧を受け、互いの資質を重んじつつも相容れぬ二つの強烈な個性を現代的な感覚で描き、「本能寺の変」の真因を捉えた完結編。
【目次】
探索
花籠
夕陽
湖水渡り
転身
豹の河
桔梗の花
謁見
道三桜
天下布武
上洛軍
京の人々
大願成就
洛中合戦
九つの蛤
葉桜
秀吉
身の運
梅一枝
遊楽
敦賀
退却
清水坂
千種越
寝物語ノ里
姉川
戦塵
孫八郎
変報
雪
猛炎
唐崎の松
信玄
山崎の雪
槙島
箔濃
日向守
丹波
伊丹城
竹生島
甲斐
備中へ
参籠
時は今
叛旗
本能寺
幽斎
小栗栖
あとがき
解説:奈良本辰也
司馬遼太郎(1923-1996)
大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。1993(平成5)年には文化勲章を受章。“司馬史観"とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめるなか、1971年開始の『街道をゆく』などの連載半ばにして急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。
- 本の長さ720ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1971/12/22
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101152071
- ISBN-13978-4101152073
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【新潮文庫】司馬遼太郎 作品 | 信長、秀吉……権力者たちの陰で、凄絶な死闘を展開する二人の忍者の生きざまを通して、かげろうの如き彼らの実像を活写した長編。〈直木賞受賞〉 | 幕末の混乱の中で、劣等感から命ぜられるままに人を斬る男の激情と苦悩を描く表題作ほか変革期に生きた人間像に焦点をあてた 8 編。 | 戦国時代の武将たちに利用され、やがて殺されていった忍者たちを描く表題作など、歴史に埋もれた興味深い人物や事件を発掘する。 | 戦国の争乱期に遅れた伊達政宗の生涯を描く表題作。坂本竜馬ひきいる海援隊員の、英国水兵殺害に材をとる「慶応長崎事件」など 7 編。 | 歴史小説に新時代を画した司馬文学の発想の源泉と積年のテーマ、”権力とは””日本人とは”に迫る、独自な発想と自在な思索の軌跡。 | 初めてこの地を旅した著者が、「文明」と「文化」を見分ける独自の透徹した視点から、人類史上稀有な人工国家の全体像に肉迫する。 |
草原の記 | 司馬遼太郎が考えたこと 1~15 | 燃えよ剣〔上・下〕 | 新史 太閤記〔上・下〕 | 花神〔上・中・下〕 | |
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一人のモンゴル女性がたどった苛烈な体験をとおし、 20 世紀の激動と、その中で変わらぬ営みを続ける遊牧の民の歴史を語り尽くす。 | 40年以上の創作活動のかたわら書き残したエッセイの集大成シリーズ。第 1 巻は新聞記者時代から直木賞受賞前後までの 89 篇を収録。 | 組織作りの異才によって、新選組を最強の集団へ作りあげてゆく”バラガキのトシ”──剣に生き剣に死んだ新選組副長土方歳三の生涯。 | 日本史上、最もたくみに人の心を捉えた”人蕩し”の天才、豊臣秀吉の生涯を、冷徹な史眼と新鮮な感覚で描く最も現代的な太閤記。 | 周防の村医から一転して官軍総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげた、日本近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く |
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秀頼、淀殿を挑発して開戦を迫る家康。大坂冬ノ陣、夏ノ陣を最後に陥落してゆく巨城の運命に託して豊臣家滅亡の人間悲劇を描く。 | 秦の始皇帝没後の動乱中国で覇を争う項羽と劉邦。天下を制する”人望”とは何かを、史上最高の典型によってきわめつくした歴史大作。 | 猿飛佐助の影となって徳川に立向った忍者霧隠才蔵と真田十勇士たち。屈曲した情熱を秘めた忍者たちの人間味あふれる波瀾の生涯。 | 徳川三百年の礎を、隷属忍従と徹底した模倣のうちに築きあげていった徳川家康。俗説の裏に隠された”タヌキおやじ”の実像を探る。 | 幕末の激動期に、封建制の崩壊を見通しながら、武士道に生きるため、越後長岡藩をひきいて官軍と戦った河井継之助の壮烈な生涯。 | 古今最大の戦闘となった天下分け目の決戦の過程を描いて、家康・三成の権謀の渦中で命運を賭した戦国諸雄の人間像を浮彫りにする。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1971/12/22)
- 発売日 : 1971/12/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 720ページ
- ISBN-10 : 4101152071
- ISBN-13 : 978-4101152073
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 42,041位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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幕末物を「峠」「燃えよ剣」「翔ぶが如く」「坂の上の雲」「竜馬がゆく」と読み、今度は戦国物と思い、戦国四部作として国盗り物語から読み始めました。幕末物を読んでいたせいか戦国物に躊躇があったのですが面白く読み終えました。
前半は齋藤道三の一生をが描かれています。寺の稚児から油商人と立身出世し、美濃の国の首長にまでなります。その国盗りの大スペクタクルは読み応えありました。
後半になっては、道三の可愛がっていた、明智光秀と織田信長の一生についての物語です。幕末では尊皇討幕を革命として竜馬を始め幕末の志士が駆け回っていましたが、明智光秀も将軍を立てて革命を起こそうとし奔走しました。幕末も戦国時代も時代の移り変わる革命時は似ているなと思いました。
あとがきで明智光秀が竜馬の先祖ではないか?使っていた紋が桔梗紋で同じであったらしことに驚きました。また、細川藤孝の子孫が肥後熊本五十四万石の大藩を経て現在の細川 護熙に繋がることは興味深いです。
次は、「新史 太閤記」を読もうと思います。
読み返してよかったです。
明智光秀は不人気武将らしいが、司馬遼太郎が、肩入れして描いてる事もあり、暴虐な信長に謀反した光秀が、悲劇のヒーローに思われてならなかった。ある意味、光秀の無念を晴らしてやったような作品かも。
クライマックスである本能寺の変が、えらくアッサリ描かれており、もう少しドラマを読みたい気がした。これは少し不満。全体的には、信長と光秀の確執がよく描かれており、興味深い内容だったと思う。
この物語の終盤では、本能寺後の光秀を討たんとする日の出の勢いの羽柴秀吉の描写もある。しかし、この秀吉も栄華は一代限り。家康も最終的に天下はとるが人生の前半は悲惨極まりなく、人生トータルで彼は幸せだったのかどうか、想像は尽きない。
細川家に触れたあとがきも作品のエピローグとして面白い。この小説がなぜに前半斉藤道三、後半信長光秀なのかも判明する。本編同様の面白味があるので一読をお勧めします。