漫画家の人とナリ、作品の成り立ち、編集部内のこと、等を期待して購入したが、漫画家との関係はごく一部だけ(一部、というかほぼ本宮ひろ志のみ)。作品の成り立ちも本宮ひろ志「男一匹ガキ大将」くらい(笑)
本作は、回想記、または日記に近いものという印象でした。いつ面白くなる(展開する)のか、、と読んでいたら途中で上記が判ってしまい、正直がっかり。当時(もう古い本なので)私の先入観と同じ様な期待をした方も多かったでしょうが、漫画好きならまず目を引くタイトルにも関わらず、あまり売れた風でもないのは、そこが要因では。
編集部、社内の派閥などはある程度判るが、そこで西村氏自身の正直な気持ちや、自身の汚さ、弱さがまったく描かれていない。
行間からは、派閥争いに必死だったことが読み取れるのですが。。
一応、少年ジャンプ隆盛期の(やや偏った)資料的価値を考慮して、星は2つとします。
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さらば、わが青春の少年ジャンプ (幻冬舎文庫 に 1-1) 文庫 – 1997/11/1
西村 繁男
(著)
- 本の長さ381ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日1997/11/1
- ISBN-104877285253
- ISBN-13978-4877285258
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (1997/11/1)
- 発売日 : 1997/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 381ページ
- ISBN-10 : 4877285253
- ISBN-13 : 978-4877285258
- Amazon 売れ筋ランキング: - 423,978位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 521位コミック・アニメ研究
- - 1,887位幻冬舎文庫
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上位レビュー、対象国: 日本
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2019年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年2月27日に日本でレビュー済み
ジャンプの流行った漫画の裏話が読めたらと思いましたが、
私にとっては時代が昔過ぎで知らない漫画の話ばかりでした。でも、こち亀については
載っていました。何かを起こすのではないかと思わせる、魅力のある人達と、ひたすら
没頭していたというジャンプ編集部の魅力は読んでいる自分にも伝わりました。
私にとっては時代が昔過ぎで知らない漫画の話ばかりでした。でも、こち亀については
載っていました。何かを起こすのではないかと思わせる、魅力のある人達と、ひたすら
没頭していたというジャンプ編集部の魅力は読んでいる自分にも伝わりました。
2011年8月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
それにしても、なぜ『週刊少年ジャンプ』は発行部数600万部という、空前絶後の記録を作ることが出来たのだろうか?
そして、その『ジャンプ』神話はいかにして崩れて行ったのだろうか?
この本は、元・『週刊少年ジャンプ』編集長の西村繁男さんが、『ジャンプ』の創刊から自身が集英社を退社するまでの軌跡を余すところ無く描写したものであるが、その内容は『ジャンプ』の歴史だけでなく、編集部のスタッフとの人間模様や、漫画家とのエピソードなども含んでいるせいか、実に読み応えがある。
ただ、私が特に注目したのは、『ジャンプ』の編集方針の功罪を細かく描写していた所である。特に、『ジャンプ』の場合は『少年マガジン』や、『少年サンデー』や、『少年キング』(但し、現在は廃刊している)よりも遅く創刊されていたため、そのハンデを埋めるのは容易では無かった。
そこで、『ジャンプ』は他の漫画雑誌の中でも一番厳しいと言われる「アンケート至上主義」や、「専属契約制度」などで他誌に対抗した。その結果、『ジャンプ』は1995年に発行部数600万部という、空前絶後の記録を作ったが、同時に、これらの制度が現在までの40年以上に渡って賛否両論を巻き起こし続ける、最大の原因になってしまった。
そのことを考えながらこの本を読んでみると、『ジャンプ』の歴史や精神などが、よりはっきりと理解出来ると思う。
なお、この本の文庫版では『ジャンプ』の凋落が始まった、1995年以降の歴史も書き加えられていたが、いずれにしろ、『週刊少年ジャンプ』という雑誌は良くも悪くも、出版業界全体に様々な教訓を残し続けながら現在に至っていると言える。
だから、私はこの本を、出版関係者以外にもどんどん薦めて欲しいと思う。それと同時に、この本は『週刊少年ジャンプ』の歴史を知るための貴重な資料として、永く読み告がれて欲しいと思う。
そして、その『ジャンプ』神話はいかにして崩れて行ったのだろうか?
この本は、元・『週刊少年ジャンプ』編集長の西村繁男さんが、『ジャンプ』の創刊から自身が集英社を退社するまでの軌跡を余すところ無く描写したものであるが、その内容は『ジャンプ』の歴史だけでなく、編集部のスタッフとの人間模様や、漫画家とのエピソードなども含んでいるせいか、実に読み応えがある。
ただ、私が特に注目したのは、『ジャンプ』の編集方針の功罪を細かく描写していた所である。特に、『ジャンプ』の場合は『少年マガジン』や、『少年サンデー』や、『少年キング』(但し、現在は廃刊している)よりも遅く創刊されていたため、そのハンデを埋めるのは容易では無かった。
そこで、『ジャンプ』は他の漫画雑誌の中でも一番厳しいと言われる「アンケート至上主義」や、「専属契約制度」などで他誌に対抗した。その結果、『ジャンプ』は1995年に発行部数600万部という、空前絶後の記録を作ったが、同時に、これらの制度が現在までの40年以上に渡って賛否両論を巻き起こし続ける、最大の原因になってしまった。
そのことを考えながらこの本を読んでみると、『ジャンプ』の歴史や精神などが、よりはっきりと理解出来ると思う。
なお、この本の文庫版では『ジャンプ』の凋落が始まった、1995年以降の歴史も書き加えられていたが、いずれにしろ、『週刊少年ジャンプ』という雑誌は良くも悪くも、出版業界全体に様々な教訓を残し続けながら現在に至っていると言える。
だから、私はこの本を、出版関係者以外にもどんどん薦めて欲しいと思う。それと同時に、この本は『週刊少年ジャンプ』の歴史を知るための貴重な資料として、永く読み告がれて欲しいと思う。
2010年7月20日に日本でレビュー済み
小学校の頃に「ジャンプ」をむさぼり読んでいた自分にとって、
とても興味深いエピソードが満載でした。
もちろん、今ではこのような仕事の仕方はできないかもしれませんが、
なんともいえないパワフルなモチベーションが「ジャンプ」を支えていたのだと思うと、感慨深いです。
とても興味深いエピソードが満載でした。
もちろん、今ではこのような仕事の仕方はできないかもしれませんが、
なんともいえないパワフルなモチベーションが「ジャンプ」を支えていたのだと思うと、感慨深いです。
2020年6月13日に日本でレビュー済み
作家から編集者同士の確執まで、本当にこの本を出せたことが奇跡に近い怪作
少年ジャンプ4代目編集長の自伝的な作品
編集者がいかにグレーすれすれな方法で漫画家と対峙し、作品をつくだしてきたかがわかる
たしかにこのおそるべき生産体制をもってでしか、70-80年代のマンガ雑誌の活況は説明がつかないほど
クリエイティブが爆発している。
少年ジャンプ4代目編集長の自伝的な作品
編集者がいかにグレーすれすれな方法で漫画家と対峙し、作品をつくだしてきたかがわかる
たしかにこのおそるべき生産体制をもってでしか、70-80年代のマンガ雑誌の活況は説明がつかないほど
クリエイティブが爆発している。
2011年2月8日に日本でレビュー済み
94年飛鳥新社から刊行された単行本の文庫版。
68年のジャンプ創刊スタッフとして、そして78年から8年間編集長を務め、その後役員となったものの(多分)不本意な形で集英社を去ることになった人物による「ジャンプ回顧録」だが、ジャンプを巡る人々の「群像劇」としても読むことのできるエンタメ性の高い一冊。自分自身がそうだったが、この頃ジャンプを愛読していた人には堪らない作品だと思う。
著者が編集長だった時期の連載マンガに、編集長の著者がサングラスをかけた目つきの鋭い人物として登場していた記憶がある。後年、江口寿史が編集長としての著者を「癖のある人物。おれは好きだったけど」と発言している。
中学生の息子が買ってくる「バクマン。」にはまっていることもあり、久し振りに読み返したが、「バクマン。」を読んだせいか、以前よりもよりリアルにおもしろさが伝わってきたような気がした。
ジャンプを構成するすべてのことが書かれていると言ってよいくらい内容は多岐に渡っている。
創刊までの熱気、編集内部の軋轢、作家との出会い、雑誌単価の決め方、会社内部の人事抗争、そして、ジャンプの憲法でもあり現在ジャンプ誌上で連載中の「バクマン。」でも重要なキーワードである「友情・努力・勝利」、作家専属制度、読者アンケート至上主義がそれぞれ導入された経過と理由、ジャンプ漫画のアニメ化を仕切ってきた人物とエピソードetcと本当に多くのことが生々しく書かれている。
ただ、なぜか編集者とマンガ家二人でマンガを成功に導くといった成功譚みたいなエピソードはあまり書かれていない。さらに、連載打ち切りや専属契約の解除の修羅場みたいなものもほとんど書かれていない。そこらあたりが物足りないと言えば物足りないが、この本にはそれをおぎなって余りある面白さがある。
もちろん裏の裏的なことも書かれていないが、編集長そして役員を経験しなければわからないことが経営者的視点で書かれている。
前述のとおり著者は役員にまで登りつめたが、役員時代は色々あって不遇だったようだ。そんな著者は、自分は会社全体を見る経営者の素質がなく編集職人であり、職人のトップである編集長が自分に相応しいと振り返る。根っからの編集者ということだ。
文庫化にあたって、単行本刊行後に起きた「大」事件、ジャンプの発行部数が減少、ついにマガジンに抜かれてしまったという事件に対する著者の原因分析(分析というにはあまりにも生々しい思いが文章になっているが)が加筆されている。
著者は、文庫化に際し加筆された文章で、そういった職人達が育たない現在(98年頃)の人事制度が部数減少の最大の原因であると分析、制度を導入した社長を直截な文章で糾弾している。著者の主張の是非について自分にはわからない。文庫化も10年以上前なので状況はかわっているのかもしれない。ただ、自分には当時著者が心の底からそう思っているということがわかるだけだ。
もしかたら、今のジャンプ読者、特に中高生くらいの読者にとっては知らない作家も多いのかもしれない。また、ある意味「歴史教科書」的な作品かもしれない。
しかし、「バクマン。」で「事実」として書かれているジャンプの憲法が制定?された「理由」がこの作品には書かれている。「バクマン。」の魅力をより感じるには格好の作品だと思う。
最後に、
作品の内容とは関係ないが、文庫本解説を書いている「出版社営業マン」の方の原作付きマンガに対する見方にどうしても納得がいかなかった。解説氏は「原作をただマンガにする無難な作画担当だけのマンガ家が増えてしまった。当然、原作抜きでは面白くも何ともないマンガしか書けないことになる」と書いている。一面では真理なのかもしれないが、そんなマンガ家ばかりではない。理解に苦しむ文章だ。
68年のジャンプ創刊スタッフとして、そして78年から8年間編集長を務め、その後役員となったものの(多分)不本意な形で集英社を去ることになった人物による「ジャンプ回顧録」だが、ジャンプを巡る人々の「群像劇」としても読むことのできるエンタメ性の高い一冊。自分自身がそうだったが、この頃ジャンプを愛読していた人には堪らない作品だと思う。
著者が編集長だった時期の連載マンガに、編集長の著者がサングラスをかけた目つきの鋭い人物として登場していた記憶がある。後年、江口寿史が編集長としての著者を「癖のある人物。おれは好きだったけど」と発言している。
中学生の息子が買ってくる「バクマン。」にはまっていることもあり、久し振りに読み返したが、「バクマン。」を読んだせいか、以前よりもよりリアルにおもしろさが伝わってきたような気がした。
ジャンプを構成するすべてのことが書かれていると言ってよいくらい内容は多岐に渡っている。
創刊までの熱気、編集内部の軋轢、作家との出会い、雑誌単価の決め方、会社内部の人事抗争、そして、ジャンプの憲法でもあり現在ジャンプ誌上で連載中の「バクマン。」でも重要なキーワードである「友情・努力・勝利」、作家専属制度、読者アンケート至上主義がそれぞれ導入された経過と理由、ジャンプ漫画のアニメ化を仕切ってきた人物とエピソードetcと本当に多くのことが生々しく書かれている。
ただ、なぜか編集者とマンガ家二人でマンガを成功に導くといった成功譚みたいなエピソードはあまり書かれていない。さらに、連載打ち切りや専属契約の解除の修羅場みたいなものもほとんど書かれていない。そこらあたりが物足りないと言えば物足りないが、この本にはそれをおぎなって余りある面白さがある。
もちろん裏の裏的なことも書かれていないが、編集長そして役員を経験しなければわからないことが経営者的視点で書かれている。
前述のとおり著者は役員にまで登りつめたが、役員時代は色々あって不遇だったようだ。そんな著者は、自分は会社全体を見る経営者の素質がなく編集職人であり、職人のトップである編集長が自分に相応しいと振り返る。根っからの編集者ということだ。
文庫化にあたって、単行本刊行後に起きた「大」事件、ジャンプの発行部数が減少、ついにマガジンに抜かれてしまったという事件に対する著者の原因分析(分析というにはあまりにも生々しい思いが文章になっているが)が加筆されている。
著者は、文庫化に際し加筆された文章で、そういった職人達が育たない現在(98年頃)の人事制度が部数減少の最大の原因であると分析、制度を導入した社長を直截な文章で糾弾している。著者の主張の是非について自分にはわからない。文庫化も10年以上前なので状況はかわっているのかもしれない。ただ、自分には当時著者が心の底からそう思っているということがわかるだけだ。
もしかたら、今のジャンプ読者、特に中高生くらいの読者にとっては知らない作家も多いのかもしれない。また、ある意味「歴史教科書」的な作品かもしれない。
しかし、「バクマン。」で「事実」として書かれているジャンプの憲法が制定?された「理由」がこの作品には書かれている。「バクマン。」の魅力をより感じるには格好の作品だと思う。
最後に、
作品の内容とは関係ないが、文庫本解説を書いている「出版社営業マン」の方の原作付きマンガに対する見方にどうしても納得がいかなかった。解説氏は「原作をただマンガにする無難な作画担当だけのマンガ家が増えてしまった。当然、原作抜きでは面白くも何ともないマンガしか書けないことになる」と書いている。一面では真理なのかもしれないが、そんなマンガ家ばかりではない。理解に苦しむ文章だ。