『情念論』の翻訳はこれ以外にも何種類か出版されているが、それらと比較したときに見出されるこの訳書の良さは、註釈の豊富さにある。その点で、大学での専門的な研究テーマでデカルト『情念論』に取り組むのであれば、ぜひ活用して欲しい本である。
しかし、翻訳がそれほど厳密でないという欠点を抱えているので、(フランス語の原文読解をすることが望ましいけれども)翻訳で勉強する場合や、レポートや卒論などで『情念論』の翻訳をそのまま引用する場合などでは、他の翻訳(個人的には、中公クラシックス=中公文庫の野田又夫訳がオヌヌメ)で読むとよい。
したがって、この翻訳の使い方としては、他の翻訳で精読した後に、該当する項の訳注を参照し、先行研究の知見を広げるのがよいと思われる。
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情念論 (岩波文庫 青 613-5) 文庫 – 2008/1/16
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- 本の長さ230ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2008/1/16
- 寸法10.5 x 1.7 x 14.8 cm
- ISBN-104003361350
- ISBN-13978-4003361351
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2008/1/16)
- 発売日 : 2008/1/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 230ページ
- ISBN-10 : 4003361350
- ISBN-13 : 978-4003361351
- 寸法 : 10.5 x 1.7 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 64,870位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 52位フランス・オランダの思想
- - 118位西洋哲学入門
- - 411位岩波文庫
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2020年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
想像していたのと異なりました。自分の不勉強と早合点を反省しています。内容は興味のある方が見れば面白いのだと思います。適当な知識でイメージしていたデカルトが、崩れ落ちました。
2015年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本は綺麗で、配達も迅速でした。古典中の古典で何が論じられているのか、それを知りたくてこの本を買った。
2010年10月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
デカルトの「方法序説」の訳者である谷川多佳子氏が、
この「情念論」も翻訳されています。
解説も豊富なので哲学になじみのない人でも読めるとは思いますが、
平易な文体に比べ、内容は決して簡単ではないです。
最近は「心の哲学」が流行っていて、身体と心をどのようにつなげるかが
問題になっていますが、心身問題について考えるには、
やはりまずデカルトを抑えるのがいいと思います。
「方法序説」では心身の分離の問題が提起されるだけで解決策は
ほとんど模索されませんでしたが、こちらの「情念論」ではもっと踏み込んで考えられます。
デカルトは自然学者として、生理学や医学に基づいて精神について考察しますが、
この考察には、現代につながるような問題も多く含まれています。
デカルトは二元論を唱えたことで多くの哲学者に批判されていますが、
それまで考えられていなかった問題を提起したことには大きな意味があるし、
基本的な哲学的問題を考察するにあたってデカルトのテキストは今なお大いに役立ちます。
訳者である谷川多佳子氏の努力により読みやすくなった「情念論」、哲学に興味のある方は
一度読んでみるといいと思います。
この「情念論」も翻訳されています。
解説も豊富なので哲学になじみのない人でも読めるとは思いますが、
平易な文体に比べ、内容は決して簡単ではないです。
最近は「心の哲学」が流行っていて、身体と心をどのようにつなげるかが
問題になっていますが、心身問題について考えるには、
やはりまずデカルトを抑えるのがいいと思います。
「方法序説」では心身の分離の問題が提起されるだけで解決策は
ほとんど模索されませんでしたが、こちらの「情念論」ではもっと踏み込んで考えられます。
デカルトは自然学者として、生理学や医学に基づいて精神について考察しますが、
この考察には、現代につながるような問題も多く含まれています。
デカルトは二元論を唱えたことで多くの哲学者に批判されていますが、
それまで考えられていなかった問題を提起したことには大きな意味があるし、
基本的な哲学的問題を考察するにあたってデカルトのテキストは今なお大いに役立ちます。
訳者である谷川多佳子氏の努力により読みやすくなった「情念論」、哲学に興味のある方は
一度読んでみるといいと思います。
2018年3月14日に日本でレビュー済み
「情念論」の第2部、第3部を読むかぎり、人間心理に対するデカルトの洞察はなかなか鋭いと感じました。
・執着は不安の一種である。
・恐怖は臆病、驚愕、不安の過剰。
・恥は悲しみの一種、さらに一種の控えめ、謙虚、自分自身への不信。
・いやけ(嫌気)は、前には喜びが生じた同じ原因から生まれる一種の悲しみ。
こんな調子で、人間の複雑な喜怒哀楽それぞれについて、明快な言葉で一刀両断する手際には感服しました。
その一方で、第1部のように、現在の進んだ医学からすると随分奇妙な医学的知見も多く見られるが、1596年という中世と近代の分水嶺に生を受けたデカルトの立ち位置を考えると、それもやむを得ないのかも知れない。
人間心理や心理分析に興味のある方にはお勧めの本です。
・執着は不安の一種である。
・恐怖は臆病、驚愕、不安の過剰。
・恥は悲しみの一種、さらに一種の控えめ、謙虚、自分自身への不信。
・いやけ(嫌気)は、前には喜びが生じた同じ原因から生まれる一種の悲しみ。
こんな調子で、人間の複雑な喜怒哀楽それぞれについて、明快な言葉で一刀両断する手際には感服しました。
その一方で、第1部のように、現在の進んだ医学からすると随分奇妙な医学的知見も多く見られるが、1596年という中世と近代の分水嶺に生を受けたデカルトの立ち位置を考えると、それもやむを得ないのかも知れない。
人間心理や心理分析に興味のある方にはお勧めの本です。
2018年7月17日に日本でレビュー済み
主に推測から成り立っているので、動物精気などに関する話は現代人には荒唐無稽に映るかもしれません。
しかし、感情に対するデカルトの考察は一読に値します。情念と訳されていますが、これはパッション、つまりパッシブ(受動)のことです。
外界から受けた何かしらの事柄に対して受動的(パッシブ)に発する感情についてデカルトの鋭い指摘が入ります。
つまり、情念とは己の中から沸き上がるのではなく、外界からもたらされた刺激に対する反応です。驚こうと思っても驚くことはできませんし、悲しもうと思っても悲しめるものではありません。
感情というものがどういう働きによって生じるのかを知るのは現代でも有益だと思います。
しかし、感情に対するデカルトの考察は一読に値します。情念と訳されていますが、これはパッション、つまりパッシブ(受動)のことです。
外界から受けた何かしらの事柄に対して受動的(パッシブ)に発する感情についてデカルトの鋭い指摘が入ります。
つまり、情念とは己の中から沸き上がるのではなく、外界からもたらされた刺激に対する反応です。驚こうと思っても驚くことはできませんし、悲しもうと思っても悲しめるものではありません。
感情というものがどういう働きによって生じるのかを知るのは現代でも有益だと思います。
2019年7月17日に日本でレビュー済み
決断が出来ない人間は欲望が大きすぎるか
悟性が足りないのだと言った
悟性が足りないのだと言った
2019年9月22日に日本でレビュー済み
デカルトの情念論は、未だ汲み尽くされてはいない。
心理学、倫理学、社会学の学徒は、本書を読むべし!
精神の受動のひとつ、身体によって起こる知覚として、意志によらない想像がある。夢の中の幻覚や、目覚めているときの夢想も、これである。これらは、飢え、渇き、痛みとは異なり、精神に関連づけられており、これらが情念である。(ルネ・デカルト(1596-1650))
意志の作用によって直接、情念を制御することはできない。持とうと意志する情念に習慣的に結びついているものを表象したり、斥けようと意志する情念と相容れないものを表象することで、間接的に制御することができる。(ルネ・デカルト(1596-1650))
わたしたちは、情念を巧みに操縦し、その引き起こす悪を十分耐えやすいものにし、情念のすべてから喜びを引き出すような知恵を持つことができる。(ルネ・デカルト(1596-1650))
情念はその本性上すべて善い、その悪用法や過剰を避けるだけでよい。(ルネ・デカルト(1596-1650))
情念が、欲望を介して行動や生活態度を導く場合には、原因が誤りである情念はすべて有害である。特に、偽なる喜びは、偽なる悲しみよりも有害である(ルネ・デカルト(1596-1650))
自由意志にのみ依存する善きことをなすのが、徳という欲望である。これは、私たちに依存するものであるゆえに、必ず成果をもたらす。(ルネ・デカルト(1596-1650))
まったくわたしたちに依存しないものについては、それれがいかに善くても、情熱的に欲してはならない。(ルネ・デカルト(1596-1650))
私たちに依存しないものを可能だと認め欲望を感じるとき、これは偶然的運であり、知性の誤りから生じただけの幻なのである。なぜなら摂理は、運命あるいは不変の必然性のようなものであり、私たちは原因のすべてを知り尽くすことはできないからである。(ルネ・デカルト(1596-1650))
永遠の決定が、私たちの自由意志に依存させようとしたもの以外は、すべて必然的、運命的でないものは何も起こらない。私たちにのみ依存する部分に欲望を限定し、理性が認識できた最善を尽くすこと。(ルネ・デカルト(1596-1650))
わたしたちが正当に賞賛または非難されうるのは、ただ、この自由意志に依拠する行動だけであり、これだけが、自分を重視する唯一の正しい理由である。(ルネ・デカルト(1596-1650))
心理学、倫理学、社会学の学徒は、本書を読むべし!
精神の受動のひとつ、身体によって起こる知覚として、意志によらない想像がある。夢の中の幻覚や、目覚めているときの夢想も、これである。これらは、飢え、渇き、痛みとは異なり、精神に関連づけられており、これらが情念である。(ルネ・デカルト(1596-1650))
意志の作用によって直接、情念を制御することはできない。持とうと意志する情念に習慣的に結びついているものを表象したり、斥けようと意志する情念と相容れないものを表象することで、間接的に制御することができる。(ルネ・デカルト(1596-1650))
わたしたちは、情念を巧みに操縦し、その引き起こす悪を十分耐えやすいものにし、情念のすべてから喜びを引き出すような知恵を持つことができる。(ルネ・デカルト(1596-1650))
情念はその本性上すべて善い、その悪用法や過剰を避けるだけでよい。(ルネ・デカルト(1596-1650))
情念が、欲望を介して行動や生活態度を導く場合には、原因が誤りである情念はすべて有害である。特に、偽なる喜びは、偽なる悲しみよりも有害である(ルネ・デカルト(1596-1650))
自由意志にのみ依存する善きことをなすのが、徳という欲望である。これは、私たちに依存するものであるゆえに、必ず成果をもたらす。(ルネ・デカルト(1596-1650))
まったくわたしたちに依存しないものについては、それれがいかに善くても、情熱的に欲してはならない。(ルネ・デカルト(1596-1650))
私たちに依存しないものを可能だと認め欲望を感じるとき、これは偶然的運であり、知性の誤りから生じただけの幻なのである。なぜなら摂理は、運命あるいは不変の必然性のようなものであり、私たちは原因のすべてを知り尽くすことはできないからである。(ルネ・デカルト(1596-1650))
永遠の決定が、私たちの自由意志に依存させようとしたもの以外は、すべて必然的、運命的でないものは何も起こらない。私たちにのみ依存する部分に欲望を限定し、理性が認識できた最善を尽くすこと。(ルネ・デカルト(1596-1650))
わたしたちが正当に賞賛または非難されうるのは、ただ、この自由意志に依拠する行動だけであり、これだけが、自分を重視する唯一の正しい理由である。(ルネ・デカルト(1596-1650))