前回のリオ五輪の時と同様、保存版としてこの雑誌を購入しました。確かに一人の選手にだけ偏った
編集ではなく、メダリスト(惜しくも逃した選手も含めて)たちをきちんと網羅しています。
最新の情報によれば、羽生選手に国民栄誉賞が贈られる見通しとのことで、けがの痛みをおしての出場、
冬季五輪での二連覇、他の選手を圧倒する美しく優雅な演技は、観る者に大きな感動と勇気を与えました。
多くの人はこの事実上の決定に異論はないものと思います。
それと、記憶に残るのがスピードスケートで、金を獲得した小平奈緒選手と銀の李相花選手の、競技終了後の
熱い友情で結ばれた二人の抱擁のシーンは、人種や国境を越えた人と人との思いやりの気持ちというものを
象徴していましたね。
あと、女子チームパシュートの「世界で一番美しいワンライン」の滑りで金メダルを掴んだことに加えて、高木菜那選手が
女子マススタートでも初代女王となる金メダル獲得と、日本史上初、同一選手が冬季五輪で二つの金メダルに輝くという
偉業達成にも驚かされました。さらに時を同じくして、カーリング女子では銅メダル獲得と、吉報にも触れ感動は倍増しました。
もう書ききれませんが、これ以外にも銀メダル、銅メダルを獲得した選手にも拍手を送りたい。次の北京では、出場が
叶わなかった選手、出場したものの不本意な成績に終わった選手は出場や入賞を目指して、入賞した選手は
メダルを、銅・銀メダルの選手はその上を、金メダルの選手は二連覇・三連覇を目指してガンバっていただきたいと
思います。
最後に、この「Number」という雑誌、値段や記事の内容、全体のバランスなども考えて、保存版としての一冊ならこれに
決まりだと思います、超お勧めです。
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Number(ナンバー)947号 [完全保存版] 平昌五輪2018 総集編「17日間の神話。」 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー)) 雑誌 – 2018/3/1
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購入オプションとあわせ買い
完全保存版 PyeongChang 2018
平昌五輪 17日間の神話。
金4、銀5、銅4。平昌の地で日本勢は過去最多のメダルを獲得した。
1000分の1秒を争う滑走、息をのむほどの跳躍、そして奇跡の復活――。
その輝きは自分の限界に挑み、流してきた汗と涙の結晶である。
冬の聖者たちが紡いだ17日間の神話を、余すところなく記録する。
figure skating
[絶対王者の帰還]
羽生結弦「7分20秒の神話」
[誌上完全ドキュメント]
男子フリー最終組、黄金の頂に挑んだ6人
[空白の3カ月を語る]
ブライアン・オーサー「困難を乗り越えたユヅを誇りに思う」
[平昌密着記]
宇野昌磨「特別ではない銀メダル」
[ロシアの誇りにかけて]
ザギトワ&メドベデワ「二人きりの小さな戦争」
[五輪で見えた希望]
宮原知子「自分に勝つより、自分を信じて」
[魔物に勝った17歳]
坂本花織「いつもの5倍は緊張しました」
Speed skating
[最速女王が歩んだ道のり]
小平奈緒「金メダルは私が刻んできた時間」
[金銀銅コンプリートの快挙]
髙木美帆「平昌で見せた2度目の覚醒」
[必然だった金メダル]
パシュート女子「世界を制した究極のワンライン」
[マススタートの初代女王]
髙木菜那「研ぎ澄まされた勝負勘」
――――――――――――――――――――
[銀メダリストの覚悟]
平野歩夢「命を懸けた異次元の滑り」
[堅忍不抜のスキーヤー]
渡部暁斗「王者までの、あと一歩」
[乗り越えた自身との闘い]
髙梨沙羅「楽しんで飛べたよ」
[メダル第1号の素顔]
原大智「みんなを思うと涙が出てきた」
[笑顔でつかんだ銅メダル]
カーリング女子「いつでもステイ・ポジティブ! 」
[五輪初勝利の先へ]
スマイルジャパン「本当の笑顔は4年後に」
[修造一直線スペシャル]
松岡修造「僕の胸を熱くした冬の勇者たち」
[17日間完全網羅]
平昌五輪全競技結果一覧
――――――――――――――――――――
[THE SCENE]
伊藤有希と高梨沙羅の抱擁
[独占ロングインタビュー]
柴崎岳「苦難を経てこそ」
[連載16]
清原和博 告白「引退を初めて考えた日」
平昌五輪 17日間の神話。
金4、銀5、銅4。平昌の地で日本勢は過去最多のメダルを獲得した。
1000分の1秒を争う滑走、息をのむほどの跳躍、そして奇跡の復活――。
その輝きは自分の限界に挑み、流してきた汗と涙の結晶である。
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[魔物に勝った17歳]
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[最速女王が歩んだ道のり]
小平奈緒「金メダルは私が刻んできた時間」
[金銀銅コンプリートの快挙]
髙木美帆「平昌で見せた2度目の覚醒」
[必然だった金メダル]
パシュート女子「世界を制した究極のワンライン」
[マススタートの初代女王]
髙木菜那「研ぎ澄まされた勝負勘」
――――――――――――――――――――
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[堅忍不抜のスキーヤー]
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[乗り越えた自身との闘い]
髙梨沙羅「楽しんで飛べたよ」
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[笑顔でつかんだ銅メダル]
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[五輪初勝利の先へ]
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[修造一直線スペシャル]
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2018年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年3月2日に日本でレビュー済み
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小さな写真では分からないけれど、実物を手にすると、表紙の羽生結弦選手の目に涙が浮かんでいるのが分かる。
フィギュア関係の記事の最初のページは、エキシビションでの選手たちが集合写真を撮っている場面である。中央で自撮り棒を掲げているのがミーシャ・ジー。後方で、ペアの男子選手に持ち上げられている羽生選手がいる。
野口美恵氏の「男子フリー最終組、黄金の頂に挑んだ6人」が良い。
9位に終わったパトリック・チャンの「3度の五輪の中で、一番自分の滑りを感じながら演技をできました。本心から満足しています。これが僕の人生です」のセリフに感激した。
羽生選手がいかに冷静に勝利への筋書きを緻密に描いていたかが書かれている。勝利へのカギは「いつ練習を再開するか」と「氷に乗れない間は何をするか」の2つ。「自分の強みは、いろいろなことを考えて分析して、自分の感覚とマッチさせて氷上で出せること。だから爆発力がある」。どんな戦略をとれば勝利に近づけるかを計算したという。
そしてフリー当日に決めたジャンプ構成には、「自信」と「攻め」の2つの意味があった。「ループとルッツに挑んできた日々があったからこそ、サルコウとトゥループだけなら『ジャンプ構成のレベルを落としている』という自信になる」。また「攻め」は、総合で世界最高得点をマークした′15年のGPファイナルの時の構成と比べると、4回転サルコウを増やし、トリプルアクセルを減らすことにより、基礎点が上がる。怪我があろうとも攻める気持ちを忘れない羽生らしさの象徴だった。
続くフェルナンデスは「もうソチの時の僕じゃない。どんな場面でも弱気にはならないよ」。
最終滑走の宇野は「僕にとっては、オリンピックの銀も他の試合の銀も変わらないです。今日は最後まで自分に負けることなく、良い演技でした」。子供の頃から山田満智子コーチに「勝ち負けよりも、練習してきたことを出せたかどうかが大事」と教えられ、そのまま純粋に育ったのだ。
松原孝臣氏の「羽生結弦『7分20秒の神話』」では、羽生選手の別世界へと誘われていくような滑りの見事さを表現したのち、怪我は完治しておらず、痛み止めを飲まなければジャンプは跳べなかったという衝撃的な話が書かれていた。右足の靭帯の損傷は複雑すぎて簡単には分からず、どこがどこまで傷んでいるのか、そして何の治療が最適なのか、分からない状態なのだという。オリンピック・イヤーでなければ、1年ほど休んでもいいくらいの怪我だったのだ。
心身ともに好調であるかのように見せていたのは、実は彼の仮の姿に過ぎなかったのだ。周囲に不安を微塵も感じさせないように振る舞うだけでなく、何より自分自身に「大丈夫だ」と信じ込ませる精神力に瞠目する。
「ソチ五輪のあと、怪我、病気といったものにずっと苦しみながら、この4年間を過ごしてきました。何もなく、NHK杯で怪我をするまで順風満帆で来られたとしたら、オリンピックで金メダルを獲れていない。いろいろな経験があったからこそ学べたし、それを活かせたのが今回の復帰だと思っています」。
「きっと多分、今幸せだから、また辛い時期が来ると思います。ただ、それは次の幸せのためのステップだと思います」。
羽生選手は「4回転アクセルを跳びたい」と言っているが、これ以上無理をしないでほしい。長く活躍してほしいというのが、ファンの願いなのだから。
ブライアン・オーサーコーチのインタビューもよい。
羽生選手とゴールを定め、綿密に話し合った。「彼は冷静でした。落ち込むこともなく、自分の体の声をしっかり聞いて、忍耐強く計画に従っていったのです」。
「オリンピック本番に間に合わないのでは、という気持ちになったことはあったか」との問いに対し、「ユヅが氷の上に戻ってきたばかりで、まだ1回転ジャンプしかできなかった頃です。こんな状態で大丈夫だろうかと別のコーチと視線を交わし合ったのです」。
「でもユヅにはもともと鍛えてきた基礎がありました。バランス感覚、滑りの流れ、体のコントロールの仕方などは、カナダに来てこの6年間でしっかり身に着けてきたものでした」。またイメージトレーニングも大きな役割を果たしたという。
羽生選手がタイトルを守ったとき、オーサーは「君のことを誇りに思うよ、とまず言いました。それは彼が金メダルを獲ったからではなく、あれだけの障害を乗り越えて、素晴らしい演技を見せてくれたからです」と語った。
宇野昌磨選手のインタビューでは、日によって身体が動きすぎたり、動かなかったりするので、練習で調整するといったことが語られている。
一般的には、自分の滑る直前はイヤホンをして音をシャットアウトし、他の選手の演技は全く見ないものだが、宇野選手は廊下で他の選手を見るという。「試合の時に他の選手を見るのが好き。自分も頑張ろうと思えるから。良かった演技の人の表情を見ると、ワクワクする」。
「オリンピックは特別ではない。あくまでも自分との真剣勝負だ」とマイペースを貫く宇野選手らしい言葉である。
アリーナ・ザギトワとエフゲニア・メドベデワの記事が4ページ。
SP後の公式練習で、ザギトワは、3ルッツ+3ループ+3ループ+3ループ+3ループという、5連続ジャンプをやってのけたという。その衝撃は、フリーでのメドベデワの逆転優勝に暗雲をもたらすものだった。
銀メダルに終わったメドベデワは「こういう結果に終わったのも人生です。今日の演技に悔いはない。すべてのことは、レッスンだと思って受け止めます」。すっきりとした表情でそう語った。
またメドベデワは、ザギトワのような後輩が自分をプッシュして、より強いスケーターにしてくれたという。ザギトワも「私たちのグループには、更に下に才能のある若手たちが控えているんです。彼女たちも難しいジャンプをどんどん跳んでいます。追い越されたくなければ、努力をするしかないんです」と答えている。
恐るべきロシアの若き女子選手たち。ジュニアのGPファイナルで、6人中5人がロシアの選手だったのも頷ける。
宮原知子選手の「五輪に魔物はいませんでした」という言葉もよかった。
四大陸選手権で3位に終わり、「自分に自信がなかった。強い選手は、どんな時でも自分を信じることができる。それが私に足りないこと」と自分を見直す。が、オリンピックの団体戦で、回転不足を取られ、再び自身を失いかけるが、他の選手からパワーをもらい、自分を信じようと決めたという。
「オリンピックは、自分のやってきたことを信じて、思い切っていけば、しっかり楽しめる試合だという事が分かりました。4年後ぜひ戻って来て、今度こそメダルを獲りたいという気持ちが強くなりました」。
フィギュアスケートだけでなく、スピードスケート、カーリング、スノーボード、スキー、日本人選手の全メダリストの記事があり、写真も文章も非常に良く、この値段でこの内容はお得です。
フィギュア関係の記事の最初のページは、エキシビションでの選手たちが集合写真を撮っている場面である。中央で自撮り棒を掲げているのがミーシャ・ジー。後方で、ペアの男子選手に持ち上げられている羽生選手がいる。
野口美恵氏の「男子フリー最終組、黄金の頂に挑んだ6人」が良い。
9位に終わったパトリック・チャンの「3度の五輪の中で、一番自分の滑りを感じながら演技をできました。本心から満足しています。これが僕の人生です」のセリフに感激した。
羽生選手がいかに冷静に勝利への筋書きを緻密に描いていたかが書かれている。勝利へのカギは「いつ練習を再開するか」と「氷に乗れない間は何をするか」の2つ。「自分の強みは、いろいろなことを考えて分析して、自分の感覚とマッチさせて氷上で出せること。だから爆発力がある」。どんな戦略をとれば勝利に近づけるかを計算したという。
そしてフリー当日に決めたジャンプ構成には、「自信」と「攻め」の2つの意味があった。「ループとルッツに挑んできた日々があったからこそ、サルコウとトゥループだけなら『ジャンプ構成のレベルを落としている』という自信になる」。また「攻め」は、総合で世界最高得点をマークした′15年のGPファイナルの時の構成と比べると、4回転サルコウを増やし、トリプルアクセルを減らすことにより、基礎点が上がる。怪我があろうとも攻める気持ちを忘れない羽生らしさの象徴だった。
続くフェルナンデスは「もうソチの時の僕じゃない。どんな場面でも弱気にはならないよ」。
最終滑走の宇野は「僕にとっては、オリンピックの銀も他の試合の銀も変わらないです。今日は最後まで自分に負けることなく、良い演技でした」。子供の頃から山田満智子コーチに「勝ち負けよりも、練習してきたことを出せたかどうかが大事」と教えられ、そのまま純粋に育ったのだ。
松原孝臣氏の「羽生結弦『7分20秒の神話』」では、羽生選手の別世界へと誘われていくような滑りの見事さを表現したのち、怪我は完治しておらず、痛み止めを飲まなければジャンプは跳べなかったという衝撃的な話が書かれていた。右足の靭帯の損傷は複雑すぎて簡単には分からず、どこがどこまで傷んでいるのか、そして何の治療が最適なのか、分からない状態なのだという。オリンピック・イヤーでなければ、1年ほど休んでもいいくらいの怪我だったのだ。
心身ともに好調であるかのように見せていたのは、実は彼の仮の姿に過ぎなかったのだ。周囲に不安を微塵も感じさせないように振る舞うだけでなく、何より自分自身に「大丈夫だ」と信じ込ませる精神力に瞠目する。
「ソチ五輪のあと、怪我、病気といったものにずっと苦しみながら、この4年間を過ごしてきました。何もなく、NHK杯で怪我をするまで順風満帆で来られたとしたら、オリンピックで金メダルを獲れていない。いろいろな経験があったからこそ学べたし、それを活かせたのが今回の復帰だと思っています」。
「きっと多分、今幸せだから、また辛い時期が来ると思います。ただ、それは次の幸せのためのステップだと思います」。
羽生選手は「4回転アクセルを跳びたい」と言っているが、これ以上無理をしないでほしい。長く活躍してほしいというのが、ファンの願いなのだから。
ブライアン・オーサーコーチのインタビューもよい。
羽生選手とゴールを定め、綿密に話し合った。「彼は冷静でした。落ち込むこともなく、自分の体の声をしっかり聞いて、忍耐強く計画に従っていったのです」。
「オリンピック本番に間に合わないのでは、という気持ちになったことはあったか」との問いに対し、「ユヅが氷の上に戻ってきたばかりで、まだ1回転ジャンプしかできなかった頃です。こんな状態で大丈夫だろうかと別のコーチと視線を交わし合ったのです」。
「でもユヅにはもともと鍛えてきた基礎がありました。バランス感覚、滑りの流れ、体のコントロールの仕方などは、カナダに来てこの6年間でしっかり身に着けてきたものでした」。またイメージトレーニングも大きな役割を果たしたという。
羽生選手がタイトルを守ったとき、オーサーは「君のことを誇りに思うよ、とまず言いました。それは彼が金メダルを獲ったからではなく、あれだけの障害を乗り越えて、素晴らしい演技を見せてくれたからです」と語った。
宇野昌磨選手のインタビューでは、日によって身体が動きすぎたり、動かなかったりするので、練習で調整するといったことが語られている。
一般的には、自分の滑る直前はイヤホンをして音をシャットアウトし、他の選手の演技は全く見ないものだが、宇野選手は廊下で他の選手を見るという。「試合の時に他の選手を見るのが好き。自分も頑張ろうと思えるから。良かった演技の人の表情を見ると、ワクワクする」。
「オリンピックは特別ではない。あくまでも自分との真剣勝負だ」とマイペースを貫く宇野選手らしい言葉である。
アリーナ・ザギトワとエフゲニア・メドベデワの記事が4ページ。
SP後の公式練習で、ザギトワは、3ルッツ+3ループ+3ループ+3ループ+3ループという、5連続ジャンプをやってのけたという。その衝撃は、フリーでのメドベデワの逆転優勝に暗雲をもたらすものだった。
銀メダルに終わったメドベデワは「こういう結果に終わったのも人生です。今日の演技に悔いはない。すべてのことは、レッスンだと思って受け止めます」。すっきりとした表情でそう語った。
またメドベデワは、ザギトワのような後輩が自分をプッシュして、より強いスケーターにしてくれたという。ザギトワも「私たちのグループには、更に下に才能のある若手たちが控えているんです。彼女たちも難しいジャンプをどんどん跳んでいます。追い越されたくなければ、努力をするしかないんです」と答えている。
恐るべきロシアの若き女子選手たち。ジュニアのGPファイナルで、6人中5人がロシアの選手だったのも頷ける。
宮原知子選手の「五輪に魔物はいませんでした」という言葉もよかった。
四大陸選手権で3位に終わり、「自分に自信がなかった。強い選手は、どんな時でも自分を信じることができる。それが私に足りないこと」と自分を見直す。が、オリンピックの団体戦で、回転不足を取られ、再び自身を失いかけるが、他の選手からパワーをもらい、自分を信じようと決めたという。
「オリンピックは、自分のやってきたことを信じて、思い切っていけば、しっかり楽しめる試合だという事が分かりました。4年後ぜひ戻って来て、今度こそメダルを獲りたいという気持ちが強くなりました」。
フィギュアスケートだけでなく、スピードスケート、カーリング、スノーボード、スキー、日本人選手の全メダリストの記事があり、写真も文章も非常に良く、この値段でこの内容はお得です。
2018年11月11日に日本でレビュー済み
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オリンピックの余韻に浸るために購入。取っておかなくて良いものは電子データでよい。
2020年1月17日に日本でレビュー済み
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表紙は...だが、内容は文句無し。読み応えがあり、選手の細やかな心の動きも知ることができ買ってよかった。
2018年3月1日に日本でレビュー済み
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表紙の羽生結弦選手の記事はもちろんですが、平昌オリンピックにおけるメダリスト達17日間のプレイバックとして最適な1冊だと思います。どうしても羽生選手メインの特集号が増える中で、きちんと日本メダリスト1人1人に光を当てており、薄い雑誌ではあるものの内容は大変充実しています。テレビのような偏重報道ではなく、きちんと取材・編集されており、どの記事もコンパクトかつ濃密にまとめられています。
羽生選手の記事は他のレビュワーの方が詳しいと思いますのでそちらに譲るとして、個人的には、小平奈緒選手、高木姉妹、パシュートチームの記事が素晴らしかった。「メダルを取ったから取材した」のではなく、きちんとnumberがスポーツ誌としてこれまで追ってきた軌跡と取材の集積が活かされており、ドラマチックに仕上がっています。
また、フィギュア女子におけるロシア(OAR)のメドベージェワ選手(誌面の文中ではメドベデワ)とザギトワ選手の激闘の記事は4ページとやや少なめであるものの、中身は濃く、何よりメドベージェワのコメントからとった「二人きりの小さな戦争」という見出しが秀逸でした。二人のバックグラウンドとともに、SP、FPの点数の付き方とそれぞれのプログラムを端的に解説されており、あの氷上とkiss and cry、採点席で何が起こっていたかを理解するには最適な記事かと思います。余談ですが、この二人の激闘はどこかロシアのヤグディンとプルシェンコを思い起こさせますね。
「平昌五輪 17日館の神話」という大見出しに見開きで使われた、フィギュアのエキシビジョンの集合写真(羽生選手がリフトされている、あれですね)を筆頭に、どの競技写真のクオリティも高く、見ているだけで平昌オリンピックの興奮と感動が蘇ってきます。個人的にベストな1枚は小平奈緒選手とイ・サンファ選手のレース後のカットでした。
皆さんが書かれているようにコスパも大変よいです。民放テレビの煽るような偏重報道に食傷気味な中で、こうしたスポーツ専門誌の安定度は抜群です。改めて平昌オリンピックを駆け抜けた選手たちへありがとうの気持ちが強まりましたし、何より動画や番組でもないのに、平昌オリンピックの17日間へ鮮明に浸れることができる1冊だと思います。また、巻末近くの松岡修造さん寄稿「僕の胸を熱くした冬の勇者たち。」の記事は、修造さんがそのままあの勢いでしゃべり倒したような情熱と勢いがあります!)
おそらくNumberさんのことですから、別途メダリスト以外の選手もコンプリートした分厚い特集号を出される可能性もあるかと思いますが、他誌と比較しても抜きん出ており、ひとまず閉幕直後のプレイバックとして記念に持っておきたい一冊であることは間違いないです。
羽生選手の記事は他のレビュワーの方が詳しいと思いますのでそちらに譲るとして、個人的には、小平奈緒選手、高木姉妹、パシュートチームの記事が素晴らしかった。「メダルを取ったから取材した」のではなく、きちんとnumberがスポーツ誌としてこれまで追ってきた軌跡と取材の集積が活かされており、ドラマチックに仕上がっています。
また、フィギュア女子におけるロシア(OAR)のメドベージェワ選手(誌面の文中ではメドベデワ)とザギトワ選手の激闘の記事は4ページとやや少なめであるものの、中身は濃く、何よりメドベージェワのコメントからとった「二人きりの小さな戦争」という見出しが秀逸でした。二人のバックグラウンドとともに、SP、FPの点数の付き方とそれぞれのプログラムを端的に解説されており、あの氷上とkiss and cry、採点席で何が起こっていたかを理解するには最適な記事かと思います。余談ですが、この二人の激闘はどこかロシアのヤグディンとプルシェンコを思い起こさせますね。
「平昌五輪 17日館の神話」という大見出しに見開きで使われた、フィギュアのエキシビジョンの集合写真(羽生選手がリフトされている、あれですね)を筆頭に、どの競技写真のクオリティも高く、見ているだけで平昌オリンピックの興奮と感動が蘇ってきます。個人的にベストな1枚は小平奈緒選手とイ・サンファ選手のレース後のカットでした。
皆さんが書かれているようにコスパも大変よいです。民放テレビの煽るような偏重報道に食傷気味な中で、こうしたスポーツ専門誌の安定度は抜群です。改めて平昌オリンピックを駆け抜けた選手たちへありがとうの気持ちが強まりましたし、何より動画や番組でもないのに、平昌オリンピックの17日間へ鮮明に浸れることができる1冊だと思います。また、巻末近くの松岡修造さん寄稿「僕の胸を熱くした冬の勇者たち。」の記事は、修造さんがそのままあの勢いでしゃべり倒したような情熱と勢いがあります!)
おそらくNumberさんのことですから、別途メダリスト以外の選手もコンプリートした分厚い特集号を出される可能性もあるかと思いますが、他誌と比較しても抜きん出ており、ひとまず閉幕直後のプレイバックとして記念に持っておきたい一冊であることは間違いないです。
2020年2月5日に日本でレビュー済み
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羽生結弦選手が大大好きだから買った。
本棚整理するので、保管してます。
本棚整理するので、保管してます。
2018年3月1日に日本でレビュー済み
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羽生選手の記事目当てでの購入です。
羽生選手関連の写真や記事は16ページで多くはありませんが、冒頭にエキシのフィナーレでリフトされているシーンが見開きで載っていたり、少ないながらも見応えのある印象的なものが使われていると思います。
特に良かったのが松原孝臣さんの記事で、写真・文章とも素晴らしいです。SEIMEIのハイドロで羽生選手が歯を食い縛り、鬼気迫る表情を見せていたところが頭から離れなくて、写真で見たいと思っていたのですが、榎本麻美さんの撮影により見開きでその場面が載っていて、感激しました。
松原孝臣さんの羽生選手への敬意と賞賛に満ちた文章も美しく、心地よい読後感です。気になったのは、羽生選手が昨夏帰国した際に、都築コーチに4回転アクセルがもう少しでできそうな感じがするんですと打ち明け、完成への手ごたえを感じていた、という部分です。羽生選手のアクセルジャンプに対する計り知れない強い思いを感じました。決して煽るつもりはありませんが、羽生選手が見せてくれる新しい世界がどんなものになるか、想像が膨らみます。
五輪後のオーサーコーチの単独インタビューもあり、羽生選手がリハビリのためトロントに戻ってからの話し合いや練習再開の様子など、どのように状況が進んで行ったかがリアルに伝わって来るものでした。
まだ羽生選手の記事しかしっかり読んでいませんが、写真は全て鮮明で美しく、記事も充実しています。フィギュアスケート以外でも日本選手の素晴らしい活躍がたくさん見られた大会だったので、これからじっくり読んでいこうと思います。
平昌五輪現地を取材したライターやフォトグラファー6人による、「平昌五輪○と×」という記事を先に読みましたが、現地で感じた良し悪しが具体的に分かり、なかなか興味深い話がたくさんでした。
羽生選手関連の写真や記事は16ページで多くはありませんが、冒頭にエキシのフィナーレでリフトされているシーンが見開きで載っていたり、少ないながらも見応えのある印象的なものが使われていると思います。
特に良かったのが松原孝臣さんの記事で、写真・文章とも素晴らしいです。SEIMEIのハイドロで羽生選手が歯を食い縛り、鬼気迫る表情を見せていたところが頭から離れなくて、写真で見たいと思っていたのですが、榎本麻美さんの撮影により見開きでその場面が載っていて、感激しました。
松原孝臣さんの羽生選手への敬意と賞賛に満ちた文章も美しく、心地よい読後感です。気になったのは、羽生選手が昨夏帰国した際に、都築コーチに4回転アクセルがもう少しでできそうな感じがするんですと打ち明け、完成への手ごたえを感じていた、という部分です。羽生選手のアクセルジャンプに対する計り知れない強い思いを感じました。決して煽るつもりはありませんが、羽生選手が見せてくれる新しい世界がどんなものになるか、想像が膨らみます。
五輪後のオーサーコーチの単独インタビューもあり、羽生選手がリハビリのためトロントに戻ってからの話し合いや練習再開の様子など、どのように状況が進んで行ったかがリアルに伝わって来るものでした。
まだ羽生選手の記事しかしっかり読んでいませんが、写真は全て鮮明で美しく、記事も充実しています。フィギュアスケート以外でも日本選手の素晴らしい活躍がたくさん見られた大会だったので、これからじっくり読んでいこうと思います。
平昌五輪現地を取材したライターやフォトグラファー6人による、「平昌五輪○と×」という記事を先に読みましたが、現地で感じた良し悪しが具体的に分かり、なかなか興味深い話がたくさんでした。