保守主義ということを正しく理解できている人はとても少ないです。
自分を保守主義者と思っている偉い先生でも、わかっている人はとても少ない。わかっていると思っていても、足を踏み外してバランスを崩してしまった人も多いです。
たとえば産経新聞に論説を描いている人たちは残念ながら保守主義者ではありません。
かつての日本でも唯一の保守主義者といっていい福田恒存は、自身が保守主義者と言われるのを拒否したとされますが、それは80年代当時力をつけはじめた産経保守知識人と一緒にされたくない、といこともあったようです。
保守というのは決して右翼のことでもないし、反中、反韓ということでもない。
それは”近代”に対して警戒する態度のことです。近代の極端な一形態としての共産主義を警戒するし、資本主義、自由主義にも懐疑の目を向けるし、理想主義的な平和主義も同様です。人間な素朴な在り方に反するものに自然な違和感を表明するものです。近代や資本主義に反対するからと言って、便利な機械を捨てて自然に帰れ、というわけでもないのです。有閑階級ではない庶民はそんなことできませんから。私たちは全く中立の第三者ではなく、この現代に今まさに生きていることから、近代主義者でありながら、保守的態度をとるという矛盾のバランスを取らなければならない。また、伝統は固守するだけではなく、時代とともに変わるものでもあり、守りながら変わっていくものを守る、という複雑なことをしなければならない。このロジックについてこれる人はとても少ない。
福田恒存も、「複雑にあり」と名前をもじってあだ名されたように、保守主義はとても複雑です。よほど頭がよくないと表面だけとらえて勘違いしてしまう人が多数です。本著でも途中に出てくるロジックは結構難解です。難解ですが、それを厭うと、わかりやすい「保守思想」に頼ってしまって、ネトウヨのような状態になってしまいます。このように保守主義は難しいのですが、実は、保守主義とは、市井の職人や、庶民が普通に備えている態度そのものでもあるのです。逆説的には、とても簡単で素朴なものでもある。文字に起こすと難解ですが。本当の庶民の直感をロジックに書き起こすと、本書で紹介した保守主義になる、ということだと思います。
威勢のいい保守本ばかりが目立つ中で、こういう方がいるのだと思うと少しホッと安心します。佐藤さんにはもっと多くの場所で発信、活躍していただけることを期待します。
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愛国のパラドックス: 「右か左か」の時代は終わった 新書 – 2015/1/27
佐藤 健志
(著)
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- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社アスペクト
- 発売日2015/1/27
- 寸法11.2 x 1.9 x 17.5 cm
- ISBN-104757223544
- ISBN-13978-4757223547
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商品の説明
著者について
佐藤健志(さとう けんじ)
1966年東京生まれ。評論家・作家。東京大学教養学部卒業。1989年、戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』で文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を受賞。作劇術の観点から時代や社会を分析する独自の評論活動で知られる。ラジオDJ、漫画原作、作詞も手がける。著書に『僕たちは戦後史を知らない』(祥伝社)、『夢見られた近代』(NTT出版)、『バラバラ殺人の文明論』(PHP研究所)、『本格保守宣言』(新潮新書)、『震災ゴジラ! 』(VNC)、『国家のツジツマ』(共著、同)、小説『チングー・韓国の友人』(新潮社)など。訳書に『新訳 フランス革命の省察』(エドマンド・バーク、PHP研究所)、『コモン・センス完全版』(トマス・ペイン、同)がある。
1966年東京生まれ。評論家・作家。東京大学教養学部卒業。1989年、戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』で文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を受賞。作劇術の観点から時代や社会を分析する独自の評論活動で知られる。ラジオDJ、漫画原作、作詞も手がける。著書に『僕たちは戦後史を知らない』(祥伝社)、『夢見られた近代』(NTT出版)、『バラバラ殺人の文明論』(PHP研究所)、『本格保守宣言』(新潮新書)、『震災ゴジラ! 』(VNC)、『国家のツジツマ』(共著、同)、小説『チングー・韓国の友人』(新潮社)など。訳書に『新訳 フランス革命の省察』(エドマンド・バーク、PHP研究所)、『コモン・センス完全版』(トマス・ペイン、同)がある。
登録情報
- 出版社 : アスペクト (2015/1/27)
- 発売日 : 2015/1/27
- 言語 : 日本語
- 新書 : 264ページ
- ISBN-10 : 4757223544
- ISBN-13 : 978-4757223547
- 寸法 : 11.2 x 1.9 x 17.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,107,065位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年9月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
インターネット時代であるいま、自称保守とその対立者たちが論争している、いや罵り合っています。
自称保守の人々の対立者たちは「未来は我々の時代になる」と言ってますので、進歩派としていいのでしょう。
しかし、これはハッキリ言って同じ人々です。
「自分の言ってることがすべて正しい、少しでも異論を唱えるやつは極悪人」
こう主張したい人々。ただ、旗印が違うだけ。
この著者は『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』で「両極端は同じもの」ということを見事に論じました。
この本はいまでも私にとって名著のひとつです。
で、それからしばらく日が経ってから発売されたらしいこの本・・・。
う~ん、進歩が見られないというか、むしろ退化しているような・・・。
『ゴジラと~』では、映画や漫画という娯楽作品だからこそ現れてしまった日本人の弱点を論じ、
それゆえに問題の根深さを訴えることに成功していると思います。
だけど、この本はそういう「身近な実例」を取り上げていない。
それゆえに、理屈だけが先行しているような上滑り感を覚えます。
です・ます調の文体はなんだか高校生ぐらいの弁論大会のようですし、
訴えたいことを太ゴシックで強調した部分がやたらにあるのはアジビラのよう。
読んでいて「うん、そのとおりだ」と思えるんですが、新しい発見はない。
正直、読んでいて退屈です。
開国後の日本には進歩派しかいなかった。ただ、どこを強調して進歩するかの意見の差だけだった。
私が思うに、保守とは理論ではなく気分なんじゃないかと思うんです。
たとえば「ら」抜き言葉に対して「言葉は変わってゆくもの」という人たちに
「誰が何と言おうと俺は認めない」と言える頑固者の発想。
気分をベッタリと論述してしまってる時点で、保守の発想ではないのではないかと・・・。
九鬼周造の『「いき」の構造』という本がありますが、私はあれを読んでサッパリわかりませんでした。
読み終わってから気がつきました。これは「いき」という美学を、論述という正反対の手法で説明しました、というギャグなのだと。
この本は、ギャグの自覚なくそういうバカバカしいことをやってしまっている気がします。
もしくは、このバカバカしいまでに噛み砕かれた説明でないとわからないバカばかりに日本社会はなってしまった、
という諦観の書なのでしょうか。
インターネットを見て「ネトウヨ」にも「ブサヨ」にも賛成できず、賛成できない理由が自分でわかってる人は読まなくていいです。
賛成できないけど自分でも理由がわからずモヤモヤしている人にとってはいい本でしょう。
自称保守の人々の対立者たちは「未来は我々の時代になる」と言ってますので、進歩派としていいのでしょう。
しかし、これはハッキリ言って同じ人々です。
「自分の言ってることがすべて正しい、少しでも異論を唱えるやつは極悪人」
こう主張したい人々。ただ、旗印が違うだけ。
この著者は『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』で「両極端は同じもの」ということを見事に論じました。
この本はいまでも私にとって名著のひとつです。
で、それからしばらく日が経ってから発売されたらしいこの本・・・。
う~ん、進歩が見られないというか、むしろ退化しているような・・・。
『ゴジラと~』では、映画や漫画という娯楽作品だからこそ現れてしまった日本人の弱点を論じ、
それゆえに問題の根深さを訴えることに成功していると思います。
だけど、この本はそういう「身近な実例」を取り上げていない。
それゆえに、理屈だけが先行しているような上滑り感を覚えます。
です・ます調の文体はなんだか高校生ぐらいの弁論大会のようですし、
訴えたいことを太ゴシックで強調した部分がやたらにあるのはアジビラのよう。
読んでいて「うん、そのとおりだ」と思えるんですが、新しい発見はない。
正直、読んでいて退屈です。
開国後の日本には進歩派しかいなかった。ただ、どこを強調して進歩するかの意見の差だけだった。
私が思うに、保守とは理論ではなく気分なんじゃないかと思うんです。
たとえば「ら」抜き言葉に対して「言葉は変わってゆくもの」という人たちに
「誰が何と言おうと俺は認めない」と言える頑固者の発想。
気分をベッタリと論述してしまってる時点で、保守の発想ではないのではないかと・・・。
九鬼周造の『「いき」の構造』という本がありますが、私はあれを読んでサッパリわかりませんでした。
読み終わってから気がつきました。これは「いき」という美学を、論述という正反対の手法で説明しました、というギャグなのだと。
この本は、ギャグの自覚なくそういうバカバカしいことをやってしまっている気がします。
もしくは、このバカバカしいまでに噛み砕かれた説明でないとわからないバカばかりに日本社会はなってしまった、
という諦観の書なのでしょうか。
インターネットを見て「ネトウヨ」にも「ブサヨ」にも賛成できず、賛成できない理由が自分でわかってる人は読まなくていいです。
賛成できないけど自分でも理由がわからずモヤモヤしている人にとってはいい本でしょう。
2015年7月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は「保守」の家系で育った。父も父方母方いずれの祖父も「保守」である。
しかし,子供の頃に父が「保守は改革,改革という。一方革新は守れ,守れという。言葉があべこべではないか」とつぶやいた一言が引っ掛かっていた。
本著を読み,引っ掛かりがすとんと落ちた。
なるほど,我々は本来の「保守」の正確な意義を知らずに「保守」を気取っていたのだな,と。
では,本来的な「保守」とは何か?戦前,戦後で違うのか?戦前とはいつまでをいうのか?明治維新まで?しかし,明治維新に本来的「保守」はいたのか?
なるほど引きずり込まれる。
本著は本来的「保守」といわゆる「保守派」を明確に切り分ける。あなたはどちらだろうか?
しかし,子供の頃に父が「保守は改革,改革という。一方革新は守れ,守れという。言葉があべこべではないか」とつぶやいた一言が引っ掛かっていた。
本著を読み,引っ掛かりがすとんと落ちた。
なるほど,我々は本来の「保守」の正確な意義を知らずに「保守」を気取っていたのだな,と。
では,本来的な「保守」とは何か?戦前,戦後で違うのか?戦前とはいつまでをいうのか?明治維新まで?しかし,明治維新に本来的「保守」はいたのか?
なるほど引きずり込まれる。
本著は本来的「保守」といわゆる「保守派」を明確に切り分ける。あなたはどちらだろうか?
2015年2月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三橋さんのお勧め本だったので読んで見たけど、何かスッキリしない。あくまでも私にとって、で言えば。暇なおっさんのマスターベーションディベート本。
2015年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現実というものは、複雑かつ重層的で多角的なものであるゆえに、単純な解釈を許さないという態度と簡単にたどり着ける答えなどあってたまるか、という覚悟と強靭な思考力で考察された本書は、思考力に乏しい自称、保守の方々のあるいは、反発を呼ぶかもしれないと、老婆心ながら危惧するくらい秀逸な出来だと思います。本当は、左翼やリベラルを標榜される方たちにも佐伯啓思さんの「現代日本のリベラリズム」なんかとあわせて読んでもらいたいと思います。真正保守思想の真髄と真骨頂ここにあり!ま、読んでみなさい。
2019年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
保守主義とは何かについては、エドモンド・バーク「フランス革命の省察」に書かれています。
保守主義とは「急激な社会変革た革命は社会、国家に無秩序・混乱・破壊をもたらすと批判し、時代に即さない部分は少しずつ斬新的に変えていくのがよい」との考えです。
いわば、時間が掛かるが諦めない楽観主義です。
急激な変化を嫌う大多数の一般大衆のもつ社会改革のスタンスです。
この本は、保守という言葉をキーワードとして、江戸末期から現代に至るまでの保守主義についての解説本です。
マスコミ、ジャーナリズムでは、保守、革新、リベラル、左翼、右翼、ネトウヨ、パヨク、ブサヨなどの言葉が使われています。
著者は、保守の内実を特に戦後日本に即して解説し、革新的に日本を変革させてきたのは保守政党とマスコミで言われる自民党だった。
革新・リベラルと言われた政党である民主党政権は、出来もしないマニフェスト(公約)で日本人を騙し、国力を悪化させ信頼を失った。
今もその余波で野党は低迷している。
右翼、愛国、保守に対し左翼、革新という図式は、複雑で多様な問題があふれる現代では、単純な色分けは不可能です。
個々の問題で、保守系と言われるグループ間で、対立があります。
保守本流政治家の安倍政権下にあっても、憲法改正、教科書問題、対アメリカ政策、中国などの共産主義国家対応、などで主張の違いは多いです。
それぞれの立場と主張とその違いを説明しています。
著者は、あるべき保守とはこうであるとはこうであるとは言いません。
その意味で、すっきりしない一冊で、モヤモヤ感が残ります。
保守主義とは「急激な社会変革た革命は社会、国家に無秩序・混乱・破壊をもたらすと批判し、時代に即さない部分は少しずつ斬新的に変えていくのがよい」との考えです。
いわば、時間が掛かるが諦めない楽観主義です。
急激な変化を嫌う大多数の一般大衆のもつ社会改革のスタンスです。
この本は、保守という言葉をキーワードとして、江戸末期から現代に至るまでの保守主義についての解説本です。
マスコミ、ジャーナリズムでは、保守、革新、リベラル、左翼、右翼、ネトウヨ、パヨク、ブサヨなどの言葉が使われています。
著者は、保守の内実を特に戦後日本に即して解説し、革新的に日本を変革させてきたのは保守政党とマスコミで言われる自民党だった。
革新・リベラルと言われた政党である民主党政権は、出来もしないマニフェスト(公約)で日本人を騙し、国力を悪化させ信頼を失った。
今もその余波で野党は低迷している。
右翼、愛国、保守に対し左翼、革新という図式は、複雑で多様な問題があふれる現代では、単純な色分けは不可能です。
個々の問題で、保守系と言われるグループ間で、対立があります。
保守本流政治家の安倍政権下にあっても、憲法改正、教科書問題、対アメリカ政策、中国などの共産主義国家対応、などで主張の違いは多いです。
それぞれの立場と主張とその違いを説明しています。
著者は、あるべき保守とはこうであるとはこうであるとは言いません。
その意味で、すっきりしない一冊で、モヤモヤ感が残ります。
2015年4月5日に日本でレビュー済み
雑誌『表現者』でおなじみの思想界では若手といってよい佐藤健志氏の新著である。
前著『僕たちは戦後史を知らない』も読まさせていただいたが、前著は氏の頭の中で戦後史をこねくり回していた嫌いがどうしても否めず、
読後感は良くは無かった。今回の書についても、相変わらず佐藤ワールドが全開で、いわゆる「保守」を標榜しているものでも、手痛い指摘が
相次いでおり、耳の痛い話となると思う。しかし、「保守」そのもののあり方について述べたり、侵略そのものが必ずしも否定されるべきものではない
ということを述べたりと、言論のタブーを打ち破る姿勢には痛快さを感じる。「保守は愛国の反日を目指せ!」(p190)などには深い感銘を受けた。
本書で佐藤氏は中野剛志氏を若手で最高の知性の一人と書いているが、私の考えでは佐藤氏も間違いなく福田恆存や西部邁の後継者たる若手の
最高の知性の一人であると確信している。これからの氏の活躍に期待する。
前著『僕たちは戦後史を知らない』も読まさせていただいたが、前著は氏の頭の中で戦後史をこねくり回していた嫌いがどうしても否めず、
読後感は良くは無かった。今回の書についても、相変わらず佐藤ワールドが全開で、いわゆる「保守」を標榜しているものでも、手痛い指摘が
相次いでおり、耳の痛い話となると思う。しかし、「保守」そのもののあり方について述べたり、侵略そのものが必ずしも否定されるべきものではない
ということを述べたりと、言論のタブーを打ち破る姿勢には痛快さを感じる。「保守は愛国の反日を目指せ!」(p190)などには深い感銘を受けた。
本書で佐藤氏は中野剛志氏を若手で最高の知性の一人と書いているが、私の考えでは佐藤氏も間違いなく福田恆存や西部邁の後継者たる若手の
最高の知性の一人であると確信している。これからの氏の活躍に期待する。
2016年3月22日に日本でレビュー済み
このような議論で、日本がアメリカの属国になるとか
偉そうに論じている人に、正直、辟易するのは
それなら今まではどうなのだ。
今まで以上に日本の独立性を保つにはどうすればよいか
って議論がまったくなされない事なのよ
国際社会なんてものは、物凄いシビアなものだから
国家間の力関係が大きな影響を及ぼすのは当然であり。
本当に他国の影響をはねのける事が出来る立場に立ちたいなら
結局のところ、それだけの国力を得るしかない
それだけの軍事力もね
江戸幕府が結んだ不平等条約である日米修好通商条約を改正するためには
日清戦争での勝利で、欧米列強に対して日本の国力を認めさせる必要があった。
そうでなければ、欧米諸国はまともな議論の場も用意しなかった
これが現実なのであり。
世界に日本の国力を示さない限りは、どうにもならないが
属国は許さないって言っている人ほど、どういうわけかそれを否定する。
むしろ属国化を進めているとしか思えない。
いや、そもそも属国の立場がそんなに屈辱だと感じているのか
それすら疑問が残る
やたら日本が国際社会で受け入られるためにはとか
そんなことを言っていた人に対して、大切なのは日本の独立を守ることだろ
って論じれば帰って来た答えは
「日本を支配するとしたらアメリカか、日本はアメリカの属国ではないか。いまさらのような気がするな」
これだよ。
自身の主張の根幹をなす部分を平気で否定して、そのことに気づきもしない
あとさ、右か左かの時代が終わったとか
そんな感じに相手を分ける事を否定する人ほど
どういうわけか、他者にレッテルを貼るのが
分けるのが好きなのですよね
サヨクと呼ばれるのを、他者にレッテルを貼ると言っている人が
ネット右翼だの、ひきこもりだの
って平気で自分たちに反対の勢力と見做した相手にはレッテルを貼る
常にこんな感じだからね。結局のところ、自身の主張に反対する勢力を、適当に貶めて自らを進歩的な立場だとアピールしたがっている
それ以外のことは著者の本からは読み解くことはできなかった
偉そうに論じている人に、正直、辟易するのは
それなら今まではどうなのだ。
今まで以上に日本の独立性を保つにはどうすればよいか
って議論がまったくなされない事なのよ
国際社会なんてものは、物凄いシビアなものだから
国家間の力関係が大きな影響を及ぼすのは当然であり。
本当に他国の影響をはねのける事が出来る立場に立ちたいなら
結局のところ、それだけの国力を得るしかない
それだけの軍事力もね
江戸幕府が結んだ不平等条約である日米修好通商条約を改正するためには
日清戦争での勝利で、欧米列強に対して日本の国力を認めさせる必要があった。
そうでなければ、欧米諸国はまともな議論の場も用意しなかった
これが現実なのであり。
世界に日本の国力を示さない限りは、どうにもならないが
属国は許さないって言っている人ほど、どういうわけかそれを否定する。
むしろ属国化を進めているとしか思えない。
いや、そもそも属国の立場がそんなに屈辱だと感じているのか
それすら疑問が残る
やたら日本が国際社会で受け入られるためにはとか
そんなことを言っていた人に対して、大切なのは日本の独立を守ることだろ
って論じれば帰って来た答えは
「日本を支配するとしたらアメリカか、日本はアメリカの属国ではないか。いまさらのような気がするな」
これだよ。
自身の主張の根幹をなす部分を平気で否定して、そのことに気づきもしない
あとさ、右か左かの時代が終わったとか
そんな感じに相手を分ける事を否定する人ほど
どういうわけか、他者にレッテルを貼るのが
分けるのが好きなのですよね
サヨクと呼ばれるのを、他者にレッテルを貼ると言っている人が
ネット右翼だの、ひきこもりだの
って平気で自分たちに反対の勢力と見做した相手にはレッテルを貼る
常にこんな感じだからね。結局のところ、自身の主張に反対する勢力を、適当に貶めて自らを進歩的な立場だとアピールしたがっている
それ以外のことは著者の本からは読み解くことはできなかった